えりかとさとるの夢冒険 隠しメッセージ
ファミコンソフト「えりかとさとるの夢冒険」と言うゲームには開発者が残した隠しメッセージがいくつもROMデータの中に残っており、それをゲーム内で確認する事ができる事で話題となっていました。
今回はその件について調べた事をまとめて行きます。
えりかとさとるの夢冒険 2chで暴かれた隠しメッセージ
このゲームはナムコから1988年に発売されました。
2人プレイが可能なアドベンチャーゲームと言う斬新なゲームでした。
パッケージだけ見ると動物がたくさん描かれていて楽し気な雰囲気です。
どうぶつの森と言うタイトルでも行けそうな雰囲気です。
そして隠しメッセージの存在が発覚したのが2001年。
当時、2ちゃんねるレトロゲー板に立てられた【えりかとさとるの夢冒険】と言うスレッド内の書き込みによって示唆されています。
その3年後の2004年、2ちゃんねるに
【えりかとさとるの夢冒険を語ろうな】
と言うスレッドが立てられます
スレッドが立ったのが2004年1月29日
最初は普通にゲームの思い出話が書き込まれている、ごく普通の流れです
それから3か月が経過した4月30日、再び隠しメッセージについての書き込みが出てきます
この書き込みを境に再び隠しメッセージについての話題でじわじわと盛り上がって行きます
そしてその3週間後となる5月21日に突如としてその隠しメッセージの具体的な内容が書き込まれます
※一部伏せてあります。
この書き込みによって空気が変わります。
ゲーム開発者の「ひでむし」氏の愚痴が延々語られている内容に衝撃を受ける人たちの書き込みが続きます。
もはや純粋にゲーム内容について語る空気ではなくなります。
実際にこのメッセージを見るためにどうしたら良いのかなど、隠しメッセージの話題がメインになって行きます。
そして更に2か月後の7月31日に再び謎の書き込みがあります。
※一部伏せてあります。
「もう時効だろ」と言う書き出しで隠しメッセージを見るための手順と思われる内容の書き込みが…
しかし途中の部分にはあいまいな部分もあります。
「1P&2Pパッドの十字キーとボタンをある組み合わせで押す」
そして4日後には実際にこの書き込み内容を実行した人の書き込みがあります。
画面がセピア色になるまで真実だった事から一気に関心が高まって行きます。
ボタンとキーの組み合わせ解析作業が始まります。
その後もバイナリエディタによって見つかった新たなメッセージの報告などもあり、勢いを増して行くスレッド。
あちらこちらで拡散されて行き、かつてない盛り上がりを見せる中で、このゲームが発売当時、裏テクとして1時間放置でセピア色になると言う事は情報としてあったなどの不確かな情報も見られるようになり、その信ぴょう性などを疑う人たちも増えて荒れ始めます。
そして8月22日に新たな進展。
事の発端となった7月31日の書き込みの本人が登場し、隠しメッセージを残したと見られる人物「ひでむし」氏の同僚である事が発覚。
結局その隠しメッセージを見るためのコマンドはわからなくなってしまったらしく、引き続き解析作業が続きます。
そしてその書き込みがあって8時間後
ついに具体的なコマンドを解析した人の書き込みが出てきます
そして実際にそのコマンドを確かめた人たちによってその後大騒ぎとなります。
こうして隠しメッセージが発見となりました。
発売から16年と言う期間を経ての隠しメッセージ発見。
この経緯がなんともロマンを感じさせると言うか、興味をそそるものがあります。
隠しメッセージ発見2
そして2011年、再び2ちゃんねるのレトロゲーム板に立てられた
【えりかとさとるの夢冒険】
と言うスレッドにて新たな隠しメッセージが発覚します。
※一部伏せてあります
ゲーム内の1~5章で用いられるパスワードから隠しメッセージが…
今度のメッセージはかなり怖い内容となっており、発見者も相当な衝撃を受けた事が語られています。
そしてROM内に残っていたメッセージもいくつか書き込まれる。
そしてこちらの書き込みの4のメッセージをゲーム内で打ち込むと実際にゲーム画面でメッセージを確認できる事も発見される。
ゲームの発売から24年後の新たな発見にスレッドの人たちも大興奮。
メッセージの内容はともかくロマンを感じさせる展開に
その中にはこんな書き込みも…
2020年は発見報告は見られませんでしたが、いずれ発見されるに違いありません。
定期的に話題に上がるこのゲーム。
今回こういった事を調べていて思ったのは、きっと他のゲームにもまだ発見されていない、隠しメッセージが存在するのではないかと言う事です。
えりかとさとるの隠しメッセージに思う事
今回は「えりかとさとるの夢冒険」の隠しメッセージを取り上げました。
他のゲームにもこの様な開発者がこっそり入れた隠しメッセージなどが発見されているものもありますが、このゲームの隠しメッセージはその過激な内容から特に話題性が高く、現時点ではこの手の隠しメッセージ系で群を抜いた面白さがあると感じたので記事にさせていただきました。
発売当時に遊んだ人たちは、発売から16年後にこんな形で脚光を浴びる事になろうとは、まさに夢冒険でも思わなかった事と思います。
今回は実際のゲーム内容について触れていませんが、このゲーム、ゲームとしての評価が普通に高いんですよね。
面白いゲームを作るために身心削る人も多いと言う事なのかも。
このゲームがリリースされた当時はインターネットもSNSもなかったので、こういう形でストレス発散していたのかなとも言えます。
現代だとどの業界人でもSNS上での失言が炎上の元となったりしますが、これは時効と言う側面もあってか、面白く受け止められた稀有な例ですね。
ちなみにこの隠しメッセージを仕込んだ「ひでむし」と言う人は現在は業界から離れて消息も不明との事です。
こんな風に話題となってしまった今の心境を聞いてみたくもありますね。
しかしこのゲーム、バーチャルコンソールなどでその後遊べるようにならなかったのも、これら一連の騒動があったからなのかも知れません。
このままこのゲームがフェードアウトするとも思えない部分が残されているのもまた面白いです。
余談ですが、ファミコン当時のグラフィックや音源って何か怖く感じる時があるんですが、私だけでしょうか?
最近のリアルなグラフィックでの表現で怖いものはもちろん色々あると思うんですが、そういうのではない、いわば「不気味の谷」の様な。
後、色々調べていて驚いたのが、当時の攻略本の薄さ。
このゲームも攻略本が出ていますが、50ページに満たない47ページと言うものでした。
最近で言うと、「あつ森」の攻略本は1072ページですが、なんとその20分の1以下と言うボリューム。
そして「必勝攻略法」。
他にもこう言ったレトロな話題を取り上げて行きたいと思います
ご覧いただきありがとうございました。またお会いしましょう。
レトロゲーム、やりたくなってきたな…。