原神 第376話 匪石
璃月港にてピンばあやから「塵歌壺」を譲り受けたルイとパイモン
塵歌壺でしばしの休息を取った後
璃月冒険者協会へ向かった
登場人物
ルイ | パイモン |
キャサリン | 戴【初】 |
クンジュ【初】 | 田饒舌【初】 |
鍾離 |
クンジュ
キャサリンに何か新しい依頼があるかを確認パイモンさん
はい、あなたたちにぴったりの依頼が入っております
璃月港輝山庁の鉱夫である戴さんより、冒険者協会に人手を借りたいとの依頼がありました
表情を曇らせヤレヤレパイモンさん
鉱山で働く仲間を見つけ出してほしいとのことです
よし、オイラたちの得意分野だな!
はい、旅人さんの実力なら問題ありません
具体的な依頼内容は、直接会ってお話するそうです
もしこの依頼を引き受けてくださるのでしたら、埠頭付近にいる戴さんにお声がけください
じゃあ、早速行ってみようか
古聞の章 第二幕
匪石
開幕
埠頭へ
おまえが戴か?
おう、俺に何か用か?
ん?
ひょっとして協会からきた冒険者か?
格好と顔つきで分かると言う戴さん
ハハハッ、この業界にいると、鑑定の仕事も多く任される
石も人間も、この戴にかかれば一目で見極められるってもんよ
二人とも少し待っててくれ
もう一人の助っ人がそろそろ来るはずなんだ
他の助っ人と報酬を山分けすることになるんじゃないかと不安になってきたパイモンさん
はぁ、正直なところ、今回の一件はかなり厄介なんだ
冒険者だけじゃまだ心許なくてな
それで…
他の人にも頼んだのかよ!
戴さんをオジサンと呼んでみたパイモンさん
お前たちはまだ詳しい事情を知らないだろう
今回の一件は鉱山で起きたことでな…
しかも、ただ事じゃない
それに鉱山に事故は付き物だ
だから念のため、この業界の専門家にも依頼したんだ
鉱石鑑定や地質分析とかは、冒険者には荷が重いだろ?
専門家を連れていくのも、いざという時のためさ
それに、俺が見つけた人は玄人中の玄人
どんな石だろうと、その人なら一目見ただけでお見通しなんだ
その人が世界で一番鉱石に詳しい説提唱戴さん
世界で一番鉱石に詳しい人は、その人じゃないと思うぞ?
どうしてだ?
ここで待ってろよ、今その人を連れて来るから!
鍾離はきっと講談を聞いてると思うぞ
講談師のところに行けば会えるはずだ!
とりあえず行ってみようか
本当にいた
前回の続き、岩王帝君は…
鍾離!
お前たちも講談を聞きに来たのか
なかなか粋な心掛けだ
今空いてるか?
時間ならあるが
地質と鉱石…
その依頼人が、世界一鉱石に詳しい専門家を見つけたらしいんだけど、テイワットで一番詳しいのは鍾離だってことをオイラが証明してやる!
何故そうも他人と比べたがるかと思った鍾離先生
だからオイラは…
アイツに分からせてやろうと…
ははっ
そういうことなら、一緒に行っても構わない
先に断っておくが、俺は多少知識があるとはいえ、世界一と言えるほどこの道を極めているわけではない
知識の海には果てがない
見聞を広めることは良いことだ
俺はいればお前たちも安心できるのだろう?
それに、もし本物の専門家に会えるのであれば、俺も切磋琢磨するのにまたとない機会だ
そんなに謙虚にならなくてもいいと思ったヤレヤレパイモンさん
戴さんの所へ
おっ!その人がお前たちの友達か?
この「先生」こそが、世界一鉱石と地質に詳しい人だ
大げさだな
多少その道に覚えがあるだけだ
へっ、俺が見つけた人も絶対に引けを取らないと思うぜ
まあ、ここで言い合ってても埒が明かない
彼が来たら、その目で確認してみるといい!
えっと…ここでいいんだっけか?
おっ、来たか!
紹介しよう
この人が鉱石にめちゃ詳しい人
クンジュ、こっちは冒険者協会から来た冒険者で、えっと…こちらの先生は…
鍾離先生
往生堂の客卿、鍾離先生…
その名前、俺も耳にしたことがあるぞ
聞くところによると、知識が豊富で才能溢れる方だとか
まさか、こんなところで本人に会えるとは
うん?
その顔どこかで…
もしかして往生堂で会ったことが?
いや、でも僕は往生堂に行ったことがないし…
どっちが本物の専門家かを!
どう比べたらいいのか見当もつかない戴さん
鍾離が勝ったら鍾離を手伝わせる
逆にもし鍾離が…
鍾離の勝利を確信パイモンさん
勝負に応じるクンジュさん
臆することなく臨むか
いいことだ
あははっ
あなたを一目見た時から、この業界の玄人だとお見受けしていました
でも僕より上かは、試してみないと分かりませんよ
ははっ、本当のことを言っただけです…
それに、僕にはこれくらいしか取り柄がないですから
つまり、クンジュ殿は鑑定士なのか?
記憶が曖昧なクンジュさん
僕が石を持ってるのを見て、彼がいくつか質問してきたんです
それに答えたらここに来るようにと…
そんな曖昧な状態で来たのかよ?
俺が璃月港に来る途中、クンジュが何か言いながら石の手入れをしてる姿を見たんだ
石について凄く詳しそうだったんでな
気になって質問したんだよ
そしたら、鉱夫の俺よりも石に詳しいときた!
で、やることがないんだったら、俺のところに手伝いに来ないかと誘ったってわけだ
心配パイモンさん
そこまで酷いわけじゃありません…
それに石のことなら、必ずお役に立てると思います
鍾離先生、この石を見てどう思いますか?
この石は外側が滑らかで、表面のひび割れは噴火によるものだろう
俺の考えに間違いがなければ、これは他国の石だ
それもただの石ではない
殻が薄く、線が黒い…おそらく、中には良質な水晶鉱が入っている
ご名答
この石は火山の周りにあったものです
市場で見つけたので買いました
売り手はこの石の価値に気付いてなかったみたいですけどね
もちろん、純度や質の高さだけでは珍しいものとは呼べません
お宝と呼べるような価値の高い水晶は、その中に水や砂金を含んでいるんです
この石の中に隠されている水晶は、形を成す際に水を含んだようです
水が夜の山々の満月のように底に隠され、空を映しながら流れ動く
非常に珍しいことなんですよ
まるで、直接見てきたみたいな言い方だな…
オイラたちをからかってるんじゃないよな?
だって、まだその石の中身を見てないだろ…
水晶はそのほとんどが高温環境で生成される
高温と水は相性が悪い
そのため水入り水晶は貴重な品だ
そして、この水晶が含んでいるものはおそらく高山の湖の水
さらに珍しい
本当なのかも…
鍾離先生のような目を持つ方に会うのは初めてです!
僕よりも詳しい…
石の中の様子をどうやって知ったんですか?
見識を深めていけば、自然と分かるようになる
大したことではない
クンジュ殿もあまり気にしないでくれ
いえ、そんなことないですよ!
これも何かの縁です
ぜひ僕とお友達になってください
璃月らしいスタイル
鍾離先生も連れて行くべきだと戴さんを説得するクンジュさん
分かった
人が多ければそれだけ力になる
全員、俺と一緒に層岩巨淵の鉱山まで来てくれ
行方不明になった仲間たちを探してほしい
こうして
クンジュ、そして鍾離とともに
層岩巨淵へと向かう