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国民年金「育児免除」10月開始|誰が対象?父親・夫婦も対象

目次
  1. 国民年金の育児免除は誰が対象?父親・夫婦・申請方法【2026年10月】
  2. 2026年10月から始まる国民年金の「育児免除」とは
  3. 私は対象?自営業・フリーランスだけではない
  4. 父親も対象。夫婦とも第1号なら2人とも免除される
  5. 子と同じ住所で暮らしていることも条件
  6. 何カ月免除される?父は最大12カ月、実母は原則9カ月
  7. 2026年10月より前に生まれた子でも対象になる
  8. 結局いくら免除される?年度をまたぐので一律ではない
  9. 免除されたら将来の年金額は減る?
  10. すでに学生納付特例や通常免除を受けていても届け出る意味がある
  11. すでに保険料を前納していたら?
  12. 付加保険料は育児免除中でも払える
  13. 手続きは必要?一部の実母を除いて原則届出
  14. 申請はいつから?9月中に急いで出す必要はない
  15. どこで申請する?マイナポータルにも対応
  16. 戸籍謄本や住民票は必ず必要?
  17. 途中で会社員になったら育児免除はどうなる?
  18. 会社員や第3号被保険者はどうなる?
  19. 8つのケースで確認|うちは対象になる?
  20. よくある誤解をまとめて確認
  21. 国民健康保険や税金まで無料になる制度ではない
  22. なぜ2026年10月からこの制度が始まる?
  23. 10月1日までに確認しておきたいこと
  24. まとめ|見るべきなのは「自営業か」ではなく第1号被保険者かどうか

国民年金の育児免除は誰が対象?父親・夫婦・申請方法【2026年10月】

2026年10月1日開始の国民年金育児免除で父親や夫婦も対象になることを示したイメージ

2026年10月1日から、国民年金に新しい「育児期間免除制度」が始まります。

対象になるのは、原則として1歳になるまでの子を養育している国民年金第1号被保険者です。自営業やフリーランスだけでなく、条件を満たす学生や無職の人も対象になり得ます。

さらに、母親だけの制度ではありません。父親も対象で、夫婦とも第1号被保険者なら、夫婦それぞれが免除の対象になることがあります。

所得制限や「仕事を休んでいること」という条件もありません。免除された期間は、将来の老齢基礎年金では保険料を納付した期間として扱われるため、通常の所得要件による国民年金保険料免除とは仕組みがかなり違います。

ただし、「子どもがいれば国民年金が自動的に無料になる」という制度ではありません。第1号被保険者であること、子との親子関係や同一住所などの条件があり、原則として届出も必要です。

この記事では、誰が対象なのか、父親や夫婦2人とも利用できるのか、2026年10月より前に子どもが生まれていても間に合うのか、何カ月・いくら免除されるのか、申請方法まで順番に整理します。

2026年10月から始まる国民年金の「育児免除」とは

2026年10月1日から始まるのは、正式には国民年金保険料の「育児期間免除制度」です。

子を養育する国民年金第1号被保険者について、子が1歳になるまでの一定期間、国民年金保険料の納付を免除する仕組みです。

日本年金機構では、20歳以上60歳未満の自営業者、農業者、学生、無職の人など、第1号被保険者が対象になると案内しています。

制度は「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」による国民年金法の改正で創設されました。政府は、自営業者やフリーランスなどには会社員の育児休業とは異なる働き方があることを踏まえ、「育児期間中の経済的な給付に相当する支援措置」と位置づけています。

詳しい制度内容は、日本年金機構の「国民年金保険料の育児免除制度」でも確認できます。

私は対象?自営業・フリーランスだけではない

ニュースでは「自営業・フリーランスの育児中の年金が免除」と紹介されることがありますが、職業だけで判断するのは正確ではありません。

重要なのは、国民年金の「第1号被保険者」になっているかです。

現在の立場育児免除ポイント
自営業・個人事業主対象になり得る第1号被保険者なら対象
フリーランス対象になり得る第1号被保険者なら対象
農業者など対象になり得る第1号被保険者なら対象
学生対象になり得る20歳以上など第1号の条件を満たす場合
無職対象になり得る就業していること自体は要件ではない
会社員今回の制度は対象外厚生年金の第2号被保険者には別制度がある
公務員今回の制度は対象外原則として第2号被保険者
会社員などに扶養される第3号被保険者対象外本人が国民年金保険料を個別に納める仕組みではない
国民年金の任意加入被保険者対象外育児免除制度の対象外と明記されている

