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SNS流行語大賞2025は「ミャクミャク」|Xで450万ツイート超えの理由とノミネート30語の意味まとめ

SNS流行語を象徴するトロフィーを掲げた人物を中心に、いいねやコメントアイコンが輝くポップなイラスト。2025年SNS流行語大賞の記事アイキャッチ向けデザイン

2025年も終盤に差し掛かり、「今年SNSでいちばんバズった言葉」を振り返る季節がやってきました。イー・ガーディアンがX(旧Twitter)上の投稿データを解析して発表する「SNS流行語大賞2025」では、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が見事大賞に選ばれています。

ミャクミャクは、2022年のお披露目当初から「不思議でクセになる見た目」が話題になっていたキャラクターです。2025年は万博の開催・閉幕とともに関連投稿が一気に増え、累計で450万件以上もXにポストされるほど注目を集めました。

本記事では、このミャクミャクがなぜ大賞に選ばれたのかを整理しつつ、イー・ガーディアンが発表した「SNS流行語大賞2025」のノミネート30語の中から、特に話題になった言葉の意味や元ネタ、どんな場面で使われていたのかをわかりやすく解説していきます。

SNS流行語大賞2025「ミャクミャク」とは?Xで最もバズった今年の主役

SNS流行語大賞2025の大賞に選ばれた「ミャクミャク」は、大阪・関西万博の公式キャラクターです。設定は「細胞と水がひとつになって生まれた、ふしぎな生き物」。赤と青の不思議なフォルムが特徴で、「ちょっと怖いけど見ているうちにかわいく見えてくる」と、登場直後から賛否入り混じった反応を呼びました。

2025年は、いよいよ万博本番の年。会場ではミャクミャクの巨大モニュメントやグッズが多数展開され、来場者による「ミャクミャクに会えた」「実物が思ったよりかわいい」といった感想ポストがXに大量に投稿されました。

話題のピークは、万博閉幕直後の10月です。イー・ガーディアンのまとめによると、この月だけで約109.7万件もの関連ポストがあり、開幕時期の4月にも80万件超を記録。開催期間全体で見ても、月平均で約58.6万件と高い水準で話題が維持されていました。

X上では、ミャクミャクとの別れを惜しむ「ミャクミャクロス」というハッシュタグも生まれました。巨大モニュメントの写真や、最後にグッズを買いに行った人たちの投稿が多数シェアされ、「不思議な見た目のキャラ」がいつの間にか“国民的マスコット”として受け入れられていく過程が、そのままタイムラインに刻まれた形です。

ミャクミャクは2022年のSNS流行語大賞でも7位にランクインしており、今回の大賞は「デビュー当時から3年越しで、ようやく頂点に立った」とも言えます。万博という大きなイベントに紐づきながら、グッズ・コラボ・ネットミームと、オンラインとオフラインの両方で愛される存在になったことが、他のノミネート語に比べて決定的な強みになったと考えられます。

SNS流行語大賞2025 ノミネート30語一覧

  1. ○○~!(はーい!)何が好き?
  2. 横転
  3. ○○を怖がらせましょう!
  4. ビジュイイじゃん
  5. 鬼になろう(鬼滅の刃)
  6. 入れ違いグッジョブ
  7. ○○で今これ
  8. ワークライフバランス
  9. パペットスンスン
  10. ミャクミャク
  11. APT.
  12. うまくヘッダーに収まらないな…
  13. 備蓄米
  14. ぬい活
  15. 風呂キャンセル
  16. トムとジェリーのさかな
  17. 見なよ…俺の○○を…(メダリスト)
  18. くるち♡くるち♡
  19. おさわりマップ
  20. かわいいだけじゃだめですか
  21. チャッピー(ChatGPT)
  22. エッホエッホ
  23. お前だったのか…○○してくれたのは(ごんぎつね)
  24. ラブタイプ診断
  25. 平成女児
  26. ラブブ
  27. メロい
  28. ポケモンZA命がけ写真部
  29. しかい警部、
  30. 筋通しましょうや

SNS流行語大賞2025はどうやって決まる?調査対象と集計期間

SNS流行語大賞2025を実施しているのは、投稿監視やソーシャルリスニングを手がける総合ネットセキュリティ企業・イー・ガーディアン株式会社です。ふだんからX(旧Twitter)上の投稿データを分析しており、その蓄積データをもとに「今年1年で本当にバズった言葉」を独自に集計しています。

