芸人総選挙2025 結果まとめ|総合順位1〜50位・得票数一覧

TBS系特番『芸人総選挙2025』で発表されたランキング結果を、1位から50位まで得票数とあわせて一覧でまとめました。
芸人1000人へのアンケートをもとに「2025年いちばん面白かった芸人」を決めるこの企画は、視聴者投票とは違う“芸人目線のリアルな評価”が特徴です。
本記事では、ダイアン津田の1位をはじめ上位陣の顔ぶれや得票数、推薦コメントから見える今年のお笑いシーンの傾向まで、結果を振り返りやすい形で整理しています。
芸人総選挙2025|総合順位(1〜50位)
- ダイアン津田(111票)
- 永野(104票)
- しずる(99票)
推薦:チョコプラ長田/ニューヨーク屋敷/小籔/レインボー(ジャンボたかお) - 野生爆弾くっきー!(96票)
推薦:パンサー尾形 - 粗品(94票)
推薦:劇団ひとり - きしたかの高野(91票)
推薦:東京ホテイソン(たける)、みなみかわ、ロングコートダディ(兎) - とろサーモン久保田(88票)
推薦:バッテリィズ(エース)、ニューヨーク、GAG(SJ)、ぺぺる(廣澤壮汰) - ロングコートダディ(86票)
推薦:男性ブランコ、蛙亭、バイキング小峠 - エバース(83票)
推薦:ニッポンの社長(ケツ)、大豆のソコヂカラ(松井白子)、金魚番長(箕輪智征) - 麒麟 川島(82票)
推薦:男性ブランコ(浦井のりひろ) - 有吉(81票)
- ひょうろく(78票)
推薦:ぺぺる(井上成矢)、ななめ45°下池 - 千鳥(76票)
推薦:牧野ステテコ、おりゃー(大塚かかと)、AMEMIYA - さらば青春の光(72票)
- みなみかわ(71票)
推薦:きしたかの高野、かまいたち濱家 - ウエストランド井口(69票)
推薦:蛙亭、GAG(福井) - 劇団ひとり(67票)
推薦:カカロニすがや/ななめ45°岡安 - マユリカ(64票)
推薦:ZAZY、3時のヒロインゆめっち - トム・ブラウン(63票)
推薦:きつね、錦鯉 - 元祖いちごちゃん(61票)
推薦:や団(本間キッド) - レインボー(60票)
- 紅しょうが(58票)
推薦:熊本プロレス - ななまがり(56票)
推薦:バイク川崎バイク、トラックスミス(アベコベ山脈) - 真空ジェシカ(55票)
推薦:バイキング小峠 - キンタロー。(53票)
推薦:ハリウッドザコシショウ - パンサー尾形(52票)
- ニューヨーク(50票)
推薦:とん汁無料、モグライダー芝、シテントル(あつひと) - モグライダー(48票)
推薦:狩野、東京ホテイソン(ショーゴ) - バッテリィズ(47票)
- クロちゃん(45票)
推薦:FUJIWARAふじもん、レインボー池田 - アルピー平子(44票)
推薦:エコブロック(山路友樹) - ツートライブ(43票)
推薦:小籔千豊 - ナダル(41票)
推薦:スタミナパン(麻婆)、レインボー(ジャンボたかお) - ネコニスズ(38票)
- かまいたち(37票)
- 青色1号(35票)
推薦:アルピー酒井、青大将(浅川護) - 銀シャリ橋本(34票)
推薦:フット後藤 - かもめんたるうだい(33票)
- ハライチ(31票)
- ヒコロヒー(30票)
推薦:シークレットレボリューション(ヤンマ) - 野田クリスタル(28票)
推薦:青木マッチョ、平成ノブシコブシ吉村 - トンツカタン森本(26票)
推薦:インパルス板倉 - 令和ロマン(24票)
- 囲碁将棋(23票)
推薦:かまいたち - パンプキンポテトフライ(21票)
推薦:河邑ミク - 霜降り明星せいや(20票)
推薦:チョコプラ松尾、エバース佐々木 - や団(18票)