たとえば「フリーランス」と名乗っていても、勤務先などで厚生年金に加入しているなら第2号被保険者となることがあります。反対に、現在仕事をしていなくても第1号被保険者であれば対象になり得ます。

自分の職業名ではなく、現在どの被保険者区分になっているのかを確認するのが第一歩です。

父親も対象。夫婦とも第1号なら2人とも免除される

この制度は母親だけを対象にしたものではありません。

実父も実母も対象で、養父母も対象になり得ます。

さらに日本年金機構は、第1号被保険者であれば夫婦とも育児免除制度の対象になると明記しています。

たとえば夫婦2人とも個人事業主で、2人とも国民年金第1号被保険者、子と同居しているなどの条件を満たしていれば、「どちらか1人だけ」ではなく、それぞれについて育児免除が適用される可能性があります。

仕事を続けている父親でも対象になる

もう一つ大きな特徴が、所得要件と休業要件が設けられていないことです。

厚生労働省は、第1号被保険者には自営業、フリーランス、無業者などさまざまな働き方があることから、所得要件や休業要件を設けないと説明しています。

そのため、

  • 自営業を続けている
  • 仕事を休んでいない
  • 育児休業を取得していない
  • 一定以上の所得がある

といった理由だけで対象外になる制度ではありません。

もちろん、第1号被保険者であることや子の養育要件など、ほかの条件は満たす必要があります。

子と同じ住所で暮らしていることも条件

対象になるには、単に「子どもの父親・母親である」というだけでは足りません。

日本年金機構は、養育の要件として、

  • 子との親子関係が継続していること
  • 子と同一住所であること

の両方を挙げています。

実子と養子のほか、特別養子縁組の監護期間にある子など一定のケースも制度上の「子」に含まれます。

一方、別住所で暮らしている場合などは、親であることだけを理由に対象と断定することはできません。

何カ月免除される?父は最大12カ月、実母は原則9カ月

育児免除の期間は、誰でも一律12カ月ではありません。

実父や養父母などは原則として最大12カ月ですが、すでに国民年金の産前産後免除が適用される実母は、新しい育児免除だけを見ると原則9カ月です。

国民年金の育児免除で実父は最大12カ月、産前産後免除が適用される実母は原則9カ月となる違いを示した図解
対象者育児免除の期間考え方
実父最大12カ月養育開始月から1歳の誕生日の前月まで
養父母最大12カ月養育開始月から1歳の誕生日の前月まで
産前産後免除が適用される実母原則9カ月産前産後免除期間の終了後から続けて適用
産前産後免除期間を持たない実母最大12カ月実父・養父母と同様の考え方

なぜ母親だけ9カ月なの?

「父親は12カ月なのに、母親は9カ月なら母親の方が不利なのでは」と感じるかもしれません。

しかし、実母には以前から国民年金保険料の産前産後免除制度があります。

単胎妊娠の場合、原則として出産予定日または出産日の属する月の前月から4カ月間、多胎妊娠では3カ月前から6カ月間が産前産後免除になります。

2026年10月からは、この産前産後免除の後に育児免除が続く仕組みです。

「産前産後免除+育児免除」で子が1歳になるまでをつなぐと考えると分かりやすいでしょう。

産前産後免除については、日本年金機構の「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」でも確認できます。

2026年10月より前に生まれた子でも対象になる

ここは特に誤解しやすいところです。

2026年10月1日以降に生まれた子だけが対象なのではありません。

制度開始前にすでに子どもが生まれていても、2026年10月1日時点で育児免除の対象となる期間が残っていれば、その残っている月が対象になります。

ただし、制度開始前の2026年9月分以前までさかのぼって、新制度による育児免除になるわけではありません。

子の出生例実父などの育児免除期間月数
2026年1月1日2026年10月~12月3カ月
2026年4月1日2026年10月~2027年3月6カ月
2026年9月1日2026年10月~2027年8月11カ月
2026年10月1日2026年10月~2027年9月12カ月
2026年10月15日2026年10月~2027年9月12カ月

