目次
原神 第453話 朔次郎
花火大会が近いと言う話を聞き
宵宮と共に向かった「長野原花火屋」にて
家の中から突然声が聞こえてきた…
登場人物
ルイ
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パイモン
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宵宮
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朔次郎【初】
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耕一【初】
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朔次郎
誰も見てへんな、出てきてええよ、こっち来い
天領奉行の連中にバレんで良かったわ
バレとったら、うちら大変なことになっとったで
悪かったよ、君が帰ってきたと聞いてつい…
男性を朔次郎と呼ぶ宵宮さん
これから花火の材料を探しに行くんやけど、ついでに船の件も何とかしたる、前に約束したやつや
ありがとう、こんなによくしてくれて
昔の常連さんで稲妻の外におったんやけど、数日前に帰ってきたんや
ただ、密入国がバレてもうて天領奉行に追われとる…
声デカすぎや
誰が聞いとるか分からへん、気ぃつけてや
もし捕まったら何かしらの罪に問われる、せやから何とかして船で逃がしてやりたいんや
考えてる暇はないと思う宵宮さん
質問パイモンさん
それは、やらなくてはいけないことがあって…
帰ってきた矢先、信じがたい変化をたくさん耳にした…決心してきたというのに、今はどうしていいのか分からない…
これ以上、宵宮と龍之介さんに迷惑はかけたくない
匿ってくれてるだけでも、十分ありがたいことなのに
平気平気、そう気にせんといて
うちも言うたやろ
「長野原の短冊を持っとる限り、いつまでもうちのお客さんや」って
そや、うちで花火を作ってお祝いしたいっちゅうお客さんに、あの短冊を渡しとるんや
短冊には、長野原家の者しか読まれへん花火の作り方が載っとる
短冊を見たら百年後でも当時と同じ花火が作れると言う宵宮さん
代々伝わってきたもんやさかい、常連さんはみんな知っとる
当時、僕の親が龍之介さんに花火を注文したんだ
あれからもう20年も経つのか
そう気落ちせんと、船での脱出は最後の手段にして他の方法も探したる
もちろん、稲妻に残れたらそれが一番やけど
原因は何であれ、お客さんが頼ってきたんや、失望はさせへん
かたじけない、これでもう少し考える時間ができた…
もうええから今は隠れとき、表に出とったら危険や
何か思いついたらまた教えるさかい
ああ、すまない
うーん、稲妻出身やのに、故郷に戻る許可が下りへんとはな
旅人がどうやって許可を貰ったのかが気になる宵宮さん
なるほど、お偉いさんの助けがあったんか
朔次郎には使えへん方法やな
まったく、奉行衆のヤツらももうちょい融通を利かせてくれてもええのにな
あんたらが旅してきたとこは、稲妻と全然ちゃうんやろ?
朔次郎を助ける方法を見つけようとする宵宮さん
すまんなぁ、花火を見せるっちゅうて誘うたのに、他のことに付き合わせてもうて
面倒やと思うたら、あとでまた来てもかまへんから、うち一人で材料と船を何とかするさかい
良かったぁ、ほな先に船の用意や!
話は歩きながらにしよか
船の用意に向かう
一つ聞いてもええか?
あんたらどうやって知り合ったん?
いや、羨ましいなぁ思うて
父ちゃんのそばにもあんたみたいなのがおったら、耳の代わりになってやれるやろ
えっ?なんで泣きそうな顔しとるん?
耕一!どうや、船の件は順調か?
奉行の目を誤魔化すのは難しいと言う耕一さん
待った、見ない顔がいるが大丈夫か?
大丈夫や、うちの友達やさかい信頼してくれてええで!
うちらみんな船の件で来たんや
船は完成したけど近場を堂々と漕ぐことはできない状況だと言う耕一さん
鎖国令があるからな、天領奉行は船に敏感なんだ
小さな船でもいちいち問い詰めてくる
分かっとる
すまんな、あんたまで巻き込んでしもうて…
はは、なんだよ急に、お前の役に立てて俺は嬉しいぜ
今回も花火を作ってもらったし、船はその礼だ
今、持ってくるから、ちょっと待ってな
うん、おおきに!
途中うちの店に寄って花火を持ってってな、短冊通り作ったからばっちりなはずや
ああ、ちょうど花火大会も始まるし、お前の新しい友達に稲妻の伝統を見せてやれ
耕一が初めてうちで花火を注文した時の話をしようとしている宵宮さん
おっと、これは長くなりそうだな…
なぁ!その話は先に船をここまで運んでからにしようぜ
あちゃ~、せやな、つい話し込んでしまうところやった
宵宮は他にも用事があるだろ、またあとでここで落ち合おう
そして耕一さんは去って行った
へへ、耕一に言われてへんかったら、大事なこと忘れるとこやったわ
ここ最近、花火作りが忙しくしとったさかい、お喋りする時間がなくて我慢の限界やったんや
父ちゃんは良い話し相手やけど、耳のこともあるし新鮮な反応を見るんは難しいやろ
また話が脱線してしまった宵宮さん
あんたらの分だけやのうて「袋貉」を探しとった子供と朔次郎の分もあるさかい、材料が足らへんのや
気にせんといて
毎年似たようなもんや、途中で追加注文がぎょうさん入る
お祝い事があるさかい、みんな花火を求めとる
それを逃したら、もう二度と機会がけぇへんかもしれへん
せやから、どんな大変でも引き受けるんや
小さい頃から「ドンッ」って爆発する感覚に夢中だったと言う宵宮さん
とにかく、うちの心配はいらんってことや
すまへん、すまへん
花火みたいに話の種もあっちゅう間に消えてまうやろ、せやからその一瞬を逃して後悔せえへんように、思う存分喋るようにしとるんや
次は城内を回ってみる事に