泣き叫ぶ雁は本当におすすめできるのか?
『泣き叫ぶ雁』は、ただ“泣けるノベルゲーム”として片づけるにはあまりにも重い作品です。Steamストアでは中国歴史ビジュアルノベル/テキストアドベンチャーとして案内されており、明末を思わせる極限状況のなかで、主人公が十日間を生き延びながら記憶と真相を追っていく物語が描かれます。つまり本作は、穏やかな物語をじっくり味わうタイプというより、最初からかなり強い題材と感情の揺さぶりを前提にした作品です。
しかもこのゲームは、ストーリーが重いだけでは終わりません。Automatonの紹介でも、本作は占領下の都市で生き抜く過酷な物語として扱われており、日本語対応のSteam向け新作としてかなり強い注目を集めています。一方で、こうした作品は雰囲気だけで持ち上げると危険です。話題性がある、設定が強烈、世界観が重厚――そうした要素がそろっていても、肝心のゲームとしての手触りや、読者に本当にすすめられるかどうかは別問題だからです。
だからこそ今回は、『泣き叫ぶ雁』を“話題の重厚ノベル”としてふわっと褒めるのではなく、今の時点で本当に遊ぶ価値があるのか、物語の重さは作品の魅力になっているのか、それとも人を強く選ぶ要因になっているのかを、忖度なしで見ていきます。Steam専用タイトルであることも含めて、気になっている人が購入前に判断しやすいよう、率直に整理していきます。
泣き叫ぶ雁の基本情報
- タイトル:泣き叫ぶ雁
- 英題:The Weeping Swan: Ten Days of the City's Fall
- ジャンル:ビジュアルノベル/テキストアドベンチャー
- 対応プラットフォーム:PC(Steam)
- リリース日:Steam表記 2026年4月2日 / 国内案内 2026年4月3日
- 開発元:零创游戏(Zerocreation Games)
- パブリッシャー:零创游戏(Zerocreation Games)、2P Games
- 価格:2,100円(税込)
- セール価格:1,785円(税込・期間限定15%オフ)
- 対応言語:日本語、中国語(簡体字・繁体字)、英語
- 音声:日本語音声は後日実装予定
- ユーザーレビュー:Steam「賛否両論」
本作は現時点でPC(Steam)のみ対応となっており、PS5やNintendo Switchなど家庭用ゲーム機版の展開は発表されていない。
日本語表示には対応しているが、日本語音声は後日アップデートでの追加予定となっている。
泣き叫ぶ雁の特徴
『泣き叫ぶ雁』の特徴は、単なる“泣けるノベルゲーム”ではなく、歴史的惨劇を下敷きにした重い物語と、生き延びるための判断を求めるゲーム性が結びついているところにあります。Steamストアでは、本作は最愛の人を失った書生・方知宥が、自らの小説世界「獅駝国」に迷い込み、亡き幼なじみにそっくりな少女を守りながら十日間の虐殺を生き延び、失われた記憶と死の真相を追うビジュアルノベルとして紹介されています。
まず大きいのは、舞台設定の強さです。作中では中国明朝末期の崇禎十五年を思わせる時代背景が描かれ、Steamの作品説明でも「揚州大虐殺」という史実を背景に、歴史のリアリティと妖怪が跋扈するファンタジーが交錯する物語だと明記されています。史実ベースの重苦しさと幻想世界の不気味さが混ざっているため、ただの歴史劇にも、ただのファンタジーにもなっていない独特の空気があります。
次に特徴的なのが、読み物として終わらないサバイバル性です。Steamの説明では、主人公は虐殺の中を生き延びるために、逃げ隠れする場所を決め、路銀や財産を管理し、ときには剣を取って妖魔の兵に立ち向かうこともできるとされています。つまり本作は、文章を読むだけの受け身なノベルではなく、その場その場でどう動くかを選び続ける“判断型のアドベンチャー”として作られています。
