『NANA』はなぜ休載している?まず確認できる事実
『NANA』が長期休載に入った直接のきっかけは、2009年6月に公表された矢沢あいさんの急病です。
当時のCookieおよびNANA onlineでは、治療・安静のため数か月の休養が必要となり、『NANA』をしばらく休載すると案内されました。連載再開の時期は未定で、目処が立ち次第Cookie本誌や公式サイトなどで知らせる、とされていました。
そこから2026年9月現在まで、本編の連載再開日は正式発表されていません。
ただし、「2009年に何が起きたか」と「なぜ長期休載が17年近く続いているのか」は分けて考える必要があります。最初の休載理由は公表されていますが、その後これほど長期間になった理由について、集英社が物語構成や権利調整、媒体変更などを原因として公式に説明した事実は確認できません。
| 時期 | 確認できる動き |
|---|---|
| 2009年3月 | コミックス21巻発売 |
| 2009年6月 | 急病により休載。数か月の治療・安静が必要、再開時期は未定と告知 |
| 2013年1月 | Cookieに「淳子の部屋」特別編2ページ掲載。約3年半ぶりの漫画執筆 |
| 2022年 | 「ALL TIME BEST 矢沢あい展」開催。集英社少女・女性漫画誌でも記念企画 |
| 2025年 | 『NANA』連載25周年。作者・集英社全面協力のムック発売 |
| 2026年 | 集英社100周年企画に矢沢あいさんが登場。公式上『NANA』は21巻・未完結 |
2009年|21巻発売後、6月に長期休載へ
第21巻が発売されたのは2009年3月13日です。当時のCookieでは21巻の続きにあたる本編も掲載されていました。
その約3か月後、6月26日発売のCookie8月号などで休載が告知されました。報道に残る当時の案内では、矢沢あいさんの急病により、治療・安静のため数か月の休養が必要とされています。
この時点から、再開日は「未定」でした。現在から振り返ると非常に長い休載になっていますが、2009年の発表段階で十数年の休載が予定されていたわけではありません。
2013年|「淳子の部屋」特別編を2ページ執筆
休載後、矢沢あいさんが漫画作品をまったく描いていなかったわけではありません。
2013年1月26日発売のCookie3月号には、『NANA』単行本のおまけとして知られる「淳子の部屋」の特別編が2ページ掲載されました。コミックナタリーは、矢沢さんが漫画を執筆するのは約3年半ぶりだったと報じています。
ただし、これは『NANA』本編の連載再開ではありません。「新しい漫画が掲載された」ことと「本編が再開した」ことは分けて見る必要があります。
その後も描き下ろしや展覧会などの活動は続いた
長期休載中も、『NANA』や矢沢あいさんの作品に関する企画は断続的に続いています。
2022年には「ALL TIME BEST 矢沢あい展」が開催され、集英社の少女・女性漫画誌6誌でも展覧会記念企画が展開されました。Cookie向けの『NANA』絵柄も用意されています。
こうした活動は、矢沢あい作品が現在も公式に展開されていることを示す材料にはなります。一方で、展覧会や描き下ろしがあること自体を、本編再開の予告と見ることはできません。
2025年|NANA連載25周年、作者全面協力ムックが発売
2025年は『NANA』の連載開始25周年にあたります。
8月7日には平凡社から『矢沢あい「NANA」の世界』が発売されました。平凡社の公式発表によると、矢沢あいさん本人と集英社が全面協力し、描き下ろしイラスト、未公開の下絵や作画資料、作者インタビュー、「110の質問」などを収録しています。
大きな公式企画ではありますが、このムックの発売自体が「連載再開決定」を意味するものではありません。
2026年|集英社公式はNANAを「未完結」と表示
2026年には集英社創業100周年記念サイト「SHUEISHA MANGA EXPO」に矢沢あいさんが登場し、『NANA』から思い出の一話を選ぶ企画が公開されました。
同じページでは『NANA』について、配信巻数21巻、コミックス刊行状況「未完結」と明記されています。
つまり2026年現在、公式上の扱いは「完結済み」でも「打ち切り」でもありません。一方で、具体的な連載再開日や22巻発売日は発表されていません。
現在の21巻・22巻・再開日の状況をまとめて知りたい場合は、『NANA』は完結してる?連載再開はいつ?2026年現在の状況で最新情報を整理しています。
なぜこれほど長く休載しているのか?分かることと分からないこと
最初の休載については、2009年当時に「急病」「治療・安静のため数か月の休養」と公表されています。
しかし、その後の長期化について、「物語が複雑だから」「出版社との権利調整があるから」「再開媒体を検討しているから」といった具体的な理由を、現在の集英社やCookieが公式に説明しているわけではありません。
そのため、現在確認できる範囲を超えて出版社内部の事情を推測し、「これが再開できない理由だ」と断定することは避けた方が正確です。
分かっているのは、本編は2009年から休載中で、近年も作者・作品に関する公式企画は続いているものの、連載再開日はまだ発表されていない、というところまでです。
Cookie自体は現在も刊行中
なお、休載の長期化について「Cookieが休刊したため」とする説明は誤りです。
Cookieは2026年現在も刊行されており、公式サイトでは次号予告や新刊情報が更新されています。『NANA』もCookie公式の作品紹介に現在掲載されています。
掲載誌の存続と『NANA』本編の再開は別問題ですが、少なくとも「掲載誌そのものが消滅した」という状況ではありません。
まとめ|2009年の休載理由は公表済み、長期化の詳細は未公表
『NANA』の休載について、確認できる事実を整理すると次のようになります。
- 2009年6月、急病により休載が告知された
- 当時は数か月の治療・安静が必要とされ、再開時期は未定だった
- 2013年には「淳子の部屋」特別編2ページを執筆
- その後も描き下ろし、展覧会、記念ムックなどの活動は続いている
- 2026年の集英社公式では『NANA』は21巻・未完結
- 本編の連載再開日は2026年9月24日時点で未発表
最初に休載した理由と、その休載が現在まで続いている理由をひとまとめにしないことが重要です。長期化の背景について公式説明がない部分は、推測で埋めずに扱うのが現時点では最も正確です。