原神 第163話 箱の中身

旅人！ここで会えるとは奇遇だね

少し時間を貸してほしい

これをイーディス博士に届けてもらえないかな？

自分で届けるべきだけど、ちょっと急用ができてしまって…

さすがだね！

じゃあよろしくね

はあ、まだかな…

旅人、どうかしたの？

あれっ？どうして旅人が？

でも助かった！

これを受け取ってほしい

そんなことないよ！

クレーは印をつけておいたから、間違えたりしないよ

回収完了！

あのお姉ちゃんに返そう！

やっと戻ってきましたか

待ちくたびれました

クレーちゃんのカバンから落ちた本だったので、古代の知識でも書いてあるかと期待したのですが

それより、箱は見つかりましたか？

見つけたよ！

ほら、壊れてない！

よかったです……

ちょ、ちょっと待って下さい！？

空っぽ！？

クレーはね、この箱にクレーが集めた宝物を入れてたんだ

はい！？

お姉ちゃんがこの箱を欲しいっていうから、クレーの宝物は出しておいたの

だから今は空っぽ

この箱を入れ物として使っていたってことですか！？

…じゃ、じゃあ最初に入っていた物は？

それが欲しいんです！

あれ、箱に入ってたものが欲しかったの？

…なら、そう教えてくれたらよかったのに

…ま、まさか壊してないですよね？

だいじょうぶ！

壊してないよ

ふう…

元々入ってたものは、お姉ちゃんがいま手に持ってる本だよ

そ、そんな…この本、この日記って…

おばばが…50年前のおばばが書いた日記！？

50年が過ぎた今、少女時代の黒歴史を回収するつもりだったということですか！？

しまった！

どうりで…！

どうりで何があっても中は見ちゃいけない、見たらおしまいだっておばばが言ってたわけです…

だって！箱が欲しいって言ったのはお姉ちゃんだもん

中身の話をしなかったから！

クレー、何も知らないよ！

さ、先に帰るね！

それは無理です

占星術の前で嘘は通じません

あなたたちも経験したでしょう

そう簡単に忘れられませんよ…それにモンドに残りたくとも…

はい

俗世人と一緒に生活を続ければ、占星術師としての心を維持できなくなってしまいます…

も、もう言わないで下さい！

こ、こうなったら、しょうがありません…

ですが、占星術の研究はどうしましょう…いや、まず住むところを探さないといけませんね

冒険者協会？

…そうですね、依頼をこなせば、あれが…もらえますからね…

分かってますよね？