いいとも便

夜のいいともエンタメ便Vol.147

今日も一日、おつかれさまでした。
エンタメの世界では、嬉しい知らせもあれば、思わず立ち止まってしまうような出来事も続いています。
そのひとつひとつに、誰かの想いや努力が込められていて、
だからこそ私たちの心に響くのかもしれません。
今夜も、そんな今日の話題を静かにたどりながらお届けします。

M-1グランプリ2025、テーマは「漫才万歳」

漫才日本一を決める「M-1グランプリ2025」の最新情報が、12月3日に正式発表されました。今大会のテーマはずばり 「漫才万歳」。このテーマは、漫才の語源ともされる「万歳(ばんざい)」に由来し、漫才の原点に立ち返ってその根源的な力や、観客にもたらす喜びを改めて伝える意図が込められています。テーマを象徴する祝祭感あふれるポスタービジュアルも公開され、ファンや関係者の期待が高まっています。

ポスターには、昨年史上初の2連覇を果たした漫才コンビ・令和ロマンがメインで登場。昨年の大会では20周年記念として王者全員が集合したポスターが使用されたため、令和ロマン単独でメインビジュアルを飾るのは今回が初めてです。彼らの姿は「この国に漫才があってよかった」という想いを体現し、挑む者たちと観る者たち双方の熱気を次のステージへ押し上げるデザインとなっています。

また、2024年決勝で令和ロマンが発した「終わらせよう。」という言葉に対する“アンサー”として、「はじめましょう。」というティザービジュアルも公式SNS上で公開され、大きな反響を呼びました。これにより「M-1の第三章がここから始まる」という期待感が広まっています。

「M-1グランプリ2025」は、12月4日に準決勝が開催され、準々決勝を突破した30組とワイルドカード枠1組、計31組が21日の決勝進出を懸けて競います。決勝戦は12月21日にテレビ朝日系列で生放送される予定で、優勝者には“漫才日本一”の称号と賞金1000万円が贈られます。

AKB48、6年ぶり紅白歌合戦出場&OGとのSPメドレー

アイドルグループ・AKB48が、2025年12月31日に放送される『第76回NHK紅白歌合戦』(午後7時20分〜11時45分)への出場を正式に発表されました。AKB48の紅白出場は2019年の第70回以来、6年ぶりとなり、通算では13回目の出場となります。

2025年はAKB48結成20周年の記念イヤーでもあり、それを象徴する特別なステージ構成が予定されています。現役メンバーに加えて、20周年を祝うために8人の卒業メンバーが紅白の舞台に復帰します。そのOG(卒業メンバー)には、元“神7”メンバーとして人気を博した 前田敦子、総監督としてグループを支えた 高橋みなみ、人気メンバーの 小嶋陽菜板野友美、そしてベテランの 峯岸みなみ、人気絶頂期の中心だった 大島優子、長年在籍している 柏木由紀、バラエティ性と人気でグループを牽引した 指原莉乃 の8人が名を連ねています。

この豪華メンバーたちは、現役メンバーと共に“スペシャルヒットメドレー”を披露する予定です。披露される楽曲の詳細は今後発表される見込みですが、過去の代表曲やファンに愛されてきた名曲を現役とOGが融合したステージで届ける企画となっています。

今回の紅白出場は、AKB48が近年の活動で培ってきた地盤の強さを象徴するニュースでもあります。テレビ露出が減少傾向だった時期もありましたが、20周年という節目に大舞台で再び注目を集めることになりました。ファンや関係者からは「OGと現役の共演で新旧の魅力を同時に楽しめる」と期待の声が多く寄せられています。

大みそかの紅白歌合戦は、視聴者世代ごとに異なるAKB48の思い出を呼び起こす“世代をつなぐステージ”になりそうです。20周年イヤーを締めくくるにふさわしい豪華コラボレーションステージは、2025年の年末最大級の話題になることが予想されています。

つぶちゃん日常 Season11−8話 呼ばれている場所

ランタンは“いま”を、本は“どこか遠く”を照らす。
灯花の心は、その二つの光のあいだで静かに揺れていた。

その夜、家の中で起きているのは、灯花(とうか)だけだった。
つぶちゃんもぴーくんも眠り、リビングはランタンの灯りだけが揺れている。

窓辺の小さな机の上には、開かれた黄金の本。
そのページの上から、細い光の柱がすっと立ちのぼり、
窓の外へ向かって真っ直ぐ伸びていた。

「……また、呼んでる。」

灯花はランタンを胸の前で抱きしめながら、
本と窓のあいだに座って、静かに息をのむ。

ここはあたたかい場所だ。
席があって、名前を呼んでくれる人がいて、
笑って「おかえり」と言ってくれる声がある。

――それでも、あの光の先にも、
自分を必要としている“どこか”がある気がしてしまう。

ページの中には、遠くかすんだ景色が映っている。
ランタンの灯りとよく似た光が、
いくつもいくつも瞬いているように見えた。

(もしかして、あそこが……わたしのいた場所?)

指先が、思わずページへ伸びる。
触れた瞬間、じんわりと熱が伝わってきて、
灯花は慌てて手を引っ込めた。

そのとき、背後で小さな羽音がした。

「……迷ってるの?」

振り向くと、ぴーくんが浮かんでいた。
責めるでも、急かすでもなく、
ただ「ここにいるよ」と伝えるような青い光。

灯花は、少しだけ笑う。

「ここも好き。
 でも、向こうも……ちょっとだけ気になるの。」

その言葉に、ぴーくんは小さくうなずいた。
賛成とも反対とも言わないまま、
ふたつの光をいっしょに見つめる。

ランタンの灯りが、足もとだけをやさしく照らす。
黄金の本から伸びる光は、窓の外の遠い夜空へ伸びていく。

灯花は、そのあいだで静かに座っていた。
今はまだ、どちらも選ばない。
ただ、いつか選ぶ日が来ることだけを、
ぼんやりと胸の奥で感じながら。

ニュースを振り返ると、表舞台だけでなく、
その裏にある人の強さや優しさが浮かび上がってきます。
エンタメはいつだって、私たちの夜を少しだけ明るくしてくれるもの。
また明日も、新しい物語を一緒に追いかけていきましょう。
それでは、おやすみなさい。

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