11月27日は何の日?由来・意味・記念日をわかりやすく解説

1月27日は、「即席カレーの日」「組立家具の日」「更生保護記念日」「ノーベル賞制定記念日」「あいち県民の日」、そして怪獣映画ファンにはおなじみの「ガメラの日」など、多彩なテーマの記念日が重なっている一日です。食卓を変えたレトルトカレーの誕生から、カラーボックスに代表される組立家具の普及、犯罪からの立ち直りを支える更生保護、世界的な学術賞であるノーベル賞のルーツ、日本の地方自治の歴史やローカル文化まで、意外なほど幅広いジャンルが同じ日付に集まっています。
なかでも、「即席カレーの日」は1945年11月27日に発売されたオリエンタルの「即席カレー」をきっかけに、カレーライスが一般家庭へ一気に広まったことを記念したもの。「組立家具の日」はカラーボックスを生んだ家具メーカーが制定した日で、現代的な暮らしを支える“組み立て式”文化を象徴しています。一方で、「更生保護記念日」や「ノーベル賞制定記念日」は、人がやり直す権利や、学問・平和への貢献といった社会的なテーマを私たちに思い出させてくれる日でもあります。
この記事では、11月27日に制定されている主な記念日それぞれについて、「いつ・誰が・どんな思いで作った日なのか」という由来や背景をできるだけやさしく整理しつつ、「今日から試せる過ごし方のアイデア」もセットで紹介していきます。あわせて、愛知県の「あいち県民の日」や、1965年公開の映画にちなむ「ガメラの日」など、地域やカルチャーに根ざした記念日もチェックしながら、「11月27日ってこんなにおもしろい日だったんだ」と感じてもらえるような“雑学カレンダー”としてまとめていきましょう。
即席カレーの日(11月27日)
11月27日は「即席カレーの日」。愛知県稲沢市に本社を置く株式会社オリエンタルが制定し、日本記念日協会に登録された記念日です。日付は、同社が「即席カレー」を発売した1945年11月27日にちなんだもの。創業者の星野益一郎氏が、カレー粉に炒めた小麦粉や調味料をあらかじめ混ぜておくことで、家庭でも失敗なく作れる粉末ルウを考案し、これがきっかけとなってカレーライスが一般家庭へ一気に普及したと言われています。
記念日の目的は、「即席カレー」の認知度向上と、長年の愛用者への感謝を伝えること。昭和20年から続くロングセラー商品として、戦後の食卓を支えてきた歴史も背景にあります。今日は、あえてレトロな粉末カレーを買ってみたり、家族それぞれの「うちのカレーの思い出」を話しながら夕食にカレーライスを囲むなど、「日本の国民食が広がった原点」に思いを馳せる一日にしてみるのも良さそうです。
組立家具の日
11月27日は「組立家具の日」。和歌山県海南市の家具・インテリアメーカー、株式会社クロシオが制定し、日本記念日協会に認定された記念日です。1967年、同社の深谷政男氏が考案・命名した「カラーボックス」が大ヒットし、安価で軽く、色も選べる収納家具として一気に普及しました。日付は、そのカラーボックスの生みの親である深谷氏の誕生日・1941年11月27日に由来しています。
カラーボックスの登場により、「家具=大きな買い物」から、「必要なときに自分で組み立ててカスタムするもの」へと価値観が変わっていきました。収納や模様替えの自由度が上がったことも、現代のワンルーム暮らしや賃貸生活を支えているポイントです。この日は、部屋の収納を見直してカラーボックスやシェルフの配置を変えたり、小さな組立家具を一つ導入してみるなど、「今の暮らしにちょうどいいサイズ感」を考えるきっかけにしてみると良いでしょう。
更生保護記念日
11月27日は「更生保護記念日」。1952年11月27日に、東京・日比谷で「更生保護大会」が開かれたことを記念して制定された日です。それまで別々に定められていた「司法保護記念日(9月13日)」と「少年保護記念日(4月17日)」を統合し、「刑務所からの出所者や非行少年が、社会の中で再出発できるよう支える仕組み=更生保護」の重要性を広く知ってもらうことが目的とされています。
更生保護の現場では、全国約4万8千人とも言われる保護司をはじめ、多くのボランティアが活動し、出所者や非行少年が地域で暮らしていけるよう見守りや相談支援を行っています。また、7月1日は犯罪者予防更生法の施行に由来する「更生保護の日」とされ、法務省による啓発も行われています。この記念日には、「人はやり直すことができる」という視点からニュースやドラマを眺めてみたり、更生保護や保護司の仕組みについて一度調べてみるなど、社会の“見えにくい支え”に目を向けるきっかけにしてみると良さそうです。
ノーベル賞制定記念日
11月27日は「ノーベル賞制定記念日」です。1895年11月27日、スウェーデンの化学者・発明家アルフレッド・ノーベルが、自身の莫大な遺産を「人類のために最大の貢献をした人々に与える賞」に充てるという遺言に署名したことに由来します。これをもとに彼の死後ノーベル財団が設立され、1901年から物理学・化学・生理学・医学・文学・平和の5分野でノーベル賞の授与が始まりました。のちに経済学賞も加わり、「5分野+1分野」の世界最高峰の賞として知られています。
