12月18日は何の日?主な記念日と今日のテーマ

12月18日は、日本が国際社会に本格復帰した節目となる「国連加盟記念日」、世界の移住者の権利に光を当てる「国際移民デー(International Migrants Day)」、そして首都・東京の玄関口として知られる「東京駅完成記念日」など、国内外の歴史を振り返る記念日が重なる一日です。
1956年12月18日、日本の国際連合加盟案が国連総会で全会一致により可決され、日本は80番目の加盟国として正式に承認されました。1933年の国際連盟脱退から23年ぶりの国際社会への復帰となり、その後の平和外交や開発協力の基盤となった出来事です。
同じく12月18日は、2000年の国連総会決議で定められた「国際移民デー」でもあります。1990年12月18日に「すべての移住労働者とその家族の権利の保護に関する国際条約」が採択されたことを記念し、世界各地で移住者の人権や貢献に関するイベントやキャンペーンが行われています。
日本の暮らしに身近な記念日としては、1914年に祝典が行われた「東京駅完成記念日」や、自由が丘の老舗菓子店・亀屋万年堂が創業したことにちなんだ「ナボナの日」などがあります。ナボナの日は、看板商品「ナボナ」を手がける同社が制定し、日本記念日協会にも登録されている“お菓子の記念日”です。
さらに、テレワーク向けソリューション「CACHATTO」の発売日に由来する「CACHATTOの日」など、現代の働き方やITと関わる企業系の記念日も加わっています。
このように12月18日は、国際政治、移民・人権、都市インフラ、お菓子やITサービスまで、多様なテーマが交差する日です。気になるトピックから一つ選んで、その背景を少し深掘りしてみると、今日がぐっと印象深い一日に変わっていきます。
国連加盟記念日
12月18日は「国連加盟記念日」。1956年12月18日、日本の国際連合加盟案が国連総会で全会一致により採択され、80番目の加盟国として正式に承認されたことに由来する日です。1933年の国際連盟脱退から約23年ぶりに、国際社会へ本格的に復帰した歴史的な節目として位置づけられています。
日本は1952年の主権回復後すぐに国連加盟を申請しましたが、冷戦下でソ連など社会主義陣営が反対したため、しばらく実現しませんでした。その後、1956年10月の日ソ共同宣言で両国が国交を回復し、ソ連が拒否権行使をやめたことで加盟が実現します。以来、日本は国連の場で平和維持活動(PKO)や開発協力、軍縮・人権・環境など多くの分野で役割を担い、「積極的平和主義」や「人間の安全保障」といった理念を打ち出してきました。
今日は、日本の国連加盟の経緯や、現在の国連での日本の立場を外務省や国連広報センターなどの資料で振り返ってみるのも良さそうです。国連本部総会で日本代表が演説する映像を見れば、当時の空気感や国際社会の期待も感じやすくなります。
国際移民デー(International Migrants Day)
12月18日は、国連が定めた「国際移民デー(International Migrants Day)」です。1990年12月18日に、国連総会が「すべての移住労働者とその家族の権利の保護に関する国際条約」を採択したことを記念し、2000年の国連総会決議でこの日が国際デーとして制定されました。
この日は、約2億7,000万人とも言われる世界の移民や、国内避難民を含む人々の貢献と、ときに直面する人権侵害・差別・搾取に光を当てる日です。国連関連機関の国際移住機関(IOM)などが中心となり、各国でシンポジウムや映画祭、キャンペーンが行われ、「安全で秩序ある正規の移住(Safe, Orderly and Regular Migration)」を目指す取り組みが紹介されています。
今日は、日本に暮らす外国人住民や技能実習生、留学生に関するニュースや解説記事を読んでみたり、移住者本人の語りを集めた動画を視聴してみるのも一つの過ごし方です。自分の身の回りにいる「別の国から来た人」にも、それぞれの背景や理由があることを意識すると、日常の見え方が少し変わってくるかもしれません。
東京駅完成記念日・東京駅の日
12月18日は「東京駅完成記念日」、または「東京駅の日」として紹介されることがあります。1914年(大正3年)のこの日、現在の丸の内口駅舎の完成式が行われたことが由来です。実際の営業開始は2日後の12月20日ですが、首都・東京の玄関口となる駅舎が竣工した節目として、この日付が記念日になっています。
東京駅は、新橋駅と上野駅を結ぶ高架鉄道計画の「中央停車場」として位置づけられ、6年半の工事と当時の金額で約280万円(現在の価値に換算すると百数十億円規模)もの費用をかけて建設されました。赤レンガ造りの丸の内駅舎は辰野金吾らが設計し、2003年には国の重要文化財に指定。戦災で失われたドーム屋根も復元され、今では歴史的建造物として国内外の観光客に親しまれています。
