今日は何の日

今日は何の日【10月12日】豆乳の日・世界関節炎デー・パンの日・たまごデーなど

10月12日は「からだをいたわり、毎日の食卓を見直す日」。世界の健康啓発から日本の食文化まで、実は“バランス”がテーマの一日です。

10月12日は、健康と食の記念日が重なる少し特別な日です。
世界では、欧州リウマチ同盟が定めた「世界関節炎デー」。関節の痛みや炎症と向き合う人たちを支える国際的な啓発キャンペーンが行われます。

日本では「豆乳の日」「パンの日」「たまごデー」など、朝食の定番を彩る食材が並び、栄養バランスを意識するきっかけになります。
さらに、広報業界が制定した「PRの日」は、言葉の力で社会とつながる大切さを思い出させてくれます。

食べること、伝えること、支え合うこと――。
10月12日は、日常の小さな選択の中に“整える”というキーワードが見えてくる一日です。

世界関節炎デー(World Arthritis Day)

「世界関節炎デー(World Arthritis Day)」は、1996年に欧州リウマチ同盟(EULAR:European Alliance of Associations for Rheumatology) が制定した国際的な啓発デーです。毎年10月12日に実施され、関節炎やリウマチ性疾患とともに生きる人々への理解と支援を広げることを目的としています。WHO(世界保健機関)や各国の医療団体もこの運動を支持し、医療従事者・患者団体・行政が連携してキャンペーンを行っています。

関節炎は、リウマチ・変形性関節症・痛風など100種類以上の疾患を含み、世界で数億人が影響を受けています。慢性化しやすく、痛みや可動域制限が生活の質(QOL)に大きく関わるため、早期発見・適切な治療・運動リハビリ・心理的支援が重視されています。

EULARが掲げるテーマは「It’s in your hands(それはあなたの手の中に)」――予防・理解・行動は誰もが関われるという意味が込められています。
医療機関ではセミナーや講演会が開かれ、SNSでは#WorldArthritisDay のハッシュタグで世界各地の声が共有されています。

今日の行動ヒントは三つ。①自分や家族の関節の不調を“我慢せず”メモして受診する②デスクワーク時に姿勢を正し、1時間ごとに軽いストレッチ③リウマチ患者の社会参加を支える団体(日本リウマチ友の会など)を知る――小さな関心が、痛みを減らす社会への第一歩になります。

PRの日

「PRの日」は、毎年10月12日。広報・PRの学びを提供する企業が制定した日本の記念日で、日付は“P の字に 10、R の字に 12 が隠れて見える”という語呂・見立てに由来します。目的は、PR(Public Relations=パブリック・リレーションズ)の社会的意義を広く伝え、組織と社会の良好な関係づくりを促すことにあります。近年は記念日登録の扱い(日本記念日協会での掲載状況)が整理・変更されつつありますが、10月12日を「PRの日」として広報啓発を行う動き自体は続いています。

いま改めて重視されているのは、“一方通行の宣伝”ではなく双方向の信頼形成です。ステークホルダーへの情報開示、透明性、説明責任、そして共感を生むストーリーテリング。SNS時代のリスク対応や、従業員を「内なる広報」と捉える視点も、PRの土台になっています。

今日の行動ヒントは三つ。まず、組織や個人のプロフィール文を最新・簡潔・具体に更新する。次に、問い合わせ窓口やよくある質問を1項目だけ補強する。最後に、ユーザーや地域から届いた声に感謝の返信を一通――小さな改善が、信頼の積み重ねにつながります。

豆乳の日

「豆乳の日」は、毎年10月12日。日本豆乳協会が2008年に制定した正式な記念日で、日付は「トウ(10)ニュウ(2)」の語呂に由来します。10月は食品系の記念日が多く消費喚起にも適していることから、この日に定められました。

いまの意義は三つ。第一に、植物性たんぱく質・大豆イソフラボン・カリウムなど“豆乳の栄養価”を正しく伝えること。第二に、乳成分不使用の選択肢としてアレルギーや嗜好の多様性に応えること。第三に、学校や職場、家庭での簡便な活用レシピを広げ、朝食・間食・調理素材としての位置づけを高めることです。協会と加盟各社は、この時期にレシピ企画や検定、キャンペーンを集中的に展開します。