物語構造にもかなり明確な個性があります。本作はSteamストアで「ダブルストーリー」を採用していると説明されており、妖魔による虐殺が続く絶望的な現在と、書生と名妓の恋を描く過去の追憶が交互に描かれます。過去と現在を行き来しながら真相が見えていく構成なので、単なる時系列順の悲劇ではなく、記憶と感情が少しずつつながっていくタイプの物語として読ませる力があります。
テキスト量と分岐の多さも、この作品の大きな武器です。Steamストアでは、原文45万文字に及ぶ重複のないテキスト、複数のメインエンディング、さらに数十もの死亡エンドが存在すると案内されています。つまり一度読んで終わる作品ではなく、選択の結果を受け止めながら何度も結末に触れていくタイプのノベルです。マルチエンディングや死亡分岐が多いぶん、感情的な物語だけでなく、ゲームとしての緊張感も維持しやすい設計になっています。
さらに、前作との関係性も入りやすさにつながっています。Steamの作品説明では、本作は『飢えた子羊』制作チームによる完全新作であり、前作の世界観を継承しつつも独立したストーリーのため、前作未プレイでも問題なく没入できるとされています。シリーズものにありがちな“前作前提”の敷居が低めなのは、新規で手に取る人にはプラスです。
ビジュアル面では、時代の美を描いた緻密な2Dアートワークも打ち出されています。Steamページでもこの点は明確に押し出されており、重く残酷な内容を扱いながら、絵作りそのものはかなり丁寧で、美しさと不穏さが同居する表現を狙っていることがわかります。題材が苛烈なだけに、アート面の完成度が作品全体の没入感を支える重要な要素になっています。
つまり『泣き叫ぶ雁』は、重い歴史モチーフ、幻想要素、恋愛と喪失の物語、そして生存判断を求める分岐型ゲーム性をまとめて一つにした作品です。やさしく寄り添うタイプのノベルではなく、読む側にもかなりの覚悟を求める一方で、そのぶん他の新作にはない強い個性を持っています。
泣き叫ぶ雁の良かった点
世界観の引きが非常に強い
『泣き叫ぶ雁』の良さは、まず何よりも題材の強さにあります。明朝末期を思わせる時代背景、揚州大虐殺をベースにした極限状況、さらにそこへ妖怪という幻想要素が加わる構成は、それだけでかなり異質です。Steamストアでも、本作は虐殺の中を生き延びながら真相を追う物語として紹介されており、最初から作品の温度がはっきりしています。
最近のノベルゲームは設定の段階で差別化しきれていないものも多い中、本作は一目で“普通ではない”とわかる強さがあります。世界観だけでプレイヤーを引き込む力があるのは、はっきり長所です。
“読むだけで終わらない”ゲーム性
本作は単なるビジュアルノベルではなく、生き延びるための判断を繰り返す構造になっています。Steamの説明でも、逃げる場所の選択や資産管理、戦うかどうかの判断といった要素が明記されています。
この手の作品は読み進めるだけになりがちですが、『泣き叫ぶ雁』は選択の重みを持たせることで、ゲームとしての緊張感を維持しています。ストーリーの重さとプレイヤーの判断が結びついているため、受け身では終わらない体験になっているのは評価しやすいポイントです。
ダブルストーリーによる構造の奥行き
本作は現在の虐殺と、過去の恋愛や記憶を描く「ダブルストーリー構成」を採用しています。Steamストアでもこの点は明確に説明されており、現在と過去が交互に描かれることで、物語に厚みが生まれています。
単純に悲惨な状況を描き続けるだけではプレイヤーの負担が大きくなりすぎますが、過去の記憶や感情を挟むことで、物語としてのバランスが保たれています。結果として、ただ重いだけではなく、“失われたものを辿る物語”として成立しているのは大きな強みです。
ボリュームと分岐の多さ
Steamストアでは、本作は約45万文字のテキスト、複数のメインエンディング、さらに数十の死亡エンドが存在すると案内されています。これは明らかに一周で終わるタイプの作品ではなく、繰り返しプレイを前提にした構造です。
