
かつては駅前や住宅街で当たり前のように見かけたレンタルビデオ店が、急速に姿を消しています。
日本映像ソフト協会が公開している「JVAレンタルシステム加盟店数推移」によると、加盟店総数が最も多かったのは1990年12月の1万3,529店です。
それに対し、最新の公開値となる2024年6月は2,324店。ピーク時から1万1,205店減り、減少率は約82.8%に達しました。
現在の規模はピーク時の約17.2%です。言い換えれば、かつて存在した約6店のうち、5店分が減った計算になります。
店舗数だけでなく、DVD・Blu-rayのレンタル市場も縮小しています。2007年に3,604億円だった市場規模は、2025年には165億円まで減少しました。
一方、有料動画配信市場は2025年に7,101億円へ拡大しています。映像作品を見るために店舗へ足を運ぶ時代から、自宅で配信サービスを開く時代へ、視聴方法が大きく変わったことが数字にも表れています。
この記事では、レンタルビデオ店がピーク時からどれだけ減ったのか、店舗数と市場規模の推移、閉店が続く理由、TSUTAYAやゲオの変化、動画配信では代替しきれないレンタル店の役割を詳しく解説します。
レンタルビデオ店はピーク時から約83%減少
日本映像ソフト協会の統計では、JVAレンタルシステムの加盟店数は1984年12月の514店から急速に増加しました。
1988年12月には1万店を突破し、1990年12月には過去最多となる1万3,529店へ到達しています。
わずか6年間で26倍以上に増えた背景には、家庭用ビデオデッキの普及があります。映画やドラマを家庭で好きな時間に見られるようになり、ビデオテープを貸し出す店舗が全国へ広がりました。
主な時点の加盟店総数を並べると、次のようになります。
| 時点 | JVAレンタルシステム加盟店総数 |
|---|---|
| 1984年12月 | 514店 |
| 1988年12月 | 1万67店 |
| 1990年12月 | 1万3,529店 |
| 1995年12月 | 1万2,454店 |
| 2000年12月 | 7,689店 |
| 2005年12月 | 7,693店 |
| 2010年12月 | 5,981店 |
| 2015年12月 | 3,581店 |
| 2020年12月 | 2,776店 |
| 2024年6月 | 2,324店 |
1990年のピーク後も、1990年代半ばまでは1万店を超える規模を維持していました。
しかし、1990年代後半から減少が目立ち始め、2010年末には5,981店、2020年末には2,776店まで縮小しています。
特に2010年代の10年間では、店舗数が半数以下になりました。
ピーク時から1万1,205店減った
1990年12月の1万3,529店と2024年6月の2,324店を比較すると、減少数は1万1,205店です。
計算上の減少率は約82.8%。ピーク時の約17.2%しか残っていません。
ただし、この数字は全国に実在するレンタルビデオ店を一軒ずつ数えた店舗総数ではありません。
あくまで、日本映像ソフト協会のレンタルシステムへ加盟している契約店数です。加盟していない店舗がある一方、届け出の更新状況が反映されていない場合もあるため、全国の正確な実店舗総数とは異なります。
それでも、同じ統計を長期間比較することで、レンタル店がどれほど減ったのかを把握する有力な指標になります。
2024年6月の「実数」は2,102店
2024年6月の加盟店総数2,324店には、住所変更や閉店などによって転居先が確認できない222店が含まれています。
これらを差し引いた実数は2,102店です。
一方、ピークを迎えた1990年には、転居先不明店を除いた実数が公表されていません。
そのため、減少率を計算するときは、1990年の加盟店総数1万3,529店と2024年6月の加盟店総数2,324店を比較するのが適切です。
なお、日本映像ソフト協会による加盟店数の公開更新は、2024年6月分が最新となっています。2025年以降の全国加盟店数は、2026年8月時点で新たに公表されていません。
2000年の急減は閉店だけが理由ではない
統計を見ると、加盟店総数は1999年12月の1万1,214店から、2000年6月には8,180店へ大きく減っています。
しかし、この約3,000店が半年間ですべて閉店したわけではありません。
日本映像ソフト協会は、2000年前半に加盟店の整理作業を行い、それまで転居先不明となっていた店舗の廃業を確認したことが、急減の理由だと説明しています。
