今日は何の日

今日は何の日【10月18日】統計の日・冷凍食品の日・木造住宅の日・世界更年期デー|暮らしと健康を考える日

10月18日は “暮らしと健康を考える日”

10月18日は、社会の仕組みと暮らしの質を見つめ直す日です。
数字で社会を読み解く「統計の日」、食の安全と保存技術を支える「冷凍食品の日」、
そして暮らしの基本である「木造住宅の日」と、健康に寄り添う「世界更年期デー」が並びます。

どの記念日も、表面的には異なるテーマのようでいて、根底には“人が安心して生きるための仕組み”という共通点があります。
正確なデータ、持続可能な住まい、便利で安全な食、そして心身のバランス。
それぞれが互いを支え合い、社会の安定を形づくっています。

今日という一日を通して、自分と家族、地域社会の健康や暮らし方を少し立ち止まって考えてみる。
そんな静かな時間を持つのにふさわしい日です。

統計の日(日本)

10月18日は「統計の日」。明治3年9月24日(太陽暦で10月18日)に、近代的な統計作成の端緒となる布告が出されたことにちなみ、1973年に政府が定めた記念日です。社会の実態を数字でとらえ、行政や経済活動の基盤とする考え方が、この頃から本格的に根づき始めました。

統計は、景気や物価、雇用、人口、家計、産業、医療・福祉など、暮らしのあらゆる局面を“見える化”する道具です。政策づくりではエビデンスとして機能し、企業や自治体では意思決定の拠り所になります。災害対応や感染症対策、教育や地域づくりでも、数字の裏付けがあるからこそ迅速で納得感のある判断ができます。

近年は、国勢調査や家計調査、消費者物価指数といった基幹統計に加え、オープンデータの整備や統計リテラシー教育の拡充が進んでいます。AIや機械学習の活用が広がるほど、元データの品質や定義の厳密さ、プライバシー配慮の重要性は増します。信頼できる公的統計を土台に、民間データや現場の知恵を重ねていくことが、これからの意思決定を強くします。

統計の日は、ニュースの数字を“流し読み”で終わらせず、何を・どう測っているのかに一歩踏み込むきっかけです。自分の関心領域の統計表やダッシュボードをのぞいてみるだけでも、地域や社会の姿が立体的に見えてきます。数字は冷たく見えて、実は私たちの生活そのものを映す鏡なのだと気づかされる一日です。

冷凍食品の日(日本)

10月18日は「冷凍食品の日」。10月=“レイ(0)トウ(10)”の語呂に加え、世界的に冷凍食品の品質を守る基準温度とされる**−18℃**にちなんで制定された日です。家庭の冷凍庫や流通のコールドチェーンで、この温度管理が守られていることが、安全とおいしさを支えます。

冷凍は“保存”だけでなく“鮮度をとじ込める技術”として発展してきました。旬の素材を最適な条件で急速凍結し、温度変化の少ないまま運ぶことで、通年で安定した品質を届けられます。共働き世帯の増加や食の多様化とも相まって、主菜・副菜・米飯・麺類から惣菜素材まで、家庭でも外食でも欠かせない存在になりました。

一方で、温度ムラや長期保存による乾燥(フリーザー・バーン)など、家庭内で注意したい点もあります。扉の開閉を手早く、庫内を7割程度に保つ、平らに薄く急冷する、購入後は保冷バッグで素早く帰宅する——こうした基本が仕上がりを左右します。表示の“家庭では◯ヶ月”などの目安や、再凍結を避けるといったルールも、品質と安全の要です。

この記念日は、冷凍食品の賢い使い方を見直す良い節目でもあります。忙しい日の“あと一品”を助けるだけでなく、計画的に使えばフードロスの削減、買い物回数の低減、栄養管理のしやすさにもつながります。家計と時間を守りながら、おいしさと衛生を両立させる——冷凍の価値は、暮らしの細部で実感できるはずです。

木造住宅の日(日本)