今日の行動ヒントは、①常備しやすい無調整/調製のどちらか一択を決めて買い置き②コーヒーや味噌汁、スープに“ひとさじ置き換え”で風味と栄養を追加③気に入った定番レシピを1品だけ決め、週1回のルーティンに――小さな習慣が、食生活のバランスをほどよく整えてくれます。

パンの日(毎月12日)

「パンの日」は、毎月12日。パン食普及協議会が1980年代に制定した正式な記念日で、由来は日本で初めての“兵糧パン”が焼かれたとされる日付にあります。幕末の軍学者・江川太郎左衛門英龍が1842年4月12日に伊豆・韮山で乾パンを焼いたことを記念して、4月12日を「パンの記念日」、そして毎月12日を「パンの日」と定め、全国のベーカリーで普及キャンペーンが行われてきました。

いまの意義は、単なる“消費促進”にとどまりません。地域の小麦や職人の技、製法の多様性(天然酵母や長時間発酵、全粒粉・ライ麦配合など)を知り、食文化としてのパンを味わうきっかけになります。朝食・軽食・非常時の備えまで、保存形態(冷凍・常温)や栄養の組み合わせを工夫すれば、暮らしの質を底上げできます。

今日の行動ヒントは三つ。まず、近所の“推しベーカリー”で定番と新作を一つずつ選び、焼き手のこだわりを店内表示やSNSで確認。次に、買ったその日に半分を冷凍して、風味が落ちない解凍・トースト手順をメモ。最後に、たんぱく質・野菜・良質な脂を添えて“ワンプレート化”――パンを主食にしたバランスの良い一皿を作ってみましょう。

たまごデー(通称・文化的呼称/混同注意)

10月12日は、通称「たまごデー」と呼ばれることがあります。由来は、1492年10月12日のコロンブス上陸日にちなむ“コロンブスの卵”のエピソード。公的登録や国の制定はありませんが、卵関連企業や教育機関の解説でこの呼称が紹介され、食育・販促の話題として扱われています。なお、業界の正式な記念日としては、毎年10月第2金曜の「世界たまごの日(国際鶏卵委員会→現World Egg Organisation)」、11月5日の「いいたまごの日」(日本養鶏協会)が別に存在します。

いまの意義は、卵の栄養価や食文化を“楽しく学ぶきっかけ”づくり。手頃で良質なたんぱく源として世界の食を支え、調理の自由度も高い卵は、家計にも健康にも貢献します。呼称の成り立ちをきっかけに、正式な日付(第2金曜・11月5日)との違いもあわせて知っておくと、情報発信の正確性が上がります。

今日の行動ヒントは三つ。①家庭の“定番たまごメニュー”を一品だけ栄養バランス寄りに見直す(ゆで卵+野菜、卵とじスープなど)②冷蔵保存と賞味期限の扱いを食品表示で確認③第2金曜(世界たまごの日)や11月5日(いいたまごの日)に、地域や企業の食育イベント情報をチェック――小さな知識更新が、食卓の安心と楽しさを増やします。

芭蕉忌(通称・文化行事)

10月12日は、俳人・松尾芭蕉の命日にあたる日として句会や法要が行われることがあります。芭蕉は元禄7年(1694年)に大阪で没しました(太陽暦では11月下旬に相当)。各地の俳人や寺社ではこの時期、作品朗吟や句碑巡り、ゆかりの地の清掃など、静かな追悼の催しが続きます。正式な“記念日制定”ではなく、俳句界の文化的慣習として受け継がれている呼称です。

意義は二つ。ひとつは、旅と観照の精神を今にたぐり寄せること。芭蕉が重んじた「自然と人の境目をやわらげて見るまなざし」は、現代の私たちにも通じます。もうひとつは、季語やリズムを通じて日本語の手触りを確かめること。五七五の器に今日の景色や感情を置いてみると、日常の解像度が上がります。

今日の行動ヒントは三つ。①最寄りの句碑や関連スポットを地図で一つ探し、散歩ついでに訪ねる。②身の回りの秋の情景を三つメモして、五七五に当てはめてみる。③手元のノートやスマホに“俳句専用メモ”を作り、週に一度だけ書き留める――小さな習慣が、季節とことばを結び直してくれます。

