- 千鳥屋本家が破産へ|理由・負債22億円・千鳥饅頭はどうなる?
- 千鳥屋本家は破産した?2026年10月28日に明らかになったこと
- 千鳥饅頭やチロリアンは販売終了する?別会社との違いが重要
- 千鳥屋本家・千鳥饅頭総本舗・千鳥屋宗家は何が違う?
- 千鳥屋本家グループの対象4社とは?負債総額は約22億7,270万円
- 千鳥屋本家はなぜ経営難に?破産移行に至った4つの背景
- 「チロリアン」が「ヨーデルン」に改名された理由とは?
- 千鳥屋宗家が店舗と工場を引き継いだのに、なぜ再建できなかった?
- 千鳥屋本家の店舗は閉店する?今後の営業はどうなる
- 千鳥屋は創業約400年!1630年から続く歴史と暖簾分け
- 千鳥屋本家の今後はどうなる?確認すべき3つのポイント
- 千鳥屋本家の破産移行に関するよくある疑問
- まとめ|千鳥屋本家は破産移行の見通し、千鳥饅頭やチロリアン全体の終了ではない
千鳥屋本家が破産へ|理由・負債22億円・千鳥饅頭はどうなる?

福岡の銘菓「千鳥饅頭」で知られる老舗菓子メーカー、千鳥屋本家が破産手続きへ移行する見通しとなりました。
2026年10月28日、東京商工リサーチ福岡支社の発表として、千鳥屋本家とグループ3社の計4社が、福岡地方裁判所から民事再生手続きの廃止と保全管理命令を受けたことが報じられています。
4社合計の負債総額は約22億7,270万円。2月に民事再生法の適用を申請し、経営再建を目指していましたが、今後は破産手続きへ移行するとみられています。
約400年の歴史を持つ千鳥屋の流れをくむ企業が、なぜここまで経営難に陥ったのでしょうか。
そして、長年親しまれてきた千鳥饅頭やチロリアンは、もう買えなくなってしまうのでしょうか。
結論から言うと、今回の法的手続きの対象は「千鳥屋本家」とグループ3社であり、全国の千鳥屋がすべて破産するわけではありません。
福岡市を拠点とする「千鳥饅頭総本舗」や、兵庫県に拠点を置く「千鳥屋宗家」は別法人です。また、現時点では破産手続きへの移行が見込まれている段階で、破産手続開始決定が出たことまでは確認されていません。
この記事では、2026年10月29日時点で確認できる情報をもとに、民事再生から破産移行に至った経緯、経営悪化の原因、対象4社の負債、商標問題、店舗や商品の今後まで詳しく整理します。
千鳥屋本家は破産した?2026年10月28日に明らかになったこと
今回のニュースで最も重要なのは、民事再生手続きが廃止され、今後は破産手続きへ移行する見通しになったという点です。
千鳥屋本家グループは2026年2月27日、福岡地裁に民事再生法の適用を申請しました。
民事再生は、借金などの債務を整理しながら、事業の再建を目指す法的手続きです。申請しただけで会社のすべての営業が終了するわけではありません。
千鳥屋本家も、親族が経営する別会社の支援を受け、営業を続けながら再建する方針でした。
しかし、その後の再建手続きが行き詰まり、福岡地裁による再生手続きの廃止と保全管理命令が明らかになりました。
共同通信は10月28日、東京商工リサーチ福岡支社の発表を受け、今後は破産へ移行するとみられると報じています。
| 対象 | 千鳥屋本家とグループ3社の計4社 |
|---|---|
| 主な拠点 | 福岡県飯塚市 |
| 民事再生申請日 | 2026年2月27日 |
| 再生手続き廃止決定 | 2026年10月13日付と報道 |
| 発表・報道 | 2026年10月28日 |
| 負債総額 | 4社合計で約22億7,270万円 |
| 今後の法的手続き | 破産手続きへ移行する見通し |
| 破産手続開始決定 | 2026年10月29日時点では未確認 |
なお、10月13日という廃止決定日は複数の倒産関連報道で確認されていますが、裁判所の決定書原本までは確認できていません。
今回の状況を「すでに破産手続開始決定を受けた」と表現すると、法的な段階を取り違えることになるため注意が必要です。
民事再生の廃止と破産は何が違う?
