原神 第484話 イェン
勘定奉行の広海の依頼で人探しを手伝う事になった
手がかりを元に
璃月地方で捜索を続けたルイとパイモンは
琥牢山で空いた大きな穴の底で
琥珀に閉じ込められた女性を発見した
登場人物
ルイ | パイモン |
イェン | 広海 |
保本【初】 |
イェン
コホン…コホッ…!
はぁ…はぁ…ふぅ、やっと出れた…
お礼を言うイェンさん
え!?あなたは!
あなたは、あの…あの…!
「あの」…
そう!それに軽策荘のあの…あの…!
そうそう!あっ、じゃあ螭の遺骸は、役に立った…?
あっ―――ははははっ!
軽策荘で私の仲間たちを倒したのはあなただったんだ、あなたはやるね
なんにせよ、今回は助けてくれたありがとう
じゃなきゃ、この琥珀の中にどれくらい囚われてたか…中は本当につらかったよ…
絶雲の間の仙人たちは、みんな心が狭い!
あははっ、それもそうか
あの時、剣侠たちに捕まらないよう逃げていたら、ここに落ちてしまったんだけど…
ここの唾吐き真君が琥珀で私を包んでくれたおかげで、私はケガをしなかった
だけど、ここの真君が中途半端な仕事をしたせいで、ずっと私は出られなかった…
あなたの言う通りだね
はははははっ!
ひとまず穴から脱出する事に
風域に乗って上へ
風の翼は便利だけど、残念ながら私のはずっと前に壊れちゃった…壊れてなかったらあなたに迷惑をかけずに済んだのに
そして上に登る
で、何か用があるからここに来たんだよね?
あなたでは私を騙せない
外国の旅人の間抜け顔じゃ、いくら秘密を隠そうとしても隠せないからね
言いなさいよ、何か用があるんでしょ
あなたは璃月の大英雄になった、だから私を捕まえたいとでも思うようになった?
おお、お土産?ありがとう!
広海って…誰のこと?
ごめん、私は賊人を捕まえる役人と知り合いにはなれない
特に、頭が悪いならなおさらね
徽章を返してくれた彼に感謝を伝えてほしいイェン
それと「烏有亭」か、いい名前だね
時間があったら飲みに行くよ
飲みに行って、ついでにそのバカと知り合いになるのもいいかも
そう言い残してイェンは去って行った
広海の所へ
どうだ
「姉御」は見つかった?
話をした
彼女は何と言ってた?
もう俺のことを忘れてしまってたか?
でも…!
……
ああ…
彼女は?
えっ…?
えっ!ええ!?
お前はそう思ったのか!?
ち、違う…俺はただ…この返事を…受け入れる心の準備がまだ
うぅ…!それは大丈夫だ!俺はこの機会をちゃんとものにしてみせるから!
でも…いつ「会えば」いいのか、彼女は言ってなかったか?
それもそうだな…とりあえず、ありがとうな、ルイさん
彼女が言ったことを受け入れるまで時間がかかるかもしれない
でも、落ち込むような結果じゃなくてよかった
ここまでお疲れ様、本当に迷惑を掛けたな
報酬を受け取ってくれ
それとルイさん、稲妻の旅が順調にいくことを祈ってる
保本
藤兜砦近辺にて人を発見
……
(`◉ω◉´)カッ
お…俺は怪しいものじゃないぞ、ただの地元の医師だ!
信じてくれないなら、俺の家まで案内する
何か足りない物があるなら、そこから持っていってもいいぞ
だから、大目に見てくれ!
あるいは、君たちの大将である九条様のとこまで連れていってくれてもいい!あの人は俺のことを知ってるから!
ん…?君たちは幕府軍のようには見えないな…ただ珊瑚宮の連中にも見えない
君たちは…外国の人か?何でここに?
ヤシオリ島は危ないと言う保本さん
今日まで「祟り神」が消える気配もなく、天領奉行が軍を撤退させようという意思も見えない
この島はもう住めないのだ、観光なんてもってのほかだろう
奉行に捕まらないように逃げてきた外国人なら、西へ向かうといい
天領奉行は得体の知れない逃亡者を歓迎しない、ただ海賊なら君を受け入れるかもしれない
ふん…自分の目で確かめてみるといい
城内のヤツらと珊瑚宮の連中が俺たちに何をしたのか!
最初はたたら砂の爆発だった
あの日の夜空まで妙な色に染められた…
多くの友人や家族が仕事を失い、生活に追われたんだ
それに重傷を負って、悲惨な姿で家に帰ってきた人もたくさんいた
それだけじゃない、多くの友人が…避難できなかった
そして、珊瑚宮のヤツらが大蛇の遺骨の鎮め物を壊したせいで「祟り神」が暴れ出し、他の場所へ逃げて死んだ人が多くいる
「祟り神」がもたらした奇病も広がっていて、ここに住む人々はもう手を付けられなくなった
両陣営に広がるのも時間の問題だろう
ここは「玉鋼」の錬成に必要な晶鉱の生産地でいい生活を送れると言う保本
だけど今は?今、島で生活している人はほとんどいない…俺みたいに、ちゃんと話せる「人」が
離れたくない人なんていないだろう
天領奉行様のご子息にも誘われたことがある…彼は今も戦争の指揮をしているはずだ
「お前は医術の心得がある、普通の人とは違う
島に残っていては危険だから、俺の軍医になってくれないか
お前を父に紹介しよう」
と言われた
彼はこう言っていた
戦争が始まるまで、鳴神島の奉行様を治療するなんてこと俺みたいな田舎の医者には想像もできなかった
だけど今…考えてみろ、奉行様の側に名医が多くいるだろう
だけどヤシオリ島は?ここの病人が頼りにできる医者は俺1人しかいない
ここを離れない理由を語る保本
大丈夫…あ、いや、確かに助けが必要だ
「祟り神」がもたらす奇病の治療薬を作るには、ある特別な薬草が必要なんだ
効果があるかはまだ分からないが、何もないよりはましだ
ただ、その薬草には「祟り神」がまといついているはず、ほとんどが危険な場所に分布しているんだ
川や海によって隔てられているか、または怪物が住み着いているか…これらの地帯には「祟り神」によって最もひどく荒廃している…
俺の度胸と能力では、採取は到底無理だ
医者という立場上、俺はそんな危険な場所へと薬草を採りに行くことができない
今は進行を遅らす治療しかできない状況だ…新しい薬も長いこと作れていない
旅人ならこの危険を乗り越えられると考える保本さん
だから、薬草を採集して来てほしい
集めたら、ここに持ってきてくれ
報酬については心配無用だ、少しばかり貯金があるからな
君からしたら見知らぬ人からの依頼だろうが、どうか助けてくれ、頼む
それと気をつけて欲しい
そして
「鳴草」を12個集めて保本さんに渡す
そうだ、これだ
茎葉も潰れていないし、それに新鮮だ…ありがとう、本当に助かった
新しい薬の研究を進める事ができると言う保本さん
あらためて礼を言う
これは前に話した報酬だ
ぜひ受け取ってくれ
ちなみに、外国の方…
ああ、すまない
色々と助けてもらったのに、まだ名前を聞いていなかった
ルイ、また手伝ってくれるなら、後日ここに戻ってきてくれ
もちろん報酬は弾む、はははっ