10月18日は「木造住宅の日」。日本木造住宅産業協会が1998年に制定した記念日で、日付には“10月=住(じゅう)”“18日=漢字の『木』を分解すると『十』『八』”という覚えやすい語呂と象徴性が込められています。日本の住文化を支えてきた木造住宅の良さを、次世代へ伝えることを目的に位置づけられました。

木造は、柱と梁で骨組みをつくる在来軸組工法をはじめ、地域の気候風土や暮らしに合わせて発展してきました。木は軽量で加工性に優れ、熱を伝えにくく調湿性もあるため、夏の湿気や冬の冷えに配慮した設計と相性が良い素材です。耐震・耐久の面でも、構造計算や接合金物、面材耐力壁などの技術の進歩で、現代の安全基準に適合した家づくりが標準化されています。

一方で、住宅のライフサイクルを通じた環境負荷や、森林資源の持続的な活用といった視点も重要になっています。認証材の利用や地域材の活用、長期優良住宅化、リフォームやメンテナンスのしやすさなど、長く住み継ぐための工夫が広がっています。木造住宅の日は、伝統と技術革新が重なり合う“日本の住まい”を、改めて見直すきっかけとなる日です。

世界更年期デー(World Menopause Day/国際)

毎年10月18日は、女性の更年期とその後の健康に目を向けるための国際的な啓発デーです。主に国際更年期学会(International Menopause Society)が中心となって、年ごとのテーマや資料を公開し、医療機関・行政・職場・メディアが連動して情報発信を行います。ホルモン変化に伴う心身の変調を正しく理解し、ライフステージに応じた支援につなげることが目的とされています。

更年期は閉経前後だけを指す狭い期間ではなく、月経周期の変化が始まる“プレ”の段階から、閉経後の長い時間まで連続するプロセスとして捉えられます。代表的な症状として、ほてり・発汗などの血管運動神経症状、睡眠の質低下、気分変調、関節痛などが知られ、個人差が大きいことが特徴です。加えて、骨粗鬆症や心血管リスク、代謝の変化、泌尿生殖器の不調など、長期的な健康管理の視点も重要になります。

対応は一つではありません。生活習慣(睡眠・運動・栄養・嗜好品)やストレス対処、認知行動的アプローチ、必要に応じた薬物療法(ホルモン補充療法やその他の選択肢)などを、症状の種類と強さ、既往歴やリスクに合わせて選びます。医療との相談に加え、職場や家庭での理解と調整が得られると、日常の困りごとが大きく軽減されることがあります。

この記念日は、当事者だけの話題にとどまりません。パートナーや同僚、学校教育や地域コミュニティを含めた“社会全体の学び直し”が進むほど、偏見や誤解は薄れ、支援へのアクセスが広がります。人生100年時代において、閉経後の時間は長く、働き方・暮らし方・健康づくりを見直す好機でもあります。10月18日は、その第一歩を静かに後押しする一日です。

EU人身取引対策デー(EU Anti-Trafficking Day/欧州連合)

毎年10月18日は、欧州連合が人身取引の根絶に向けた理解と行動を呼びかける日です。労働搾取や性的搾取、強制的な犯罪行為や物乞い、臓器目的など、多様な形で行われる人身取引の実態を社会に可視化し、被害者の保護と支援、加害者の摘発、予防の三位一体で対策を進めることを目的に位置づけられています。

取り組みの要は「早期発見」と「多機関連携」です。被害は国境を越えて生じるため、警察・検察・入国管理だけでなく、労働監督機関、教育・医療、自治体、NGO、企業のサプライチェーン担当までが情報をつなぎ、支援へと導く仕組みが重視されます。近年はデジタル空間の悪用や偽求人、SNSを使った勧誘など、手口の変化に合わせた対策も進みました。

被害者支援では、法的助言、安全な宿泊、通訳、心理的ケア、就労・就学の支援といった包括的なメニューが基本となります。二次被害を避けるためのプライバシー配慮や、本人の意思を尊重した支援計画づくりも不可欠です。社会全体としては、「安い労働力」や「見えない家事労働」に潜む搾取の構造を見直し、消費や雇用の慣行を改善していく視点が問われます。