推薦:ウエストランド井口、ダイアン津田 - チョコレートプラネット(17票)
推薦:野田クリスタル - ぱーてぃーちゃん(15票)
推薦:Den リンダカラー∞ - ちょんまげラーメン(14票)
推薦:アルピー平子
今年のランキング傾向・分析
1位ダイアン津田が象徴する「イジられ力」とバラエティ適性
今回のランキングでもっとも象徴的だったのが、1位に輝いたダイアン津田です。
ツッコミでもボケでもなく、「イジられ役」としてスタジオにいるだけで空気が和む存在感。リアクションの大きさやツッコミ待ちの表情、ちょっとした一言で一気に笑いを起こせるバラエティ適性が、芸人1000人から高く評価されたといえます。
推薦コメントでも、共演者からの愛のあるイジりが目立ち、「一緒の現場にいて欲しい芸人」として名前が挙がっていたのが印象的です。ネタの面白さだけでなく、“現場力”まで含めて総合的に評価された結果の1位と言って良さそうです。
永野・しずるなど「クセの強さ」や再評価組が上位に集中
2位の永野、3位のしずると、上位には一度ブレイクを経験し、今あらためて評価が高まっている芸人が並びました。
永野は、一度耳にしたら忘れられないフレーズと動き、わざと“スベり”を織り込んだネタ構成など、芸人目線で見ると非常に高度なバランスで成り立っているタイプ。
しずるも、「コント職人」としての構成力と演技力があらためて注目を集めた形で、推薦芸人の顔ぶれからも“芸人の中に熱烈なファンが多いコンビ”であることがうかがえます。
テレビでの露出量だけでは測れない「クセの強さ」「オリジナリティ」が、芸人票という形で浮き彫りになった順位と言えるでしょう。
中堅~ベテラン勢の強さと、ネタ師の存在感
トップ10を見ると、野生爆弾くっきー!、粗品、劇団ひとり、麒麟川島、千鳥など、中堅~ベテラン勢がしっかり上位を占めています。
長年テレビと劇場の両方で結果を出し続けているネタ師やMCタイプは、芸人同士からの信頼が厚く、「どんな番組でも安心して任せられる」「現場を回せる」という評価が票に直結した印象です。
一方で、マユリカ、エバース、ロングコートダディ、真空ジェシカなど、賞レースやテレビで一気に存在感を増した若手・中堅コンビも着実にランクイン。
芸人総選挙という形を通して、“今のテレビシーン”と“劇場シーン”の両方で名前を聞くようになったメンバーが、バランス良く上位に集まっているのが今年の特徴です。
推薦芸人の顔ぶれから見える「芸人が芸人を推す」連鎖
今回のランキングで面白いのは、それぞれの順位だけでなく「誰が誰を推薦したか」という関係性の部分です。
きしたかの高野にロングコートダディ兎、みなみかわにかまいたち濱家、しずるにニューヨーク屋敷やチョコプラ長田、真空ジェシカやエバースにバイキング小峠……と、現在のバラエティシーンで活躍する芸人たちが、同世代・一歩先を走る存在・劇場の仲間をそれぞれ“推し芸人”として挙げているのがわかります。
単なる人気投票ではなく、「一緒に戦ってきた現場仲間」「自分が笑ってきた芸人」に票が集まっているため、推薦コメントそのものが現在のお笑いネットワークの地図のようになっている点も、この企画ならではの魅力です。
賞レース常連組とバラエティスター、二つの軸が共存したランキング
M-1、キングオブコント、R-1などの賞レース常連組が多数ランクインしつつも、クロちゃん、パンサー尾形、キンタロー。といった“バラエティでのキャラクター力”が強いメンバーも上位~中位に顔を出しているのも特徴的です。
ネタの完成度で評価されるコンビと、番組の空気を一気に変えるキャラ芸人が同じ土俵で票を集めていることから、芸人側は「ネタ」「トーク」「キャラ」「現場力」など複数の軸を総合して“今年いちばん面白かった”かどうかを判断していることがうかがえます。