国民年金保険料は日割りではなく月単位で扱われるため、10月15日に生まれた場合でも、条件を満たせば10月分から対象になります。

結局いくら免除される?年度をまたぐので一律ではない

2026年度の国民年金保険料は月額17,920円です。

さらに2027年度は月額18,290円とすでに公表されています。

そのため、「17,920円×12カ月=21万5,040円が全員免除される」とするのは正確ではありません。

2026年10月から始まる制度で最大12カ月の免除を受ける場合、通常は2027年度をまたぐためです。

2026年10月生まれの実父なら21万7,260円相当

たとえば2026年10月に子が生まれ、実父が2026年10月から2027年9月まで12カ月すべて対象になるケースでは、

  • 2026年10月~2027年3月:17,920円×6カ月=107,520円
  • 2027年4月~9月:18,290円×6カ月=109,740円

合計は217,260円です。

同じ12カ月でも、対象となる月によって金額は変わります。

実父等が12カ月対象になる例参考となる免除額
2026年10月~2027年9月217,260円
2027年1月~12月218,370円
2027年4月~2028年3月219,480円

いずれも現在公表済みの2026年度・2027年度保険料を使った単純計算です。

実母は産前産後免除との関係で育児免除だけなら原則9カ月となるため、同じ計算にはなりません。また、2028年度以降をまたぐケースでは、現時点で未確定の年度保険料を推測して金額を出すべきではありません。

免除されたら将来の年金額は減る?

今回の育児免除で重要なのがここです。

育児免除となった期間は、国民年金保険料を納付した期間として扱われ、老齢基礎年金の額に反映されます。

厚生労働省も、対象期間について「満額の基礎年金を保障する」と説明しています。

つまり、育児免除については、あとから追納しないとその期間の老齢基礎年金が減ってしまう仕組みではありません。

通常の「保険料免除」とはかなり違う

同じ「免除」という言葉が使われるため混同しやすいのですが、所得が少ない場合などに使う一般の国民年金保険料免除とは扱いが異なります。

制度主な要件老齢基礎年金額への反映追納
育児期間免除第1号被保険者が1歳未満の子を養育するなど納付済みとして100%反映満額反映のための追納は不要
通常の全額免除本人・配偶者・世帯主の所得など原則、全額納付した場合の2分の1年金額を増やすため追納可能
納付猶予本人・配偶者の所得など追納しなければ年金額に反映されない可能
学生納付特例学生本人の所得など追納しなければ年金額に反映されない可能

通常の免除制度では、全額免除でも2009年4月以降の期間は全額納付時の2分の1が老齢基礎年金額へ反映されます。納付猶予や学生納付特例は、受給資格期間には入りますが、そのままでは老齢基礎年金額の計算には反映されません。

育児免除はここが大きく異なります。

すでに学生納付特例や通常免除を受けていても届け出る意味がある

学生や所得が少ない人の中には、すでに学生納付特例、保険料免除、納付猶予を利用している人もいるでしょう。

日本年金機構は、こうした期間でも、条件を満たして育児免除を届け出れば育児免除期間として扱うと案内しています。

これは単なる名称変更ではありません。

学生納付特例や納付猶予は追納しなければ老齢基礎年金額に反映されませんが、育児免除なら納付済みとして反映されるからです。

「もともと学生納付特例だから何もしなくても同じ」と考えず、1歳未満の子を養育している第1号被保険者なら育児免除を確認する価値があります。

すでに保険料を前納していたら?

育児免除の対象となる月について、すでに国民年金保険料を払っていた場合でも制度を利用できます。

日本年金機構は、納付済みの対象期間について「充当または還付」すると案内しています。

そのため、

「前納してしまったから育児免除は使えない」

ということではありません。

一方で、すべてのケースで同じ方法・同じ時期に自動返金されるとまでは公式案内から断定できません。

特に口座振替やクレジットカードで前納している場合、育児免除期間の終了後に振替方法が変わることがあるため、日本年金機構は年金事務所への確認を案内しています。

付加保険料は育児免除中でも払える

国民年金の定額保険料が育児免除になっている期間でも、月額400円の付加保険料は納めることができます。

通常の所得要件による保険料免除とは扱いが異なるため、すでに付加年金を利用している人は覚えておきたいところです。

国民年金基金などを利用している場合は、それぞれの制度の加入条件や掛金の扱いも別に確認してください。今回の育児免除によって、国民年金基金の掛金まで自動的に免除されるわけではありません。

手続きは必要?一部の実母を除いて原則届出

育児免除は、対象者全員へ自動的に適用される制度ではありません。

原則として届出が必要です。

実父、養父母、産前産後免除の届出をしていない実母などは、育児免除の手続きを行う必要があります。

一部の実母は届出不要

例外があります。

産前産後免除を利用した実母で、その産前産後免除期間が2026年9月以降に終了し、基礎年金番号とマイナンバーが紐付いていて、情報連携によって親子関係と同一世帯であることを日本年金機構が確認できる場合は、育児免除の届出が不要です。

