目次
原神 第372話 翠含石
ピンばあやからの贈り物を完成させるため
「翠珏石」を探す事になったルイとパイモンは
法律家の「煙緋」とともに動き出した
登場人物
ルイ
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パイモン
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煙緋
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シコウ
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石商
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翠珏石
煙緋さん、話とはなんでしょう?
その…弁償額を伝えるとかですか?
違う
私が言いたいのは、あのかんざしにあった鉱石は「翠珏石」じゃないかもしれないということだ
私は冒険者協会の冒険者じゃないから、使い走りみたいなことはしない
私はただ…推測しただけ
ばあやから聞いたかは知らないが「翠珏石」は地底深くにあるもので、濃密な元素力が込められている
常人が触れれば体調を崩したり、重度の場合には性格にまで影響が出たりする
決して「手触りが良い」なんてものではない
シコウさんにかんざしを持った時の体調を確認
あ、ありませんでした
何もかも正常で、どこも不快なところは…
うん…それだとおかしい
それに、さっき気づいたけど、クロッサルさんの周りには元素の痕跡があった
私の推測が正しければ…例の翠珏石は彼が持っている
クロッサルの詐欺を暴きに行こうとする正義のパイモンさん
それはいけない
今彼を問いただしても、認めないの一点張りで私たちを突っぱねるに決まってる…
翠珏石を海に投げて証拠隠滅すると考える煙緋さん
彼は契約通り、シコウさんに弁償させるだろう
そうなれば、私たちは璃月中を探し回り、あのかんざしがまだこの世界に存在することを祈るしかなくなる
確かにそういった案件はいくつも見て来た
さっき言った方法で中でも簡単で大雑把な方、もっと「巧妙」な方法はいくらでもある…
いつか時間があったら教えよう
煙緋に手伝いを依頼するシコウさん
もちろん…問題ない
けどその前に、シコウさん、この「契約」に署名を
ここまではただのおまけで手伝っていただけ
ここからは「正式な依頼」の契約
引き続き調査を依頼したいなら、きちんとした契約を行う必要がある
契約に縛られない依頼は、信用できない
分かりました
ではお願いします、煙緋さん
問題ない
まずはこの表紙に署名を
私もここに署名をして…さらにここに住所を…それと、違うページにも署名を
5ページ、7ページ、あと最後のページ
すべて署名して
それからこの朱肉で拇印を
これが契約を交わすと言う事なのかと思ったパイモンさん
これでよし
依頼料はすべて契約書に載ってるから、確認してほしい
すべて目を通しました
問題ありません
では、2枚ある契約書のうち1枚はシコウさんが、もう1枚は私が…
面倒に見えるけどきちんと理解すればそう難しくはないと言う煙緋さん
過去にこういった調査をしたことがないんだろう?
ならば、この機会にちゃんと見ておくといい
でも煙緋さん、どうして…私なんかのために?
私たちも「翠珏石」を探してるんだ
クロッサルさんの周りには明らかに元素の痕跡があった
もしかすると、本当に「翠珏石」を手に入れてるのかもしれない
まあ…その「翠珏石」を装飾品にしたかはさておき、手がかりなのは間違いない
このままいけば、本当に「翠珏石」を見つけられる可能性がある
法律を利用して悪事を働く者を許せないと言う煙緋さん
この話はここまでにしよう
まずは…えっと…鉱石の…加工…
あ~あったった、まずは「解翠行」の石商のところへ行こう
鉱石の加工に関して、彼は専門家だから
クロッサルさんが鉱石を加工するとしたら、石商が最良の選択なのは間違いない
解翠行へ
いらっしゃいませ…おや、煙緋さんじゃないですか
今日はどのようなご用で?
ま、まさか、また誰かが、私のとこで良い石が出ないなんてことを言っているのではないですよね…
そのことじゃない
ここに来たのは、クロッサルというスネージナヤの商人がここで鉱石の加工を依頼したことがあるか聞きに来たんだ
クロッサル?
スネージナヤの商人…
あぁ…確かに覚えがあります
鉱石を一つ持ってきて、それを「翠珏石」だと言っていました
初めて「翠珏石」を見たので判別できずそのまま加工したと言う石商さん
それに彼は羽振りがよかったので、深く考えず要求通りに鉱石を加工しました
なるほど…その翠珏石を加工した時の欠片は残ってないか?
研究のために残しておいた欠片があると言う石商さん
ありがとう、さっそく見せてもらう
確認すると「翠含石」の欠片のようだと言うシコウさん
はい、そう珍しくはない鉱石の一種です
値段もあまり高くなく、装飾品によく使われています
以前聞いたことがあるのですが「翠含石」は「翠珏石」の外層らしいのです…
まだちゃんと証明されたわけではありませんが…
一文字しか違わない事に気付いたパイモンさん
気になるのなら、その欠片の元素力を観察してみるといい
「翠含石」は元素の微塵もないただの鉱石だ
そんなことはありません
ただ普段から、こういうものと長く付き合っているだけです
凄く似ているので知らないと判別が難しいと言うシコウさん
一文字しか違わないのに、市場での価格は天と地ほどの差があります
それに、加工依頼にかかる金額も…違うものになってくるでしょう…
説明はその辺で終わりにしよう
今日はそれを調査しに来たんじゃない
しかし、石商さんは仕方ないとして、どうしてクロッサルさんまで…
計り知れない行動の裏には、計り知れない理由がある
その欠片を持って戻ろう
翠含石の欠片を入手
石商さんの所へ
もう一度確認させて欲しい
クロッサルさんが鉱石を持ってきた時、確かにこの鉱石を「翠珏石」と言ったのか?
はい、当時の伝票も残っています
ほら、ちゃんと「翠珏石の加工」と書かれているでしょう
それなら問題ない
その伝票と鉱石の欠片を貸してほしいのだが、いいだろうか?
はい、大丈夫ですが、一体何をするのですか?
用事を済ませるためだ…
そうだ、この証明書に署名を
これはこの欠片がクロッサルさんの持ってきた鉱石だということを証明するための書類だ
内容をよく読んでくれ
今回は誰が面倒を起こしているのかを聞く石商さん
面倒とまではいかない
ただ小さな問題だ
ありがとう、伝票と書類は確かに受け取った
この証拠があればクロッサルは何も言い返せないだろうと思ったパイモンさん
うーん…これだけじゃまだ足りない
私たちには、もっと「有力」な証拠が必要だ
装飾品作りは専門の職人に任せる必要があるはず…
ふむ…
装飾品…装飾品…
どこだったか…
ああ、そうだ
星希さんという方が装飾品職人との仲介をしている
彼女のところへ向かおう
毎日、法律協議に関する依頼がくるから
璃月港は「契約の都」だから「法律」は重要だと言う煙緋さん
でも、あの「天権」が定めた法律は複雑すぎて…なんというか「読んでも分からないし、読み切れない」と言えば分かるだろうか
だから、法律に関する手助けができる「法律家」はとても需要がある
それは大丈夫…現在に至るまでの法典は、もうすべて暗記してるから
「法律家」として基礎的な知識だ
そんなに驚くことはない
仙人とは関係ない
ただこういうのが好きなだけだ
こうして一行は
星希さんの所へ向かう