同様に、1991年の減少にはシステム改訂に伴う更新手続き、2010年の一時的な増加には大手チェーンの未加盟店が新たに加わった影響があります。
一年ごとの増減だけで閉店数を判断するのではなく、数年から数十年単位の長期的な傾向を見ることが重要です。
レンタル市場は2007年から約95%縮小
店舗数と同様に、DVD・Blu-rayのレンタルへ支払われた金額も大幅に減少しています。
日本映像ソフト協会の推計では、レンタル市場は2007年に3,604億円ありました。
それが2025年には165億円まで縮小しています。18年間で3,439億円減り、減少率は約95.4%です。
現在の市場規模は、2007年の約4.6%にすぎません。
| 年 | レンタル市場規模 |
| 2007年 | 3,604億円 |
| 2012年 | 2,389億円 |
| 2017年 | 1,659億円 |
| 2020年 | 1,041億円 |
| 2021年 | 731億円 |
| 2022年 | 572億円 |
| 2023年 | 417億円 |
| 2024年 | 283億円 |
| 2025年 | 165億円 |
市場は2000年代後半から継続して縮小していますが、近年は減少速度がさらに上がっています。
2025年の165億円は、前年の283億円に対して58.3%。金額では1年間で118億円減りました。
日本映像ソフト協会は、ここ数年のレンタル市場が年平均30%前後のペースで縮小してきたなか、2025年は減少率として過去最大になったと分析しています。
レンタルを利用した人は4.3%
2025年にDVD・Blu-rayをレンタルした人の割合は4.3%でした。
2020年には14.9%だったため、5年間で10ポイント以上下がっています。
利用者一人あたりの年間利用額も、2024年の6,298円から2025年には5,528円へ減少しました。
これまではライトユーザーが離れ、利用頻度の高い人が残ったことで、一人あたりの利用額が上がる傾向も見られました。しかし2025年は、利用者の割合だけでなく、残った利用者の支出額も減っています。
利用者数と一人あたりの利用額が同時に下がったことが、市場の急縮小につながったと考えられます。
有料動画配信市場はレンタルの約43倍
レンタル市場が165億円まで縮小した一方、2025年の有料動画配信市場は7,101億円へ拡大しました。
レンタル市場と比較すると、約43倍の規模です。
2024年の6,499億円からも9.3%増え、初めて7,000億円を超えました。
2025年に有料動画配信を利用した人の割合は39.9%で、過去最高を記録しています。レンタル利用率の4.3%と比べると、9倍以上の差があります。
| 比較項目 | DVD・Blu-rayレンタル | 有料動画配信 |
| 2025年の市場規模 | 165億円 | 7,101億円 |
| 2025年の利用率 | 4.3% | 39.9% |
| 一人あたり年間利用額 | 5,528円 | 2万3,882円 |
映像作品そのものへの需要がなくなったわけではありません。
作品へお金を支払う場所が、店頭レンタルからインターネット配信へ移ったことが、二つの市場の差から読み取れます。
レンタルビデオ店の閉店が続く理由
レンタル店が減った最大の背景には、動画配信サービスの普及があります。
ただし、NetflixやAmazon Prime Videoなどが登場したことだけで、すべてを説明できるわけではありません。
視聴方法の変化による来店者の減少、店舗を維持する固定費、店舗網が縮小したことによる利便性低下、大手チェーンの事業転換など、複数の要因が重なっています。
借りに行って返す必要がなくなった
レンタルビデオ店では、作品を借りるために店舗を訪れ、視聴後には返却しなければなりません。
一方、動画配信サービスなら、自宅のテレビ、パソコン、スマートフォンから作品を選び、その場ですぐに再生できます。
返却期限や延滞料金を気にする必要がなく、店舗の営業時間、天候、移動距離にも左右されません。
店舗型レンタルに比べて、動画配信は視聴を始めるまでの手間が少なく、夜間や外出先でも利用できます。
特に日常的に映像を見る人にとって、借りる・持ち帰る・返すという一連の行動が不要になったことは大きな変化です。
月額制との価格差も大きい
店頭レンタルでは、基本的に借りる作品の本数に応じて料金が発生します。