対象と確認された場合、日本年金機構から「国民年金保険料育児免除該当通知書」が送られます。

逆に、情報連携で確認できなかった場合などは、自分で届出が必要になることがあります。

申請はいつから?9月中に急いで出す必要はない

育児免除制度の開始日は2026年10月1日です。

すでに制度開始前から1歳未満の子を養育している場合も、育児免除の届出は2026年10月1日以降に行います。

「10月から始まるから9月中に先行申請しなければ間に合わない」という制度ではありません。

日本年金機構は、育児免除の要件を満たした日以降、速やかに届け出るよう案内しています。

どこで申請する?マイナポータルにも対応

2026年10月1日以降は、紙と電子申請の両方が利用できます。

紙で手続きする場合

住民登録をしている市区町村役場の国民年金担当窓口へ届書を提出します。郵送での手続きも可能です。

届出様式と記入例は2026年10月1日以降、日本年金機構のホームページからダウンロードできる予定です。年金事務所や市区町村の国民年金窓口にも用紙が備え付けられます。

電子申請する場合

2026年10月1日以降、マイナポータルから電子申請できます。

スマートフォンなどから手続きできるため、窓口へ行くのが難しい人はこちらが便利です。

戸籍謄本や住民票は必ず必要?

「子どもの育児免除だから戸籍謄本と住民票を必ず用意しなければならない」と考える必要はありません。

日本年金機構では、親子関係を確認する書類と子との同一住所を確認する書類について、原則として添付不要と案内しています。

急いで審査してもらいたい場合には、戸籍謄抄本や住民票を添付する方法があります。

外国籍、特別養子縁組の監護期間、里親委託など一部のケースでは別途書類が必要です。

また、電子申請の場合はマイナンバーまたは基礎年金番号を確認する書類の添付も不要です。

途中で会社員になったら育児免除はどうなる?

育児免除の対象はあくまで国民年金第1号被保険者です。

自営業から会社員になり、勤務先の厚生年金へ加入して第2号被保険者になった場合は、その第2号被保険者となっている期間について今回の育児免除制度の対象ではなくなります。

一方、会社員には育児休業等の期間について、健康保険・厚生年金保険料を免除する別の制度があります。

そのため、

「自営業向けの育児免除が終わった=会社員には育児中の保険料免除がない」

という意味ではありません。

逆に、会社員を退職して第1号被保険者となった時点で子がまだ1歳未満で、養育要件を満たしている場合は、残っている期間について育児免除の対象になり得ます。被保険者区分が途中で変わるケースは、加入記録を含めて年金事務所で確認するのが確実です。

なお、2026年10月からはパート・アルバイトの社会保険加入要件も一部変わります。勤務状況によって第1号から勤務先の厚生年金へ変わる可能性がある人は、つぶログの「106万円の壁は2026年10月1日撤廃|結局パート・アルバイトは週何時間まで働ける?」もあわせて確認してください。

会社員や第3号被保険者はどうなる?

会社員・公務員

勤務先で厚生年金に加入している第2号被保険者は、今回の国民年金第1号向け育児免除制度の対象ではありません。

ただし、育児休業等を取得する場合には、会社員向けの健康保険・厚生年金保険料免除制度があります。

会社員については、事業主が年金事務所へ申し出ることで、一定の育児休業等期間について本人と事業主双方の健康保険・厚生年金保険料が免除されます。その期間は将来の年金額を計算する際にも保険料を納めたものとして扱われます。

第3号被保険者

会社員などに扶養されている配偶者で国民年金第3号被保険者になっている人も、今回の育児免除制度の対象ではありません。

ただし、第3号被保険者はもともと本人が毎月の国民年金保険料を個別に納めているわけではありません。

「第3号だけ育児中も国民年金保険料を払い続ける」という意味ではないので、ここは混同しないようにしましょう。

8つのケースで確認|うちは対象になる?

