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逃走中 ハンターVS逃走者! キミはどっちで勝利できるか!? 忖度なしレビュー・評価|Switch 2&Switch最新作のハンターモードとオンライン最大12人対戦を徹底解説

逃走中 ハンターVS逃走者 忖度なしレビュー|ハンターモード搭載“最新逃走アクション”の第一印象

フジテレビの人気番組「逃走中」をゲーム化したシリーズ最新作『逃走中 ハンターVS逃走者! キミはどっちで勝利できるか!?』が、2025年12月4日にNintendo Switch 2/Nintendo Switch向けに発売されました。ジャンルは“逃走アクション”。限られたフィールド内でハンターから逃げるおなじみのルールに加えて、本作ではシリーズ初となる「ハンターを操作できるモード」が収録されているのが大きな特徴です。

プレイ人数は1人プレイに対応しつつ、おすそわけ・ローカル通信で最大4人、オンライン通信では最大12人まで対戦可能。価格はパッケージ/DL版ともに税込4,950円で、2026年1月29日にはSteam版の配信も予定されています。逃走者として賞金を稼ぐモードに加え、「ハンターモード」や逃走者とハンターに分かれて戦う「ハンターVS逃走者モード」など、番組フォーマットをベースにした複数ルールが用意されており、ランキング機能で全国のプレイヤーとスコアや賞金額を競えるのもポイントです。

本記事では、発売直後時点で判明している公式情報と仕様をベースに、「番組ファン目線での再現度」「新要素ハンターモードの魅力」「オンライン対戦の遊びやすさ」「親子・キッズ向けとしてどうか」といった観点から、忖度なしの第一印象レビューをまとめていきます。番組コラボ系ゲームにありがちな“惜しいポイント”についても触れつつ、「クリスマスや年末年始の1本としてアリかどうか」を判断する材料になる内容を目指します。

作品概要|『逃走中 ハンターVS逃走者! キミはどっちで勝利できるか!?』ってどんなゲーム?

『逃走中 ハンターVS逃走者! キミはどっちで勝利できるか!?』は、フジテレビの人気バラエティ番組「逃走中」を題材にした、ディースリー・パブリッシャーの最新“逃走アクション”ゲームです。プレイヤーは逃走者となり、制限時間内にハンターから逃げ続けて賞金を稼ぐおなじみのルールに加えて、自分がハンターになって逃走者を捕まえる「ハンターモード」、逃走者チームとハンターチームに分かれて戦う「ハンターVS逃走者モード」など、シリーズ初のモードを収録。Switch 2/Switchではオフライン最大4人、およびオンライン最大12人で対戦でき、番組さながらのスリルと駆け引きをマルチプレイで楽しめるのが特徴です。

作品データ(基本情報リスト)

  • タイトル:逃走中 ハンターVS逃走者! キミはどっちで勝利できるか!?
  • メーカー/発売元:ディースリー・パブリッシャー(D3PUBLISHER)
  • 原作・ベース:フジテレビ系バラエティ番組「逃走中」
  • ジャンル:逃走アクション
  • 対応機種:Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PC(Steam)
  • 発売日:
    • Nintendo Switch 2/Nintendo Switch版:2025年12月4日
    • Steam版:2026年1月29日 予定
  • プレイ人数:
    • Switch 2/Switch版:1人(おすそわけ・ローカル通信時 最大4人/オンライン通信時 最大12人)
    • Steam版:1人(オンライン通信時 最大12人)
  • CERO:A(全年齢対象)
  • 価格目安:
    • Switch 2/Switch版:パッケージ版/ダウンロード版 税込4,950円
    • Steam版:税込4,950円
  • 主なゲームモード:逃走者として賞金を目指すメインモード/ハンターモード/ハンターVS逃走者モード(オンラインランキング対応)
  • 収録言語:日本語・英語(音声・テキスト)

