原神 第488話 三千里の期待

原神 第488話 三千里の期待

鎮め物の修復作業が終わり

梶の依頼を終えたルイとパイモンは

長次の話を聞く為に

蛇骨鉱坑近くの村へ向かった

登場人物

ルイ

パイモン

長次

【初】

三千里の期待

長次

ルイさん!本当に来てくれたんですね!

長次

はい、どうですか?

ああ…本当にすみません!せっかく来てもらったのに、お食事もまともになくて…うっかりしてました

うぅ、でも残ってるのはスミレウリしか…

ボクはスミレウリを食べ慣れていますけど、おもてなしをするには相応しくありませんね…

そうだ、少々お待ちを

今から食材を集めて、料理を作りますので…

待ちきれないから手伝うパイモンさん

長次

えっ、そんなダメですよ…

長次

分かりました

ではうちで作ってた渡来鳥肉のレシピをどうぞ

グザヴィエに教えてもらってと言う長次さん

長次

スミレウリなら足りてるので、ボクにくれなくてもいいです

それに、小麦粉をひける小麦もある…

でも鳥肉を使った料理ですので、やっぱり鳥肉がないとダメですね、盛り付けに使う鳥の卵も必要ですし

珍しい食材ではないですが、今のヤシオリ島では…いや、せっかくルイさんが手伝うと言ってくれたのですから、お願いできますでしょうか

お客さまにこんなことさせて、すみません…

食材を渡す

長次

では、さっそく渡来鳥肉を作ってみましょう!

長次

渡来鳥肉、楽しみですね!

ははっ、では作り方を教えますね!

長次

作り方は簡単です!

スミレウリを斬って湯通しする、それと鳥の卵を溶く

包丁の扱いに自信があるなら、スミレウリを好きな形に切ってもいいですよ

そして鳥肉をまな板に置いて、真ん中に包丁を入れて平らに切り開き、それを溶き卵に漬ける…

その後、鳥肉を小麦粉で包みます…もし小麦粉の量が多かったらはたき落としてください

それから、また溶き卵に漬けます

続いて油の準備です

熱した油に箸を入れた時、小さい泡が出たら準備完了です

小麦粉で包んだ鳥肉を油で揚げます…うん、4分ぐらいですね

その後また高温の油に戻して金色に揚がったら取り出しましょう

油の温度が高すぎると焦げますし、低いと油が表面に染み込んでふにゃふにゃになります

出来上がった鳥肉から紙で油を吸い取り、短冊状に切ってください

最後にスミレウリで飾り付けをし、自家製のタレをかけて…

じゃじゃーん、完成!

簡単だと言う長次さん

長次

これはお母さんから教わった料理です、お母さんは料理が得意でした

それじゃあ、とりあえず作ってみましょうか?

長次

昔はお母さんから教わる立場だったので、こうやって誰かに教えるのは初めてです

ルイさんは立派な冒険者だから、渡来鳥肉なんか余裕でしょ?

こうして渡来鳥肉のレシピを学び

出来上がった「渡来鳥肉」を長次さんに渡す

長次

モグモグ――おおっ!美味しい!

ルイさんは凄腕の料理人になれる素質がありますね!

本気のパイモンさん

長次

ありがとうございます、こんな美味しい料理は久しぶりです…いつもお母さんが作ってくれていたんです

すごく美味しくて、誰の料理も敵いませんでした

はぁ…毎日スミレウリじゃなくて、鳥肉料理が食べたいなぁ

長次

お母さんが作ってくれるなら、飽きません

……ボクがお金を稼いでいるのも、いずれヤシオリ島から離れてたくさんの美味しい料理を食べ、みんなにもたくさんの美味しい料理を作ってあげたいからです!