家庭・本人の状況育児免除の考え方
夫婦ともフリーランスで第1号夫婦それぞれ対象になり得る
夫が会社員、妻が第1号妻は育児免除の対象になり得る。夫は今回の制度ではなく会社員側の制度を確認
夫が第1号、妻が会社員夫は育児免除の対象になり得る。妻は会社員側の制度を確認
夫が会社員、妻が第3号妻は今回の制度対象外。第3号は本人が国民年金保険料を個別納付していない
第1号被保険者の学生対象になり得る。学生納付特例中でも育児免除へ変更する意味がある
第1号被保険者で現在無職対象になり得る。就業要件・休業要件はない
2026年1月1日に子が生まれた実父ほかの要件を満たせば2026年10~12月の3カ月が対象
2026年10月に子が生まれる実父ほかの要件を満たせば最大12カ月

よくある誤解をまとめて確認

「自営業者しか使えない」
→違います。第1号被保険者なら学生や無職の人も対象になり得ます。

「フリーランスなら自動的に免除」
→違います。第1号被保険者であることなどの要件があり、原則として届出が必要です。

「父親は対象外」
→違います。父親も対象です。

「夫婦どちらか一人しか使えない」
→違います。夫婦とも第1号で条件を満たせば双方が対象になり得ます。

「仕事を休まないと使えない」
→違います。休業要件はありません。

「所得が高いと対象外」
→所得要件は設けられていません。

「2026年10月以降に生まれた子だけ」
→違います。10月以前に生まれていても対象期間が残っていれば10月分以降は対象になり得ます。

「免除すると将来の年金が減る」
→育児免除期間は納付済みとして老齢基礎年金額に反映されます。

「あとから追納しないと満額にならない」
→育児免除については、満額反映のための追納は必要ありません。

「前納していたら使えない」
→対象期間の納付済み保険料は充当または還付されます。

「国民健康保険料も一緒に免除される」
→違います。今回の制度は国民年金保険料の制度です。

国民健康保険や税金まで無料になる制度ではない

名称に「育児免除」とあるため、育児中の社会保険料や税金がまとめて免除されるように感じるかもしれません。

しかし今回の制度で免除されるのは、あくまで国民年金保険料です。

国民健康保険料・国民健康保険税、住民税、所得税、介護保険料などが、この育児免除の届出によって自動的にゼロになるわけではありません。

それぞれに別の軽減・減免制度が設けられている場合はありますが、今回の国民年金育児免除とは分けて考える必要があります。

なぜ2026年10月からこの制度が始まる?

会社員などには、育児休業給付や育児休業期間中の社会保険料免除があります。

一方、自営業やフリーランスなど第1号被保険者は、会社員と同じ形で育児休業を取るとは限りません。

働き続ける人もいれば、一時的に仕事を減らす人、収入が変わらない人、大きく減る人など状況もさまざまです。

こうした第1号被保険者の多様な実態を踏まえ、政府は所得や休業の有無で対象を分けるのではなく、育児期間中の経済的な支援に相当する措置として国民年金保険料を免除する仕組みを創設しました。

財源には2026年度から始まった子ども・子育て支援金が充てられます。

自営業に会社員とまったく同じ育休制度ができたわけではなく、国民年金第1号被保険者向けに別の支援制度が作られたと考えるのが正確です。

10月1日までに確認しておきたいこと

制度開始前に慌てて申請する必要はありませんが、自分が対象になりそうかは今のうちに確認できます。

  • 現在、国民年金第1号被保険者になっているか
  • 子が1歳になるのは何月か
  • 子と同じ住所になっているか
  • 実母の場合、産前産後免除を利用しているか
  • すでに国民年金保険料を前納していないか
  • 届出不要となる実母の条件に当てはまるか

紙の育児免除届と記入例は2026年10月1日以降に日本年金機構から公開される予定です。マイナポータルによる電子申請も同日から利用できます。

まとめ|見るべきなのは「自営業か」ではなく第1号被保険者かどうか

2026年10月1日から、1歳になるまでの子を養育する国民年金第1号被保険者を対象に、育児期間の国民年金保険料を免除する制度が始まります。

自営業やフリーランスに限らず、第1号被保険者であれば学生や無職の人も対象になり得ます。父親も対象で、夫婦とも第1号なら夫婦それぞれが免除を受けられる可能性があります。

所得要件や休業要件はなく、免除期間は将来の老齢基礎年金では保険料を納付した期間として扱われます。通常の所得要件による国民年金保険料免除や学生納付特例とは、この点が大きく違います。

また、2026年10月より前に生まれた子でも、1歳になるまでの対象期間が残っていれば10月分以降は制度を利用できます。

一方で、原則として届出が必要で、子との同一住所などの条件もあります。「子どもが生まれれば自動的に年金が無料になる」と考えず、まず自分の被保険者区分と対象期間を確認しておくのが確実です。

主な一次情報:
日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」
厚生労働省「育児期間の国民年金保険料免除制度」
日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」
日本年金機構「国民年金保険料の前納」

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