ノーベル賞は、出身国や性別・人種を問わず、科学・文化・平和に大きな功績を残した人に贈られることから、「人類の進歩を讃える象徴」として毎年世界中の注目を集めています。日本人受賞者のニュースをきっかけに、「なぜこの研究が評価されたのか?」を解説する特集も多く、研究者だけでなく私たちの生活とも密接に繋がっていることが分かります。
ノーベル賞制定記念日には、過去の受賞テーマをざっと眺めてみたり、興味のある分野の受賞者の本を手に取ってみるのもおすすめです。理科が苦手でも、ドキュメンタリー映像や解説動画なら「どんな発見が、どんなふうに世界を変えたのか」がイメージしやすくなります。子どもと一緒に「もし自分がノーベル賞を取るなら、どんなことをしてみたい?」と話してみるのも、この日の良い過ごし方になりそうです。
あいち県民の日(愛知県/11月27日)
11月27日は、愛知県が条例で定めた「あいち県民の日」です。明治5年(1872年)11月27日に、当時の名古屋県(のちの愛知県)と額田県が合併し、現在の愛知県の姿が誕生したことに由来します。県政150周年を迎えたことをきっかけに、2022年に「あいち県民の日」を定める条例が公布され、毎年11月27日を県民みんなで祝う“愛知の誕生日”と位置づけています。
あいち県民の日の前後1週間(11月21〜27日)は「あいちウィーク」とされ、県内各地の美術館・博物館・動物園・水族館・観光施設などで、割引や無料開放、特別企画が実施されます。また、「県民の日学校ホリデー」として、この期間のうち1日を学校の休業日とする制度も導入され、子どもたちが家族や友人と一緒に地元の魅力に触れられるよう工夫されています。
この日は、愛知県民であれば県内の気になっていたスポットに足を伸ばしてみたり、オンラインのPR動画や配信イベントで地元の歴史・文化・産業を学び直してみるのもおすすめです。県外在住の人にとっても、「なぜ愛知がクルマ・モノづくり・食文化の一大拠点になったのか?」を知るきっかけの日として、ニュースや特集動画をチェックしてみると、新しい発見があるかもしれません。
ガメラの日
11月27日は、特撮ファンの間で「ガメラの日」として親しまれています。これは、1965年11月27日に大映の特撮映画『大怪獣ガメラ』が公開されたことに由来するもので、日本の代表的な怪獣キャラクター・ガメラの“スクリーンデビューの日”とされているためです。公式な祝日・公的記念日ではありませんが、ガメラ生誕記念として映画祭や特集上映が組まれたり、ファンがSNSで盛り上がる“カルチャー系の記念日”になっています。
ガメラは、巨大な亀型の怪獣でありながら、子どもを守る“正義の怪獣”として描かれるのが大きな特徴です。昭和ガメラシリーズから平成ガメラ三部作、令和の新作プロジェクトに至るまで、時代ごとにデザインや物語性を変えながらも、「人間や地球を守る存在」として独自の立ち位置を築いてきました。ゴジラと並ぶ日本怪獣映画の象徴として、海外にも根強いファンがいます。
ガメラの日には、初代『大怪獣ガメラ』や平成ガメラ三部作を見返してみたり、予告編や解説動画で“特撮の進化”を追いかけてみるのがおすすめです。親世代は昭和ガメラ、子ども世代は令和の新作と、親子で「どのガメラが一番好きか?」を語り合うのも楽しい過ごし方になりそうです。特撮に触れるのが初めての人も、この日をきっかけに怪獣映画の世界に入ってみると、思った以上に奥深いカルチャーにハマるかもしれません。
いい鮒の日(旧・11月27日)
11月27日は、茨城県古河市の「古河鮒甘露煮組合」が2000年に制定した「いい鮒の日」でもありました。語呂合わせは「いい(11)ふ(2)な(7)」で、渡良瀬川流域で親しまれてきたフナの甘露煮文化を広く知ってもらうことが目的でした。
その後、翌年からは記念日を2月7日「フナの日」に変更して運用しているため、現在の公式な記念日は2月7日側ですが、雑学系サイトなどでは今も11月27日を「旧・いい鮒の日」として紹介しているところもあります。
11月27日は、「川魚文化」や郷土料理に目を向けてみるきっかけの日として、「鮒の甘露煮」「鮒ずし」など日本各地のフナ料理を調べてみると楽しいかもしれません。
和紙の無形文化遺産登録日(和紙:日本の手漉和紙技術)
2014年11月27日(日本時間)、「和紙:日本の手漉和紙技術」がユネスコ無形文化遺産の代表一覧表に登録されたことが発表されました。登録対象となったのは、島根県浜田市の石州半紙、岐阜県美濃市の本美濃紙、埼玉県小川町・東秩父村の細川紙という3つの手漉き和紙で、いずれも国の重要無形文化財に指定されています。
現地パリでの決議日時は11月26日ですが、日本時間では27日未明だったため、国内のニュースや解説記事では「11月27日に和紙が無形文化遺産登録」として紹介されることが多く、11月27日を「和紙の無形文化遺産登録の日」として扱うケースも見られます。
