12月20日はどんな日?「連帯」をテーマに、世界と身近な日常を見直せる日

12月20日は、世界規模では“人と人の連帯”を考える国際的な記念日が置かれている日です。年末で気持ちが忙しくなりがちな時期だからこそ、「誰かのためにできる小さな行動」や「支え合いの仕組み」に目を向けるきっかけになります。
一方で、日本では地域や暮らしに根ざした記念日も重なりやすく、いつもの生活の中にある“つながり”を再発見できるのが12月20日の面白さ。今日は、由来がはっきりしている記念日を軸に、話題づくりにも使える豆知識として整理していきます。
人間の連帯国際デー(International Human Solidarity Day)
12月20日は、国連が定める「人間の連帯国際デー」。貧困の解消や不平等の是正、持続可能な開発などに向けて、国や立場を超えて“連帯”の大切さを考える日として位置づけられています。国連総会で12月20日を国際デーとする決議が採択され、毎年この日に呼びかけが行われます。
今日の過ごし方は、大げさでなくてOK。募金や寄付、地域の支援団体の情報をシェアする、フェアトレード商品を選ぶ、困っている人に声をかけるなど、“自分の生活圏でできる連帯”を1つやってみるだけで、この日の意味がぐっと具体的になります。
霧笛記念日
12月20日は「霧笛記念日」。1879年(明治12年)のこの日、青森県の尻屋崎灯台に日本で初めて霧笛(霧のときに灯台の位置を音で知らせる装置)が設置されたことに由来します。視界が悪い海で、光だけでは頼れない状況を補う“音の航路標識”として、航海の安全を支えてきました。
今日は、灯台や海上保安・航海史の小ネタとして話題にしやすい日でもあります。できることはシンプルで、灯台の役割を調べてみる、港町の灯台に行ってみる、霧笛の音の動画で“海の合図”を体感してみる――このあたりが気軽でおすすめです。
FMヨコハマの日
12月20日は、神奈川県の独立系FM局「FMヨコハマ(84.7MHz)」の放送開始日(1985年12月20日)にあたります。開局40周年の節目にあわせ、毎年12月20日を「FMヨコハマの日」として制定し、日本記念日協会に正式認定されたことも発表されています。
今日は“ラジオを聴く口実”にちょうどいい日。radikoで流し聴きしてみる、ドライブや作業用BGMにしてみる、番組をきっかけに地元のイベントや音楽に触れてみる――そんな軽い一歩でも、12月20日の“つながり”のテーマと相性がいい過ごし方になります。
マカオ特別行政区設立記念日(Macao S.A.R. Establishment Day)
12月20日は、マカオが特別行政区(Macao Special Administrative Region)として発足した日を記念する日です。1999年12月20日にマカオの主権が中国へ移管され、現在もマカオでは公的な休日として扱われています。
「一国二制度」のもとで築かれてきた街の歩みを知る入り口にもなり、歴史・文化・観光の話題にもつなげやすいのが特徴です。今日は、マカオ返還や特別行政区の仕組みをざっくり調べてみる/地図でマカオの位置と周辺地域を確認する/旅行候補として“行きたい場所リスト”に入れてみる、などが手軽です。
道路交通法施行記念日
1960年12月20日に「道路交通法」が施行されたことにちなむ記念日です。交通ルールの枠組みが整えられ、当時の「道路交通取締法」は同日付で廃止(道路交通法施行に伴う)とされています。
日常に直結するテーマなので、知識のアップデートに向いた日でもあります。今日は、よく通る道の危険ポイント(横断歩道・見通しの悪い交差点・自転車の出入り口など)を1つだけ決めて意識してみる/自転車ライトや反射材を点検する/「ながらスマホをしない」など“守るルールを1個だけ固定する”と続けやすいです。
デパート開業の日(デパートメントストア宣言の日)
1904年(明治37年)12月20日、三越が全国の顧客・取引先に向けて「デパートメントストア宣言」を記載した挨拶状を発送し、日本における百貨店の歴史の節目になったとされています。
百貨店は“買い物の場”だけでなく、食文化・催事・ギフト文化などが集まる総合文化の拠点でもあります。今日は、最寄りの百貨店の催事ページを覗いて季節イベントをチェックする/デパ地下で“初めて買うもの”を1品だけ選ぶ/家にある昔の紙袋や包装紙を見て「贈り物文化」を思い出してみる、あたりが取り入れやすいです。