スペインの国民の祭日(Fiesta Nacional de España)

スペインの国民の祭日(Fiesta Nacional de España)は、法律(Ley 18/1987)で毎年10月12日と定められている、全国共通の祝日です。法文では「10月12日を、あらゆる効力をもってスペインの国民の祭日とする」と明記され、国家を象徴する公式行事(マドリードでの閲兵など)が実施されます。

この日は、スペイン語圏の歴史的つながりを想起する“Día de la Hispanidad(ヒスパニック・デー)”とも呼ばれます。祝日の基本は固定日(10月12日)で、自治州が別日に置き換えることはできない“非代替”の全国祝日として扱われます。ただし日曜に重なる年は、自治州が自前の裁量枠で翌月曜を振替の休日に指定する場合もあるという運用上の違いが生じます。

今日の行動ヒントは三つ。まず、現地に合わせてスペイン国防省や自治体の当日案内を確認し、行事や交通規制情報を把握する。次に、テレビや配信で軍事パレードや式典を視聴し、国章・国旗・儀仗などの意味を学ぶ。最後に、スペイン語圏の文化(音楽・映画・文学・料理)を一つ手に取って“言語と歴史の広がり”を体感する――祝日の本旨が、日常の学びに変わります。

先住民の抵抗・多文化を記念する日(ラテンアメリカ各国・10月12日)

ラテンアメリカでは、コロンブスの到達(1492年10月12日)と同じ日付を「先住民の抵抗の日」など、先住民の尊厳と権利に光を当てる記念日に改めた国が複数あります。たとえばベネズエラは2002年の大統領令で毎年10月12日を「先住民抵抗の日」と定め、議会も再確認しています。ニカラグアも「先住民・黒人・民衆の抵抗の日」として10月12日を周知。メキシコでは2024年、連邦議会が同日を「多文化国家の日」とする法令を公布し、先住・アフロ系コミュニティを含む多様性の尊重を掲げました。いずれも“征服の記念”ではなく、歴史の再解釈を通じて多文化共生と権利保障を進める趣旨です。

今日の行動ヒントは三つ。まず、各国政府や博物館の発信で「この日がどのように語り直されているか」を1ページだけ読む。次に、先住民の言語・音楽・工芸のオンライン展示を一つ見て、地域の歴史を自分の地図に描き足す。最後に、学校や職場で“土地の由来や名前の歴史”を話題にし、身の回りの地名に残る先住文化の痕跡を探す――小さな学びが、尊重の実践につながります。

赤道ギニア独立記念日

赤道ギニアの独立記念日は、1968年10月12日にスペインから独立したことに由来する国家の祝日です。独立日は同国の公的プロフィール(アフリカ連合)や各国政府の外交年表で明記され、毎年10月12日に式典・閲兵・文化行事が行われます。

独立の節目は国家アイデンティティにも刻まれています。憲法の条文には「1968年10月12日の独立宣言の日に歌われた歌を国歌とする」旨が定められ、独立が国旗・国章と並ぶ象徴の起点として位置づけられています。

近年も、首都圏や新行政都市ディブロホ(シウダー・デ・ラ・パス)で年次の独立記念式典が実施され、政府広報・与党サイト・国営系メディアが日程や催し(軍民パレード、インフラ開所など)を告知しています。

今日の行動ヒントは三つ。まず、現地の広報チャンネルで当日の式典中継や交通規制情報を確認する。次に、独立の前後史(自治化→選挙→独立承認)を年表で1ページだけ押さえる。最後に、赤道ギニアの文化(言語・音楽・料理)に一つ触れて、中央アフリカ沿岸の多様性を身近に感じてみる――遠い国の祝日が、自分の学びに変わります。

Freethought Day(フリースソート・デー/米国の市民デー)

Freethought Day は、毎年10月12日に行われる市民発の啓発デーです。起点は1692年10月12日。マサチューセッツ湾植民地総督ウィリアム・フィップスが本国の枢密院に宛てた書簡で、超自然の体験談を証拠とする「スペクトル証拠」を退け、サレム魔女裁判の収束へと舵を切った歴史的な日付にちなみます。宗教や国家の“公式祝日”ではなく、自由思想や理性・証拠に基づく議論を重んじる市民団体が記念行事を続けてきました。

