ゲーム系 新作ゲームレビュー

Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)忖度無しレビュー|ツシマ後継の新境地と課題を徹底検証

Ghost of Yōtei 忖度無しレビュー:発売から数日で見えてきた評価と課題

2025年10月2日に発売されたPlayStation 5専用タイトル『Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)』。
大ヒット作『Ghost of Tsushima』の後継として世界中の注目を集めた本作は、発売直後からSNSやレビューサイトで賛否が飛び交っています。

圧倒的な映像美や刀アクションの迫力に「ツシマを超えた」と評価する声がある一方で、テンポやサブクエスト構成には課題も指摘されています。
本記事では、メタスコアやユーザーの声、実際のプレイ評価を踏まえ、忖度無しに本作の魅力と問題点を整理していきます。

作品概要・基本情報

  • タイトル:Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)
  • 対応機種:PlayStation 5
  • 発売日:2025年10月2日
  • 発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)
  • 開発:Sucker Punch Productions
  • 舞台設定:1603年・蝦夷(羊蹄山周辺)
  • 主人公:Atsu(アツ)
  • ジャンル:オープンワールド型アクションアドベンチャー

新要素・システム

  • シネマティックモード:Kurosawa/Miike/Watanabe の3種を実装
  • 戦闘演出:刀の斬撃や血飛沫の描写が強化、緊張感ある一騎打ち
  • 探索:羊蹄山周辺の大自然を舞台に、環境変化や動物ガイドで導線を演出
  • フォトモード:新規フィルター・動的カメラワーク対応
  • UI改善:最小限のHUD表示、没入感を重視
  • サイドクエスト:地域の民俗やアイヌ文化を取り入れたストーリー展開
  • Day-1パッチ(v1.006/v1.007):安定性・グラフィック修正を適用済み

プレイ評価

良かった点

  • 刀アクションの手応え
    斬撃の重みや間合いの緊張感が前作以上に表現され、一騎打ちの演出はまさに侍映画のよう。
  • 映像モードの自由度
    Kurosawa/Miike/Watanabe の各モードにより、戦闘の迫力や探索時の没入感を気分で切り替えられる。
  • 蝦夷の大自然
    羊蹄山を望む雪原や森の描写が美しく、天候や時間で変化する景観は歩くだけで体験になる。
  • PS5専用の快適さ
    高速ロードと安定したフレームレート。初期パッチで動作も改善され、長時間のプレイに安心感がある。
  • フォトモードの強化
    フィルターやカメラワークの自由度が高く、記録や共有の楽しみ方が広がる。

悪かった点

  • 進行テンポのムラ
    一部サイドクエストに作業感があり、物語を一直線に進めたい人には冗長に映る可能性がある。
  • 革新性の不足
    前作の設計を堅実に踏襲しているため、骨格自体は大きく変わらず「新しさ」を求める層には物足りない。
  • 表現の好みが分かれる
    Miikeモードなどでは血飛沫や接写が強調され、迫力と同時に刺激の強さも目立つ。
  • 初期版の粗
    細かな不具合や挙動の乱れが残る場面があり、今後のアップデートで完全解消が期待される。

メタスコアで見る評価

海外レビューの集計では Metacritic 約86点/OpenCritic 平均87点
前作を上回る好スタートを切り、映像美と戦闘表現が世界的に高評価を得ている。


参考評価(10点満点・私見)

8.5/10
刀の手応えや映像演出は非常に強いが、革新性やテンポの部分で課題が残る。
総じて「安心して薦められる良作」であり、侍アクションの魅力を再確認できる一本。

前作との比較

舞台と物語の刷新

『Ghost of Tsushima』が描いたのは1274年の対馬侵攻、モンゴル軍との戦いでした。
一方、『Ghost of Yōtei』は1603年の蝦夷地を舞台にしており、江戸幕府成立直後という全く異なる時代設定です。
主人公も前作の境井仁から女性武者Atsuへ交代し、復讐の物語として展開。
舞台・時代・主人公の三点がリセットされているため、「シリーズの精神は受け継ぎつつ、新しい物語に挑戦している」という立ち位置になっています。

ゲームプレイとシステムの進化

戦闘システムは基本的に前作の“型”を引き継いでいますが、刀の手応えや演出が強化され、一撃の迫力が増しました。
また、探索面では羊蹄山周辺の自然が広大かつ多彩に描かれ、風や動物に導かれるナビゲーションが進化。
前作の「狐や風が導く探索」は多くのプレイヤーから好評でしたが、本作ではその体験がさらに洗練されています。
さらに新要素として、映像表現を大胆に切り替える「Kurosawa/Miike/Watanabeモード」が加わり、映画的な没入感をより自由に楽しめるようになっています。

共通する魅力と課題

両作品に共通しているのは、映像美と空気感の演出力です。
対馬の風景が静謐な美を前面に出していたのに対し、蝦夷は荒々しさと厳しさが目立ち、同じ“自然美”でも質感が異なります。
一方で、クエスト構成や進行テンポに関しては前作と同様に“繰り返し感”を覚える場面があり、ここは課題として引き継がれています。

まとめ(忖度無し総評)

『Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)』は、期待通りの映像美と刀アクションを提供してくれる作品です。
舞台を蝦夷に移したことで、自然の厳しさや未知の風景が新鮮さをもたらし、戦闘の手応えも前作以上に濃厚になりました。
特に一騎打ちや演出モードの自由度は「侍映画を自分の手で操る体験」として高く評価できます。

一方で、進行テンポやサイドクエストの構成は従来の枠組みを大きく超えてはいません。
「もっと新しい挑戦が欲しかった」という声もあり、ここが今後の改善余地として残ります。
ただし、発売直後から続くパッチ対応で安定性や演出は着実に磨かれており、遊ぶ価値は日々高まっています。

客観的な指標では、メタスコア86点前後、オープンクリティック平均87点と高評価を獲得。
これは前作『Ghost of Tsushima』を凌ぐスタートとも言われており、シリーズとしての可能性を強く示しました。

総じて本作は、「ツシマの後継として恥じない完成度。ただし革新性は控えめ」という位置づけです。
刀の重みと自然の空気感に惹かれる人には、必ず満足できる一本でしょう。

【PS5】Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)

発売日:2025年10月2日/CERO:Z(18才以上)
発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
📚 Ghost of Yōteiをチェック(Amazon)

-ゲーム系, 新作ゲームレビュー
-, , ,