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『ソニックレーシング クロスワールド』忖度なしレビュー|“クロスワールド”は神ギミックか混沌か—良かった点・不満点・おすすめ度【2025】

ソニックレーシング クロスワールド 忖度無しレビュー

「ソニックレーシング クロスワールド」がついに発売されました。
ソニックの名を冠したレースゲームはこれまでにも色々ありましたが、今回は“クロスワールド”という新しい仕掛けがウリ。走っている最中に突然コースが変わる——そんな派手な演出に、わくわくしながらコントローラーを握った人も多いはずです。

ただし、ここは「忖度無しレビュー」。
良かった部分はしっかり褒めつつも、「うーん、これは人を選ぶな」と思った点も正直に書きます。ファンだからこそ見過ごせない部分、初心者がつまずきそうな部分も包み隠さず伝えていきます。

結論からいえば、“派手でテンポの良いカオスを楽しみたい人には最高。逆に、自分の技術で勝ちたい人には少しモヤモヤするかもしれない” という作品です。

良かった点

  • ソニックらしいスピード感を軸にしたレース体験が健在で、ファンなら一走目からワクワクできる。
  • コースやBGMの演出がシリーズ愛にあふれており、懐かしさと新鮮さが両立している。
  • クロスワールドシステムによる「世界観をまたぐ演出」は目新しく、他タイトルにはない遊び心がある。
  • マルチプレイは操作感も安定しており、フレンドとの対戦・協力で盛り上がりやすい。

惜しいところ・改善して欲しいところ

  • 操作ゲージの判定が細かく、初心者にとってはストレスになりやすい。
  • 一部の機種(特にSwitch)ではフレームレートが不安定で、快適さに差が出る。
  • コラボキャラは現時点で「ボイスなし」の仕様となっており、演出面の盛り上がりに欠ける。
  • メニューやUIのレスポンスがやや遅く、ロード体験をもう少し改善してほしい。

コラボ要素(客演キャラクター等)の魅力と注意点

主なコラボ参戦例とDLC形式

  • ソニックレーシング クロスワールドでは、コラボキャラクター、車両、コースシーズンパスや個別DLCとして順次追加されると公式に案内されています。
  • 例として、Mega Man(ロックマン)/Proto Man のDLCが発表されています。
  • 他にも、Minecraft、SpongeBob、Pac-Man、TMNT、Avatar Legends といったブランドとコラボする構想が取り沙汰されています。

だから、「派手な見た目」「話題性」「異なるファン層を引き込む力」が、コラボの大きな魅力になります。

無音(ボイスなし)仕様という制約

  • 一方で、コラボキャラクターにはセリフがない(無音) という仕様が、開発者から明言されています。これはライセンス・スケジュール・制作コストの都合などが理由です。
  • 具体的には、Takashi Iizuka 氏は「非ソニック系キャラクターにはボイスを付けない」と述べており、既存のソニックキャラクター同士の掛け合い制作に注力した、という説明があります。ただし将来的な対応の可能性は完全には否定されていない。
  • この仕様は、ファンから「せっかくのキャラクターなのにしゃべらないのは寂しい」「演出に厚みが出ない」といった批判の声も挙がっています。

コラボキャラクターの追加は、本作の目玉要素のひとつ。

ただし、これらキャラには セリフ(音声)がないという仕様 が開発側から明言されており、演出面では「静かな付き人」として扱われることになります。クロスオーバーの華やぎと、声なしゆえの物足りなさ、その落差をどう消化するかが、コラボの面白さの鍵になるでしょう。

総評

“速さで世界を突き抜ける”というソニックの気持ちよさを、レースの途中で景色ごとひっくり返すクロスワールドで体験に落とし込んだ——その一点だけでも、今年のレースゲームの中で強く記憶に残る作品です。初見の驚き、わちゃわちゃした盛り上がり、短時間で何戦も回したくなるテンポ。ここは素直に楽しい。

一方で、展開の振れ幅が大きい分、実力や研究の積み上げが“勝敗にきれいに反映される”瞬間はやや少なめ。ド派手な演出と読み合いの解像度、その天秤が人を選ぶのは確かです。競技性を最優先する人ほど、もう一歩のチューニングを望むはず。

カスタマイズは“触るほど馴染む”良さがあって、中長期の遊び方に光が見えます。最初の導線がもう少し親切なら、ここで離脱する人を減らせるだろうな、という惜しさも同時に残りました。

要するに、本作は“カオスを楽しむ派”に向けた快作。フレンドと笑いながら遊ぶ夜は、きっと最高です。逆に、1/100秒を詰める孤独なタイムアタックの快感を求めるなら、相性は要検討。

