12月10日は何の日?主な記念日と今日のテーマ

12月10日は、国連が定めた「世界人権デー」をはじめ、ノーベル賞の授賞式が行われる日としても世界的に知られています。1948年12月10日に国連総会で「世界人権宣言」が採択され、1950年の総会決議でこの日が国際的な記念日となりました。
日本の記念日としては、森永乳業が制定した「アロエヨーグルトの日」、山形県山辺町発の「いつでもニットの日」、ドローン検定協会が制定した「無人航空機記念日(ドローンの日)」、日本服装ベルト工業連合会による「ベルトの日」など、暮らしや産業に密着した記念日が並びます。
人権・平和といった重いテーマから、食やファッション、最新テクノロジーまで、幅広い分野の記念日が重なるのが12月10日の特徴です。今日は、世界のニュースや歴史に目を向けつつ、身近なヨーグルトやニット、ベルト、ドローンなどにも少しだけ意識を向けてみると、話題のタネがぐっと増える一日になります。
世界人権デー(国連)
12月10日は「世界人権デー」。1948年12月10日、国連総会で「世界人権宣言(Universal Declaration of Human Rights)」が採択されたことを記念して、1950年に国連総会決議によって制定された国際デーです。
世界人権デーは、「すべての人が生まれながらにもつ権利」を守ることの大切さを再確認する日として、世界各地でイベントやキャンペーンが行われます。日本では、この日を最終日とする1週間(12月4日〜10日)が「人権週間」とされ、法務省や自治体、学校などが啓発活動を実施しています。
今日は、世界人権宣言の条文をあらためて読んでみたり、差別やヘイトスピーチなど身近な人権問題を取り上げた動画を視聴して、家族や友人と感想を共有してみるのも良さそうです。SNSで人権に関するキャンペーンに参加したり、「自分にできる小さな一歩」を考えてみるきっかけの日にしてみてください。
ノーベル賞授賞式の日(スウェーデン/ノルウェー)
12月10日は、スウェーデン・ノルウェーでノーベル賞の授賞式が行われる日でもあります。ダイナマイトの発明で知られるアルフレッド・ノーベルの命日(1896年12月10日)にあわせて、1901年の第1回以来、この日に授賞式を行う慣例が続いています。
物理学賞・化学賞・生理学・医学賞・文学賞・経済学賞はストックホルムのコンサートホールで、平和賞はノルウェーのオスロ市庁舎で授与されます。その後には華やかなノーベル・バンケット(晩餐会)が開かれ、王族や受賞者、招待客が一堂に会する、世界的にも注目度の高い行事です。
今日は、過去の受賞スピーチや授賞式の映像を観て、「なぜこの研究や活動が評価されたのか」を知る時間にしてみるのも良さそうです。科学や文学、平和活動など、気になる分野のノーベル賞受賞者に注目して、本や記事を1つだけでも読んでみると、世界を見る視点が少し広がるかもしれません。
アロエヨーグルトの日(日本)
12月10日は「アロエヨーグルトの日」。森永乳業株式会社が制定し、日本記念日協会により認定・登録されている記念日です。1994年(平成6年)12月10日に、日本で初めてアロエ葉肉入りヨーグルト「森永アロエヨーグルト」が発売されたことに由来します。
「身体の内側からきれいに、健康になってもらおう」というコンセプトで開発されたこの商品は、アロエの食感とさわやかな味わいでロングセラーとなり、コラボ菓子やカフェ企画なども展開される人気ブランドに成長しました。アロエベラを使った“食べるスキンケア”的なイメージも定着し、健康志向のヨーグルトとして幅広い世代に親しまれています。
今日は、いつもと違う味のヨーグルトを選んでみたり、アロエヨーグルトを使ったデザートレシピに挑戦してみるのも楽しそうです。スーパーやコンビニのヨーグルト売り場をのぞいて、新商品や限定フレーバーを探してみるのも、この記念日のちょっとした過ごし方になります。
いつでもニットの日
12月10日は「いつでもニットの日」。サマーニット誕生の地として知られる山形県山辺町が、町産ニットのPRと国内ニット産業の活性化を目的に制定し、日本記念日協会にも登録されています。日付は、ニット需要が高まる初冬であることに加え、「い(1)つでも ニット(210)」という語呂合わせから12月10日となりました。
ニットは伸縮性や保温性に優れ、衣類だけでなく小物やインテリアにも幅広く使われています。山辺町では「ニットの町」として、ファッションショーや議会でのニット着用など、地域ぐるみでニット文化を発信しています。