今日は、東京駅の昔と今の写真を見比べたり、駅構内や丸の内周辺の歴史スポットを紹介する動画を見て「都市の玄関口」がどう変化してきたのかを眺めてみるのも楽しそうです。通勤や旅行で何気なく通り過ぎている人も、由来を知ると駅舎のディテールに目が行くようになるかもしれません。
ナボナの日
東京・自由が丘発祥の老舗和菓子店「亀屋万年堂」が制定し、日本記念日協会に認定されている記念日です。1938年12月18日の同社の創業日を記念して、主力商品「ナボナ」が発売50周年を迎えたタイミングで、創業記念日の12月18日を「ナボナの日」と定めました。
ナボナは、どら焼きの形をヒントに生まれた洋風カステラ菓子で、「ナボナはお菓子のホームラン王です」というキャッチコピーと、王貞治さん出演のテレビCMで全国的な人気商品となりました。ふんわりとした生地とクリームの組み合わせは、和菓子と洋菓子の良さを合わせ持つ“ハイブリッドスイーツ”として長年親しまれています。
今日は近くの店舗やオンラインショップでナボナを買ってみたり、家族世代で「昔のナボナCM覚えてる?」と話題にしてみるのも良さそうです。お茶の時間にナボナを出して、昭和〜平成のスイーツの変遷を語り合うきっかけにもなります。
CACHATTOの日
リモートワーク向けのセキュアなリモートアクセスサービス「CACHATTO(カチャット)」を提供する e-Janネットワークス株式会社が制定し、日本記念日協会により認定された記念日です。日付はサービスの発売日である2002年12月18日に由来し、2022年の発売20周年を機に登録されました。
CACHATTOは、PC・スマホ・タブレットなど様々な端末から、クラウドや社内システムへ安全にアクセスできるリモートアクセスプラットフォームです。テレワークやハイブリッドワークの普及にあわせて、「VPNよりもセキュアに」「端末にデータを残さない」といったニーズに応えるサービスとして、多くの企業で導入が進んでいます。
この日は、自分の働き方や会社のテレワーク環境を振り返ってみるのに良いタイミングです。社内の情シス担当者の方なら、ゼロトラストやリモートアクセス周りの勉強会資料を見直したり、在宅勤務のセキュリティ対策をアップデートするきっかけにしてみてもいいかもしれません。
「食べたい」を支える訪問歯科診療の日
千葉市に本社を置き、訪問歯科診療サポートや歯科技工などを手がけるデンタルサポート株式会社が制定し、日本記念日協会に認定された記念日です。日付は「12」と「18」で「い(1)つ(2)までも、いい(1)歯(8)」と読む語呂合わせに由来します。2023年に正式登録されました。
訪問歯科診療は、高齢や病気、障がいなどで歯科医院への通院が難しい人の自宅や施設・病院へ、歯科医師や歯科衛生士が出向いて治療や口腔ケア、口腔リハビリを行う仕組みです。口から食べる力を保つことは、栄養状態や全身の健康、そして「好きなものを自分の口で食べたい」という気持ちの維持に直結しており、健康寿命や生活の質を高める重要な医療として注目されています。
今日は、自分や家族が将来お世話になるかもしれない訪問歯科診療について、基本的な仕組みを調べてみるのも良いきっかけです。高齢のご家族がいる場合には、かかりつけ歯科で訪問診療に対応しているか確認したり、地域の相談窓口をチェックしてみると安心材料が増えます。
源内忌(げんないき)
12月18日は、江戸時代の博物学者・発明家として知られる平賀源内の命日をしのぶ「源内忌」です。安永8年(1779年)の旧暦12月18日、投獄先で破傷風により亡くなったと伝えられ、この日が年忌として語り継がれています。
源内は電気機器「エレキテル」の復元や、日本初期の博覧会ともいえる物産会の開催、土用の丑の日にうなぎを売るためのキャッチコピーなど、多方面でアイデアを形にした“江戸のマルチクリエイター”でした。 現代では、その自由奔放な生き方と発想力に注目が集まり、クリエイティブやマーケティングの文脈でも取り上げられています。
今日は源内の代表的なエピソードを調べてみたり、「エレキテル」や江戸の発明をテーマにした本・動画を見てみるのも面白そうです。アイデアノートを開いて、自分なりの“非常識な発想”を書き出してみるのも良いきっかけになります。
カタール・ナショナルデー(カタール国民の日/建国者の日)
12月18日は、中東・カタールで「カタール・ナショナルデー(Qatar National Day)」として祝われる国民の祝日です。1878年12月18日に、ジャーシム・ビン・ムハンマド・アール=サーニーが父から統治権を継承し、カタール統一の基盤を築いた日を記念しており、2007年の法律によってこの日が正式な国民の祝日と定められました。
当日は首都ドーハのコーニッシュ(海岸通り)で軍や警察も参加する盛大なパレードが行われるほか、花火や伝統芸能のパフォーマンス、クラシックカー展示など、多彩なイベントで建国の歴史と国家への誇りを分かち合います。
