Skate Story 忖度なしレビュー｜刺さる人・刺さらない人を正直に解説【Switch 2/PS5/PC】

Skate Story 忖度なしレビュー｜このゲームは「合う人だけが沼る」タイプ

Skate Story は、ひとことで言うと「雰囲気がすごい」だけでは語りきれない作品です。刺さる人には強烈に刺さる一方で、操作感やテンポのクセが合わないと一気にしんどくなるタイプでもあります。だからこそ本記事では、世界観の魅力を褒めるだけで終わらせず、遊び心地・気になる点・どんな人なら満足できるかを、忖度なしで整理しました。
Switch 2／PS5／PCのどれで遊ぶべきかも最後にまとめるので、購入前の判断材料にしてください。

Skate Story の作品概要・基本情報

Skate Story は、ガラスの身体を持つ“デーモン”が、地獄を滑り抜けて「月を飲み込む」という契約を果たすために旅をする、スタイリッシュなスケートアドベンチャーです。
単なるスポーツゲームではなく、トリックと移動の気持ちよさ、探索、そして異様にクセのある世界観が一体化した“体験型”の一本。合う人は一気に沼ります。

• タイトル：Skate Story
• 開発：Sam Eng（公式表記）
• パブリッシャー：Devolver Digital
• 発売日：2025年12月8日
• 対応機種：PS5／PC（Steam）／Nintendo Switch 2（公式表記）
  • ※PCはSteamページで情報確認可能
• プレイ人数：1人（PS5表記）
• ジャンル：スポーツ（PS Store表記）
• PS Plus：PS Plus（Extra / Premium）のゲームカタログ対応（発売日から）
• 公式：公式サイト／Devolver公式ページ／Steam／PS Store

Skate Story の良かった点

1）世界観が「スケボー」なのに、舞台は冥界。設定からして唯一無二

Skate Story の強みは、まず“空気”そのもの。
プレイヤーは冥界の存在で、ガラスと苦痛でできた身体を持ち、月まで滑って月を飲み込めば自由になれる──という、とんでもない契約を背負って走り出します。
灰と煙に包まれた「Emptylands」を滑走しながら、悪魔を破壊し、囚われた魂を救い、奇妙な住人とも出会う。スケボーゲームの枠を越えた“物語と体験のゲーム”として入口から差別化されています。

2）トリックの成長が“遊びの核”になっている（公式で「70以上のトリック」明記）

PS公式情報では、70以上のスケートトリックが用意されていて、進行と上達に合わせて幅が広がる設計が示されています。
さらに「スケートトライアル（試練）を達成してレベルアップ」「新しいトリックやギアを獲得」といった進行要素も明記されているので、ただ滑って終わりではなく、“練習→上達→ご褒美”のループを作りやすいタイプです。

3）“体重と動き”を学ぶタイプの操作設計で、うまくなった実感が出やすい

公式説明では「体重と動きをマスターする」「weeping concrete（泣くコンクリート）を征服する」といった表現が使われています。
これは、ボタン連打で解けるというより、動きの理解と精度が上がるほど気持ちよくなるタイプの設計を示唆しています。ここがハマる人は、上達そのものが報酬になります。

4）戦い方が“スケボーらしい”。トリックで悪魔を破壊する発想が強い

PS公式では「凶暴な悪魔を、360フリップで破壊する」といった説明があり、戦闘や対処がスケボーの技と結びついていることが明記されています。
スケボーの“かっこよさ”を、単なる見た目ではなくゲームプレイ側に寄せている点は、他の作品と被りにくい魅力です。

5）ギアでスタイルを整えられる（「魂を売って」カスタムする世界観が良い）

デッキ・ウィール・トラックなどを揃える要素があり、しかもそれが「魂を売って買う」という世界観とセットになっています。
見た目のカスタムが、ただの着せ替えではなく“物語の空気”に溶けているタイプは、プレイのモチベにも直結しやすいです。

Skate Story の気になった点

1）そもそも題材が尖っていて、万人向けの入口ではない

Skate Story は「スケボーの爽快感でストレス発散！」みたいな王道を想像するとズレます。
公式の時点で、主人公は“ガラスと苦痛でできた冥界の悪魔”で、目的は「月までスケートで辿り着き、月を飲み込む」──という世界観。
この時点で、合う人には刺さるけど、ノリが合わないと置いていかれる可能性が高いタイプです。