民事再生は、事業を継続しながら経営を立て直すための手続きです。
借入金などの債務を抱えた企業が、債権者との調整や再生計画の策定を進め、事業の再建を目指します。
一方、破産は会社の財産を法律に従って整理し、債権者への配当などを進めるための手続きです。
民事再生手続きが廃止された場合、再生による経営立て直しの手続きは終了することになります。ただし、その時点で破産手続開始決定まで自動的に出ているとは限りません。
また、今回発令された保全管理命令は、会社の財産を適切に管理・保全するための措置です。
千鳥屋本家グループについては、再生手続きの廃止と保全管理命令が確認されたうえで、破産への移行が見込まれている状況です。
千鳥饅頭やチロリアンは販売終了する?別会社との違いが重要
千鳥屋本家のニュースを知って、昔から食べていた千鳥饅頭やチロリアンが買えなくなるのではないかと心配した人もいるでしょう。
しかし、ここで注意したいのが「千鳥屋」という名前を持つ会社が複数存在することです。
今回の法的整理の対象は、飯塚市を拠点とする千鳥屋本家グループです。
福岡市の千鳥饅頭総本舗や、兵庫県の千鳥屋宗家が同じ手続きを受けたわけではありません。
千鳥饅頭総本舗は今回の破産問題とは別法人
福岡市博多区に本社を置く株式会社千鳥饅頭総本舗は、2026年3月2日に公式サイトで声明を発表しています。
その内容は、千鳥屋本家の民事再生に関する報道と、自社は無関係であるというものです。
同社は声明の中で、引き続き菓子を製造していることも案内していました。
千鳥饅頭総本舗は、千鳥饅頭やチロリアンなどを取り扱う別法人です。今回のニュースを理由に、同社の事業まで終了すると考えるのは誤りです。
2026年10月には、千鳥饅頭総本舗がチロリアンの価格改定とパッケージリニューアルを実施するなど、商品販売に関する新たな案内も行っています。
千鳥饅頭総本舗の最新の商品・店舗情報は、千鳥饅頭総本舗の公式サイトで確認できます。
チロリアンは販売終了しない?
チロリアンについても、今回の報道だけを理由に販売終了すると判断することはできません。
千鳥饅頭総本舗は現在もチロリアンを扱っており、2026年9月29日には、10月1日販売分からの価格改定と一部商品のパッケージリニューアルを発表しています。
さらに2026年7月には、サンリオの「ポムポムプリン」とコラボレーションしたチロリアンも発売しました。
こうした事実から、少なくとも千鳥饅頭総本舗が販売する「チロリアン」について、千鳥屋本家の法的整理に伴う一律の販売終了は確認されていません。
ただし、各店舗や通販サイトにおける在庫状況は別です。購入できる種類や数量は、利用する販売店の最新情報を確認する必要があります。
千鳥屋本家の「ヨーデルン」はどうなる?
一方、千鳥屋本家が販売してきた「ヨーデルン」については、今後の取り扱いに注意が必要です。
ヨーデルンは、もともと千鳥屋本家が「チロリアン」という名称で販売していたロール状の焼き菓子です。
しかし、商標権を巡る訴訟で和解が成立し、2023年4月から商品名を「ヨーデルン」に変更しました。
千鳥屋本家の公式通販サイトには、ヨーデルンや千鳥饅頭などの商品案内が掲載されています。
ただし、商品ページが残っていることだけでは、2026年10月29日時点の注文受付、在庫、配送状況まで確認できません。
今後の製造・販売主体や商品供給についても、詳細な公式発表は確認できていません。
特に贈答用などで必要な日が決まっている場合は、注文前に販売元と発送可能日を確認することをおすすめします。
千鳥屋本家・千鳥饅頭総本舗・千鳥屋宗家は何が違う?