今日はニュース映像や公式動画で、ドーハの街並みやパレードの雰囲気を覗いてみるのも一案です。中東の国旗や文化をマップで確認したり、カタールのサッカーや世界遺産を調べてみると、ワールドカップとはまた違う一面が見えてきます。
国連アラビア語デー(World Arabic Language Day/UN Arabic Language Day)
12月18日は、ユネスコが制定した「国連アラビア語デー(World Arabic Language Day)」でもあります。2012年に創設された国際デーで、1973年12月18日に国連総会がアラビア語を6番目の公用語として採用した日付に由来します。
この日は、多言語主義と文化的多様性を称え、国連で使われている6つの公用語の一つとしてのアラビア語の重要性を広く伝えることを目的としています。中東や北アフリカを中心に4億人以上が日常的に用いる言語であり、コーランや詩、建築、音楽など、豊かな文化表現の源でもあります。
今日はアラビア文字の書道動画を眺めたり、アラビア語のあいさつを一つ覚えてみるのも良さそうです。中東系の音楽や映画を一本選んで楽しむだけでも、「言語と文化」のつながりを実感できる一日になります。
米食の日(毎月18日)
「米食の日」は、毎月18日に設けられているお米に親しむための記念日です。1978年(昭和53年)、三重県が若者の米離れを防ぎ、米の消費拡大を目的として制定したとされています。日付は、漢字の「米」を分解すると「十」と「八」になることから、毎月18日になりました。
日本の食文化の中心にあるお米ですが、パンや麺類の普及で1人あたりの消費量は長期的に減少してきました。そこで「米食の日」には、改めてごはん中心の食事の良さや、和食に含まれる栄養バランスの大切さを見直すきっかけにしてほしいという思いが込められています。
今日はいつもより意識して、朝か夜のどこか一食を「ごはん+味噌汁+おかず」というシンプルな和食にしてみるのも良さそうです。お気に入りのおにぎり具材を見つけたり、炊き込みご飯や卵かけご飯など、手軽なレシピに挑戦してみるのも良いですね。
防犯の日(毎月18日)
「防犯の日」は、毎月18日に設けられている防犯意識を高めるための記念日です。日本で初めての警備保障会社として1962年に創業したセコム株式会社が、創立50周年となる2012年に制定しました。日付は「18」の「1」を棒に見立てて「防」、「8」を「犯」と読む語呂合わせから来ています。
この日は、企業や家庭、個人がそれぞれの防犯対策を見直すきっかけにしてほしいという願いが込められています。空き巣やひったくりだけでなく、特殊詐欺やネット犯罪など、犯罪の形が多様化している今、ドアや窓の施錠、合いカギの管理、怪しいメール・メッセージへの対応など、日常のちょっとした意識が被害防止につながります。
今日は玄関やベランダの鍵を改めて確認したり、家族で「知らない番号からの電話には一度切って折り返す」などのルールを話し合ってみるのもおすすめです。スマホのセキュリティ設定やパスワード管理を見直してみるのも、手軽にできる「防犯の日」らしい行動と言えます。
ファイナルファンタジーの日(12月18日ごろ)
公式な「日本記念日協会」認定ではありませんが、ゲームファンのあいだでは12月18日を「ファイナルファンタジーの日」と呼ぶことがあります。これは、1987年12月18日にファミリーコンピュータ用RPG『ファイナルファンタジー』第1作がスクウェア(現・スクウェア・エニックス)から発売されたことに由来します。
初代『ファイナルファンタジー』は、4人パーティとジョブ選択、クリスタルを軸にした王道ファンタジー世界など、その後のシリーズを象徴する要素をすでに備えていた作品です。当時のファミコンRPGとしても斬新な演出や音楽が高く評価され、その後ナンバリングや派生作品を重ねる大ヒットシリーズの出発点となりました。
今日は、当時プレイしていた人はもちろん、シリーズを途中作から知った世代も、原点である初代作品やピクセルリマスター版の映像を眺めてみるのも良さそうです。お気に入りのナンバリングタイトルのサウンドトラックを聞き直して、「自分にとってのFFの思い出」を振り返ってみるのも、この日ならではの楽しみ方です。
まとめ
12月18日は、国際移民デーや国連アラビア語デーといった国際的な記念日から、東京駅完成記念日、ナボナの日、源内忌など日本ゆかりの出来事まで、多彩なテーマが並ぶ日です。食品、歴史、文化、国際問題など幅広い視点から学べるのが特徴で、毎月18日の「米食の日」や「防犯の日」のように生活に直結する記念日も重なっています。
世界規模の課題に触れつつ、身近な食や暮らしの安全について考えるきっかけにもなる日なので、気になった記念日があれば小さな行動につなげてみるのも良さそうです。今日を少し特別にしてくれるヒントがきっと見つかります。