視聴者目線とはまた少し違う、芸人同士の価値観が反映された順位になっているのが、今回の芸人総選挙2025の一番の見どころと言えそうです。
視聴者・SNSの反応まとめ
Xでは「#芸人総選挙2025」が放送中からトレンド入り

放送中のX(旧Twitter)では「#芸人総選挙2025」のハッシュタグ付き投稿が一気に増え、ランキング発表のたびにタイムラインが実況で埋まりました。
特に1位発表前後は、ダイアン津田の名前を予想するポストや、「誰が1位を獲るのか」「推しがトップ10に入ってほしい」といった期待の声が連続。
番組のキャプチャ画像やスタジオでのリアクションを添えたポストも多く、年末特番らしい“皆で同時に見る楽しさ”がX上でも共有されていました。
ダイアン津田1位に「納得」「おめでとう」の祝福が殺到
1位がダイアン津田と発表されると、X上には「今年一番テレビで見た」「名探偵津田からずっと笑わせてもらった」「津田がMVPでうれしい」といった祝福の声が相次ぎました。
コンビではなくピンでの受賞に対しても、「ダイアンとしても好きだけど、津田単体での活躍がすごかった」「ユースケも含めてダイアンの年だった」といったポストが目立ち、コンビ愛とMVP受賞を同時に喜ぶ空気が強く出ていました。
「芸人が選ぶランキング」に共感する声と、推しの“惜敗”を嘆く声
全体としては「芸人さんが選んでいるだけあって、ちゃんと“今年面白かった芸人”になっている」「通好みのメンバーが多くて納得」というポジティブな感想が多数派でした。
一方で、「自分の推しが50位以内に入っていない」「あのコンビだけはランクインしてほしかった」といった“推し目線”の嘆きも少なくありません。
特に中堅・若手の劇場で人気の組について、「劇場ではもっと名前が挙がっているのに」「次こそランクインしてほしい」といった、来年以降のランクインを願うポストが多く見られました。
粗品・せいや・永野など、個人名ランクインへの注目
霜降り明星の粗品(5位)とせいや(46位)、そして2位の永野など、コンビやユニットとは別に個人名でランクインしたメンバーにも大きな注目が集まりました。
「コンビより個人名で入っているのが面白い」「票が割れてなかったらもっと上だったのでは」といった分析的なポストも多く、芸人同士の評価軸や票の割れ方を想像して楽しむ視聴者が目立ちました。
順位そのものへの賛否だけでなく、「なぜこの順位になったのか」を語り合う場としてもXが機能していた印象です。
TVer配信での“追い視聴”も話題に
放送後は「もう一度あのシーンを見たい」「途中から見たので最初から見直したい」といった声とともに、見逃し配信サービスTVerでの視聴を勧めるポストも多数投稿されました。
公式アカウントによる配信開始のお知らせをきっかけに、「忙しくてリアタイできなかったから助かる」「ランキングだけでなくトーク部分が面白いので通しで見てほしい」といったコメントも目立ち、地上波放送だけでなく配信経由でも盛り上がりが継続しています。
リアルタイム視聴と見逃し配信の両方で話題になったことで、芸人総選挙2025は“その日限りの特番”にとどまらない、あとから何度も振り返られる番組になっていると言えそうです。
上位10人の「代表番組・今年の活躍」ハイライト(10〜6位)

10位:麒麟・川島明 – 朝の“安心感”とMCとしての存在感
2025年の川島明は、完全に「朝の顔」として定着しました。TBSの朝の帯番組『ラヴィット!』では、ニュースやワイドショー要素を排した“日本でいちばん明るい朝番組”のMCとして、毎日生放送でスタジオを回し続けています。番組コンセプトである「衣・食・住・遊」をテーマに、ゲストや一流の専門家から話を引き出す采配力は、芸人側から見ても“安心して任せられるMC”という評価そのものです。