千鳥屋には、共通する歴史を持ちながら、現在は別々に事業を展開している複数の会社があります。
そのため、会社名を正確に見分けることが、今回のニュースを理解するうえで欠かせません。
| 名称 | 主な拠点 | 今回の法的整理との関係 |
|---|---|---|
| 千鳥屋本家 | 福岡県飯塚市 | 対象グループ。再生手続き廃止、破産移行の見通し |
| 千鳥饅頭総本舗 | 福岡県福岡市 | 別法人。2026年3月に今回の問題とは無関係と公式声明 |
| 千鳥屋宗家 | 兵庫県西宮市 | 別法人。千鳥屋本家の再建支援に関与 |
| 千鳥屋(東京系統) | 東京都 | 歴史的に別系統。今回の対象4社には含まれない |
千鳥屋の歴史は古く、もともとは同じ菓子店の流れをくむ事業でした。
しかし、1973年の暖簾分けなどを経て、福岡・飯塚・兵庫・東京の各系統に分かれていきました。
共通の屋号や似た商品を扱っていても、現在の会社組織、経営、商標権などがすべて同一というわけではありません。
また、今回のように一つの系統で法的整理が進んだとしても、その事実だけで別法人の経営状況を判断することはできません。
千鳥屋本家グループの対象4社とは?負債総額は約22億7,270万円
今回の法的整理の対象は、千鳥屋本家と関係会社3社の合計4法人です。
ここで少し複雑なのが、「株式会社千鳥屋本家」という同じ社名の法人が、対象グループ内に2社存在していることです。
帝国データバンクと東京商工リサーチが2026年3月2日に公表した資料を照合すると、2005年設立と2006年設立の別法人が確認できます。
今回の対象4社と、2月の民事再生申請時点で公表された負債額は次のとおりです。
| 対象法人 | 設立 | 2026年2月申請時の負債 |
|---|---|---|
| 株式会社千鳥屋本家(2006年設立法人) | 2006年5月 | 約10億5,000万円 |
| 株式会社千鳥屋本家(2005年設立法人・旧有限会社千鳥屋本家) | 2005年9月 | 約7億3,800万円 |
| 株式会社チロリアン | 1986年8月 | 約4億1,800万円 |
| 有限会社一実 | 1998年5月 | 約6,240万円 |
| 4社合計(2026年2月申請時) | 約22億6,840万円 | |
この表の個別金額は、2026年2月の民事再生申請時点で帝国データバンクが公表したものです。
10月28日の最新報道では4社合計の負債総額が約22億7,270万円と伝えられていますが、10月時点の各法人別の金額が上記と同じであると確認されたわけではありません。
負債22億6,840万円と22億7,270万円、どちらが正しい?
報道によって負債額に違いがあるため、疑問に思った人もいるかもしれません。
帝国データバンクが2026年3月2日に公表した民事再生申請時の負債総額は、4社合計で約22億6,840万円でした。
一方、2026年10月28日の東京商工リサーチ福岡支社の発表を受けた共同通信の報道では、約22億7,270万円とされています。
両者の差は430万円です。
ただし、この差が新たな借り入れによるものなのか、集計時点や算定内容の違いによるものなのかは確認できていません。
そのため、現時点では最新報道の約22億7,270万円を主な数字として扱い、2月の申請時には約22億6,840万円だったと区別するのが正確です。
なお、いずれも4社合計の負債であり、千鳥屋本家1法人だけで約22億円の負債を抱えていたという意味ではありません。
千鳥屋本家はなぜ経営難に?破産移行に至った4つの背景
千鳥屋本家の経営が悪化した理由について、帝国データバンクと東京商工リサーチは複数の要因を挙げています。
一つの出来事だけで突然経営が行き詰まったのではなく、売り上げの減少、店舗規模の縮小、コスト上昇、金融債務の負担などが重なっていました。
① コロナ禍で来店客が減り、売り上げが低迷
最初に挙げられるのが、新型コロナウイルス感染症の影響です。
千鳥屋本家は、福岡県内を中心とする店舗網で千鳥饅頭などの和洋菓子を販売してきました。
しかし、コロナ禍では外出や人の移動が減少し、店舗への来店客数が落ち込みました。