それでも、新しい“驚きの作り方”に挑んだ姿勢は評価したい。アップデートで視認性や導線が磨かれたら、評価はもう一段上がる余地があります。今の時点でも、派手で賑やかなレースが好きなら十分おすすめです。

こんな人におすすめ

  • 持ち寄りプレイの機会が多い人(Switchのローカル通信で集まりやすい)。
  • 派手な演出と“予測不能”の盛り上がりを楽しみたい人。
  • フレンドとワイワイ遊びたい人(クロスプレイ対応で集まりやすい)。
  • マシンのカスタマイズを試行錯誤して、自分の走りに合わせて調整するのが好きな人。
  • 短時間で1戦ずつ回すテンポ感を求める人(スキマ時間に遊びたい)。
  • ソニックの世界観やコラボの賑やかさが刺さる人。
  • 滑らかさ重視の60fpsで気持ちよく走りたい人(PS5/Series/PCのパフォーマンス設定向き)。

忖度なしの点数評価

最終的に「ソニックレーシング クロスワールド」をどう評価するか。
忖度なしでつけるなら、5点満点中 “4.0” 前後が妥当。

クロスワールドという仕掛けは、初見の驚きもリプレイ性も兼ね備えた素晴らしいアイデアです。カスタマイズの奥深さやクロスプレイの遊びやすさも、長く遊ぶ基盤になり得る魅力があります。派手な演出も“ソニックらしさ”を強調する要素としてうまく機能しています。

ただし、その一方でランダム性が強めに働くことで、実力を突き詰めたい層には物足りなく映るのも事実。DLCの提示タイミングや、導線の不親切さも、発売直後の今だからこそ余計に気になるポイントでした。

とはいえ、ゲーム全体としては「派手でカジュアルに楽しめる快作」であることに間違いはありません。友人と一緒に盛り上がるなら、現行のレースゲームの中でもトップクラスに楽しい体験を提供してくれるはずです。

総合評価:★★★★☆(4.0/5.0)
おすすめ度は高め。ただし「腕前で勝ちたい人」は一度体験版や配信を確認してからでも遅くない、というスタンスです。

ソニックレーシング クロスワールド|機種ごとの違い比較表

項目PS5PS4Xbox Series X|SXbox OneNintendo SwitchNintendo Switch 2(予定)PC(Steam / Epic)
フレームレート(公式)解像度優先:30fps
動作優先:60fps
30fps解像度優先:30fps
動作優先:60fps
30fps30fps発売予定あり(2026年初頭の物理版)
※解像度・fpsは未発表
最小:1080p / Low / 30fps 目安
推奨:1080p / High / 60fps 目安
解像度 / 出力(公式)4K/30 または 1080p/60最大 1080p4K/30 または 1080p/60最大 1080pTV接続:最大 1080p物理版はフル収録カートリッジ予定
(デジタルは先行)
PC設定に依存(任意に調整可)
プレイ人数ローカル 1–4人
オンライン 最大12人
ローカル 1–4人
オンライン 最大12人
ローカル 1–4人
オンライン 最大12人
ローカル 1–4人
オンライン 最大12人
ローカル 1–4人
ローカル通信 最大8人
オンライン 最大12人
オンライン 最大12人(予定)ローカル 1–4人
オンライン 最大12人
クロスプレイ対応対応対応対応対応対応予定対応
備考PS4⇄PS5 無料アップグレード対応Smart Delivery 対応持ち寄りに強い(ローカル通信8人)Switch版→Switch 2版アップグレードパス予定最小要件にAVX対応CPU必須の注記あり

締めの一言

「ソニックレーシング クロスワールド」は、ソニックらしいスピード感に“クロスワールド”という派手な仕掛けを加えた、まさに新しい挑戦の一作でした。

遊んでみると「おおっ!」と声が出る瞬間が確かにあって、そこは本当に楽しい。
ただし同時に、“人を選ぶゲーム”でもあります。ガチな競技性を求める人には少しもどかしい部分があり、逆にワイワイ遊びたい人にとっては最高の時間になる。

だからこそ、このゲームは「自分が何を求めて遊ぶか」で評価が大きく変わる作品だと思います。
私自身は、派手さとカオスを笑いながら楽しめる夜の一戦――それこそがこのゲームの一番の輝き方だと感じました。

結論:カオスを笑えるなら神ゲー、安定を求めるなら別の選択肢を。

ソニックレーシング クロスワールド(Nintendo Switch)

発売日:2025年9月25日
メーカー:セガ
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