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2025年新語・流行語大賞まとめ|年間大賞・トップ10・全ノミネート30語と意味をわかりやすく解説

2025年新語・流行語大賞 年間大賞とトップ10の結果

2025年の新語・流行語大賞を解説する記事のアイキャッチ画像。スーツ姿の女性キャスターが、年間大賞やトップ10などのワードを象徴するアイコンを紹介するプレゼン風のアニメ調イラスト。

2025年の「T&D保険グループ 新語・流行語大賞」(『現代用語の基礎知識』選)では、
年間大賞に

「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」

が選ばれました。
日本初の女性首相となった高市早苗首相が、自民党総裁選での当選スピーチで語ったフレーズです。

ワークライフバランスよりも「とにかく働く」という決意表明として賛否を呼びつつも、
2025年という年の政治と働き方を象徴する言葉として一年を通して取り上げられました。

トップ10に選ばれたのは、次の10ワードです。

  • 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相(年間大賞)
  • エッホエッホ
  • オールドメディア
  • 緊急銃猟/クマ被害
  • 国宝(観た)
  • 古古古米
  • 戦後80年/昭和100年
  • トランプ関税
  • 二季
  • ミャクミャク

政治・安全保障、気候変動、物価高、エンタメ・キャラクターといった、
ここ数年の日本社会をめぐる大きなテーマが、かなりバランスよく並んでいるのが特徴です。


2025年の流行語が映し出した「今年の空気」

2025年のトップ10を眺めると、おおきく4つの軸が見えてきます。

  1. 政治・国際情勢
    • 「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」
    • 「トランプ関税」
      日本初の女性首相誕生と、再登場したトランプ大統領の強硬な通商政策。
      国内外の政治が大きく揺れた一年だったことが、ストレートに言葉に出ています。
  2. 社会不安と安全保障
    • 「緊急銃猟/クマ被害」
      野生動物の市街地出没と人身被害が、ついに「緊急銃猟」という新制度を生むところまで深刻化。
      地方だけの話ではなく、「クマ問題」が全国ニュースとして定着した一年でした。
  3. 気候変動・食と暮らし
    • 「二季」
    • 「古古古米」
      春や秋が短くなり「夏と冬だけの二季になってしまった」と語られる異常気象、
      備蓄米放出をめぐる「令和の米騒動」と物価高。
      気候と食卓のどちらにも「じわじわ生活が変わってきている」と感じさせる言葉が並びました。
  4. 歴史・文化・イベント
    • 「戦後80年/昭和100年」
    • 「国宝(観た)」
    • 「ミャクミャク」
      戦後80年・昭和100年という、大きな節目の年。
      それを背景にした特番や書籍が多く企画され、同時に映画『国宝』の大ヒット、
      大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」の再ブレイクなど、
      「日本の文化・歴史」を振り返る動きも目立ちました。

2024年の年間大賞「ふてほど」(ドラマ『不適切にもほどがある!』由来)が、
テレビドラマ起点の“ポップな言葉”だったのに対し、
2025年は首相発言・国際政治・気候・食料・野生動物と、
かなり“リアルな生活と社会”に直結するワードが多く選ばれています。


新語・流行語大賞 2025 トップ10・各ワード解説

ここからはトップ10の言葉を、一つずつ簡潔に整理しておきます。
(ニュアンスが変わらない範囲で要約しています)

働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相

2025年、自民党総裁選で新総裁に選出された高市早苗首相が、
就任スピーチで語った決意表明のフレーズ。
「ワークライフバランスを捨てる」とまで言い切る姿勢は、
“ガラスの天井”を破った女性首相らしい気合と同時に、
長時間労働肯定ではないかという批判も呼びました。

エッホエッホ

自然・野生動物専門の写真家ハニー・ヘーレ氏が撮影した、
草むらを懸命に走るメンフクロウのヒナの写真がSNSで大きく話題に。
その愛らしい姿に「エッホエッホ」という擬音が添えられ、
「今日もエッホエッホで行こう」といったポジティブな使われ方で広まりました。

オールドメディア

新聞・テレビなど、伝統的なマスメディアを指す言葉。
TikTokや短尺動画、切り抜き文化が世論形成に大きな影響力を持つようになる中で、
「オールドメディアはいらない」といった過激な議論まで生まれたことを象徴するワードです。

緊急銃猟/クマ被害

クマやイノシシなどが市街地に出没した際、
市町村長の判断で市街地での銃猟を可能にする「緊急銃猟」制度が2025年9月にスタート。
それほどまでに、岩手・秋田を中心としたクマの人身被害が深刻化した一年でした。

国宝(観た)