帝国データバンクは、主力商品への依存度が高かったことに加え、コロナ禍による客数減少が追い打ちとなり、売り上げの回復が遅れたと説明しています。
菓子の販売は日常のおやつだけでなく、帰省の手土産、贈答品、観光客の購入などとも関係します。人の移動が減る状況は、こうした販売機会にも影響し得ます。
ただし、千鳥屋本家の売り上げ減少のうち、観光客の減少が何割を占めたかなどの詳細な内訳は確認できていません。
② 原材料や物流費などのコストが上昇
近年の物価高騰も、経営を圧迫した要因として報じられています。
菓子を製造・販売するには、原材料だけでなく、包装資材、輸送、店舗運営などにも費用がかかります。
売り上げが伸び悩む中でこうした費用が上昇すると、利益を確保することは難しくなります。
東京商工リサーチも、コロナ禍以降の消費低迷や近年の物価高騰によって、業績が厳しくなっていたと指摘しています。
ただし、千鳥屋本家で原材料費が具体的に何%上昇したかなど、企業固有の詳細な数字までは公表資料で確認できません。
③ 店舗数が60店以上から40店台へ縮小
店舗網の縮小も、経営状況を示す重要な材料です。
帝国データバンクの2026年3月の資料では、最盛期に66店舗を展開していたものの、直近では42店舗に縮小していたとされています。
一方、東京商工リサーチの資料では、ピーク時65店舗、2025年9月調査時点では本店を除くグループ44店舗となっています。
この違いは、調査時期や集計範囲の違いによる可能性がありますが、詳細な理由までは確認できません。
いずれの資料からも、最盛期には60店舗以上を展開していたグループが、2026年の民事再生申請前には40店舗台へ縮小していたことが読み取れます。
なお、これらは申請前の店舗数であり、2026年10月29日時点で営業している店舗の数を表すものではありません。
④ 借入金の負担が重く、資金繰りが悪化
売り上げの低迷とコスト増加に加え、金融債務の負担も重くなっていました。
東京商工リサーチによると、2005年設立の千鳥屋本家法人は、2014年3月期に約8億円の売上高がありましたが、2025年3月期には約5億2,500万円まで減少していました。
同社では、コロナ禍に借り入れた資金を含む金融債務が資産を上回る状況となり、資金繰りが厳しくなっていたとされています。
また、帝国データバンクによると、2006年設立の別の千鳥屋本家法人は、2020年3月期に約11億円の売上高を計上していました。
ここで注意したいのは、約8億円から約5億2,500万円への変化と、2020年の約11億円は、異なる法人について公表された数字ということです。
これらを一つの会社の連続した業績として単純に比較することはできません。
経営悪化の背景には、売り上げ減少と固定的な費用負担、借入金の返済など、複数の問題が重なっていたと考えられます。
「チロリアン」が「ヨーデルン」に改名された理由とは?
千鳥屋本家の経営問題を振り返るうえで、避けて通れないのが「チロリアン」の商標権を巡る訴訟です。
チロリアンは、ロール状の焼き菓子の中にクリームを詰めた、千鳥屋を代表する洋菓子の一つです。
千鳥屋の公式沿革では、1962年に開発・発売された商品として紹介されています。
しかし、その後の暖簾分けによって千鳥屋の事業が複数の会社に分かれ、商品名の使用を巡る問題が発生しました。
千鳥饅頭総本舗と千鳥屋本家の商標訴訟
「チロリアン」の商標権を保有する千鳥饅頭総本舗は、千鳥屋本家による商品名の使用について、差し止めや損害賠償を求める訴訟を起こしました。
この訴訟は大阪地方裁判所で審理され、2022年12月27日付で和解が成立しています。
2023年3月の共同通信報道によると、和解には千鳥屋本家側が商品名を変更し、解決金5,000万円を支払う内容が含まれていました。
これを受け、千鳥屋本家は2023年4月から、従来「チロリアン」として販売していた商品を「ヨーデルン」に改称しました。
現在も千鳥饅頭総本舗が販売している「チロリアン」と、千鳥屋本家が販売してきた「ヨーデルン」は、このような経緯で名称が分かれています。
商標問題が千鳥屋本家の破産原因だった?
