11月2日は “あたためる・ととのえる・書きしるす日”

朝の空気が冷たくなり、ふと冬支度を意識する頃。
11月2日は、体をあたため、暮らしを整え、思いを記す——そんな行動にまつわる記念日が並んでいます。
日本ではレッグウェアメーカーが制定した「タイツの日」、
住宅設備業界の啓発行事「キッチン・バスの日」、
日本書道専門学校を中心に文化団体が広めた「書道の日」。
そして、1985年11月2日に阪神タイガースが日本一になった「阪神タイガース記念日」もこの日です。
冷え込みを感じる季節に、身のまわりを整え、筆を持ち、
応援や感謝の気持ちを形にする——。
11月2日は、そんな“あたためる”エネルギーが重なる日です。
タイツの日(日本/エムアンドエムソックス・日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
ストッキング・タイツメーカーのエムアンドエムソックスが、2009年に11月2日を「タイツの日」と制定。タイツは片足ずつ編み、のちに一つに縫製される形が「11」に似ること、左右で“2”のペアであること、そして11月がタイツのベストシーズンであることにちなみます。記念日は日本記念日協会に申請・認定されています。
現在の意義(暮らし・装いの視点)
冷え込みが深まる前に、素材とデニールを見直す合図の日。まずは手持ちの定番を履き比べて、30・40・80デニールの見え方と暖かさを確認。洗濯ネットの使用や陰干しなど、長持ちケアも今日から習慣に。装いの“土台”を整えると、明日のコーデが少し自由になります。製造の舞台裏を一本だけ覗くと、編み立てや検品の丁寧さが見えてきます。
キッチン・バスの日(日本/キッチン・バス工業会・日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
キッチン・バス工業会が2005年に制定。11月3日の「文化の日」の前日を“家庭文化を見つめ直す日”と位置づけ、さらに「Kitchen-Bath」の頭文字 K=アルファベット11番目、B=2番目という語呂を重ねて11月2日に定められました。日本記念日協会の記念日一覧にも登録が確認できます。
現在の意義(暮らし・住文化の視点)
台所と浴室は、家族の健康・休息・団らんを支える“生活インフラ”。今日はキッチンの安全(火気・消耗品・足元マット)や浴室の転倒・ヒートショック対策、換気扇や排水口の点検など、ひとつだけでも見直してみましょう。設備の最新動向はメーカー公式の紹介動画が分かりやすく、住環境のアップデートのヒントになります。
書道の日/習字の日(日本/公益財団法人 日本習字教育財団・日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
公益財団法人 日本習字教育財団が創立60周年事業として、「11」と「02」を“いい(11)もじ(02)”に見立て、11月2日を「習字の日」「書道の日」と定め、記念日登録を行いました。財団の公式発表および解説ページで、制定趣旨(手書き文字の大切さの普及)と日付の語呂合わせが明示されています。
現在の意義(文化・教育の視点)
筆先の重みや呼吸、余白の静けさ——手で書く行為は、ことばに温度を宿します。今日は一枚の便箋に近況を認めてみる、写経や臨書に数行だけ挑む、家の中の“好きな一文字”を選んで書いてみる。そんな小さな時間が、文字の文化を今に手渡してくれます。まずは財団の公式チャンネルで入門動画を一本だけ。筆やペンの運び方から、気持ちよく始められます。
ジャーナリストへの犯罪不処罰をなくす国際デー(国連/UN設置)
由来(制定年・制定団体・背景)
国連総会は2013年、決議A/RES/68/163により毎年11月2日を「ジャーナリストへの犯罪不処罰をなくす国際デー(IDEI)」と定めました。趣旨は、記者に対する殺害・暴力などの犯罪が裁かれないまま放置される状況を可視化し、各国に調査と司法の強化を促すこと。UNESCOおよび国連広報センターは当日ごとに公式解説や事務総長メッセージを発出しています。
現在の意義(社会・報道の視点)
記者への攻撃は、市民が事実にアクセスする権利を直接脅かします。今日は、信頼できる報道に触れ、誤情報を拡散しない、小さな確認の習慣を一つ増やす日。取材安全の実情や不処罰の課題を、国連やUNESCOの一次発表で確かめることが、自由で開かれた言論空間を守る第一歩になります。
都市農業の日(日本/JA東京中央会・日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
JA東京中央会が、都市に根づく農の役割を広く知ってもらうために11月2日を制定。11月は各地で農業祭が行われ、同日には東京都農業祭が開催されること、さらに都市農業振興基本法(2015年4月22日)成立から194日後=「1+9=10(と)」「4=し」の語呂にちなむことが由来として公式に示されています。日本記念日協会でも11月2日の登録が確認できます。
現在の意義(暮らし・環境の視点)
直売所や学校給食、緑地の保全、防災機能まで——都市の中の畑は、食と景観、学びを同時に支えます。今日は最寄りの直売所をのぞいて旬の葉物を一束だけ買ってみる、都市農業の動画を一本見て背景を知る。そんな小さな行動が、生産者とまちを緩やかにつないでくれます。