価格が2,100円であることを考えると、ボリューム面ではかなり攻めています。分岐が多いことで、選択の重みがプレイ体験に直結しやすくなっている点も、ゲーム性の強化につながっています。
前作未プレイでも入りやすい設計
本作は『飢えた子羊』制作チームによる新作ですが、Steamの説明では独立したストーリーとして構成されており、前作未プレイでも問題なく楽しめるとされています。
シリーズ作品でありながら、前提知識なしでも入りやすいのは、新規プレイヤーにとって大きなメリットです。設定の重さとは裏腹に、入口自体はそこまで閉じていない点は評価できます。
ビジュアル面の完成度
Steamページでも強く押し出されている通り、本作は2Dアートのクオリティが高いです。時代背景に合わせた繊細な描写と、不穏さを含んだビジュアルが両立されています。
重いテーマを扱う作品は、ビジュアルが弱いとただ暗いだけになりがちですが、本作は“美しさと不穏さの同居”という方向で成立させています。世界観への没入感を支える重要な要素として、ここはしっかり評価できます。
価格と内容のバランス
通常価格2,100円、セール時は1,785円という価格設定は、このボリュームと内容を考えれば手を出しやすい部類です。
もちろん内容が重いため“気軽に遊べる作品”ではありませんが、インディー寄りの尖った作品としては、価格面のハードルは低めです。興味を持った人が試しやすい点も、評価できるポイントです。
泣き叫ぶ雁の気になった点
題材の重さがかなり人を選ぶ
『泣き叫ぶ雁』の最大のハードルは、やはり内容の重さです。Steamストアでも本作は「十日間に及ぶ虐殺」を生き延びる物語として紹介されており、Automatonでも占領下の都市で極限状況を生きる作品として扱われています。つまり本作は、切ない物語や悲恋をしっとり味わうタイプというより、最初から精神的な負荷が強い作品です。テーマの時点でかなり覚悟が必要なので、誰にでもすすめやすいタイトルではありません。
Steam専用タイトルで遊ぶ環境を選ぶ
現時点で対応プラットフォームはPC(Steam)のみで、国内記事でもSteam版のリリースとして案内されています。家庭用ゲーム機しか遊ばない人にとっては、そもそも選択肢に入りにくい作品です。内容以前にプレイ環境でふるいにかかるので、家庭用ゲームレビューと同じ感覚では手を出しにくい一本です。
日本語対応はしていても、現時点では日本語音声が完成していない
ゲーム内の日本語表示には対応していますが、日本語音声は後日アップデートで実装予定と案内されています。つまり、日本語で読むこと自体は問題なくても、“日本語フルボイスで没入したい”人にとっては現時点では完成形ではありません。ストーリー重視の作品だからこそ、この点は気にする人が少なくないはずです。
Steamユーザーレビューは現状かなり割れている
Steamでは本作のユーザーレビュー評価は「賛否両論」で、好評率はおよそ64〜65%の水準です。突出して低評価というわけではない一方、万人から高く支持されている状態でもありません。設定や雰囲気が強烈な作品ほど評価が割れやすいとはいえ、初動からはっきり賛否が出ているのは購入前に意識しておきたいポイントです。
前作未プレイでも遊べるが、世界観の深掘りは前作を知っているほうが有利
本作は独立したストーリーとして作られており、前作未プレイでも楽しめると案内されています。一方でAutomatonは、前作主人公が登場する外伝的な章があり、その部分は前作を遊んでいるほうがより楽しめると紹介しています。単体で始められる設計なのは良い点ですが、世界観を隅々まで味わいたい人にとっては、実質的に前作知識があるほうが得をする面もあります。
ボリュームの多さが、そのまま濃密さになるとは限らない