商標問題は、経営悪化の背景として無視できない出来事でした。
帝国データバンクも、商品名変更に伴うブランド力の低下を、業績悪化に関係する要因の一つとして挙げています。
長年同じ名称で親しまれてきた商品を改名すると、消費者が別の商品だと受け取ったり、以前と同じ名前で商品を探せなくなったりする可能性があります。
ただし、今回の経営問題を「商標訴訟だけが原因」と断定することはできません。
コロナ禍による売上減少、原材料などのコスト増加、金融債務の負担が重なっていたためです。
また、2026年10月に民事再生手続きが廃止された直接的な理由と、過去の商標問題によって経営が悪化した経緯は、別々に考える必要があります。
千鳥屋宗家が店舗と工場を引き継いだのに、なぜ再建できなかった?
今回のニュースで疑問が残るのが、千鳥屋宗家による支援です。
千鳥屋本家グループが2026年2月に民事再生を申請した際には、親族が経営する別会社が支援し、営業を続けながら再建を目指す方針が示されていました。
支援に関与したのが、兵庫県西宮市に拠点を置く千鳥屋宗家です。
10月28日の共同通信報道によると、千鳥屋宗家は民事再生申請後、千鳥屋本家の大半の店舗や工場を引き継いでいました。
ところが、権利関係などが複雑で、事業の立て直しが困難と判断されたと伝えられています。
ここで重要なのは、事業の一部を別会社が引き継ぐことと、旧会社の法的な再建が成功することは別という点です。
店舗や工場の営業が承継されても、もとの法人が抱える債務や権利関係の整理が必要になる場合があります。
今回も、大半の店舗や工場が引き継がれたと報じられる一方で、千鳥屋本家グループの再生手続きは廃止されることになりました。
ただし、具体的にどの権利関係が問題となったのか、どの店舗と設備がどの条件で承継されたのかについては、詳細を確認できていません。
商標権、店舗契約、債務の負担など、特定の問題が直接の原因だったと推測で決めつけることは避けるべきでしょう。
千鳥屋宗家も破産するの?
千鳥屋宗家が今回の対象4社に含まれているわけではありません。
千鳥屋宗家は、千鳥屋本家グループの再建を支援してきた別法人です。
今回の法的整理を理由に「千鳥屋宗家も破産する」と判断する根拠はありません。
ただし、再建支援に伴う千鳥屋宗家側の負担や、引き継いだ事業の長期的な運営方針については、今後の詳しい説明を確認する必要があります。
千鳥屋本家の店舗は閉店する?今後の営業はどうなる
今回の報道を受けて、現在利用している千鳥屋本家の店舗が閉店するのか気になっている人も多いでしょう。
報道によると、千鳥屋宗家はすでに千鳥屋本家の大半の店舗と工場を引き継いでいます。
このため、対象法人が破産へ移行する見通しとなったことだけを理由に、すべての店舗が直ちに閉店すると判断することはできません。
一方、引き継がれた店舗の具体的な一覧や、今後の営業期間、店舗名の変更などの条件については、確認できる情報が限られています。
2026年10月28日の一部報道では、店舗は通常営業を続けていると伝えられています。
ただし、すべての店舗が10月29日現在も同じ条件で営業していることを個別に確認できたわけではありません。
また、店舗が営業を続けていても、取り扱う商品、営業時間、配送サービスなどが変更される可能性があります。
訪問する場合は、利用予定の店舗を現在運営している会社の案内や、店舗への問い合わせで最新状況を確認すると確実です。
千鳥屋本家の公式通販は利用できる?
千鳥屋本家の公式通販サイトには、ヨーデルン、千鳥饅頭、丸ボーロ、菓子詰め合わせなどの商品案内が掲載されています。
しかし、商品が掲載されていることと、注文後に通常どおり発送されることは同じではありません。
今回の民事再生手続き廃止後の受注や発送について、すべての商品を対象とする正式な案内までは確認できていません。
通販を利用する場合は、販売元の表示、注文受付状況、決済条件、発送予定日、問い合わせ窓口を事前に確認してください。
注文済みの菓子や商品券はどうなる?