阪神タイガース記念日(日本/文化的通称・非公式)
由来(制定年・制定団体・背景)
1985年11月2日、日本シリーズ第6戦で阪神タイガースが西武ライオンズに9–3で勝利し、球団史上初の日本一を達成した日です。以後、この日を“阪神タイガース記念日”と呼ぶ文化的通称がファンやメディアで広まりました。公式な法令・登録による制定日ではないため、記述上は「通称」である旨を添えるのが適切です。試合結果と日付はNPB公式記録や球団・報道の回顧記事で確認できます。
現在の意義(スポーツ文化・地域の視点)
歓喜の渦に包まれたあの日は、関西の街の記憶として今も語り継がれています。今日は当時のラインスコアを眺め、長崎の満塁弾や掛布の一撃を思い返しながら、応援の思い出を一つ書き留めてみる——そんな小さな“振り返り”が、地域に根づくスポーツ文化を次の世代へつなぎます。公式系の展示動画で当時を学び直すのもおすすめです。
いい血圧の日
由来(制定年・制定団体・背景)
カゴメ株式会社が、血圧ケアを生活目線で広げる目的で制定。日付は「11(いい)」「2(ツー=“けつあつ”の語呂)」にちなみます。記念日は日本記念日協会により認定・登録(2020年)。同社は機能性表示食品(GABA等)を活用した啓発や、オムロン ヘルスケアと連携したキャンペーンを通じて、計測と食生活見直しを促してきました。
現在の意義(社会・文化・健康などの視点)
高血圧は自覚症状に乏しく、脳卒中や心筋梗塞の主要リスクとされます。まずは“知って・測って・整える”の一歩を。朝の同じ時間・同じ姿勢で家庭血圧を記録し、減塩や野菜中心の食事、適度な運動、寒暖差対策で無理なく続ける。自治体・大学・学会の日本語解説動画も充実しており、正しい計測法や生活習慣のコツが学べます。今日をきっかけに、自分に合う「いい血圧」を穏やかに保っていきましょう。
北海道たまねぎの日(日本/ホクレン・全道青果物関係団体/日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
北海道産たまねぎの魅力を広く伝えるため、ホクレン農業協同組合連合会と道内の青果物関係団体が11月2日を制定。出荷ピークの時期であることに加え、1102を「いい(11)オニオン(02)」と読む語呂にちなみます。記念日は日本記念日協会で正式に認定・登録されています。
現在の意義(食と地域の視点)
国産玉ねぎの約半分を担う北海道の畑から、食卓までの長いリレーに感謝する日。今日は“皮まで使う”を合言葉に、外皮でベジブロスを取る、芯はみじんにしてスープへ——そんな小さな工夫で、うま味と栄養をまるごといただきましょう。生産や流通の舞台裏は、ホクレン公式の動画で一歩深く。作り手の手間と工夫が、明日の一皿を少し豊かにしてくれます。
かながわ畜産の日(日本/神奈川県・関係団体制定・日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
神奈川県の畜産の魅力と役割を広く伝えるため、県と「かながわ畜産ブランド推進協議会」など関係団体が11月2日を記念日として制定。県公式サイトと神奈川県畜産会の案内で、毎年11月2日に合わせて記念イベント(「かながわ畜産の日フードフェス」等)を実施していることが明記されています。日本記念日協会でも11月2日の登録が確認できます。
現在の意義(暮らし・環境の視点)
都市部に近い立地で続く酪農・養豚・採卵養鶏は、地産地消や食育、防災空間の確保にもつながります。今日は最寄りの直売所をのぞいてみる、学校給食や地元ブランドの取り組みを知る——そんな一歩から。県公式のPR動画で、生産者の工夫や思いを“顔の見える情報”として受け取るのも良いきっかけです。
いいふたりの日(日本/有限会社SORA・日本記念日協会認定)
由来(制定年・制定団体・背景)
オーダーメイドジュエリーブランド「SORA(ソラ)」が、夫婦・恋人・友人・親子など“ふたり”の関係に感謝を伝える日として、11月2日を制定。日付は「11=いい」「2=ふたり」の語呂合わせ。2022年に日本記念日協会の認定・登録を受けています。制定はSORAの公式リリースと協会掲載の一覧で確認できます。
現在の意義(暮らし・文化の視点)
指輪を“思いを入れる器”と捉えるSORAの姿勢にならい、今日は相手の好きなところをひと言だけでも言葉に。ペアを強制する日ではなく、ふたりの距離を丁寧に測る小さな記念日です。ブランドの公式動画で、制作の現場や素材へのこだわりを覗くと、贈り物の選び方も少し変わって見えてきます。
まとめ
11月2日は、生活のすみずみに「いい」を見つける日です。
いい血圧、いいふたり、いい畜産、いい食材。語呂合わせで並ぶこれらの記念日は、健康・食・家族・地域のそれぞれに“ほどよさ”を問いかけます。
食卓の玉ねぎを切る手のぬくもり、隣で笑う人の存在、計測器に映る安定した数値——どれも当たり前のようでいて、続けることの難しい日々の支えです。
今日はそんな一つひとつに「ありがとう」を重ねる一日。
身近な人にやさしく声をかけ、体をいたわり、地域の味を味わう——小さな行動から心が少し豊かになる、そんな11月2日です。