この日は、便せんや折り紙、ポストカードなど、身近な和紙製品を使ってみたり、産地ごとの特徴を調べてみると、「紙」の奥深さを感じられる日になりそうです。
National Electric Guitar Day(アメリカ・電気ギターの日)
11月27日は、アメリカなどで「National Electric Guitar Day(ナショナル・エレクトリック・ギター・デー)」として知られています。日付は、ロック史上最重要ギタリストの一人ジミ・ヘンドリックスの誕生日(1942年11月27日)に由来しており、電気ギターという楽器そのものと、ポピュラー音楽に与えてきた影響を祝う日とされています。
電気ギターは、ピックアップで弦振動を電気信号に変換し、アンプから音を鳴らす仕組みを持つ楽器で、ロック、ブルース、ジャズ、ポップスなど幅広いジャンルに不可欠な存在です。この記念日には、ジミ・ヘンドリックスの代表曲を聴き直したり、好きなギタリストのライブ映像を観る、長く弾いていなかったギターを久しぶりにケースから出してみる、といった過ごし方が提案されています。
National Pins and Needles Day(アメリカ・ピンズ・アンド・ニードルズの日)
11月27日は、英語圏で「National Pins and Needles Day」と呼ばれる日でもあります。「pins and needles」は「そわそわ落ち着かない」「ひやひやして待つ」といった意味の慣用句で、この日は「不安や緊張とどう付き合うか」を意識する日とされることがあります。
また、1937年11月27日にブロードウェイで初演された労働組合制作のミュージカル・レヴュー「Pins and Needles」と結び付けて紹介されることもあります。この作品は、国際衣料労働組合(ILGWU)の組合員たちが出演し、労働問題や政治風刺をユーモラスに描いた異色作として知られています。
この日には、日々の生活のなかで「ピリピリしていること」「不安を感じていること」を紙に書き出し、音楽や散歩、ストレッチなど、自分なりのリラックス方法を試してみるのも一つの過ごし方と言えそうです。
National Bavarian Cream Pie Day(アメリカ・ババリアンクリームパイの日)
11月27日は、アメリカで「National Bavarian Cream Pie Day(ババリアンクリームパイの日)」としても祝われています。ババリアンクリームパイは、ドイツ・バイエルン地方にルーツを持つとされるババロア風のクリームを使ったパイで、ゼラチンで軽く固めたムース状のクリームをタルト生地やパイ生地に流し込み、ホイップクリームやフルーツで仕上げるのが定番スタイルです。
この記念日は、毎年11月27日に固定されており、家庭やベーカリーでババリアンクリームパイを焼いたり購入したりして楽しむ日とされています。感謝祭(サンクスギビング)と重なる年も多く、ホリデーシーズンのデザートとして食卓に並ぶことも少なくありません。
📌 11月27日の記念日まとめ
11月27日は、食・暮らし・社会・文化・音楽・歴史・海外カルチャーまで、驚くほど幅広いテーマが同じ日に重なる多彩な記念日です。日本では「即席カレーの日」「組立家具の日」「更生保護記念日」「ノーベル賞制定記念日」「あいち県民の日」が中心で、食卓を変えたレトルトカレーの誕生、現代の住まいを支える組み立て式家具、犯罪から立ち直る仕組みを支える更生保護、人類の進歩を象徴するノーベル賞、地方自治の歴史と文化を祝う愛知県の誕生日など、多様な“節目”が集まっています。
世界・文化・娯楽の視点では、大怪獣ガメラのスクリーンデビュー日(ガメラの日)、ユネスコ無形文化遺産に登録された「和紙:日本の手漉和紙技術」、モンゴル共和国の共和制宣言日、インドの憲法記念日など、国際的な出来事とも結び付いているのが特徴です。音楽・カルチャー面では、ジミ・ヘンドリックスの誕生日に由来する「National Electric Guitar Day」があり、海外では“電気ギターを祝う日”としても親しまれています。
その一方で、アメリカ発のスイーツ記念日「ババリアンクリームパイの日」や、ジャーキーを祝う「クラフトジャーキーの日」、パイ投げギャグを楽しむ「Pie in the Face Day」など、ユルくて楽しい“海外フード&カルチャー系”の記念日も同日に集中しており、堅いテーマと遊び心のあるテーマが奇跡のように同居している点も、11月27日のユニークな魅力と言えます。
総じて、11月27日は “生活・文化・学び・娯楽・国際” のすべてが同時に楽しめる雑学の宝庫のような一日 です。今日は、カレーを味わう、部屋の収納を整える、誰かに優しい言葉をかける、推しのギタリストや怪獣映画を楽しむ、和紙の便せんで手紙を書くなど、自分に合うテーマをひとつだけ選んで小さな行動につなげてみてください。「記念日がある日は、いつもよりちょっといい日になる」——そんな体験を味わえるのが、11月27日の面白さです。