すでに注文した商品がある人や、千鳥屋本家の店舗で利用できる商品券・引換券などを持っている人にとっても、今後の対応は気になるところです。
ただし、今回の報道だけでは、個別の注文の履行、返金、商品券の利用可否などについて統一した対応を確認できません。
また、購入した相手が千鳥屋本家なのか、事業を引き継いだ別法人なのかによって、確認すべき窓口が異なる可能性があります。
注文や支払いに関係する場合は、購入日時、注文番号、領収書、販売元の表示などを残し、正式な案内を確認してください。
現時点で確認できていない返金制度や受付期限を、推測で案内することはできません。
千鳥屋は創業約400年!1630年から続く歴史と暖簾分け
今回のニュースで「創業約400年」という歴史に驚いた人もいるかもしれません。
千鳥屋の菓子事業のルーツは、江戸時代初期の1630年にまでさかのぼります。
千鳥饅頭総本舗の公式沿革によると、1630年、原田家が佐賀県佐賀郡久保田で菓子店「松月堂」を始めたことが歴史の出発点です。
その後、1927年に福岡県飯塚市で松月堂の支店として「千鳥屋」を開店。千鳥饅頭、丸ボーロ、カステラなどの製造・販売を手がけました。
1939年には松月堂を閉じ、飯塚の千鳥屋を本店としています。
千鳥饅頭が全国に知られるまで
千鳥饅頭は、長年親しまれてきた千鳥屋の代表的な和菓子です。
公式沿革では、1933年に全国菓子品評会で一等賞金牌を受賞し、1952年には全国菓子大博覧会で名誉大賞牌を受賞したと紹介されています。
1949年には福岡市の新天町商店街に福岡本店を開店し、飯塚から福岡市へ本格的に進出しました。
1962年には洋風巻きせんべい「チロリアン」が誕生。和菓子だけでなく、洋菓子でも知られる存在になっていきます。
こうした商品や店舗展開を通じて、千鳥屋の名前は福岡を代表する菓子ブランドの一つとして広まりました。
1973年の暖簾分けで4つの系統に分かれた
現在、名前の似た複数の千鳥屋が存在する背景には、1973年の暖簾分けがあります。
千鳥饅頭総本舗の公式沿革によると、この年に福岡、飯塚、兵庫、東京の4つの事業系統に分かれました。
共通の歴史を持ちながらも、その後は別々の企業として事業を展開してきたのです。
今回の法的整理の対象となった千鳥屋本家グループは、そのうち飯塚系統の事業を担ってきた企業群です。
一方、福岡市の千鳥饅頭総本舗、兵庫県の千鳥屋宗家、東京の千鳥屋系統までが、今回の手続きの対象になったわけではありません。
約400年の老舗なのに法人設立が2005年・2006年なのはなぜ?
歴史の説明と企業の設立年を見比べると、不思議に感じるかもしれません。
千鳥屋の菓子づくりの起源は1630年ですが、今回対象となった株式会社千鳥屋本家の2法人は、それぞれ2005年と2006年に設立されています。
これは、長い歴史を持つ事業と、現在その事業を運営する法人が設立された時期が異なるためです。
菓子店の創業から現在まで、一つの法人が同じ形で約400年間続いてきたという意味ではありません。
企業の経営状況を比較するときには、歴史的な創業年と法人の設立年を分けて理解する必要があります。
千鳥屋本家の今後はどうなる?確認すべき3つのポイント
今回の民事再生手続き廃止によって、千鳥屋本家グループは新たな局面を迎えました。
一方で、消費者の立場から見ると、まだ答えが出ていない疑問も残っています。
① 破産手続開始決定がいつ出るのか
2026年10月29日時点では、千鳥屋本家グループが破産手続きへ移行する見通しと報じられている段階です。
今後、破産手続開始決定が出た場合には、決定日、破産管財人、債権者に対する案内などが新たな確認事項になります。
現段階で手続き開始日や債権者向けの期限を推測して案内することはできません。
② 店舗・工場の引き継ぎがどう進むのか
千鳥屋宗家が大半の店舗や工場を引き継いだと報じられていますが、具体的な承継先や店舗ごとの運営条件については、十分な情報がありません。
今後は、どの店舗が営業を続けるのか、店舗名や商品構成が変わるのか、製造体制がどうなるのかが重要になります。
なお、会社が法的整理を行っても、別法人によって引き継がれた店舗や商品が営業・販売を続ける場合はあります。
今回も、法人の破産移行と個別の事業の継続は分けて確認する必要があります。
③ ヨーデルンや千鳥屋本家の商品が継続販売されるのか
千鳥屋本家が取り扱ってきたヨーデルンや千鳥饅頭などについても、今後の供給体制が気になるところです。
現在、千鳥屋本家の公式通販サイトには商品案内が残っていますが、すべての商品について販売継続が正式に保証されたわけではありません。
一方、千鳥饅頭総本舗が販売するチロリアンについては、今回の対象会社とは別であることを理解しておく必要があります。
同じ千鳥屋の歴史を持つ商品でも、現在の販売元によって状況が異なることが、今回のニュースで最も注意したい点です。
千鳥屋本家の破産移行に関するよくある疑問
千鳥屋本家はもう営業していない?