今日はお気に入りのニットを身に着けたり、長く着ているセーターをお手入れしてみるのも良さそうです。山形発のニットブランドや、地域のものづくりの背景に触れてみるのも良いきっかけになります。
無人航空機記念日(ドローン検定協会)
12月10日は「無人航空機記念日」。無人航空機に関する知識と技術を認定する「ドローン検定」を運営するドローン検定協会株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した記念日です。日付は、航空法改正により国内法に初めて「無人航空機」が定義された2015年12月10日に由来します。
災害対応やインフラ点検、農業、空撮など、ドローンはさまざまな分野で活用が進んでいます。一方で、安全な運用のためには法律や飛行ルールの理解が欠かせず、資格制度や講習も整備されつつあります。
今日はドローンの基本的なルールや活用事例を調べてみたり、入門向けの解説動画をチェックしてみるのも良さそうです。これからドローンを始めてみたい人にとって、知識をアップデートするきっかけになる日です。
ベルトの日
12月10日は「ベルトの日」。紳士・婦人ベルトメーカーの団体である「東京服装ベルト工業協同組合」「大阪服装ベルト工業協同組合」などで構成される日本服装ベルト工業連合会が、実用性・ファッション性・ギフト需要の高いベルトの魅力を広くアピールするために制定し、日本記念日協会が登録した記念日です。
日付の由来は、奈良・正倉院に収蔵されている日本最古のベルトに、12月の誕生石ラピスラズリ(紺玉)が飾られていることから「12月」とし、さらにクリスマスソング「ジングルベル」の「ベル」と、10日の「ト」を組み合わせて「ベルト」と読ませる語呂合わせによるものです。
今日はいつも使っているベルトの状態を見直したり、ビジネス用やプレゼント向けに一本選んでみるのも良さそうです。質の良い革ベルトの選び方を学べば、長く使えるお気に入りの一本に出会えるかもしれません。
歴史シミュレーションゲーム『三國志』の日
12月10日は「歴史シミュレーションゲーム『三國志』の日」。ゲームメーカーのコーエーテクモゲームスが制定し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されている公式の記念日です。日付はシリーズ第1作『三國志』が発売された1985年12月10日に由来します。
30年以上愛される歴史シミュレーションゲームとして定着した『三國志』シリーズは、プレイヤーが群雄割拠の三国時代を統一に導く奥深いゲーム性で、多くのファンを獲得してきました。近年は最新ハード向けタイトルやリメイク作品も登場し、世代を超えて遊ばれています。
今日は、昔遊んだ『三國志』シリーズの思い出を振り返ったり、最新作やリメイク版のプレイ動画をチェックしてみるのも良さそうです。歴史そのものに興味がある人は、三国志の入門書や解説動画に触れて、ゲームの背景になっている史実にも目を向けてみると、より一層楽しめます。
NFD花の日
12月10日は「NFD花の日」。フラワーデザインの普及と資格認定を行う公益社団法人・日本フラワーデザイナー協会(NFD)が制定し、日本記念日協会に登録されている記念日です。日付は同協会の創立日である1967年12月10日にちなみます。
この日は、日本中の花を愛する人々がそれぞれの地域で花を贈り合う日になれば、という思いが込められています。NFDでは、メッセージカードを添えて施設や地域に花を届けたり、フラワーデザインの魅力を伝える活動を行っています。SNSでは「#NFD花の日」のハッシュタグで作品を共有する取り組みも行われています。
今日は、身近な人に小さな花束をプレゼントしたり、自宅のテーブルに一輪挿しを飾ってみるのも良さそうです。フラワーアレンジメントの動画を参考に、簡単なアレンジにチャレンジしてみると、「花の日」らしいひとときが過ごせます。
マネーキャリアの日
12月10日は「マネーキャリアの日」。オンラインでライフプランや資産形成の相談サービス「マネーキャリア」などを運営する株式会社Wizleapが制定し、一般社団法人・日本記念日協会により2022年に認定・登録された記念日です。日付は、日本企業で年末ボーナスが支給されることが多い時期である12月10日にちなみます。
「12月のボーナス時期に、お金についてじっくり考えるきっかけをつくる」ことがこの日の目的。マネーキャリアでは、セミナーやオンライン相談を通じて、投資・保険・家計管理などの不安や疑問に専門家が寄り添う取り組みを続けています。