調査対象となるのは、2025年1月1日〜10月31日のあいだにX上で頻繁に使用されたフレーズです。イー・ガーディアンが自社のソーシャルリスニングツールで取得した投稿データから、「特定の言葉が含まれるポストの件数」をカウントし、その年間投稿数にもとづいてランキングを作成しています。

調査概要を整理すると、次のようになります。

  • 調査主体:イー・ガーディアン株式会社
  • 調査対象:X(旧Twitter)上で頻繁に使用されたフレーズ
  • 調査期間:2025年1月1日〜2025年10月31日(リポスト込み)
  • 集計方法:自社のソーシャルリスニングデータにもとづき、各ワードを含む投稿数を独自に集計
  • 企画回数:2019年から続く企画で、2025年版は7回目

また、全体の大賞とは別に「ゲーム」「漫画・アニメ」「ドラマ・映画」「食べ物・モノ」といったカテゴリごとのランキングも発表されています。ゲーム部門では「モンスターハンター」、漫画・アニメ部門では「機動戦士ガンダム」、ドラマ・映画部門では「鬼滅の刃」、食べ物・モノ部門では「Nintendo Switch 2」がそれぞれ1位に選ばれており、SNS上でどんなコンテンツが長く語られていたのかが一目でわかる仕組みになっています。

SNS流行語大賞2025 TOP5の顔ぶれと意味

SNS流行語大賞2025の総合ランキングでは、1位「ミャクミャク」に続き、2位「備蓄米」、3位「エッホエッホ」、4位「メロい」、5位「横転」という並びになりました。ミャクミャクのような“国民的キャラクター”から、SNS特有のスラングまで、かなり幅広い顔ぶれです。

1位:ミャクミャク

大阪・関西万博の公式キャラクターで、2022年のお披露目時からすでに大きな話題になっていた存在です。2025年は万博本番の年ということもあり、会場レポートやグッズ報告、閉幕時の「ありがとう」ポストなどがX上に大量に投稿されました。年間の関連投稿数は450万件を超え、他のワードを大きく突き放す“今年の主役”となりました。

2位:備蓄米

「備蓄米」は、政府が保有する米の在庫や、古い備蓄米の放出がニュースになったことをきっかけに急速に広まった言葉です。物価高や米不足への不安と結びつき、

  • 古米・古古米・古古古米といった表現への驚き
  • 「備蓄米って実際どうなの?」といった素朴な疑問
  • 安売り情報や味の感想レビュー

など、生活に直結したリアルな声が多数ポストされました。社会情勢と家計の不安が、そのままタイムライン上の流行語になったケースと言えます。

3位:エッホエッホ

3位の「エッホエッホ」は、メンフクロウのヒナが小走りする動画に付けられたキャプションから生まれたワードです。愛らしい動きと「エッホエッホ」という擬音がセットでバズり、「何かを一生懸命運ぶ」「全力で布教する」様子を表す決まり文句として広まりました。

X上では、

  • 「この作品を広めるためにエッホエッホする」
  • 「推しの布教資料をエッホエッホ運んできた」

といった使い方が定番化し、一般ユーザーの何気ない投稿から300万回以上つぶやかれる大ヒットワードにまで育っています。

4位:メロい

「メロい」は、「メロメロになるほど心を掴まれた」という意味で使われる若者言葉です。もともとZ世代の間で推し活ワードとして浸透していましたが、2025年はアニメ・ゲーム・アイドルなど幅広いジャンルで使われるようになり、昨年6位からさらに順位を上げて4位に入りました。

  • 推しのビジュアルが刺さったとき
  • ドラマや映画の胸キュンシーン
  • 歌詞やセリフにときめいた瞬間

など、「尊い」「エモい」と同じ系統の“グッと来た”感情を、より甘く柔らかいニュアンスで表現する言葉として定着しています。

5位:横転

5位の「横転」は、ニュース用語としての“車の横転事故”ではなく、「衝撃が強すぎて気持ちがひっくり返った」状態を表すスラングとして使われています。

  • 「情報量が多すぎて脳内横転」
  • 「推しの新ビジュアルが良すぎて情緒横転した」

といった形で、驚き・ショック・笑いが入り混じったリアクションを一語で表すのに便利なワードです。昨年からじわじわと使用例が増えていましたが、2025年はニュースの見出しやバラエティ番組のテロップでも目にする機会が増え、“ネット発の表現が半ば一般語化した”タイプの流行語だと言えます。

上位5語だけを見ても、「イベント発のキャラクター」「生活不安」「かわいいミーム」「推し活ワード」「オーバーなリアクション表現」と、2025年のSNSで人々が何に心を動かされていたのかがよく表れています。