今回の報道だけで、すべての店舗が営業終了したとは判断できません。千鳥屋宗家による店舗・工場の引き継ぎも報じられています。ただし、個別店舗の最新営業状況は確認が必要です。
千鳥饅頭は今後も買える?
千鳥饅頭は、千鳥屋本家以外の別法人でも扱われているため、今回の法的整理が千鳥饅頭全体の販売終了を意味するわけではありません。利用予定の販売店や通販サイトで、取り扱い状況を確認してください。
チロリアンとヨーデルンは同じ商品?
千鳥屋本家が以前「チロリアン」として販売していた菓子は、2023年の商標問題に伴って「ヨーデルン」に名称変更されました。一方、現在の「チロリアン」は千鳥饅頭総本舗が取り扱っています。販売元が異なるため、現在の商品仕様や味の違いまで同一と断定することはできません。
千鳥屋宗家は千鳥屋本家と同じ会社?
別会社です。歴史的には同じ千鳥屋の流れをくみますが、現在は異なる法人として事業を展開しています。千鳥屋宗家は今回、千鳥屋本家の再建支援に関与した側です。
千鳥屋本家の破産は商標訴訟だけが原因?
商標問題による商品名変更は経営悪化の一因として指摘されています。しかし、コロナ禍による売上減少、物価高騰、金融債務の負担など複数の要因があり、商標問題だけが原因とは断定できません。
まとめ|千鳥屋本家は破産移行の見通し、千鳥饅頭やチロリアン全体の終了ではない
福岡県飯塚市を拠点とする千鳥屋本家グループ4社は、2026年2月に民事再生法の適用を申請し、親族経営会社の支援を受けて再建を目指していました。
しかし、再生手続きの廃止と保全管理命令を受けたことが明らかになり、今後は破産手続きへ移行する見通しです。
10月28日の報道による負債総額は、4社合計で約22億7,270万円です。
経営悪化の背景には、コロナ禍による来店客の減少、原材料などのコスト上昇、店舗数の縮小、金融債務の負担、チロリアンの商標問題などがありました。
ただし、今回の法的整理を受けた千鳥屋本家と、千鳥饅頭総本舗・千鳥屋宗家は別法人です。
千鳥饅頭やチロリアンという菓子そのものが、今回のニュースによって一斉に販売終了するわけではありません。
また、千鳥屋宗家が大半の店舗や工場を引き継いだと報じられているため、対象法人の法的整理と、個々の店舗や製造事業の継続状況は分けて考える必要があります。
約400年にわたる千鳥屋の歴史は、一つの法人だけで成り立ってきたものではありません。暖簾分けを経て複数の企業に受け継がれてきたことも、今回のニュースを理解するうえで大切な背景です。
今後は、正式な破産手続開始決定の有無、店舗・工場の承継状況、ヨーデルンなどの商品販売の継続可否が重要な確認事項になります。
馴染みのある菓子の名前が倒産報道に登場すると、ブランドそのものがなくなるように感じられるかもしれません。しかし、今回は会社ごとの違いと、現時点で確定している手続きの段階を正確に理解することが重要です。
※本記事は2026年10月29日時点で確認できる東京商工リサーチ、帝国データバンクの公表資料、共同通信などの報道、各社公式案内に基づいています。破産手続開始決定、店舗営業、商品の販売状況などは今後変更される可能性があります。