原神 第80話 ロレンス

確かにお客さんたちが話したの聞いたことがありますね

でも聞き耳を立てるようなことはしないタイプだから、よく知りませんね

問題ありません！さあ、メニューをご覧ください

あら、「闇夜の英雄」のことが聞きたいの？

ふふっ、私が本当に言いたかったことは、あの人からは私と似た雰囲気を感じるってことよ

幾星霜いくせいそうの夜、ずっとモンドを守り、己の正義を貫いて、信念を守っている姿がね

いいえ、その英雄さんはお金持ちだって話

持ってる者だけが、精神的な豊かさを求めることができるのが世の常…

英雄が出てくる物語の多くもそう描かれている、そうでしょ？

ふふっ

そんなことないわよ

私はただ毎日不自由なく暮らせているだけに過ぎないわ

遅番の人なら、何か目撃してるかもしれないわよ

君たちも、「闇夜の英雄」に興味があるんだな

ハハッ

何を隠そう、俺も「闇夜の英雄」の目撃者の一人なんだ

まあ、そう焦らないでくれ

順を追って話すから

そしたら、何者かが数人、コソコソと何かしようとしているのを目撃してね

だから、俺は急いで隠れた

その瞬間、「あの人」が現れたんだ

その者が纏う黒い服は、その存在を完璧なまでに闇夜へと溶け込ませていた

悪人たちにとって、それはまるで音もなく忍び寄る悪夢だろう

そして、俺はどうしたと思う？

だから…俺は騎士団の寮へと確認しに戻ったんだよ

ああ、あの者のように正義感があり、自らモンドを守る人間が騎士団に入っていると思うのは当然だろう？

寮を確認したけど、誰一人として外に出た痕跡はなかったんだよ…

そうなるね

しかし、どうしても分からない…あのような人がなぜ騎士団に入らない？

あの者の実力なら、騎士団で活躍するのも難しい話ではないのに

そうだ、花屋で聞いてみたらどうだ？

あそこの女性は彼に助けられたことがあると聞く