任侠の家に生まれた少年が歌舞伎の名門に引き取られ、
芸に人生を捧げた半世紀を描く実写映画『国宝』の大ヒットから生まれた言葉。
3時間近い長尺にもかかわらず異例のヒットとなり、
「国宝観た?」「国宝(観た)勢」など、観客同士の合言葉としても使われました。

古古古米

米不足と物価高が重なった「令和の米騒動」で、
政府備蓄米の放出に注目が集まる中で広がったワード。
1年保存で「古米」、さらに年数が経つと「古古米」「古古古米」と“古”が増えていく、
備蓄米の呼び方がお茶の間レベルの話題になりました。

戦後80年/昭和100年

2025年は、太平洋戦争終結から80年、
昭和元年(1926年)から数えて“昭和100年”という節目の年。
特集番組やドキュメンタリー、書籍が多数企画され、
「戦後とは何か」「昭和とは何か」を改めて問い直す機会が増えました。

トランプ関税

米大統領選で再選されたトランプ大統領が、
各国に対して高率の関税引き上げを次々と打ち出し、世界経済を揺らしている状況を指す言葉。
一方的な要求を押し通す交渉スタイルが再び注目され、
日本の物価高の一因としても取り上げられました。

二季

地球温暖化の影響で、春や秋の期間がどんどん短くなり、
「いまや日本は夏と冬の二季だけ」とまで言われるようになった気候の変化を表す言葉。
酷暑が続いた2025年の夏は、まさにこの「二季化」を体感させるシーズンとなりました。

ミャクミャク

大阪・関西万博の公式キャラクター。
デビュー当初は「怖い」「不気味」と不評もありましたが、
2025年にかけてぬいぐるみやキーホルダーなどのグッズが大ヒット。
一周回って「かわいい」と評される存在になり、
万博を象徴するポップアイコンとして定着しました。


2025年 流行語大賞:ノミネート語30語一覧

ノミネート30語は、
『現代用語の基礎知識』に収録された今年話題のことばから、
編集部と大賞事務局が選定したものです。

2025年のノミネート語30語は以下の通りです(50音順)。

  • エッホエッホ
  • オールドメディア
  • おてつたび
  • オンカジ
  • 企業風土
  • 教皇選挙
  • 緊急銃猟/クマ被害
  • 国宝(観た)
  • 古古古米
  • 7月5日
  • 戦後80年/昭和100年
  • 卒業証書19.2秒
  • チャッピー
  • チョコミントよりもあ・な・た
  • トランプ関税
  • 長袖をください
  • 二季
  • ぬい活
  • 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
  • ビジュイイじゃん
  • ひょうろく
  • 物価高
  • フリーランス保護法
  • 平成女児
  • ほいたらね
  • 麻辣湯
  • ミャクミャク
  • 薬膳
  • ラブブ
  • リカバリーウエア

この一覧だけでも、政治・経済・カルチャー・ネットスラングなど、
2025年の日本を取り巻くトピックの広さがわかります。


2025年 新語・流行語大賞 トップ10以外のノミネート語 簡単解説

トップ10以外の20語も、ニュースやSNSをにぎわせた重要なワードばかりです。
ここでは読みやすさを意識して、3カテゴリにざっくり分けて整理します。

① 社会・ニュース系ワード

社会問題・政治・経済など、ニュース色の強いワードです。

  • おてつたび
    地方の宿泊施設・農家などの人手不足と、旅をしながら働きたい人をマッチングするサービス。
    「短期バイト×旅」という新しいワーケーションの形として注目されました。
  • オンカジ
    オンラインカジノの略。海外では合法でも、日本からアクセスして金銭を賭ければ賭博罪の可能性があるとして、
    芸能人やスポーツ選手の利用発覚とともに社会問題化しました。
  • 企業風土
    性加害・不祥事対応などで「声を上げづらい空気」が問題視されたときに、
    “企業風土そのものを変えなければいけない”という文脈で頻繁に使われた言葉。
  • 教皇選挙
    ローマ教皇フランシスコ逝去を受けたコンクラーベで、
    米国出身のレオ14世が新教皇に選ばれた一連の出来事。
    同時期に公開された映画『教皇選挙』も話題となり、宗教ニュースが身近に語られました。
  • 7月5日
    「7月5日午前4時18分に巨大津波が起きる」とする根拠の薄いうわさがSNSで拡散。
    特に香港では航空便の減便・欠航が出るほど混乱しましたが、実際には何も起こらず、
    デマと不安の連鎖を象徴する日に。
  • 卒業証書19.2秒
    学歴詐称が疑われた地方市長が、議会に求められた卒業証書を
    「19.2秒だけチラ見せした」と報じられたニュースから生まれた言葉。
    不信任決議・失職に至る過程も含めて、政治の信頼性を問う象徴的な事件になりました。
  • 物価高
    エネルギー・原材料・食料すべての価格が上昇を続ける中で、
    米不足やトランプ関税の影響も重なり、生活実感としての「物価高」が長期化。
    実質賃金のマイナスが続くことへの不満とセットで語られました。
  • フリーランス保護法
    2024年11月施行の、フリーランス就業者を保護するための法律。
    一方的な契約変更や支払い遅延など、立場の弱さが問題視されてきた働き方を守るための枠組みとして、
    クリエイター・エンジニア界隈でも関心を集めました。