さらに年末の特番『ゴールデンラヴィット!』など、派生企画でも中心に立ち、多数の芸人をさばきながら、若手にスポットを当てる“育成型MC”としても機能していました。自分の色を出し過ぎず、番組全体を面白くする立ち回りは、芸人総選挙の投票者である芸人たちから見ると「現場で一緒に仕事したい人」「呼ばれると現場が回る人」として高評価につながったと考えられます。
9位:エバース – 賞レース無双で一気に“王者クラス”へ
エバースは、今年の賞レースを語るうえで外せないコンビです。2024年の『NHK新人お笑い大賞』優勝や『M-1グランプリ2024』4位進出で名前を広く知られましたが、2025年は『第46回ABCお笑いグランプリ』でついに優勝。さらに『上方漫才協会大賞』文芸部門賞も獲得し、実力派としての評価を一気に固めました。
テレビでは関西ローカルのバラエティやラジオ、YouTubeチャンネルなど露出の場を着実に増やしながら、それでもネタ中心の活動スタイルを崩していない点も“芸人目線”から支持されるポイント。芸人総選挙で9位に入ったのは、単なるブレイク枠ではなく「ちゃんとネタで売れた世代トップクラス」という評価の表れと言えます。今後は全国区バラエティへの本格進出がどこまでいくのかが注目どころです。
8位:ロングコートダディ – キングオブコント王者として“コント界の顔”に
ロングコートダディは、2025年『キングオブコント2025』で悲願の初優勝。過去にも何度も決勝に進出してきたコンビが、ついにコント王者の座を射止めた一年でした。M-1グランプリ2022では3位、2025年には“漫才&コント”の二刀流No.1決定戦『ダブルインパクト』でも準優勝と、漫才・コント双方で結果を残しているのがこのコンビの強さです。
優勝後はインタビューや特番出演が増え、「コント王者」として呼ばれる現場も急増。ゆるい空気感と独特の世界観のネタを、地上波ゴールデンでもそのまま成立させている点が、芸人側からの支持の高さに直結していると考えられます。YouTubeチャンネルや個人チャンネルも伸びており、今後は“ロコディを軸にした企画番組”が増えていくかどうかが見どころです。
7位:とろサーモン久保田 – 地上波・配信・ラジオで“毒舌ポジション”を確立
とろサーモン久保田は、今年も“毒舌・本音担当”としてテレビと配信で存在感を発揮しました。テレ朝の『耳の穴かっぽじって聞け!』では、ウエストランド井口とともにMCとして出演し、「2025年覚醒したと思う芸人ランキング」など、テレビスタッフの本音にズバズバ切り込むスタイルが話題に。芸人を褒めるだけでなく、ときに辛口コメントも飛び出すこの番組は、久保田のキャラクター性を最大限に活かした場と言えます。
九州朝日放送の『とろサーモンのクズメンタリー』では、“クズ”な人々の生態を通じて人生を見つめ直すバラエティとしてシリーズ継続中。地方ローカルでありながら、ネットでの話題性も含め“久保田=人間の闇と笑いをつなぐ進行役”というイメージを固めました。さらにYouTubeチャンネル「もう久保田が言うてるから仕方ないやん〆」や、冠ラジオ企画など、地上波外のフィールドでもコアなファンを増やしています。こうした「毒舌だが愛情も感じるコメント力」が、芸人同士の投票で7位に押し上げた大きな要因でしょう。
6位:きしたかの・高野正成 – バラエティとラジオを股にかけた“覚醒イヤー”
きしたかの高野にとって、2025年は完全に“覚醒イヤー”。TBSラジオ『きしたかののブタピエロ』のレギュラーを軸に、地上波のゴールデン・深夜バラエティに引っ張りだこ状態です。年末だけを見ても、TBS『芸人総選挙2025』の事前番組&本編出演に加え、テレ朝『モンスターが来る!』ではクイズ企画の挑戦者としてフィーチャーされるなど、プレイヤーとしてもMCの相手役としても重宝される存在になっています。