離島に1本だけ、スネージナヤとの間を往復する航路があるそうで…まだ機会が残ってるかもしれません

モラさえあれば、奉行様も出航を許してくれるって、大人たちが言ってました

長次

……離れました

長次

大丈夫です、前々から気になってたんですよね

島に雨が降ってから10日が過ぎた頃、お母さんは離れていきました

手紙も書置きもなかったと言う長次さん

長次

なんでかずっと前から、いつか離ればなれになるんだとは思ってました

特に鉱場のおじちゃんやおばちゃんたちが、お父さんの碑を作ってくれた日から…

長次

あんなに怒り狂ったお母さんを見たことありません…お父さんがまだ生きてるって…ボクもそう信じてるけど

長次

城内の大人たちが決まった日に晶鉱を買いにきて、偉そうに命令したりしてたけど

でも、ボクたちのことはボクたちで会合をして解決してきました

城内の人は城内の掟に従って、大御所様もボクたちに掟を作ってくださったのです…

戦じゃなければ、あと二、三年でボクも会合を「傍聴」することができたでしょう、よく分かりませんけど

「義務」だとか言ってるけど…ボクは大人たちとつるむのが苦手です、つまんないから

……でも、みんないなくなりました

長次

お母さんはたぶんお父さんを探しに行ったんです…ボクも探しに行かなきゃ

長次

先にヤシオリ島を探すつもりです

保本と言う医者のおじちゃんに聞いてみます…

長次

…でもボクのことを嫌ってるみたいで、いつもボクを避けてるんです…

その次はお父さんの同僚のとこ…梶さんがまだこの島に残ってると聞きました

彼ならお母さんのことを知ってるかもしれません

長次

あと…海賊のおじちゃんたちに助けを求めるか…

長次

幕府の大人たちとはそりが合わなかったみたいですけど、ボクたちにはまあまあ親切でした

ひょっとしたらボクを海に連れて行ってくれるかも

怖い人を思い出した雰囲気の長次さん

長次

緋木村の村長の鷲津…昔はいい人でしたが、今は…ちょっとおかしいんです

怖くて、遠くから自分の家を見ながら独り言を言ってました、なんかボクに…それかお母さんに悪い事をするんじゃないかって気がして

お母さんが彼に会ってなければいいけど

あ、鷲津で思い出しました…ルイさんにもう一つ頼んでもいいですか?

長次

はい、昔、鷲津が島に祠をいくつか作りました、大蛇の魂を鎮めるために…

ボクたちは長時間、蛇骨晶鉱に触れるからどうしても病気になっちゃうんです

でも鉱場を閉めてからというもの、鷲津の様子がだんだんとおかしくなって、怖くなってきました…

祠に祀る方法も…狂気じみているというか

その後鷲津のことを話していた大人たちが消えてしまったと言う長次さん

長次

そういえば、お母さんはよく近くの祠に行ってお父さんのために祈り、緋櫻毬の花びらを供えてました

そこにお母さんの手がかりがないか確認したいのですが…鷲津に会うのが怖くて近寄れません

だから…だから…

長次

ありがとうございます!

祠を調べてみる事に

普通の祠だ、変わった元素の痕跡はない

素朴だが優雅さを感じる祠、木製で微かに光っている

端正な佇まいで訪れる人の供物を受け入れている

祠の周りにはたくさんの神櫻の花びらが散っている

自然になったものではなく、誰かがわざと緋櫻毬をばらまいたようだ

長次

ルイさん、帰ってきたんですね!

長次

そうですか…

長次

えっ…?

長次

大丈夫です、分かりました

ルイさん、この数日本当にお疲れ様でした

ここからは…ボク一人で何とかします

長次

ご好意感謝します、でも、これ以上は迷惑をかけたくないんです

それに…このことについては、あまり誰かに面倒を見てほしくありませんから

本当に子供っぽくないやつだと思ったパイモンさん

長次

そういうわけではなくて…ただ…一番頼れる人をなくしてしまった上に、他の人には頼りたくないだけの話です

ルイさんも、家族を探してるなら、ボクの言葉を理解できるはずです

長次

…ルイさんの言う通りですね、肝に銘じます

さあ、これ以上あなたたちの時間を取るのは悪いです

ここでお別れにしましょう、旅の安全を祈ります

もうすぐ旅に出ると言う長次さん

医櫻

たたら砂北東を探索中、巫女さんらしき人を発見

あら?旅人さんでしたか

どうしてこんな時期にここへ…?

運が悪いですね

花を見に来たのなら、今はそれどころではありません

期待しない方がいいですよ

以前はここへ花を見に来る観光客も多かったのですが、今は争いが絶えないことから来る人も減りました

ただ通りがかっただけでしたか?

なら、ひとつあなたに忠告しておきます

雷櫻が荒らされていました

前に確認しに来た時から、状態が…少し変だったのです

雷櫻に近づけば、危険な目に遭うかもしれません

お気をつけください

あなたは状況が分かっていないようです

まあ、仕方ないでしょう、あなたは神社の者ではありませんから

鳴神大社で祀られている神櫻を見たことはありますか

あれは鳴神様の力の象徴で、鳴神様が永遠である限り、美しい神櫻はずっと満開なままなのです

神社の外、神無塚にも神櫻と起源を同じくする雷櫻というものが生えています

それも神櫻に似た力を持っています

最近雷櫻が荒らされ花が咲かなくなったと言う幸さん

神子様もこのことに驚いていました

そのため、神無塚へと赴き状況を調べるよう頼まれたのです

今調べたところ、宝盗団が雷櫻の周りをうろついており、かなり怪しい状況です

彼らとこの件の関係を明らかにしなければなりません

でも、あの…正直に言いますと、私はケンカができません

宝盗団の方は凶暴に見えるので…

旅人さん、彼らが何を企んでいるのか明らかにするため、宝盗団の拠点を調査していただけませんか

私一人で調査すべきだとは思いますが、今のこの複雑な状況を見るに…あなたに頼むのが最善だと思うのです

お願いします、旅人さん

雷櫻の調査を開始した

  • B!