原神 第122話 物々交換

また来てくれたってことは、多少は俺のことを信じてくれたってことっすね

ハハハハ

俺の儲け話は詐欺じゃないっすよ

商人の嗅覚が教えてくれてるってやつ

実は、俺は元々珍貨商人だったんすよ

なんで珍貨を商売にしたかだって？

簡単っす

珍しいものほど価値が高いっていうのが、この世の真理だからっす

もうすぐ、この世界で大変なことが起きる

その時、どんな物が不足するか分かるっすか？

今日欲しいのはこのようなものっす

前回、どこまで話したっけか？

ああ、そうだ、珍しいものほど価値が高いって話をしたっすね

君たち知ってる？

最近、モンドの龍災の影響で果物の収穫量が減っているってこと

そのせいでモンドのお酒が高騰してるんすよ

そっすか

じゃあ、頭のいい君には、なんで俺が珍貨と日用品を交換するか、お分かりっすよね？

ハハハハッ

前回はどこまで話したかな？

ああ、それも商人に必要な力の一つっす

状況把握やら度胸やらの他にも、人脈っつーのが大事になってくるんすよ

で、その人脈で俺はいくつかの機密情報を手に入れたっす

この情報っつーのが、璃月商人の権威「七星」から聞いたものってワケ

この前、どこまで話したっけ

ああ、そうだそうだ、七星の情報ってとこだったっすね～

七星は璃月の商会を支配する7人の大商人

あの人らの情報は絶対に間違いがないっす

今、モンドは龍災の影響で農産物の収穫量が減少しているっす

んで、ファデュイが稲妻や璃月で不穏な動きをしているっす

いいっすか

これは七星の天ちゃん「凝光」から信憑性のバリ高い情報

聞いた話では、七星はファデュイとの交渉を決裂させるつもりらしいっす

それによって、璃月の市場が打撃を受けるっす

そうなると日用品が高騰

七星はそれだまた一儲けできちゃうって言う寸法っす

話がちげーじゃん…

会談後に交渉が決裂するって流れだったはずなのに…

七星がそんな手を使って、俺みたいなちっぽけなヤツをはめたって言うんすか？

俺が…俺が「凝光」に、騙された…

だめっしょ！

商人は信用が大事っす！

契約したからには後悔なんてしないっす！

でも…でも…ああ…

君のおっしゃる通り

俺の心が汚かったっす

七星は璃月を背負う大商人だ

平民の利益を犠牲にしてまで金儲けするわけがないっす

日用品は生活の基本

どう考えても独り占めはダメっすよね

君、この立本のぬか喜びと失敗をよく見届けてくれたっす

同じ真似しちゃだめっすよ

教訓にしちゃって

はぁ、しばらく一人にしてちょうだい

今日は店じまいっす

でもこれ持っていても、もう元には戻れないよなあ