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おじさまと猫(1)レビュー|「私が欲しくなったのです」——心がほどける日常と、猫のやさしいことば

発売情報

  • 発売日:2018年2月22日
  • 出版社/レーベル:スクウェア・エニックス/ガンガンコミックスpixiv
  • 判型:A5判
  • 定価:990円(税込)
  • ISBN-13:9784757556263
    出典:スクウェア・エニックス 公式書誌情報(1巻)。 magazine.jp.square-enix.com

どんな物語?(ネタバレなしの導入)

ペットショップで売れ残れ、値札が下がり続ける成猫。もう誰にも選ばれない——そう諦めかけたその前に、ある日“おじさま”が現れます。静かに告げられた「私が欲しくなったのです」。その一言を起点に、孤独だった一匹と一人が、お互いの時間を少しずつ埋め合っていく。1巻は“出会い”と“名前”がもたらす安心、初めての生活リズム、ささやかな事件を通じて関係が深まっていく入り口の章。読み終えたあと、肩の力がふっと抜けて、優しくなれるタイプの物語です。
(作品紹介は公式要約の範囲を踏まえて記述) ganganonline.com

参考映像:マンガPV(公式)

コミックスPVで、作品の“やわらかい温度”と台詞回しが短時間で伝わります。初見の方はまずこちらから。

この1巻で掴める“読み味”

1. ことばの温度がそのまま効く

大仰な説明を避け、短い台詞に想いをのせる設計。「私が欲しくなったのです」など、丁寧で真っ直ぐな言葉が、読者の呼吸を整えてくれる。

2. 間と余白で語るコマ運び

大ゴマと小さな仕草の反復で“安心”や“不安”を描写。出来事は小さいのに、ページを閉じると満ちる——そんな読後感。

3. 日常の事件は“二人の距離”の物差し

はじめてのごはん、名前、留守番……ありふれた出来事を“関係の更新”として捉える視点が心地いい。猫飼いの方は「あるある」で微笑み、未経験でも“わかる”。

✅Amazon商品リンク

——「私が欲しくなったのです」。売れ残りだった猫・ふくまると紳士なおじさまの出会いが、 日常をそっと変えていく“はじまり”の1巻。

📕 紙で読む(ガンガンコミックスpixiv) 📱 Kindleで読む

おすすめ読者層

  • 動物×日常で“泣き笑い”したい人
  • 言葉少なめの優しさに弱い人
  • スキマ時間に1話ずつ、心を整えたい人

関連リンク(公式)

まとめ

“選ばれる”のではなく、“あなたを選ぶ”。1巻は、その瞬間をいちばん柔らかく切り取った導入口。ページを進めるほど、ふくまると“おじさま”の距離が縮み、読者の心もほどけていく。刺さった方は、そのまま寝る前の1話読みを習慣に——日常の機嫌が、少し良くなるはず。

メディア化ミニメモ

2021年にテレビ東京系で実写ドラマ化。視聴の入口としても1巻レビューは相性が良いです。 テレ東・BSテレ東

最新巻ミニ情報

最新刊は15巻(2025年6月12日発売)。長く続くほど、1巻の“出会い”が効いてくる構造です。

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