定額制の動画配信サービスでは、月額料金を支払えば、対象作品を何本見ても追加料金がかからない場合があります。
すべての作品が見放題になるわけではありませんが、映画、ドラマ、アニメを頻繁に見る人ほど、一作品ずつ借りるより割安に感じやすい仕組みです。
さらに、家族でアカウントを共有できるサービスや、テレビ以外の端末でも視聴できるサービスが増えたことで、利便性と価格の両面から配信が選ばれやすくなりました。
売り上げが減っても店舗の固定費は残る
動画配信サービスは、一つの配信基盤から広い地域の利用者へ作品を届けられます。
一方、レンタルビデオ店を運営するには、店舗ごとに家賃、人件費、光熱費、設備費、在庫管理費などが必要です。
作品を探しやすい売り場を維持するには、多数のDVDやBlu-rayを仕入れ、棚に並べ、貸し出し状況や破損を管理しなければなりません。
利用者が減って売り上げが小さくなっても、店舗を開けている限り、固定費が同じ割合で減るわけではありません。
市場が縮小するほど採算を確保することが難しくなり、売り上げの低い店舗から閉店やレンタル売り場縮小の対象になります。
店舗が減るほどレンタルしにくくなる
レンタル店の減少には、店舗が減った結果として、さらに利用者が減るという循環があります。
近所の店舗が閉店すると、DVDを借りるために遠くまで移動しなければなりません。返却を含めると、同じ店舗へもう一度足を運ぶ必要もあります。
これまで買い物や通勤の途中に立ち寄っていた人でも、店舗が遠くなれば、動画配信や宅配レンタルへ移りやすくなります。
利用者が減ると、残った店舗の売り上げも下がり、さらに閉店が進みます。
動画配信が便利になったことに加え、レンタル店そのものが身近ではなくなったことも、利用率低下の原因です。
コロナ禍より前から減少していた
レンタル市場の縮小は、新型コロナウイルスの流行によって突然始まったものではありません。
市場規模は2007年の3,604億円から、2019年には1,259億円まで減少していました。
2020年以降は、自宅で映像を楽しむ需要が高まる一方、店頭へ行かずに利用できる動画配信がさらに普及しました。
コロナ禍は変化を速めた要因の一つですが、背景にはインターネット回線の高速化、スマートフォンやスマートテレビの普及、定額制サービスの拡大があります。
レンタル店の減少は、20年近くかけて進んできた構造的な変化です。
TSUTAYAはレンタル中心から書店・体験型店舗へ
レンタルビデオ店の代表的な存在だったTSUTAYAも、従来型のレンタル事業だけを中心とした店舗から変化しています。
カルチュア・コンビニエンス・クラブは、TSUTAYAが2017年から、レンタル事業から書店事業への転換を進めてきたと説明しています。
現在のTSUTAYAや蔦屋書店では、書籍、文具、雑貨、カフェ、ラウンジ、トレーディングカードなどを組み合わせた店舗が増えています。
これは、レンタル売り場を小さくしただけではありません。
映像作品を借りて帰る場所から、店舗内で時間を過ごし、新しい文化や商品に触れる場所へ変える動きです。
BOOK&CAFEやSHARE LOUNGEを展開
近年のTSUTAYA BOOKSTOREでは、書店にカフェを併設するBOOK&CAFEや、仕事、勉強、交流に利用できるSHARE LOUNGEを展開しています。
書店、カフェ、オフィス、フィットネスなどを一つの場所へ組み合わせた店舗も登場しました。
動画配信では代替できない、店舗内で過ごす体験を提供することで、来店する理由を作っています。
トレーディングカードも新たな来店目的に
TSUTAYAでは、トレーディングカードの販売や対戦スペースを導入する店舗も増えています。
商品を購入するだけでなく、大会や交流会へ参加できることが特徴です。
動画、音楽、書籍を借りる需要がオンラインへ移るなかで、人が集まり、その場で参加できる体験を実店舗の価値として強めています。
すべてのTSUTAYAからレンタルがなくなったわけではありませんが、かつてのようにDVD・CDレンタルを中心とする店舗モデルからは、明確に方向を変えています。
ゲオはレンタルを残しながらリユースを拡大
ゲオは現在も、DVD・Blu-ray・CD・コミックのレンタルを続けています。
ただし、ゲオ店舗はレンタルだけを扱う専門店ではありません。
ゲーム機、ゲームソフト、スマートフォン、AV家電などの新品・中古販売も行う複合型店舗です。
2026年3月末時点のGEO店舗数は1,027店でした。ただし、この数字にはGEO mobileの単独店141店が含まれており、1,027店すべてで映像レンタルを行っているわけではありません。
