原神 第377話 クンジュの力
冒険者協会の依頼を受けて
埠頭の戴から鉱山で働く仲間を探す事になったルイとパイモン
鉱石に詳しいクンジュ
そして博識の鍾離を引き連れ
層岩巨淵へ向かう
登場人物
ルイ
|
パイモン
|
クンジュ
|
戴
|
阿虎【初】
|
鍾離
|
層岩巨淵
層岩巨淵へ向かった一行
戴さんを発見
ここが事件の発生現場だ
6日前、俺と何人かの仲間で外の用事を片付けにここを離れたんだ
そして、その用事を済ませて帰って来ると、留守を任せていた仲間のうち4人がいなくなったと聞かされてな
仲間と一緒にあちこちを探したが見つからなかったので今回依頼を出したと言う戴さん
つまり鉱夫が4人、行方不明ということか
そうだ
元々俺らは10人いたんだ
行方不明になったのは、阿龍、岑大、岑二、小茂
みんな俺と一緒に仕事をする鉱夫だ
この種の仕事に携わる人間は、体つきのいい青年が多い
その4人の鉱夫だが、他の鉱山で鉱石を掘っている可能性は?
ないと思う
ここ一帯に宿はない
それにここに来た時、他に採掘中の鉱山は見当たらなかった
うーん…こんなに大きな鉱山を全て探したんですか?
ああ、まんべんなくな
井戸の底も探した
残すは地面の下くらいだ
でも、4人の人間が穴を掘って地底にいるとは考えにくいだろ?
現場を詳しく調べてみる事に
ああ、分かった
俺はここで待ってるから、好きなだけ調査してくれ
もし何か手がかりを見つけたら、俺に教えてくれよ!
こうして近辺の調査を開始
すると間もなく何かを発見したパイモンさん
この鉱山にある生活用品は戴殿たちの物だろう
上着とズボンそれぞれ10着ずつ発見の推理パイモンさん
ということは、行方不明の4人は6日も服を替えてないってことか
洗顔用の備品に、採掘用の装備か…
返事が丁寧な鍾離先生の図
それはない
採掘用のつるはしが4本なくなっている
つまり、それだけは持って行ったのだろう
それらの道具を持っていく余裕はあったのに、生活用品を持って行く余裕がなかったとは考えにくい
ひとつ、彼らは近くで作業をしていたため、荷物を持つ必要がなかった
しかし、未だに誰も帰って来ないところを見ると、この説は自ずと違うことになる
ふたつ
もし彼らが意図してここを離れたのではないとしたら、荷物のことを考える余裕がなかったのだろう
その可能性は低くない
真相を知るためには、さらなる手がかりが必要だ
そして石伯の前で何かを考えている雰囲気のクンジュさんを発見
あぁ、ちょうどよかったです
何か発見したのか?
ここに鉱石があったのですが、もしかすると何か手がかりが見つかるかもしれません
それは、確かめてみれば分かります
少し待っててください
見えました
4人の大人…それと、子供のような人影が鉱山を離れていきました
僕にも分かりません…
文字通りの意味だというクンジュさん
実は僕、鉱石の記憶を見ることができるんです
推測や予想ではなく、「見える」と?
はい、僕からすれば鉱石にも「記憶」があるんです
鉱石たちは周囲で起きた出来事をたまに記録していて、僕は触れることでその「記憶」を見ることができます
それは石の種類にもよります
鉱石の記憶能力には差があるんです
鉄鉱石や白銀の塊など、一般的な鉱石だと記憶がぼやけていて、ほとんど役に立ちません
一方、石珀や水晶の記憶能力は高く、記録できる量も多くて鮮明です
鍾離先生にとっても興味深い能力を持っているクンジュさん
えへへ、皆さんのお役に立ててよかったです
北か
この道に沿って行けば、鉱山を出ることになる
ここの労働者か?
あぁ、そうだ!
行方不明者の件で調査しに来たんだろ?
頼む、みんなを助けてくれ!
