原神 第381話 若陀龍王

原神 第381話 若陀龍王

南天門から北、古樹にて

行方不明になっていた鉱夫たちを発見

そして記憶を取り戻したクンジュによって

若陀龍王とモラクスの関係が明らかになった

登場人物

ルイ

パイモン

クンジュ

鍾離

戴を発見

お前たちここにいたのか!

お前たちが残した手がかりを辿ってやっとここに着いた

道中、休んでいる小茂を見つけたから、すぐに処置を施した

だが、未だ他の3人は見つかってない…

クンジュの様子に気付いた戴さん

クンジュ

大したことではない、心配するな

その鉱夫たちなら、そこの洞窟の中にいる

ど、洞窟の中?

何か起きたのか!?

鍾離

体力を使い果たしてはいるが、命に危険はない

安心しろ

洞窟へ向かおうとする戴さん

クンジュ

その人らを璃月港に連れて帰るのか?

ああ、そうだ!

クンジュ

吾も一緒に、いいか?

問題ない!みんな俺らの仲間の命を救ってくれた恩人だ

要求には必ず応える

だが感謝の前に

まずはあいつらの様子を見に行かせてくれ

質問パイモンさん

クンジュ

吾ではない

この体のことだ

吾が消えたあと、この体の主人を鉱夫たちと一緒に璃月に連れ帰るといい

クンジュは名匠の子孫

いつの日か必ず輝く時が来る

そのような人間に万が一のことが起きてはならん

鍾離

お前は相変わらず、鍛冶に興味を持っているのだな

クンジュ

刀に目はなくとも、職人には情がある

人情という二文字は、人類が最も誇るべき思想であろう?

岩神ではない事を伝える鍾離先生

クンジュ

…あぁ、すでに察している

鍾離

今の俺は、ただの平凡な璃月人だ

クンジュ

貴様ですらその一歩を辿るとはな…

言っておくが、再び振動が起きた時、吾が目覚めないという保証はない

鍾離

構わない

その日が来たとしても、璃月の民ならばお前と向き合う準備が整っているだろう

岩王帝君がいない璃月を心配するクンジュさん

鍾離

神がいなければ、ここは人の国だ

俺は人の神であった

人の盛衰を見届ける義務がある

クンジュ

すべての命は年月により摩耗し変質する

貴様は吾らの中で最も堅強な魂であった

しかし、それでも摩耗するとは…

だが構わない

因果は天によって定められる

吾らの使命が終わりを迎えるのなら、勇敢に別れへの道を歩むべきだ

貴様は永遠の時を生きるだろうが、それは同時に孤独を背負うことにもなる

しかし、それもつかの間のこと

時間の終わりに到達した時、過去と未来に関わったすべての人と再会できるであろう

寿命ならクンジュの方が長いと言う鍾離先生

クンジュ

そうでなければ、吾を殺せずこうして吾に無理矢理会わされることもなかっただろう

鍾離

冗談を

旧友との再会は、喜ぶべきことだ

クンジュ

かつての層岩巨淵でのこと、躊躇いはあったか?

鍾離

岩石には心がある

俺もまたしかり

しかし俺は契約の神

かつての璃月の神でもある

クンジュ

貴様は義を選んだが、仁は捨てなかった

だから吾を殺さなかったのだろう

吾は自ら望んで封印されたのだ

鍾離

龍は天を震わせ地を動かす

お前の力なら、たとえ全盛期の俺でも一人で相手にするのは難しかっただろう

封印などもっての外だ

クンジュ

どう取り繕おうが、吾も璃月の誕生を見届けた者

どんなに姿が変わろうが、自らの方法で契りを貫き通す

契約の神の友として、これが契約を全うする吾の最後の方法だ

鍾離

……

クンジュ

吾の生命は無限に近い

永遠の時と共に続くだろう…

そしてモラクス、貴様も非常に長い時を持つ者

……

鍾離

行くのか?