さらに、バラエティ『耳の穴かっぽじって聞け!』で発表された「2025年覚醒したと思う芸人ランキング」でも名前が挙がるなど、“スタッフ目線”からも評価されているのがポイント。旅企画『埼玉・栃木・群馬横断!リアル桃鉄バトル』のゲーム好きチームとして参戦したり、東野圭吾原作ドラマ『雪煙チェイス』への出演が報じられたりと、バラエティと演技の両方で露出が拡大しています。器用さとクセのあるキャラを両立させた高野のスタイルは、「今一緒に番組を作ると面白くなる芸人」として、芸人総選挙6位という高順位につながったと考えられます。
上位10人の「代表番組・今年の活躍」ハイライト(5〜2位)
5位:霜降り明星・粗品──辛口コメントとMC力で“お笑いを語る側”の顔に
5位に入った粗品は、今年「ネタもできるツッコミ」という枠を超えて、“お笑いを語るポジション”をはっきり確立した一年でした。ABEMAのトークバラエティ『ドーピングトーキング』では、自身初のレギュラーMCとして、40人を超える芸人たちのエピソードをさばきつつ、的確なツッコミと分析的なコメントで番組全体をまとめ上げました。単なる進行役ではなく、「ここが面白い」「ここがもったいない」と笑いのポイントを言語化する姿は、芸人から見ても信頼できる“現場監督”的存在です。
女芸人No.1決定戦『THE W 2025』では審査員として参加し、一組ごとのネタについて踏み込んだ長文コメントを披露したことで大きな話題に。賛否を呼ぶ辛口評価も含めて、後に自身のYouTubeチャンネルなどで補足トークを展開するなど、「審査員コメントさえネタにしてしまう」動きも見せました。コンビでの活動に加え、個人チャンネルやラジオでもお笑い論を語り続けた結果、“ネタを作る側・評価する側の両方を知る世代”の代表格として、芸人票が集まったといえます。
4位:野性爆弾・くっきー!──テレビとアートを行き来するカルト的人気
4位のくっきー!は、相変わらず「枠にはめられない芸人」の象徴のような存在でした。テレビ東京のロケ番組では、ずん・飯尾和樹とのコンビで街を巡るゆるい旅企画に出演しつつも、突拍子もないボケや予測不可能な発言で、VTRの空気を一瞬でひっくり返すシーンが続出。ロケ番組でありながら、くっきー!の一挙手一投足が“何が起こるかわからないドキドキ感”を生み出していました。
一方で、アーティスト「COOKIE」としての活動も本格化。ギャラリーでの個展では、奇妙でありながらどこか愛嬌のあるキャラクターたちを描いた作品群を発表し、美術ファンからも高い評価を獲得しました。染色作家とのコラボレーションやアートイベントへの参加など、“お笑いの人”という枠を超えた活動が増えているのも今年の特徴です。テレビでは圧倒的なキャラで笑いを取りつつ、アートシーンでも独自の世界観を貫く二面性が、芸人たちの投票にそのまま反映された結果が4位と言えるでしょう。
3位:しずる──9年ぶりのKOC決勝と“B’zコント”で存在感を証明
3位のしずるは、「ずっと評価されてきたコント師が、2025年にようやく大舞台で報われたコンビ」と言っていい存在です。まず大きかったのが、キングオブコント2025への9年ぶりの決勝進出。公式サイトでもファイナリストとして名前が発表され、記者会見では池田が“悪そうなキャラ”で会場を支配するなど、その時点からすでに話題をさらっていました。
