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オバケイドロ2(Switch 2)忖度なしレビュー|8人対戦&おすそわけ通信は面白い?前作経験者の買い判断

オバケイドロ2(Switch 2)忖度なしレビュー

オバケイドロ2の子ども側キャラクター3人がランタンを持って並ぶシーン。お化け屋敷のような薄暗いステージで、表情豊かなデフォルメキャラが描かれたSwitch 2版スクリーンショット

『オバケイドロ2』は、オバケ側1人 vs ニンゲン側最大7人に分かれて戦う「非対称型のケイドロ対戦ゲーム」第2弾です。制限時間は3分。オバケは全員捕まえれば勝ち、ニンゲンは1人でも逃げ切れたら勝ちという分かりやすいルールで、短時間でも盛り上がるのが魅力。ローカル・オンラインとも最大8人対応で、Switch 2の新機能「おすそわけ通信」にも対応しており、“みんなで遊ぶ前提”の作りが前作以上に強くなっています。

一方で、パーティーゲームは「集まれる頻度」「野良マッチの快適さ」「新要素がちゃんと駆け引きになるか」で評価が決まりやすいジャンルでもあります。本作には、ニンゲン側の切り札「ランタン発動」、協力アクションにつながる「呼びかけ」、オバケ側の新アクション「スーパーキャッチ」など、対戦の読み合いを増やす仕掛けが用意されています。忖度なしで言うなら、ここが“面白さの上振れ”にも“忙しいだけ”にもなり得るポイント。

このレビューでは、思い出補正も身内ノリも抜きにして、Switch 2専用としてどこが進化し、どこが好みを分けるのかを整理しながら、『オバケイドロ2』が「買い」かどうかを正直に評価していきます。

基本情報/作品概要(オバケイドロ2|Switch 2)

『オバケイドロ2』は、オバケ1人 vs ニンゲン最大7人に分かれて戦う「非対称型対戦ケイドロ」第2弾です。ルールはシンプルで、制限時間3分の間にニンゲンが1人でも逃げ切れば勝ち/オバケが全員捕まえれば勝ち。短時間で勝負が決まるテンポ感と、立場(追う/逃げる)で遊びの味がガラッと変わるのがシリーズの核です。

今作はSwitch 2専用として、ローカル・オンラインとも最大8人まで対応。さらに注目は、Switch 2の「おすそわけ通信」対応です。ソフトを持っていない相手にも“おすそわけ”でき、任天堂公式の紹介では、インターネットでおすそわけ通信したフレンドと2人でオンライン対戦に参加できることが説明されています。遊ぶ機会を作れるかどうかがパーティーゲームの生命線なので、ここはSwitch 2版の強みになりやすいポイントです。

ゲーム性の面では、ニンゲン側にピンチをひっくり返す切り札として「ランタン発動(オバケを気絶)」が用意され、逃げるだけの一方通行になりにくい設計。さらに新要素として、ニンゲン側の「呼びかけ」から協力アクション(ひとり投げ/ふたり飛び/キズナ合体)が発生し、味方同士の連携が勝敗に直結しやすくなっています。オバケ側も新アクション「スーパーキャッチ」が追加され、複数人をまとめて捉えるような“逆転の圧”が生まれる構成です。

基本データ

  • タイトル:オバケイドロ2
  • 対応機種:Nintendo Switch 2(専用)
  • ジャンル:非対称型対戦おいかけっこゲーム
  • 発売日:
    • ダウンロード版:2025年10月9日
    • パッケージ版:2025年12月18日
  • 価格(税込):
    • DL版:2,480円
    • パッケージ版:3,980円
  • プレイ人数:
    • 本体プレイ:1〜4人
    • ローカル通信:2〜8人
    • インターネット通信:1〜8人
  • おすそわけ通信:対応(近くの人/ゲームチャット中のメンバー)
  • レーティング:CERO A

良かった点(オバケイドロ2|Switch 2)

1)最大8人対戦+3分勝負で「集まった瞬間に回せる」テンポが強い

本作は、オバケ1人 vs ニンゲン最大7人の非対称対戦で、勝敗条件も「全員捕まえる/1人でも逃げ切る」と明快。しかも制限時間は3分なので、1戦が短く、負けてもすぐ次に回せます。ローカル・オンラインとも最大8人対応で、“人数が集まるほど面白い”ゲーム性をちゃんと活かせる設計です。

2)おすそわけ通信対応が、パーティーゲームの弱点(参加ハードル)を潰しにくる

Switch 2版の大きな武器が「おすそわけ通信」対応。任天堂公式の紹介では、ソフトを持っていない相手にもおすそわけでき、さらに“インターネットでおすそわけ通信したフレンドと2人でオンライン対戦に参加できる”と説明されています。パーティーゲームは「買ってる人だけで回す」壁があるので、ここを崩せるのは実用上かなり強いです。