意義は、迷信やデマに流されず、検証可能な根拠と公開の討論を社会の標準に据えること。18世紀以降に広がる合理主義・人権思想の流れとも響き合い、司法・科学・公共政策の各分野で「証拠にもとづく意思決定」を改めて確認する日でもあります。

今日の行動ヒントは三つ。まず、一次史料や公的アーカイブで“当時の書簡”を1ページだけ読む。次に、身の回りの情報源で「主張と根拠」が明確かをチェックする習慣を一つ決める。最後に、職場や学校で“ファクトチェックの手順”を共有し、会話の質を一段上げてみる――小さな実践が、理性的な公共空間を育てます。

ペルー「先住民の日・対話の日」(Día de los Pueblos Originarios y del Diálogo Intercultural)

ペルーでは、毎年10月12日が「先住民の日・対話の日」。2009年に共和国議会が可決し公布した法律第29421号に基づく、正式な国家の記念日です。アマゾンやアンデスを中心に多様な先住民族が共存する同国で、この日は文化・言語・知恵への敬意をあらためて示し、行政・教育・司法・メディアなど社会のあらゆる場で対話と包摂を進める日として位置づけられています。

いまの焦点は三つ。第一に、言語権と教育――公教育での二言語教育や、先住民族の言語での公共サービス提供。第二に、領域・資源・環境――伝統的に暮らしてきた土地や生態系の保全と、開発とのバランス。第三に、暴力の予防と参加機会の拡大――女性や若者の政治参加、差別是正、司法アクセスの改善です。公共機関や大学、自治体、コミュニティがこの日に合わせて講演、展示、言語イベントを実施します。

今日の行動ヒントは三つ。まず、政府機関や大学が公開している法令や読み物を1ページだけ読む(どの権利が守られているかを確認)。次に、先住民族の音楽・工芸・物語のオンライン展示を一つ鑑賞し、背景の地理や歴史を地図で確認。最後に、日常の会話で“多文化”を抽象論ではなく具体例(地名の由来、衣食住の知恵)で語ってみる――小さな理解の積み重ねが、尊重の文化を育てます。

ピラールの聖母の日(スペイン・サラゴサの守護祭)

10月12日は、スペイン・サラゴサの守護「ピラールの聖母」を祝う宗教祭の日でもあります。聖母マリアが柱(ピラール)の上に現れたという古来の伝承に由来し、サラゴサ大聖堂(Basilica del Pilar)を中心に花の奉納(オフレンダ)や行列、音楽・舞踊、花火などが行われます。スペイン全土に広く敬われ、国家機関や軍・治安機関の守護聖人としても位置づけられており、同日の「国民の祭日」と歩調を合わせて祝意が高まります。

今日の行動ヒントは三つ。まず、現地のライブ配信や記録映像で、広場を埋め尽くす花の奉納の様子を一度見てみる。次に、サラゴサの歴史地図を眺め、エブロ川流域の都市と巡礼文化のつながりを確認。最後に、スペインの祈りの歌や舞曲(ホタ・アラゴネーサなど)を一曲だけ聴き、祭の空気を感じてみましょう。宗教・文化・都市の記憶が交差する一日として、10月12日の奥行きが見えてきます。

まとめ

10月12日は、「文化・食・信仰・多様性」がひとつに交わる特別な日です。
日本では、豆乳やパンのように日々の食文化を見つめ直す記念日が多く、健康や暮らしに直結する“実感のある学びの日”として定着しています。

一方、世界に目を向けると、この日はコロンブスの新大陸到達を起点に、歴史の再解釈が進んだ象徴的な日付でもあります。スペインでは国民の祭日として、ブラジルでは聖母と子どもの祝日として、ペルーやベネズエラでは先住民族の尊厳を讃える日として受け継がれています。それぞれの国が、同じ日を異なる意味で祝う――この対比こそ、人類史の歩みと文化の多様さを物語っています。

また、芭蕉忌やFreethought Dayのように、精神や思想を静かに見つめ直す記念日も重なります。理性と感性、信仰と対話、そして食と暮らし。
10月12日は、世界が多層的に“生きる意味”を考える一日なのです。

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