本番では、B’z「LOVE PHANTOM」をフルで使った“ほぼ口パク”のコントを披露。約1分20秒の長いイントロと楽曲全体を活かし、ヤクザの抗争をセリフほぼなしで見せ切るという、前代未聞の構成で勝負に出ました。このネタは放送直後からSNSで大きく拡散され、「攻めすぎ」「しずるにしかできない」「意味がわからないのに目が離せない」といった感想が相次ぎ、お笑いファンだけでなくB’zファンの間でも賛否含めて大きな話題になりました。
番組内では、審査員や他のファイナリストからも「今年の本命の一組」「しずるらしいチャレンジ」と称える声が上がり、“決勝返り咲き組の代表”として存在感を発揮。放送後のラジオやネット番組でも、多くの芸人がKOCを振り返る中でしずるの名前を挙げ、「あれをゴールデンでやり切ったのがすごい」「コント師としてリスペクトしかない」と語っていました。
劇場では、ルミネtheよしもとでの単独ライブや、サルゴリラ・ライスらとの演劇ユニット「メトロンズ」としての舞台公演も継続し、コントと演劇のあいだを行き来する作風を磨き続けています。こうした地道な活動と、キングオブコントでの大勝負が重なった2025年は、まさに“コント師・しずるの逆襲の年”。芸人総選挙3位という順位は、その努力とチャレンジ精神に対する芸人たちからの最大級の拍手といえます。
2位:永野──“配信王”として再ブレイクを決定づけた一年
2位の永野は、まさに「配信時代のスター」という言葉が似合う一年でした。かつてのブレイクネタからスタイルをアップデートし、今は毒舌と鋭いトークを武器に、テレビ・ラジオ・ポッドキャスト・YouTubeとあらゆる媒体でレギュラー番組を持つ存在に。トーク番組では、芸人やタレントの悩みに対して遠慮のないひと言をぶつけつつも、最後にはなぜか救いがあるコメントで笑いに変える姿が印象的でした。
配信プラットフォームでは、永野がメインで回す企画回が軒並み高再生を記録し、「永野が出ている回だけ見逃せない」という視聴者も増加。地上波でも、トーク番組やお笑い特番で“ご意見番”ポジションとして呼ばれる場面が目立ちました。さらに、自身が構想・監督を務めたブラックコメディ映画が各国の映画祭で上映されるなど、クリエイターとしての側面も強まりつつあります。
芸人総選挙2位という順位は、単に「ネタが面白い」「トークが鋭い」という評価を超えて、「配信・映画・トークライブを含めた、今の永野の総合的な存在感」への票が集まった結果とも言えます。芸人たちが日頃“仕事道具として見ている”配信やテレビの現場を、誰よりも面白くかき回してきた一年だったからこそ、この高順位にたどり着いたと考えて良さそうです。
1位:ダイアン・津田篤宏──「名探偵津田」と現場力で2025年のお笑いMVPに
1位に輝いたダイアン・津田篤宏は、まさに「2025年のお笑いMVP」と呼ぶにふさわしい一年でした。TBS『水曜日のダウンタウン』の人気シリーズ企画「名探偵津田」では、最新作・第4話が放送されただけでなく、12月にはスピンオフ的な“長袖SP”や過去回一挙放送まで組まれ、番組がほぼ丸々「名探偵津田」にベットする異例の編成に。バラエティ番組の一企画の枠を超えて、「津田中心で番組が動いている」ことを全国に印象づけました。
中でも、第3話で飛び出した名セリフ「長袖をください」は、2025年の新語・流行語大賞ノミネート語にも選ばれ、お茶の間レベルで広く浸透。結果としてトップテン入りこそ逃したものの、ニュースやワイドショーでもたびたび取り上げられ、「名探偵津田=長袖をください」というフレーズが、そのまま今年のバラエティシーンを象徴するキーワードになりました。番組側も、この反響を受けて“長袖SP”を放送するなど、津田を軸にした大きな流れをつくっています。