3)ニンゲン側の“抵抗手段”が明確で、逃げ一辺倒になりにくい

ニンゲン側には「ランタン発動」でオバケを気絶させる切り札が用意され、ただ逃げるだけのゲームになりにくい。ここがあるだけで、逃げのルート取りが“攻めの判断”に変わり、心理戦が起きやすくなります。

4)協力アクションの追加で、8人対戦が“ワチャワチャ”から“連携ゲーム”に寄る

新要素として、ニンゲン側は「呼びかけ」から協力アクション(ひとり投げ/ふたり飛び/キズナ合体)が発生します。人数が増えるほど「助け合いが勝ち筋になる」設計なので、8人対応と相性がいい。オバケ側にも「スーパーキャッチ」が追加され、複数人をまとめて捉える“圧”が用意されているのも、対戦の読み合いを作る要素として良いです。


気になった点(オバケイドロ2|Switch 2)

1)「集まれるかどうか」で面白さの上限が変わりやすい(=ソロ満足度は別軸)

最大8人対応は強みですが、逆に言うとこのゲームは“人が集まった時に本領を出す”タイプ。オンラインでも遊べるとはいえ、誰とどれだけ遊べるかで体験の濃さが変わりやすいのは、パーティーゲームの宿命です(購入前に、自分の遊び方に合うかは考えたい)。

2)パッケージ版は「ゲームカードではない」ので、買い方を間違えると後悔しやすい

パッケージ版は、ゲームカードではなく「ダウンロード番号が印字されたチラシ」が封入される形式です。見た目はパッケージでも、実態はDL版運用になるので、“カード派”の人は特に注意が必要です。

このゲームならではの魅力と評価(オバケイドロ2|Switch 2)

『オバケイドロ2』の魅力は、非対称対戦の面白さを「3分の短期決戦」に圧縮しつつ、人数が増えたときに“連携”がちゃんと勝敗へ直結するように作り直している点です。基本はオバケ1人 vs ニンゲン最大7人。ニンゲンは1人でも逃げ切れば勝ち、オバケは全員捕まえれば勝ちというルールなので、勝ち筋が直感的で、初見でも場が温まりやすい。ここはパーティーゲームとしてかなり強い土台です。

今作の“2ならでは”は、ニンゲン側の新アクション「呼びかけ」による協力アクションです。呼びかけに仲間が応えると「ひとり投げ」「ふたり飛び」「キズナ合体」が発生し、単独逃走だけでは届かない状況を、味方同士の判断でひっくり返せる設計になっています。つまり、8人対戦がただの“ワチャワチャ”で終わらず、「誰がいつ助けるか」「どこで合体して抜けるか」という読み合いが生まれる。ここが前作からの進化点として分かりやすい。

一方で、ニンゲン側だけが強くなるとゲームが崩れるのですが、そこに対してオバケ側にも「スーパーキャッチ」という新アクションが用意されています。見た目も範囲もパワーアップした一網打尽系の要素として説明されており、人数が増えて逃げ側の連携が強くなるほど、追う側の“まとめ取り”が刺さる構図になっています。非対称ゲームで一番大事な「逃げる側が強すぎても、追う側が強すぎてもダメ」というバランスを、アクション追加で調整しようとしているのが見えるのは評価できます。

そしてSwitch 2版としての決定打が「おすそわけ通信」対応です。任天堂公式の紹介では、インターネットでおすそわけ通信したフレンドと2人でオンライン対戦に参加できることが説明されていて、ソフトを持っていない人を“参加者”に変えられる仕組みになっています。パーティーゲーム最大の敵は「人が集まらない」ことなので、ここを機能として潰しに来たのは、ゲームデザイン以上に実用面で大きい。さらにPRでも、1台のSwitch 2で2人一緒にオンライン対戦へ参加できる説明があり、遊び方の入口が多いのは素直に強みです。

総合すると『オバケイドロ2』は、短期決戦の分かりやすさはそのままに、協力アクションとおすそわけ通信で「人数が集まるほど面白くなる」「集めやすくする」を両方やってきたSwitch 2向けのパーティー対戦です。逆に言えば、評価が伸びる条件もハッキリしていて、フレンドや家族と遊ぶ機会がある人ほど刺さりやすい。ソロ中心・集まりにくい環境だと、この良さを100%回収しづらいタイプ――ここだけは購入前に自分の遊び方と照らし合わせるのが正解です。

忖度なしスコア(オバケイドロ2|Switch 2)

『オバケイドロ2』は、最大8人・1試合3分という設計だけで「盛り上がる条件」を最初から揃えてきたパーティー対戦です。しかもSwitch 2ならではの強みとして、おすそわけ通信(近くの人/ゲームチャット中のメンバー)に対応しており、ソフト未所持の相手も巻き込みやすい。対戦ゲームで一番キツい“人が集まらない問題”に、機能面から答えを出しているのは高評価です。