10月18日は、ニュースに触れるだけでなく、自分の身の回りの職場・学校・地域のルールや相談窓口を確認し、もしものときにためらわず通報・相談につなげられるかを点検する節目でもあります。被害の不可視化を解く鍵は、日常の小さな気づきと、確実な連絡ルートの整備にあります。

反奴隷制度の日(Anti-Slavery Day/英国)

毎年10月18日は、英国で「反奴隷制度の日」とされています。現代においても、人身取引や強制労働、性的搾取、家庭内での隷属など“見えにくい形の奴隷制”が続いている現実を社会に伝え、被害者保護と加害者摘発、予防の取り組みを強化することを目的とした国家的な記念日です。2010年に制定法が整えられ、公的機関・自治体・学校・企業・市民団体が毎年この日に合わせて啓発と実践を進めてきました。

焦点は、不可視化されやすい搾取を早期に見つけ出し、適切な支援へとつなぐことに置かれます。労働監督や入国管理、警察・司法だけでなく、医療・教育・福祉、地域の相談窓口、企業のサプライチェーン管理が連携し、兆候を見逃さない網の目を築くことが強調されています。デジタル空間を使った勧誘や偽装求人、借金による拘束など、手口の変化に対するアップデートも欠かせません。

被害者支援では、安全な居所の確保、法的助言、通訳、心理的ケア、教育・就労の機会提供といった包括的な支援が柱になります。社会全体では、安価なサービスや非公式労働に依存する消費や雇用の慣行が、搾取の温床になり得ることを理解し、透明性と説明責任を高める動きが広がっています。この日は、個人・組織・地域がそれぞれの立場で何を改善できるかを点検する節目として位置づけられています。

ドライバーの日(日本)

10月18日は「ドライバーの日」。語呂合わせ(10=ド、1=ラ、8=バー)にちなみ、物流・交通の現場を支える人々へ感謝を伝える目的で、業界紙『物流ウィークリー』を発行する物流産業新聞社が制定した記念日です。対象はトラック、バス、タクシー、配送、特殊車両まで幅広く、私たちの暮らしと産業を結ぶ“移動と輸送の担い手”に光を当てます。

日本のモノづくりやEC、観光や通学・通院を支える基盤として、ドライバーの役割は年々多様化しています。長距離輸送からラストワンマイル、観光地の周遊、地域の移動手段の確保まで、地域の事情に寄り添う機動力は社会のライフラインそのものです。災害時の物資輸送や帰宅困難者支援など、平時・有事の両方で欠かせない存在でもあります。

一方で、人手不足や長時間労働、休憩・待機時間の偏在、荷待ち・荷役の効率化、都市部の渋滞や地方の稼働確保など、現場の課題は複合的です。働き方改革や安全投資、共同配送・中継輸送、デジタル化(配車最適化、動態管理、電子伝票)、安全運転支援技術(自動緊急ブレーキ、車線逸脱警報、ドライバーモニター)の導入など、産業全体での改善が進んでいます。

この記念日は、社会がドライバーの専門性と責任の重さを共有し、より安全で持続可能な輸送体制へ歩みを進めるための節目でもあります。利用者側の“荷受け・乗車のマナー”や、企業側の“適正なリードタイムと荷待ち削減”“安全・健康への投資”といった小さな改善が、現場の負担を確実に軽くしていきます。ドライバーにとっても、社会にとっても、安心して走り続けられる道を整える一日です。

まとめ

10月18日は、数字で社会を映すまなざし、暮らしを支える住まいと食の技術、そして人生の節目や人権をめぐる視点が、静かに交わる一日です。
統計は意思決定の土台を整え、冷凍の知恵は日々の食卓を支え、木の家は地域の風土と循環を映します。加えて、更年期の理解、人身取引や現代的な奴隷制への向き合い、物流を担う人々への敬意は、社会の成熟そのものを問いかけます。

遠くの大問題も、身近な実践に引き寄せれば動き出します。気になる統計表を一つ開く、台所と冷凍庫の使い方を見直す、住まいの点検をする、体調や働き方を話し合う、困りごとの相談窓口を確かめる、運ぶ仕事への感謝を言葉にする——そんな小さな一歩が、明日を少し良くします。

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