今日は何の日

今日は何の日【10月14日】鉄道の日・世界標準の日・国際電子廃棄物デー|社会を支える日

10月14日は “社会の仕組み” に感謝する日

10月14日は、日本と世界の“仕組み”に目を向ける一日です。
日常の便利さや安全は、実は数えきれない人と仕組みの積み重ねで成り立っています。

日本では、明治5年のこの日、新橋から横浜へと日本初の鉄道が走り出しました。
「鉄道の日」はその歴史をたどりながら、移動や物流の大切さを思い出す記念日です。

また、国際的には「世界標準の日」。
製品の規格や通信のルールを支える“見えない土台”を守る人々に、感謝を伝える日でもあります。

さらに近年は「国際電子廃棄物デー」として、電子機器のリサイクルや再利用の意識を高める取り組みが世界中で広がっています。
便利さと環境の調和を考えるきっかけとしても、静かに意味深い一日です。

鉄道の日(日本・正式制定)

明治5年10月14日、新橋—横浜間を走った日本初の鉄道が一般供用を開始したとされます。大正11年に当時の鉄道省が「鉄道記念日」を定め、その後、鉄道の担い手が国鉄からJRや私鉄・第三セクターへ広がった時代背景を踏まえ、平成6年に運輸省が名称を「鉄道の日」へ改めました。名称変更には、公営・民営を問わず鉄道文化全体を祝うという意図が込められています。

鉄道は都市と地方、暮らしと産業、観光と防災を静かに結び続けてきました。エネルギー効率や定時性、輸送力の点でも社会基盤の要とされ、駅を中心とした街づくりやバリアフリーの推進など、現在進行形の課題とも深くつながっています。近年はカーボンニュートラルや地域交通の再構築の視点からも、その価値を見直す動きが広がっています。

この記念日は、昔の開業史を懐かしむだけの日ではありません。ダイヤの裏側で安全を支える人々、線路や車両を整備する技術、地域に根差すローカル線の努力に思いを寄せることで、鉄道の未来をどう守り育てるかを考えるきっかけになります。イベントや企画展、各社のキャンペーンが行われる年も多く、世代を越えて楽しめるのも魅力です。

世界標準の日(World Standards Day/国際)

毎年10月14日は、国際標準化活動を支える人々の貢献に光を当てる「世界標準の日」とされています。電気・電子分野のIEC、工業規格のISO、電気通信のITUという三つの国際機関が中心となって呼びかけ、製品の安全性、相互運用性、品質、環境配慮を支える“共通の約束事=スタンダード”の価値を社会に伝える日です。今日の暮らしで当たり前に使える電源プラグやWi-Fi、ネジ径や用語の統一も、長年の標準化の積み重ねによって成り立っています。

標準はイノベーションを妨げるどころか、土台を整えることで新しい技術の普及を後押しします。規格が共有されると、開発・調達・検査の手戻りが減り、サプライチェーンの透明性も高まります。近年はサイバーセキュリティ、AIの信頼性、脱炭素に関する国際規格づくりが注目され、官民・学術が連携してルール形成に参加する重要性が増しています。

企業や研究機関にとって、この日は“使う側”から“一緒につくる側”へ意識を広げる良い機会です。国際会議や国内審議委員会の場では、現場の知見が規格案を具体化します。ユーザーとしての課題を持ち寄ること自体が、よりよい規格づくりへの貢献になります。

国際電子廃棄物デー(International E-Waste Day/国際)

毎年10月14日は、使用済みの電気・電子機器について考える「国際電子廃棄物デー」とされています。欧州を拠点とする業界団体ネットワーク WEEE Forum が2018年に始め、各国の自治体やリサイクル事業者、学校、企業が連携して啓発イベントや回収キャンペーンを行います。家電からスマホ、玩具、工具まで“電気で動くもの”が対象で、適切な分別と資源循環の重要性を伝える日です。

電子機器は金属・プラスチック・ガラスだけでなく、微量ながら貴金属やレアメタルも含むとされます。正しい回収・処理は、環境負荷の低減と資源の国内循環の両面で大きな意味を持ちます。一方で、家庭の“引き出し保管”や不適切な廃棄が課題とされ、情報消去への不安や回収拠点の周知不足が障壁になりがちです。

この日は、「捨て方を知ること」から始めるのがいちばんの近道です。自治体のルールやメーカーの回収プログラムを確認し、まだ使える機器は再使用へ、壊れている機器は認定ルートへ――というシンプルな流れを家庭内で共有しておくと、次回の買い替え時に迷いません。学校や職場でも、備品の入れ替えと回収スキームの見直しが進んでいます。

🟫まとめ

10月14日は、社会の“仕組み”を支える三つの柱に光が当たる日です。
鉄道は人と物を運び、標準化は技術をつなぎ、電子廃棄物の再資源化は未来の環境を守ります。どれも目立たないところで私たちの暮らしを支える存在です。

今日という一日を、少し視点を変えて過ごしてみませんか。
いつも利用している電車に感謝し、身の回りの機器の「共通規格」に気づき、使わなくなった家電を正しく手放す——そんな小さな行動の積み重ねが、持続可能な社会の礎になります。

静かに世界を動かしている“見えない力”に、そっと思いを寄せる一日です。

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