② ポップカルチャー・エンタメ系ワード

音楽・ドラマ・キャラクター・ネットカルチャー発の言葉です。

  • チャッピー
    生成AI「ChatGPT」に愚痴や恋愛相談をする人が増える中で、
    友達のように親しみを込めて呼ばれる愛称。
    “AIに話を聞いてもらう”という新しいコミュニケーションスタイルを象徴しました。
  • チョコミントよりもあ・な・た
    『ラブライブ!』関連のラジオ番組から生まれた声優ユニットAiScReamの曲
    「愛♡スクリ~ム!」のセリフ部分がTikTokでバズり、フレーズ単体で流行語化。
  • ビジュイイじゃん
    男性ダンスボーカルグループM!LKの楽曲「イイじゃん」から広がったフレーズ。
    「今日ビジュイイじゃん」と、相手のビジュアルを褒める若者言葉として使われました。
  • ひょうろく
    独特の表情と雰囲気で人気を集めるピン芸人。
    大河ドラマや連ドラへの出演が相次ぎ、
    「この人誰?」と名前が一気に知れ渡った存在を指します。
  • 平成女児
    1990年代後半〜2000年代初頭に小学生だった世代が、
    当時のキッズ文化を“平成レトロ”として懐かしむムーブメント。
    パステルカラーやハート・リボンなどのモチーフが再び人気になりました。
  • ほいたらね
    朝ドラ『あんぱん』が舞台にした高知の方言で「またね」の意味。
    ナレーションの優しい口調と相まって、ドラマファンの間で合言葉のように広まりました。
  • ミャクミャク
    先ほどのトップ10解説の通り、大阪・関西万博の公式キャラクター。
    キャラグッズのヒットとともに、SNS上でもミーム的な人気を獲得しました。
  • ラブブ
    香港のデザイナーが生み出したウサギ耳キャラクター。
    BLACKPINKのLISAが紹介したことで世界的に火が付き、
    日本でも“推しキャラ”の一つとして定着しました。

③ ライフスタイル・ことば・トレンド系ワード

食・健康・暮らし・ネットスラングなど、生活に根ざした言葉です。

  • ぬい活
    推しキャラのぬいぐるみを連れて出かけ、写真を撮ったり並べて飾ったりする活動。
    “推し活”と“ぬい撮り”が合流したカルチャーとして、ここ数年で完全に定着しました。
  • 長袖をください
    『水曜日のダウンタウン』の人気企画「名探偵津田」で生まれた、
    ダイアン津田さんの印象的な一言。
    番組の盛り上がりとともにSNSでネタ的に使われるようになりました。
  • 麻辣湯(マーラータン)
    花椒と唐辛子の「シビカラ」な辛さが人気のスープ料理。
    2024年後半からじわじわ認知度が上がり、2025年にかけて専門店が増えるなど、
    日常的な外食トレンドとして定着しました。
  • 薬膳
    ドラマ『しあわせは食べて寝て待て』のヒットをきっかけに、
    体を温める・整える食事として薬膳への関心が拡大。
    レシピ本や関連商品も人気を集めました。
  • リカバリーウエア
    遠赤外線効果などをうたう、疲労回復系の機能性ルームウェア。
    睡眠の質を上げたい、在宅ワークでも体をケアしたいというニーズにフィットしたアイテムとして注目されました。