同時に、津田はMCとしても存在感を強めた一年でした。関西ローカルのバラエティ特番『ダイアンのその怒り鎮めまスー』では、一般の「怒り」をテーマに、決め台詞「その怒り、鎮めまスー!」とともに納得の理由を提示していく進行役を担当。フジテレビ系の特番『日本全国!愛すべき逆お国自慢GP』でもMCを任されるなど、「ただイジられるだけ」ではなく、番組全体を回しつつ、自分もきっちり笑いを取るポジションを確立しました。さらにゴルフバラエティ『ダイアン津田のバーディーチャンす〜』では、ゴルフ好き芸人としての一面も発揮し、幅広い層にアピールしています。
芸人総選挙の番組内でも、多くの芸人が「一緒の現場にいてほしい」「スタジオの空気を一瞬で明るくする」といったコメントとともに津田の名前を挙げていました。リアクション芸やイジられ力だけでなく、MC・プレイヤー・企画の座長と、どの立場でも結果を出してきた2025年の活躍を考えると、1位という順位は“人気”だけでなく“信用”に裏打ちされた当然の評価と言えます。ネタ番組、トーク番組、特番、スポーツバラエティと、あらゆるフィールドで「津田がいるから面白くなる」と芸人から認められたことが、このランキングの最大のポイントです。
津田の1位は、単発的なブームではなく、コンビとして積み重ねてきた歴史の延長線上にあるものだと感じます。ダイアンがこれまでどんな道のりを歩んできたのか、コンビとしての魅力をもっと深く知りたい人には、公式ファンブックがとても読み応えがあります。
お笑いコンビ・ダイアンの魅力を詰め込んだ公式ファンブック。 コンビ結成から現在に至るまでの歩みやロングインタビュー、 写真企画、秘蔵エピソードなど、ファンなら押さえておきたい コンテンツが満載の一冊です。
価格・在庫・版の違いなどは変動します。購入の際は各ショップの商品ページで最新情報をご確認ください。
芸人総選挙2025 総まとめ──芸人が選んだ“今年一番おもしろい”顔ぶれ
芸人総選挙2025は、芸人1000人の投票によって決まるという企画ならではの、“芸人目線のリアルなランキング”が色濃く出た回でした。1位のダイアン津田を筆頭に、永野・しずる・くっきー!・粗品など、テレビの露出だけでなく、配信やライブ・アート・映画など、さまざまなフィールドで「今年のお笑いシーンを動かした顔ぶれ」が上位に並んだのが印象的です。
ランキング表をあらためて眺めると、ネタ師としての実績を積み重ねてきたコンビ、毒舌と分析力で“語る側”に回りつつある芸人、劇場と配信を行き来する若手・中堅、キャラクター性で番組をかき回すバラエティスターなど、タイプのまったく違うメンバーが同じ土俵で評価されています。視聴者投票ではなかなか上位に来にくい“通好み”な名前がしっかりランクインしているのも、芸人総選挙ならではの面白さと言えるでしょう。
今回の結果をきっかけに、「まだネタをちゃんと見たことがない芸人のライブや単独を見に行ってみる」「配信で名前だけ知っている芸人のトーク番組を追いかけてみる」といった楽しみ方も広がります。ランキングに入った芸人はもちろん、惜しくも50位圏外だった芸人たちも含めて、2026年にかけてお笑いシーンがどう動いていくのかを追いかけていくと、また違った目線でテレビや配信を楽しめるはずです。
芸人総選挙2025の結果は、あくまで「この一年のスナップショット」。来年はまたまったく違う顔ぶれが上位に食い込んでくる可能性もあります。今回のランキングをひとつの指標にしながら、自分なりの“今年一番おもしろい芸人”を見つけていくことが、この企画のいちばんの醍醐味なのかもしれません。
番組概要
- 番組名:芸人総選挙2025
- 放送日:2025年12月20日
- 放送局:TBS系
- MC:有田哲平/設楽統/大悟
- 投票:芸人1000人アンケート
権利表記
©TBS / 芸人総選挙2025