ゲーム性も「逃げるだけ」になりにくい構造で、ニンゲン側は切り札のランタン発動(オバケを気絶)、さらに新要素の呼びかけ→協力アクション(ひとり投げ/ふたり飛び/キズナ合体)で連携の見せ場を作れる。オバケ側も新アクションスーパーキャッチで“まとめ取り”の圧を持てるため、人数が多いほど読み合いが立ちやすい設計です。

気になるのはコスト面。DL版は2,480円(税込)で手に取りやすい一方、パッケージ版は3,980円(税込)。しかもパッケージはゲームカード同梱ではなくダウンロード番号封入(コードインボックス)なので、「パッケで持ちたい」派ほど注意が必要です。遊びの満足度は“どれだけ人を集められるか”で伸びるタイプなので、ここが合う人には強く刺さります。

評価項目スコア
盛り上がりやすさ(3分決戦+最大8人の即効性)8.8 / 10
参加ハードルの低さ(おすそわけ通信対応の強さ)8.6 / 10
駆け引きの分かりやすさ(逃げ切り/全員捕獲の明快さ)8.2 / 10
チーム連携の面白さ(呼びかけ→協力アクションの見せ場)8.0 / 10
非対称バランスの期待値(ランタン発動/スーパーキャッチでの対抗軸)7.6 / 10
運用の分かりやすさ(DL先行・パッケはコード封入などの注意点)7.0 / 10
コストパフォーマンス(DL価格の手頃さ/パッケ価格は用途次第)7.7 / 10
総合スコア8.0 / 10

人を集められる環境があるなら、Switch 2の強みを最も素直に活かせる対戦ゲームの一つ。短時間で盛り上がる即効性は高く、パーティー用途では安定して“当たり”です。

オバケイドロ2

3分間の「オバケ」と「ニンゲン」の鬼ごっこで人気を博した『オバケイドロ』の続編。 新ステージや新キャラクター、アクション要素が加わり、オンライン対戦や家族・友だちとの マルチプレイでワイワイ盛り上がれるパーティー系アクションゲームです。

価格・在庫・特典内容などは変動します。購入の際は各ショップの商品ページで最新情報をご確認ください。

総評(オバケイドロ2|Switch 2)

オバケイドロ2 のタイトルロゴ。暗い廃墟のようなステージ背景に光る大きな『2』が浮かぶ、Switch 2版ホラーアクションゲームのキービジュアル

『オバケイドロ2』は、非対称対戦というジャンルの良さを「最大8人」「3分決戦」という分かりやすい形に落とし込み、パーティーゲームとしての即効性を最優先に作ったSwitch 2専用タイトルです。オバケ1人 vs ニンゲン最大7人、ニンゲンは1人でも逃げ切れば勝ち/オバケは全員捕まえれば勝ち――この勝ち筋の明快さが、初見の場でも空気を作りやすい。ローカル通信・オンラインとも最大8人対応なので、“人数が増えるほど面白い”強みをちゃんと活かせます。

今作が「2」である意味は、連携の見せ場が増えたところにあります。ニンゲン側は「呼びかけ」から協力アクション(ひとり投げ/ふたり飛び/キズナ合体)が発生し、ただ逃げるだけではない“助け合いの勝ち筋”を作れる。さらにランタン発動でオバケを気絶させる切り札もあり、追われる側がワンチャンを作れる設計です。オバケ側も新アクション「スーパーキャッチ」で“まとめ取り”の圧が用意されており、多人数戦で起きがちな「逃げ側が有利すぎて締まらない」を防ぐための手が打たれています。

そしてSwitch 2版の最大の価値は、「集まりやすさ」の改善です。おすそわけ通信に対応しており、ソフトを持っていない相手とも遊びを成立させやすい。任天堂公式の説明では、インターネットでおすそわけ通信したフレンドと2人でオンライン対戦に参加できることも紹介されています。パーティー対戦の弱点は“人がいないと始まらない”ことなので、ここを機能で潰しに来たのは本作の強い武器です。

注意点もはっきりしています。発売形態が少しややこしく、DL版は2025年10月9日(2,480円)パッケージ版は2025年12月18日(3,980円)。さらにパッケージ版はゲームカードではなく「ダウンロード番号が印字されたチラシ封入」という形式なので、“パッケで所有したい派”はここで躓きやすいです。買い方を間違えないためにも、記事内ではこの部分を強めに書いておくのが親切です。

結論として『オバケイドロ2』は、フレンドや家族と遊ぶ機会がある人ほど満足度が跳ねる、Switch 2向けの優等生パーティー対戦です。逆に、ソロ中心で“集まる場”を作りにくい人は、面白さの上限を回収しづらいタイプ。遊ぶ環境さえ噛み合えば、短時間で何度も回せる「勝ち負けの気持ちよさ」を安定して出せる一本です。

©FREE STYLE, Inc.
©Nintendo

※ゲーム画面・映像・画像・キャラクターの著作権は、各権利者に帰属します。
※本記事は作品理解を目的とした紹介・レビューであり、権利侵害を意図するものではありません。

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