2）「上達して気持ちよくなる」設計なので、最初から快適さを求める人は注意

公式説明で「体重と動きをマスターする」「危険な道を押し進み、自由に滑れるスポットを開拓する」といった、“習熟ありき”の表現がハッキリ出ています。
つまり、序盤から“誰でも同じように気持ちよく滑れる”というより、慣れと工夫で遊び心地が変わる方向。快適操作を最優先する人は、購入前に「クセを楽しめるか」を一回自問したほうが安全です。

3）トリック数・試練・レベルアップがあるぶん、プレイ感は“スポーツ”というより“攻略寄り”になり得る

Devolver公式では 70以上のトリック、スケートトライアル（試練）達成でレベルアップ、新しいトリックやギア獲得が明記されています。
この手の構造はハマると強い反面、
「自由に滑って遊ぶだけで満足したい」人には、試練や進行が“作業”に感じるリスクもあります。

4）「悪魔をトリックで破壊する」＝アクション要素が前に出る。まったり系と思うとギャップが出る

PS Store と Devolverの説明には、トリック（例：360フリップ）で悪魔を破壊するという表現があります。
まったり散歩ゲー的な“癒やし”を求めると、世界観とプレイの圧が想像以上に強いかもしれません。

Skate Story は「上手くなる快感」を味わうゲーム

Skate Story のコアは、スケボーの“雰囲気”ではなく、板の上で自分が上達していく感覚にあります。
公式でも「体重と動きをマスターする」「自分の挑戦を発見し、作り出す」「世界を探検しながらボードを極める」といった、“遊び心地の習熟”を中心にした言い回しが並びます。

だからこそ、この作品は評価が割れやすい。
・上達の手応えをゲームの報酬として受け取れる人には、強烈に刺さる
・最初から快適さ、明快さ、親切さを求める人には、しんどくなりやすい

この「合う人だけが沼る」設計自体が、Skate Story 最大の個性です。

Skate Story 機種別比較

Skate Story は PS5／PC（Steam）／Switch 2 で展開されているタイトルです。
本作は「操作の慣れ」と「気持ちよくトリックをつなげられる環境」が満足度に直結しやすいタイプなので、迷ったときは「遊ぶ場所（携帯か据え置きか）」と「快適さ（安定感を優先するか）」で選ぶのがいちばん失敗しにくいです。

Skate Story 忖度無しスコア（結論）

Skate Story は、いわゆる“雰囲気ゲー”として片付けるのがいちばん危険なタイプです。公式の時点で「体重と動きをマスターする」「試練を達成してレベルアップし、新しいトリックやギアを獲得する」といった、習熟と上達を軸にした設計が示されています。だから評価の中心は、世界観の好き嫌いだけではなく、「クセを飲み込みながら上手くなる快感」を楽しめるかに尽きます。

本記事のスコアは、この作品が持つ唯一無二の世界観・アート面をしっかり評価しつつ、購入判断に直結するポイントとして「操作の快適さ」「テンポ」「中毒性」「人を選ぶ度」を重めに見ています。刺さる人には強烈に刺さる一方、快適さや親切さを最優先する人には合わない可能性もある──その前提で、忖度なしに点数化します。

総評｜Skate Story は「クセを楽しめる人」にだけ強く刺さる一本

Skate Story は、万人向けの快適さや親切設計を重視したゲームではありません。
操作や進行には明確なクセがあり、最初から爽快感を保証してくれるタイプでもない。けれどその代わりに、本作は「上達していく過程そのもの」を遊びとして成立させています。

冥界をスケートで進むという唯一無二の世界観、トリックを重ねることで少しずつ身体感覚が研ぎ澄まされていくプレイ体験、そして“できなかったことができるようになる”達成感。これらが噛み合った瞬間、このゲームは他では代えがたい魅力を発揮します。

一方で、快適な操作性や丁寧なチュートリアル、テンポの良さを最優先する人にとっては、ストレスが先に立つ可能性も高いでしょう。評価が割れやすいのは欠点でもあり、同時にこのゲームの個性でもあります。

結論として、Skate Story は
「雰囲気が好き」「クセのある操作を試行錯誤するのが楽しい」「上手くなる実感を何より重視したい」
そんな人にこそ勧めたい一本です。合う人には強烈に刺さる、しかし誰にでも勧められるわけではない──その前提を理解したうえで選ぶなら、満足度は非常に高くなるでしょう。