今日は、ボーナスの使い道や来年以降の家計プランをノートに書き出してみたり、NISAやiDeCoなどの制度を解説した動画を一本見てみるのもおすすめです。気になる人は、無料相談サービスやオンラインセミナーをのぞいてみると、「将来のお金」への不安を整理するきっかけになるかもしれません。
三億円事件の日
1968年(昭和43年)12月10日、東京都府中市で「三億円事件」と呼ばれる現金輸送車強奪事件が発生しました。東芝府中工場のボーナス約3億円(当時の額面で2億9430万7500円)が、白バイ警官を装った犯人により奪われた未解決事件です。
この日は日本記念日協会の公式な「○○の日」というより、事件が起きた日付として「三億円事件の日」と語られることが多く、日本の犯罪史・昭和史を語る上で欠かせない日になっています。事件はモンタージュ写真やニセ白バイなど多くの謎を残したまま公訴時効を迎え、今も書籍やドラマ、ドキュメンタリーでたびたび取り上げられています。
今日は当時のニュース映像や解説動画を振り返ってみたり、昭和の未解決事件をテーマにした本やドラマに触れてみると、日本社会の空気や治安、メディアのあり方を考える小さなきっかけになりそうです。
M&Aの日
12月10日は「M&Aの日」。M&A仲介事業を行うM&Aキャピタルパートナーズ株式会社が制定し、日本記念日協会により2023年に認定・登録された比較的新しい記念日です。
日付は、同社グループで日本でも歴史の長いM&A仲介会社・株式会社レコフの創業日である1987年12月10日に由来します。レコフ創業者は日本にM&Aという考え方を本格的に持ち込んだ人物とされ、中小企業の事業承継手段としてのM&A(第三者承継)を正しく理解してもらうことが、この記念日の狙いです。
今日は、ニュースで見かける企業買収や経営統合の背景を調べてみたり、自営業・中小企業にとっての承継問題について考えてみるのもよさそうです。将来起業を考えている人は、M&Aを出口戦略の一つとして学んでおく日、と位置づけても有意義です。
アメリカンフライドポテトの日(毎月10日)
毎月10日は「アメリカンフライドポテトの日」。アメリカのポテト業界のマーケティングや販促活動を行う米国ポテト協会(日本事務局)が制定し、日本記念日協会にも登録されています。
日付は、細長いフライドポテトの形を「1」、原料のラセットポテトの楕円形を「0」に見立てたことや、「ポテトの『ト(10)』」という語呂合わせなどから、毎月10日とされたものです。記念日を通じて、アメリカンフライドポテトの魅力と米国産ポテトの普及を図ることが目的とされています。
今日は、冷凍ポテトや生のじゃがいもでフライドポテトを手作りしてみたり、好みのディップソースを研究して「マイ定番ポテト」を決めてみるのも楽しそうです。外食やテイクアウトの際に、いつもと違うポテトメニューに挑戦してみる“小さな贅沢デー”にするのもおすすめです。
ミュージシャンの日
12月10日を「ミュージシャンの日」と紹介している「今日は何の日」系サイトやSNS投稿がありますが、日本記念日協会や大手の記念日まとめサイトの一覧には、この名称の公式な登録は確認できません。
由来としてよく挙げられるのが、この日生まれのミュージシャンが多いことです。歌手の坂本九や荻野目洋子など、音楽シーンで活躍した人物の誕生日が12月10日に集中しているため、音楽ファンのあいだで「ミュージシャンの日」と呼ばれるようになった、という説があります。ただし、いつ誰が名付けたのか、はっきりした制定団体や公的な発表は見つかっておらず、あくまで“ファン発の記念日”とみなすのが妥当です。
今日は、お気に入りのアーティストの楽曲をじっくり聴き直したり、これまであまり聴いてこなかったジャンルの音楽に触れてみるのも良さそうです。ライブ映像やドキュメンタリーを観て、ミュージシャンという職業や音楽の裏側に目を向けてみるのも、ちょっとした“音楽の記念日”らしい過ごし方になります。
まとめ
12月10日は、世界人権デーをはじめ、NFD花の日、三國志の日、マネーキャリアの日、障害者が複数いる家庭に思いをはせる日など、社会・文化・経済・歴史と多方面に広がる記念日が重なっています。日常の中で意識することの少ないテーマにも、今日というきっかけを通して自然に触れられる一日です。
また、三億円事件の日やミュージシャンの日のように、公式な制定がなくても広く語られてきた「12月10日にまつわる出来事」もあり、多彩な角度から今日を眺めることができます。どれか一つでも興味を持ったテーマがあれば、動画や本、ニュース記事を見て小さな学びを取り入れてみるのも良いでしょう。
花を飾る、音楽を聴く、家計を見直す、歴史に触れるなど、身近な行動から今日を少し特別なものにしてみてください。