ゲオのレンタル売上も減少
ゲオホールディングスの2026年3月期におけるレンタル売上高は、前期の286億4,700万円から251億3,100万円へ減少しました。
前年比では12.3%減です。
レンタル部門の売上総利益も180億5,900万円から157億5,900万円へ減り、前年比12.7%減となっています。
全国に大規模な店舗網を持つゲオであっても、レンタル市場の縮小から無関係ではありません。
セカンドストリートの店舗数がゲオを上回った
2026年3月末時点で、国内外のセカンドストリートは1,079店となり、GEOの1,027店を初めて上回りました。
ゲオホールディングスは、衣料品、服飾雑貨、家具、家電などを扱うリユース事業を成長分野として、国内外で出店を続けています。
ゲオ店舗でも、ゲーム、スマートフォン、家電の新品・中古販売を強化しています。
レンタルを完全にやめるのではなく、レンタル以外の売り上げを増やすことで店舗を維持する形です。
閉店の理由はサブスクだけではない
レンタルビデオ店が減った最大の要因として、動画配信の拡大は外せません。
しかし、「サブスクに負けた」の一言だけでは、実際の変化を十分に説明できません。
- 来店と返却が必要なレンタルより配信の方が手軽
- 月額制サービスの方が頻繁に見る人には割安
- 利用者と一人あたり利用額の両方が減少
- 家賃や人件費など店舗の固定費が残る
- 店舗網の縮小によってレンタル自体が利用しにくくなった
- 大手チェーンが書店、ラウンジ、トレカ、リユースへ事業転換した
これらが同時に進んだ結果です。
レンタル店が一夜で配信へ置き換えられたのではなく、映像を見る方法と、実店舗に求められる役割が長い時間をかけて変わったと考えるのが適切です。
動画配信では代替できないレンタル店の価値
店舗数や市場規模が大きく減った一方で、レンタル店の役割がすべて動画配信へ置き換わったわけではありません。
配信サービスは便利ですが、視聴できる作品は各社の契約や方針によって異なります。
一つの定額制サービスへ加入すれば、過去に制作されたすべての映画、ドラマ、アニメを見られるわけではありません。
作品によっては別料金が必要になり、どの主要サービスでも配信されていない場合もあります。
配信されない旧作への入り口
レンタル店には、新作だけでなく、長年にわたって仕入れられた旧作が棚に残っていました。
現在の配信サービスで見つからない映画やドラマでも、DVDやBlu-rayが発売されていれば、店頭や宅配レンタルで見つかる場合があります。
ディスクと再生環境が残っていれば、配信契約の終了によって突然見られなくなることもありません。
配信にない作品へ触れる別の視聴経路として、物理メディアの役割は現在も残っています。
棚を歩いて作品と出会う体験
動画配信では、作品名や出演者を検索でき、視聴履歴をもとにおすすめ作品が表示されます。
一方、レンタルビデオ店では、目当ての作品を探す途中で、隣に置かれた映画や店員が作った特集棚が目に入ります。
パッケージの写真、紹介文、監督、出演者、公開年を見ながら選ぶため、最初から見る予定ではなかった作品を手に取ることもありました。
アルゴリズムによる推薦とは異なり、棚の並びや店員の知識を通して、知らない作品と出会える場所だったこともレンタル店の価値です。
家族や友人と選ぶ時間
レンタルビデオ店は、映像作品を受け取るためだけの場所ではありませんでした。
週末に家族や友人と店へ行き、棚を見ながら、その日に見る映画を相談する時間も含めて楽しまれていました。
現在は自宅のテレビ画面上で作品を選べますが、多数のパッケージが並ぶ売り場を歩き、作品を手に取って選ぶ体験とは異なります。
失われつつあるのはレンタルの手段だけではなく、映像作品を探すこと自体を楽しめる身近な場所でもあります。
レンタル店は地域の映像保存庫だったのか
レンタルビデオ店は、公的な映像アーカイブではありません。
店舗の経営状況や売り場方針によって在庫は入れ替わり、利用されなくなった作品が除籍されることもあります。
それでも、多数の旧作を一般の利用者が手頃な料金で借りられるという意味では、地域に開かれた映像作品の保管庫に近い役割を果たしていました。
作品がどこかに保存されていることと、一般の人が簡単に見られることは同じではありません。
店舗がなくなると、ディスクそのものが中古市場や施設に残っていても、利用者が作品へたどり着く機会は少なくなります。