一体何が…何が起きたんだ…あの日は空が暗かったのを覚えてる
頭が何人かの仲間を連れて外に用事を済ませに行ったんだ
俺と他の4人の仲間は鉱山に残って作業をしていた
その時、俺は少しだけサボってたんだ…
一番奥のテントで俺は寝てた
そして目が覚めると跡形もなくみんな消えてたんだ!
少し前まで普通に話をしてたヤツらが…突然…消えちまって…
今度は俺の番なんじゃないかと心配している阿虎さん
テントにいた人間は失踪を免れ、外で作業していた者だけが失踪したか
もしかすると、作業区域で何か起きたのかもしれない
こうして三つ目の手がかりを入手
戴さんの所へ
帰ってきたか
調査の結果はどうだった?
近くで手がかりを3つ見つけた
ひとつ
つるはしが4本なくなっていたが、生活用品は1つも減っていなかった
つまりみな自発的に出て行ったのではなく、誰かに連れ去られたということになる
誰かに連れ去られた!?
でも…一体誰がそんな?
二つ目の手がかりを伝える鍾離先生
作業区域にいた人が消え、休憩区域にいた人は無事だった
つまり、事件の発生地点は作業区域だ
そう言えば、確かに阿虎はサボっていたと自分で言ってたな…
まさか、誰かが作業区域に入ってあいつらを連れ去ったのか!?
俺が言いたかった最後の手がかりがそれだ
クンジュ殿のある調べにより、彼らは1人の子供によって鉱山から連れ出されたことが分かった
子供が鉱山に来るなんてあり得ないと言う戴さん
それで、一体どこに?
俺たちの調べによると、彼らは道に沿って北へ向かった
鉱山を出て、遺跡の方へ行ったのだろう
北か!
よし、今すぐ人手を集めて探してくる
調査のことを全部丸投げにしてたんだ
探すのは俺と仲間たちでやる
善は急げだ
まだ追いつけるかもしれない
待て
事件が起きたのは6日前だ
たとえ彼らがまだ歩きだったとしても、すでに遠くへ行っているだろう
うっ…それもそうだな
なら、俺は仲間たちと一緒に北に続く道を進み、その近くに住む人たちに何か知らないか聞きに行こう
鉱山を離れれば、宿にできる民家の数は限られてくる
この調査は俺たちに任せてくれ
みんなには引き続き手がかりの調査を依頼したい
二手に分かれ、途中で会うことがなかったら、明日の晩に望舒旅館に集合しよう
いいだろう
それじゃあ、俺は仲間たちと先に行ってる!
今の状況をまとめるパイモンさん
ああ
待て
クンジュがいない事に気付いた鍾離先生
少し離れた場所に発見
「鎮龍石」と呼ばれる玉石を探していたクンジュさん
「鎮龍石」?
鎮龍石は一般的に鍛造に使われる鉱石だ
なぜそれを?
ごめんなさい
理由は僕にもよく…
ここ最近、頭がぼんやりしていて、名前と住所以外、何も思い出せないんです
正直、何かやるべきことを忘れている気がして、今もずっと焦燥感に駆られてます
でも、それがどうしても思い出せなくて、心がモヤモヤして…
はい…一体どこへ行けばいいのかも分からず
僕はぶらぶらと歩いていました
そしてある日、市場で買い物をしていたところ、「鎮龍石」のことを話す声が聞こえてきたんです
その言葉は、凄く聞き慣れたもののように感じました
僕がやらなければならないことが、その石と関係してるような気がして…
だから、探しているんです
鎮龍石を手にする事で自分の記憶が蘇るかも知れないと考えているクンジュさん
なるほど…この旅の途中、俺もその石のことを心に留めておこう
本当ですか?
ありがとうございます!
鍾離先生は本当にお優しい方ですね!
大したことではないから気にするな
ああ、層岩巨淵から北へ向かえば、霊矩関に辿り着く
彼らがこの道を進んだのなら、道中必ず痕跡があるはずだ