Steamストアでは約45万文字、複数のメインエンディング、数十の死亡エンドがあると案内されています。これは大きな売りですが、見方を変えれば、分岐や死亡ルートの多さが人によってはテンポの停滞や繰り返しの負担に感じられる可能性もあります。特に重い題材の作品で試行錯誤を何度も求められると、物語に浸る前に疲れが先に来る人も出てきそうです。ここは長所と表裏一体の部分です。
“話題性の強い新作”として買うと、想像以上に尖っている可能性がある
本作は前作『飢えた子羊』の流れもあって注目度が高く、Automatonでも好調なスタートを切った作品として紹介されています。ただ、人気や注目度だけで手を出すと、思っていた以上に重く、暗く、好みを選ぶ内容だったと感じる人は出てきそうです。価格自体は手を出しやすいですが、手軽に楽しめる新作ADVを期待して買うと、温度差が生まれやすいタイプです。
泣き叫ぶ雁をおすすめできる人
重いテーマの物語を正面から受け止められる人
『泣き叫ぶ雁』は、Steamストアでも「十日間の虐殺」から生き延びる物語として紹介されている作品です。歴史的惨劇、喪失、妖怪、悲恋といった要素が強く絡み合うため、軽い気持ちで読むタイプのノベルではありません。だからこそ、明るく楽しい物語よりも、精神的に重いテーマをしっかり味わいたい人には向いています。
読み物だけでなく、選択と分岐の緊張感も楽しみたい人
本作はビジュアルノベルでありながら、逃げる場所の選択、資産管理、戦うかどうかの判断など、プレイヤーの選択が生存に関わる構造になっています。テキストを読むだけの作品ではなく、“判断するストーリーゲーム”として楽しめるため、物語とゲーム性の両方を求める人にはかなり相性が良いです。
分岐やマルチエンディングをじっくり回収したい人
Steamストアでは、本作は約45万文字のテキスト、複数のメインエンディング、さらに数十の死亡エンドを備えると案内されています。1周で満足するタイプよりも、選択の違いによる展開や結末の変化を楽しみたい人に向いた設計です。一本の物語を深く掘っていくのが好きな人ほど、価値を感じやすい作品です。
前作の世界観が好きだった人
本作は『飢えた子羊』制作チームによる続編で、4Gamerでも前作の世界観を継承した作品として紹介されています。通常エンディングのクリア後には前作の後日談「良田満穂」もプレイできるため、前作に思い入れがある人ほど楽しめる要素があります。シリーズの空気感が好きだった人には、かなり刺さりやすい一本です。
Steamで尖った新作ADVを探している人
現時点で対応プラットフォームはSteamのみですが、そのぶんPCで新しいノベルゲームを積極的に掘る人には見つけやすい作品です。価格も通常2,100円、リリース記念セール中は1,785円と手を出しやすく、話題性と個性を考えると“試してみる価値がある尖り作”として入りやすい位置にあります。
泣き叫ぶ雁をおすすめしにくい人
軽めの恋愛ADVや泣きゲーを期待している人
本作には悲恋要素がありますが、中心にあるのは虐殺と生存です。甘さや癒やしを主目的にした恋愛ADVとはかなり方向性が違うため、「しんみり泣ける物語」くらいの感覚で入ると想像以上に重く感じる可能性があります。題材の時点でかなり厳しいので、やさしい読後感を求める人には向きません。
家庭用ゲーム機で遊びたい人
現時点で本作はPC(Steam)専用で、国内メディアでもSteam向け配信として紹介されています。PS5やNintendo Switchでは遊べないため、普段コンソール中心で遊ぶ人にはそもそも手を出しにくい作品です。内容以前に、プレイ環境の時点で向き不向きがはっきり分かれます。
最初から日本語フルボイスの完成形を求める人
日本語表示には対応していますが、日本語音声は後日アップデートで追加予定です。現時点では、日本語で読めるものの、日本語フルボイスで遊べる状態ではありません。音声込みで没入したい人、発売時点での完成度を重視する人には少し引っかかる部分です。
受け身でテンポよく楽しみたい人