歴代・年間大賞でわかる世相の変化

過去の年間大賞を軽く振り返ると、
ことばを通して「その年の日本」がかなりはっきり浮かび上がります。

  • 2013年「倍返し」「じぇじぇじぇ」など
    ドラマ『半沢直樹』『あまちゃん』の大ヒットで、テレビドラマ起点の流行語が席巻。
  • 2019年「ONE TEAM」
    ラグビーW杯日本大会での日本代表の快進撃が、
    多様な選手で一つになるチームの姿を象徴する言葉として選ばれました。
  • 2020年「3密」
    新型コロナ対策のキーワードとして、日常会話にまで浸透。
    生活様式そのものが変わったことを示す代表的な流行語です。
  • 2023年「アレ(A.R.E.)」
    阪神タイガース岡田監督のスローガンが、悲願の日本一とともに大賞を獲得。
  • 2024年「ふてほど」
    ドラマ『不適切にもほどがある!』から生まれた略称が、
    “昭和と令和の価値観ギャップ”を描いた作品とともに大ヒット。
  • 2025年「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」
    女性首相誕生と、働き方・ジェンダー・政治意識の交差点にあるフレーズが年間大賞に。

こうして見ると、
スポーツやドラマの“希望の熱狂”が選ばれる年もあれば、
コロナ禍や物価高、政治不信といった“重めの現実”が前面に出る年もあり、
大賞の変化そのものが「日本の空気の振れ幅」をよく表しています。


流行語大賞とは? 仕組みと選考の流れ

最後に、基本的な仕組みを簡単に整理しておきます。

  • 主催
    自由国民社『現代用語の基礎知識』編集部。
    現在は「T&D保険グループ 新語・流行語大賞」として実施。
  • ノミネート30語
    その年の『現代用語の基礎知識』に収録された新語・流行語などをベースに、
    編集部と事務局が30語を選び出す。
  • 選考委員
    漫画家・タレント・講談師・作家など、
    各分野の著名人で構成される選考委員会が、
    ノミネート30語からトップ10と年間大賞を決定。
  • 授賞
    ことばに深く関わった人物・団体が表彰される。
    受賞者コメントやスピーチも「今年の空気」を知る重要な手がかりになります。

重要なのは、
「ネット投票の単純人気ランキング」ではなく、
世相をどう切り取るかを専門家が議論して選ぶ賞だという点です。

だからこそ、
自分の周りでそこまで流行っていない言葉が選ばれることもあれば、
逆に「絶対これでしょ」と思っていたスラングが選外になることもあります。

その“ズレ”も含めて、
毎年の新語・流行語大賞は、
日本社会を振り返る一つの鏡として楽しめるイベントと言えそうです。

2025年の流行語から見える「これから」の日本

2025年の新語・流行語大賞で印象的だったのは、明るいスラングやキャラクターよりも、政治・物価・気候・安全保障といった、現実の重さに直結する言葉が目立ったことです。「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」や「トランプ関税」「物価高」「古古古米」「緊急銃猟/クマ被害」「二季」などは、どれもニュースの画面の向こう側ではなく、私たちの生活そのものに食い込んでくる話題でした。

一方で、「エッホエッホ」「ミャクミャク」「ラブブ」「平成女児」「ぬい活」といった、かわいいもの・懐かしいもの・推し活のことばもしっかりノミネート入りしています。先行きに不安を感じつつも、好きなものや推しの存在を拠りどころにして、日々をなんとか楽しく過ごそうとする姿勢が、ことばの端々から伝わってきます。

流行語大賞のことばは、その年だけの“流行り”で終わるものもあれば、10年後にも普通に使われているものもあります。2025年の言葉たちが、この先の日本でどんなふうに残っていくのか。数年後に振り返ったとき、「たしかにあの頃、こんなことを気にしながら暮らしていた」と思い出せるような、小さな記録になってくれそうです。


2026年の流行語候補になりそうな言葉は?

まだ2026年の出来事はこれからですが、2025年の流行語を眺めていると、来年以降も続きそうなテーマがいくつか見えてきます。

ひとつは、働き方と暮らし方をめぐる言葉です。物価高や税負担の議論が続く限り、「給料」「副業」「フリーランス」「定年」「年金」といった、生活直結ワードは引き続き大きなトピックになりそうです。2025年に話題になったフリーランス保護法や、長く働くことを前提にしたキャリア観から、2026年には新しい働き方を象徴するフレーズが生まれるかもしれません。

もうひとつは、気候と防災をめぐる言葉です。四季が二季になりつつあるという感覚を表した「二季」、自然災害レベルの深刻さを帯びてきた「クマ被害」といったワードは、来年以降も続く長期テーマです。猛暑・ゲリラ豪雨・台風・地震など、日本各地で起こる出来事のなかから、2026年も新たな防災関連の言葉が生まれてくる可能性があります。

もちろん、毎年の本当の“主役”は、今はまだ名前もついていない出来事や作品、人物から生まれる言葉たちです。2025年の流行語を頭の片隅に置きつつ、来年はどんなフレーズがニュースやSNSに飛び出してくるのか、少しだけ意識して過ごしてみると、年末の流行語大賞が今までより少し楽しくなるかもしれません。

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