ノミネート30語から見える2025年SNSトレンド

SNS流行語大賞2025では、大賞・TOP10のほかに合計30語がノミネートされています。公式発表ではすべての語が一覧で紹介されており、その顔ぶれを眺めると「2025年のタイムラインで何が起きていたか」がざっくり見えてきます。

大きく分けると、ノミネート語は次の4グループに分類できます。

  • 楽曲や歌詞のフレーズから広がった言葉
  • キャラクター・ぬい活・動物系の“かわいいワード”
  • 「○○で今これ」など、テンプレ化して使われる構文系ミーム
  • 「ワークライフバランス」など、生活や仕事のリアルな悩みを映す言葉

ここでは、公式資料や関連報道で名前が挙がっている代表的なワードを、意味がわかる程度に簡単に紹介しておきます。

楽曲フレーズ発のワード

――「かわいいだけじゃだめですか?」「ビジュイイいいじゃん」

TikTokやショート動画の文化とともに増えているのが、「曲の一節」がそのまま流行語になるパターンです。

「かわいいだけじゃだめですか?」は、自分の“かわいさ”や魅力について歌った楽曲のフレーズが切り出され、

  • 自撮りやコーデ写真に添える一言
  • 推しキャラやイラストを褒める時の“自虐まじりの誉め言葉”

として使われるようになりました。イー・ガーディアン+1

「ビジュイイいいじゃん」は、「ビジュ(ビジュアル)が良すぎる」という意味を詰め込んだフレーズで、ライブやMVのスクリーンショット、アニメのキービジュアルなどに対して「今日もビジュイイいいじゃん」と感想を添えるのが定番になっています。語感の良さとリズムのよさから、コメント欄でもハッシュタグでも使いやすいワードです。イー・ガーディアン+1

キャラクター・ぬい活系ワード

――「ぬい活」「ラブブ」「パペットスンスン」

2025年のノミネート語には、ぬいぐるみやマスコットに関連する言葉も複数含まれています。イー・ガーディアン+1

「ぬい活」は、推しキャラの“ぬい”を連れてお出かけし、カフェ・旅先・イベント会場などで一緒に写真を撮ってSNSに投稿する活動のこと。

  • 「◯◯ちゃんのぬいと一緒にお出かけ」
  • 「今日はぬい活デー」

といった投稿が定番で、推し活・写真映え・コレクション文化が合わさった、現代らしい趣味として広がっています。

「ラブブ」や「パペットスンスン」は、Xや動画配信プラットフォーム発のキャラクターコンテンツに関連するワードで、

  • 新グッズの発売
  • コラボカフェ・イベントレポート
  • 「お迎え報告」や日常写真

などが日々ポストされ、ファンコミュニティの盛り上がりを可視化するキーワードになりました。

構文系ミーム

――「エッホエッホ」「○○で今これ」

「エッホエッホ」はTOP3にも入っている通り、2025年を代表する構文系ミームです。メンフクロウのヒナの動画から始まり、「○○を広めなきゃ、エッホエッホ」「△△を届けるためにエッホエッホする」といったテンプレを、誰でも自由にアレンジして使えるのが特徴です。

同じくノミネートされている「○○で今これ」は、ある状況を端的に示すキャプションとして使われるフレーズで、

  • 「期末テスト勉強で今これ」
  • 「原稿締め切り前日で今これ」

といった形で、“今の自分”を一枚の画像や動画と一緒に説明するのに便利な構文です。文字数が少なくテンポも良いので、画像・動画文化と非常に相性のいいワードだと言えます。

生活・仕事のリアルを映すワード

――「ワークライフバランス」ほか

ノミネートには、「ワークライフバランス」のように、以前から存在する言葉が改めて注目を浴びたケースも含まれています。

  • リモートワークの継続・終了をめぐる議論
  • 残業時間・有給取得・副業など働き方の課題
  • 子育てや介護と仕事の両立

といったテーマがニュースや個人の体験談として日々流れ、そのたびに「理想と現実の差」を嘆く投稿がXで共有されました。

2025年のSNS流行語は、「おもしろいミーム」だけでなく、「生活や仕事のしんどさ」を笑ったり共有したりするための言葉も多く含まれているのが特徴です。ミャクミャクやエッホエッホのようなポップなワードと、備蓄米やワークライフバランスのようなシリアス寄りのワードが同時に上位に入っているところに、今年らしいバランスが表れていると言えます。