クンジュ

モラクス、縁があればいつの日か必ず、また会おう

鍾離

ああ

心配いらない、眠っているだけだ

突然別人になったように思ったパイモンさん

鍾離

俺たちとクンジュは、確かに互いを知らない関係だ

鍾離

ああ

もうかなり昔のことだ…

千年も経ったが、昨日のことのように鮮明に覚えている

「前回の続きといこう」

「岩王帝君は山々を一人でくぐり抜け」

「地の割れ目から」

「聞いたこともない音を聞きました」

璃月の地下に住む 古代の岩元素生物

そのほとんどは目が見えず

何千年も空を見たことがない

「その音は…歌のように悲しくもあれば」

「雷のように恐ろしくもありました」

「岩王帝君は辺りを回り」

「岩層から奇妙な石を見つけました」

それが 若陀龍王だった

彼の望みに応え 俺が地上に連れて行った

「岩王帝君はその石を哀れみ」

「自らそれを本物と見紛う」

「巨龍に彫り上げました」

俺が 彼に世を見る両目を与え

契約を交わした…

「指を筆のように振るい」

「龍の目の玉を付けました」

「その瞬間 空に雷鳴が轟き」

「本物の龍が現れたではありませんか」

俺は彼が地上の人々と生きることを認めた

しかし 彼が秩序を破れば

再び暗闇に封印することになる

「その後」

「龍はいついかなる時も 岩王帝君のそばに仕え」

「一緒に戦いました」

「このような言葉があります」

「金石が砕かれ 埃を震わし」

「山と川を二つに裂いた」

「龍は命と目を与えられ」

「祝福と雨を大地にもたらした」

鍾離

千年前、若陀は層岩巨淵を襲撃した

俺がそれを阻止し、彼と戦いを繰り広げ、最後に彼を撃退し地下に封印した

「鎮龍石」は、その戦いで生まれたものだ

若陀は鎮龍石を本能的に感知することができる

だからそれを辿って俺を見つけようとしたのだろう

若陀は地上の生命への情があったと言う鍾離先生

鍾離

彼は自らの意志で封印された

しかし「摩耗」によって、それすらも忘れてしまったのだ

鍾離

俺も逃れることはできない

ただ常人より心得があるだけだ…

その時が来れば、潔く離れるべきだと

力が強大であればあるほど「摩耗」がもたらす危険も大きい

幾千年も経てば、岩ですら疲れ果てるだろう…

鍾離

自らの手で友を封印した

それも俺が経験した「摩耗」の一つだ

「天理」が俺にかけた「摩耗」なのかもしれないと考える鍾離先生

鍾離

しかし、俺は人の神だ

どのように身分が変わろうと、この両目で人の歴史を知見する

鍾離

大したことではない

俺の義務だ

今回は助かった

感謝する

ニコニコパイモンさん

鍾離

なんだ?

鍾離

分かっている

しかしすまない

これは俺の契約なんだ

鍾離

この契約はすべてが始まる前に交わしたもの

契約に従う俺には、それを守る義務がある

鍾離

俺はお前を友だと思っている

お前を失望させるのは俺の本意ではない

しかし契約の神として、この契約を破ることはできない

鍾離

お前はますます、この世界について分かってきたようだ

鍾離

この大陸にはまだたくさんの事が、秘密がある…

鍾離

それらは長い時を経て、人々に忘れられ、見捨て去られてきた

お前なら、それを見つけ、拾い上げることができるかもしれない

証明するために証人が存在し、受け継がれるために記憶する者が現れる

鍾離

この石碑は、理水畳山真君によって建てられた

碑文では若陀を悪龍とし、後世の人を近づけさせないため忠告をしている

しかし残念ながら…善と悪は紙一重

善悪が簡単に説明できるものであればよかったのだが…

そして、鍾離はずっと黙っていた…

静寂の中、風だけがざわめく

時は形のない川のように

静かに流れているようだ…

瞬く間に、千年もの時が経ち

岩には心があり

大地と神々もまたしかり

ルイとパイモンの旅はつづく

  • B!