本作は重い物語を読むだけでなく、分岐や死亡エンドを含む判断を何度も求められる作品です。だから、映画のように一気に物語へ運んでほしい人や、迷わず進める作品を好む人には合いにくい可能性があります。選択の重さや試行錯誤まで含めて楽しめる人向けです。
万人評価の高い安定作を探している人
Steamのユーザーレビューは現時点で「賛否両論」で、好評率は64%前後です。これは極端に低い数字ではありませんが、誰にでもすすめやすい万能型の評価でもありません。設定や雰囲気に強く惹かれる人には刺さる一方、広く無難に支持されるタイプではないため、“失敗しにくい一本”を探している人は慎重に見たほうがよさそうです。
忖度なしスコア
『泣き叫ぶ雁』の忖度なしスコアは、7.9 / 10。
まず前提として、この作品は“軽く遊べるADV”ではありません。十日間の虐殺という題材、容赦のない展開、そして選択によってあっさりと破綻する物語。プレイヤーに気持ちよさを与えるよりも、「考えさせる」「突きつける」ことを優先している作品です。
実際に触れてみると、約45万文字のテキスト量や分岐の多さは確かに魅力で、ストーリーの引きも強いです。特に“守るか、見捨てるか”のような選択の重さは、このゲームならではの体験としてしっかり印象に残ります。この一点だけでも、他の量産型ノベルとは明確に差があります。
ただし、その魅力と同じだけ“人を選ぶ力”も強い。テンポの良さや爽快感を求める人には合いにくく、重いテーマに耐性がないと途中で離脱する可能性も高いです。Steamで評価が割れているのも、この方向性を考えれば納得できます。
だからこそ、この点数です。
誰にでもおすすめできる作品ではない。でも、刺さる人には確実に刺さる。
その尖り方を評価しつつ、万人向けではない現実も含めて、7.9点が最も妥当なラインだと判断しました。
| 評価項目 | スコア |
|---|---|
| 世界観・題材の強さ | 9.0 / 10 |
| ストーリー構成の引き | 8.5 / 10 |
| 分岐・ゲーム性の価値 | 8.0 / 10 |
| 新規プレイヤーの入りやすさ | 7.1 / 10 |
| 価格に対する納得感 | 8.4 / 10 |
| 万人へのすすめやすさ | 6.2 / 10 |
| 総合評価 | 7.9 / 10 |
総評

『泣き叫ぶ雁』は、誰にでもすすめやすい作品ではありません。Steam専用であることに加え、物語の中心には十日間の虐殺、生存のための選択、喪失と悲恋、そして妖怪が入り混じる不穏な世界が置かれています。Steamストアでも、主人公が極限状況のなかで少女を守りながら真相を追うビジュアルノベルとして紹介されており、最初からかなり重い体験を前提にした作品だとわかります。
ただ、その重さを単なる刺激で終わらせず、分岐や死亡エンドを含むゲーム性、約45万文字規模のテキスト、複数エンディングを備えた一本の作品として成立させようとしている点は、素直に評価できます。価格も通常2,100円と手を出しやすく、尖ったADVとしての存在感はかなり強いです。話題性だけで消えていくタイプではなく、刺さる人にはしっかり残る力を持った作品だと思います。
一方で、Steam全体レビューは現時点で「賛否両論」にとどまっており、広く安定して勧められるタイトルとは言いにくいです。題材の苛烈さ、好みがはっきり分かれる構造、そしてプレイ環境の限定性まで含めると、評価が割れるのはむしろ自然です。つまり本作は、完成度が低いから賛否が出ているというより、“あまりにも尖っているからこそ人を選ぶ”タイプの作品として見るのがいちばんしっくりきます。
忖度なしで締めるなら、結論はこうです。
『泣き叫ぶ雁』は、重い物語と選択の緊張感を求める人には十分触れる価値があります。
ただし、軽い気持ちで遊べるADVや、万人向けの安定作を期待して買うと、かなり温度差が出る可能性があります。
強く刺さる人には忘れがたい一本。けれど、合わない人にはかなり厳しい一本。
その両方を含めて、7.9点という評価がもっとも自然だと感じます。