2025年のSNS流行語が教えてくれること

SNS流行語大賞2025の顔ぶれをあらためて眺めてみると、「ただの流行り言葉」以上のものが見えてきます。ここでは、今年のノミネート語たちから読み取れる“ネットの空気”を、いくつかのポイントに分けて整理してみます。

かわいいミームと推し活がますます主役に

まず目立つのが、ミャクミャクやエッホエッホ、ぬい活、ラブブ、パペットスンスンといった「かわいい」「推し」が軸になっている言葉が多いことです。

・万博キャラがここまで愛される
・メンフクロウのヒナ動画が構文になる
・ぬいぐるみと一緒に出かける文化が定着する

といった現象は、「推しの存在が日常の中心にある」人が、以前よりずっと増えていることの裏返しでもあります。
タイムラインを見ても、ニュースや炎上より「今日の推し」「今日のぬい」「今日のかわいい」の方が圧倒的に共有されている──そんな空気感が、流行語にもはっきり出ています。

現実のしんどさを“笑い”に変える言葉たち

一方で、備蓄米やワークライフバランスのように、物価高や仕事・生活の不安と結びついたワードも上位に入っています。

本来なら重くなりがちなテーマを、
「備蓄米争奪戦レポ」「ワークライフバランスどこ行った」といった形で、半分笑いにしながら共有する。
これは、しんどさを一人で抱え込まず、ゆるい言葉で“弱音を吐ける場所”としてSNSが機能している証拠でもあります。

ミャクミャクのようなポップなワードと、備蓄米のような生活感むき出しのワードが同じランキングに並ぶのは、今の私たちの毎日そのものが「楽しいこと」と「しんどいこと」のミックスだから、と言っても良さそうです。

“構文”が言葉を加速させる時代

エッホエッホや「○○で今これ」のような構文系ミームも、今年を象徴する存在です。

・テンプレの一部だけ差し替えて誰でも使える
・画像や動画と組み合わせると一気に伝わる
・元ネタを知らなくても、雰囲気でなんとなく意味がわかる

こうした「誰でも参加できる型」を持った言葉は、一度火がつくと一気に拡散していきます。
2025年は、“意味”そのものよりも「どういう型で遊べるか」が、流行語の強さを左右しているようにも感じられます。

まとめ:流行語を知ると、タイムラインが少しおもしろくなる

SNS流行語大賞2025を振り返ってみると、

・ミャクミャクやエッホエッホのような、かわいくて遊びやすいミーム
・備蓄米やワークライフバランスのように、現実の不安やモヤモヤを共有するための言葉
・楽曲フレーズや構文ミームなど、「型」として遊べる表現

といった言葉たちが、今年のタイムラインを彩っていたことがわかります。

流行語を全部覚える必要はありませんが、「こういう背景があってこの言葉が流行ったんだ」と知っておくと、XやTikTokを見ていて「このノリはあの流行語の延長だな」と気づけるようになり、SNSが少し読みやすく・おもしろくなります。

2026年には、またまったく違うワードがランクインしてくるはずです。
今年の言葉を振り返りつつ、「来年はどんなミームや推し活ワードが生まれるんだろう?」と想像しながら、自分のタイムラインでも小さな“流行語”を探してみてください。

出典メモ

・イー・ガーディアン株式会社「SNS流行語大賞2025は、『ミャクミャク』に決定!~ゲームは『モンスターハンター』、アニメ・漫画は『ガンダム』、ドラマ・映画は『鬼滅の刃』、食べ物・モノでは『Nintendo Switch 2』が1位に~」
(大賞「ミャクミャク」、カテゴリ別1位、投稿数450万件超、調査期間などの一次情報)

・イー・ガーディアン株式会社「SNS流行語大賞2025!今年の傾向は・・・?」EG times ブログ記事
(TOP10ランキング、カテゴリ別ランキング、今年の傾向解説)

・PR TIMES「【イー・ガーディアン株式会社】SNS流行語大賞2025は、『ミャクミャク』に決定!」
(プレスリリース版。大賞選定の概要・数値・企画の位置づけ)

・Web担当者Forum「横転、エッホエッホ、ミャクミャクなど強力ワード多数!『SNS流行語大賞2025』ノミネート30語が発表【イー・ガーディアン調べ】」
(ノミネート30語一覧と概要、外部メディアによる整理記事)

・DXマガジン「なぜミャクミャクは長く伸びたのか? 単発バズで終わらないSNS流行語大賞2025大賞ワードの裏側」
(ミャクミャク関連投稿数の推移、4月・10月のピークなどの詳しい数値分析)

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