こうふ開府の日(12月20日)
1519年12月20日、武田信玄の父・武田信虎が躑躅ヶ崎(現在の武田神社周辺)に館を移し、城下町整備に着手したことが「甲斐の府中=甲府」のはじまりとされます。甲府市はこの日を「こうふ開府の日」として記念日登録し、まちの歴史や文化に触れる機会づくりとして記念イベントなどを行っています。
過ごし方のヒント:甲府の歴史スポット(武田神社周辺、甲府駅前周辺)を散歩/甲府の名産(ワイン、宝飾、郷土料理)を一つ試す/家で「武田信玄と甲府の歴史」を軽く調べて話題にする。
シチューライスの日(毎月20日)
ハウス食品が制定した記念日で、シチューをごはんにかけて食べる「シチューライス」という楽しみ方を広める目的があります。日付は「ごはん(5)×(かける)× シチュー(4)=20」という語呂合わせから、毎月20日。日本記念日協会の認定・登録記念日として扱われています。
過ごし方のヒント:いつものシチューを“ごはんにかける派”で試す/チーズや黒こしょうなど簡単トッピングで味変/家族・友人と「かける派・分ける派」談義で盛り上がる。
発芽野菜の日(毎月20日)
発芽野菜(スプラウト)メーカーの村上農園が制定。毎月20日(はつか)を「発芽(ハツガ)」にかけた語呂合わせが由来で、発芽野菜の魅力を知ってもらう目的があります。日本記念日協会の認定・登録記念日として扱われています。
過ごし方のヒント:サラダにスプラウトをひとつ足す/納豆・卵・味噌汁など“いつもの一品”に追加/買うなら「まずは1パック」で食感チェック。
ブリの日
12月の「師走」を連想させる漢字(鰤=魚へんに師)と、「20」を「ぶ(2)り(0=輪)」と読む語呂合わせなどから、12月20日を「ブリの日」として紹介することがあります。一方で、制定した団体や目的がはっきりしない形で扱われることもあるため、豆知識として楽しむのが向いています。
過ごし方の提案:刺身・照り焼き・ぶり大根のどれかを選んで食べる/出世魚の呼び名(地域差)を1分だけ調べる/旬の魚を1品だけ買ってみる
Go Caroling Day(キャロリングの日)
英語圏の“遊び心ある記念日”として、12月20日をキャロリング(クリスマスソングを歌って回る文化)にちなむ日として紹介することがあります。国連の国際デーのような公式記念日とは性格が異なりますが、年末の空気を味わうネタとして使いやすいタイプです。
過ごし方の提案:好きなクリスマス曲を1曲だけ流す/家の飾りを1つだけ追加する/「今年のありがとう」を1件だけメッセージで送る
デパート開業の日(デパートメントストア宣言の日)
12月20日は、1904年(明治37年)に三越が「デパートメントストア宣言」を掲げ、日本の百貨店のはじまりを示した日として知られています。三越は同年12月20日に、全国の顧客・取引先へ「デパートメントストア宣言」を記載した挨拶状を発送し、翌1905年(明治38年)1月2日に全国の主要新聞紙上でも発表しました。
この“宣言”のポイントは、呉服中心の商いから一歩進み、衣服装飾に関する品目を「一棟の下でそろえる」百貨店型の売り場づくりを目指したこと。今のデパ地下や催事、ギフト文化にもつながる「まとめて選べる楽しさ」の源流として語りやすい記念日です。
過ごし方の提案は、ハードル低めでOK。最寄りの百貨店の“物産展・駅弁大会・バレンタイン催事”などをチェックして季節のイベントを1つ見つける/デパ地下で「自分用のご褒美」を1品だけ選ぶ/昔の包装紙や紙袋を見て“贈り物文化”の思い出を話題にする、あたりが今日のネタにしやすいです。
まとめ
12月20日は、国連が定める「人間の連帯国際デー」をはじめ、世界や社会のつながりを意識できる記念日が重なる一日です。霧笛記念日やデパート開業の日(デパートメントストア宣言の日)のように、日本の暮らしや産業の歴史に目を向けられる日でもあります。
国際的な出来事から、身近な買い物文化や交通ルールまで、テーマは幅広く、それぞれが私たちの日常とゆるやかにつながっています。12月20日は、どれか一つの記念日をきっかけに、社会や暮らしを少しだけ見直してみるのにちょうどいい日です。
大きなことをする必要はありません。知る、話す、試してみる。その小さな一歩が、今日という日を少し特別なものにしてくれます。