国立国会図書館にも映像資料がある
国立国会図書館では、VHS、レーザーディスク、DVD、Blu-rayなどの映像資料を所蔵しています。
これらは文化的な資料を長期的に保存し、後世へ伝えるうえで重要です。
ただし、一般的なレンタル店のように自宅へ持ち帰ることはできません。利用できる場所や目的にも条件があります。
国立国会図書館が長期保存を担う一方、レンタル店は、映像作品を日常生活の中で気軽に見られる状態にする役割を持っていました。
店舗がなくても宅配レンタルは残っている
近所のレンタル店が閉店した地域でも、DVDやBlu-rayを借りる方法が完全になくなったわけではありません。
TSUTAYA DISCASやゲオ宅配レンタルでは、インターネットで作品を選び、自宅へディスクを届けてもらえます。
視聴後は専用の封筒へ入れ、郵便ポストなどから返却できます。
店舗へ移動する必要がなく、広い地域の利用者へ一か所の在庫を届けられるため、店頭レンタルより効率的に旧作を扱える仕組みです。
宅配なら必ずすぐ借りられるわけではない
宅配レンタルにも制約があります。
利用希望者が集中する作品や在庫の少ない旧作は、すぐに発送されない場合があります。
作品が自宅へ届くまでには時間がかかり、返却が確認されるまで次の商品が発送されないプランもあります。
店舗なら棚を見て、その場で借りられるかどうかを判断できました。
宅配レンタルは店頭レンタルをそのまま再現するものではなく、店舗が減った後も物理メディアを利用するための別の形です。
配信にない作品を見る方法
見たい作品が定額制動画配信サービスにない場合、まずは別の配信サービスで有料レンタルや購入ができないか確認します。
それでも見つからない場合は、次の方法があります。
- TSUTAYA DISCASやゲオ宅配レンタルで在庫を探す
- 営業を続けている店頭レンタルの在庫を確認する
- 中古のDVDやBlu-rayを購入する
- 図書館や国立国会図書館の所蔵を調べる
作品によっては、どの方法でも簡単に見つからない場合があります。
今後は、動画配信、宅配レンタル、中古市場、図書館を組み合わせて探さなければ見られない作品が増える可能性があります。
レンタルビデオ店は完全になくなる?
近い将来、全国のレンタルビデオ店が一斉になくなると決まったわけではありません。
TSUTAYAやゲオの一部店舗では現在もDVD・Blu-rayの店頭レンタルが行われ、宅配レンタルも継続しています。
一方、店舗数、市場規模、利用率はいずれも長期的に減少しています。
かつてのように、全国の駅前や住宅街に多数のレンタル専門店が存在する状態へ戻る可能性は高くありません。
今後は、次のような形で残ると考えられます。
- 書籍、ゲーム、トレーディングカード、リユース商品などを扱う複合店舗
- 広い地域へディスクを届ける宅配レンタル
- 配信されていない旧作や特定ジャンルを求める利用者向けの売り場
- 地域に根差した小規模店や専門性の高い店舗
レンタル文化が完全に消えるというより、大勢が日常的に利用するサービスから、必要な人が目的を持って利用するサービスへ変わっていく可能性が高いでしょう。
まとめ
日本のレンタルビデオ店は、JVAレンタルシステム加盟店総数で見ると、1990年12月の1万3,529店から、2024年6月には2,324店まで減少しました。
減少率は約82.8%。ピーク時に存在した約6店のうち、5店分が減った計算です。
レンタル市場も、2007年の3,604億円から2025年には165億円へ縮小しました。18年間の減少率は約95.4%です。
一方、有料動画配信市場は7,101億円へ拡大し、レンタル市場の約43倍となりました。
閉店が続く背景には、動画配信の普及だけでなく、来店と返却の手間、利用者と利用額の減少、家賃や人件費などの固定費、店舗網縮小による利便性低下、大手チェーンの事業転換があります。
TSUTAYAは書店、カフェ、ラウンジ、トレーディングカードなどを組み合わせた店舗へ移行し、ゲオはレンタルを残しながら、ゲーム、スマートフォン、リユース事業を拡大しています。
レンタルビデオ店がすぐにすべてなくなるわけではありません。しかし、どの地域にも複数の店があり、家族や友人と気軽に作品を選べた時代から、宅配や複合型店舗を中心とする形へ変わりつつあります。
レンタルビデオ店は、ピーク時から約83%減りました。失われつつあるのは店舗数だけではなく、配信にない作品と出会い、過去の映像文化へ気軽に触れられる身近な場所でもあります。