逃走中 ハンターVS逃走者の良かった点

Nintendo Switch『逃走中 ハンターVS逃走者』のゲームプレイをイメージした画像。黒いスーツとサングラスを着用したハンターたちが都市の中を一斉に走る迫力あるシーン。

1.シリーズ初の「ハンターモード」で“追う側”の快感も味わえる

これまでの逃走中ゲームは、「逃げる側=逃走者」としてハンターから逃げ切るのが基本でしたが、本作ではシリーズ初の「ハンターモード」を収録。自分がハンターを操作して逃走者を追いかけ、次々と確保していくプレイが楽しめます。

番組を見ていて「一度でいいからハンターをやってみたい」と感じていた層にとっては、まさに夢が叶うモード。逃走者モードとは逆方向のスリルが味わえるのは、本作ならではの大きな売りです。


2.最大12人のオンライン対戦でワイワイ遊べる

Switch/Switch 2版ともに、オンラインでは最大12人(ハンター4人・逃走者8人)での対戦に対応。シリーズ初の本格的なオンライン対戦機能が搭載されており、ランダムマッチで知らないプレイヤーと遊ぶのはもちろん、フレンド同士で集まっての対戦も可能です。

「逃走者モード」と「ハンターVS逃走者モード」の全5ステージがオンライン対戦に対応しているため、番組さながらのドタバタをみんなで共有できるのは強み。家族や友だちとボイスチャットを繋ぎながら遊ぶと、一気に“番組の中に入った感”が増しそうです。


3.オリジナルの5ステージとミッション構成で番組らしさを再現

マップは「不思議の国」「空港」「波止場」「ファンタジー」「ダイバーシティ」という、今作オリジナルの全5ステージを収録。どれも番組の雰囲気を意識したテーマになっており、エリアごとに見た目やギミックがはっきり違う構成です。

各ステージには番組同様、逃走者を翻弄するさまざまなミッションが用意されていて、「ただ逃げるだけ」にならないようにメリハリが付けられています。短時間でも“逃走中らしい展開”が体験しやすい設計になっているのは、テレビ番組原作ゲームとして好印象です。


4.「逃走者」「ハンター」「ハンターVS逃走者」の3モードできちんと遊び分けできる

本作には、従来型の「逃走者モード」に加え、新規の「ハンターモード」、そしてハンターと逃走者に分かれて戦う「ハンターVS逃走者モード」が収録されています。

1人で黙々とミッションをこなしたいときは逃走者モード、ガッツリ“追う側”を堪能したいときはハンターモード、オンラインでワイワイ遊ぶときはハンターVS逃走者モード、とシチュエーション別に選べるため、遊びのバリエーション自体はしっかり確保されています。


5.CERO A&シンプル操作でキッズ〜ファミリー層と遊びやすい

CEROレーティングはA(全年齢対象)で、番組ベースの逃走アクションということもあり、内容的にも全年齢向け。必要容量も1.5GBと比較的軽めで、Switch/Switch 2本体に入れておきやすいのも現実的なポイントです。

番組を見ている子どもと一緒に遊びたいファミリー層にとって、「難しいコンボや複雑な操作を覚えなくても、“逃げる・追う”のわかりやすい遊びで盛り上がれる」タイプのタイトルになっているのは強みと言えそうです。

気になった点・人を選びそうなところ

1.ゲームループはやや単調になりがち

「逃げる/追う」という軸はハッキリしている反面、基本的なゲームルールは全モードを通して共通で、ステージ数も現時点では5種類に絞られています。
ミッション内容やギミックで変化は付けられているものの、長時間遊ぶとどうしても“同じことの繰り返し感”が出てきそうな構成で、がっつり一人でやり込むタイプのゲームというよりは「みんなで集まったときに起動するパーティ用ツール」という立ち位置に近い印象です。


2.ソロプレイ主体だと物足りなさを感じる可能性

本作は1人プレイにも対応しているものの、目玉はやはり最大12人で遊べるオンライン対戦や、複数人での対戦モードにあります。
公式情報を見てもオンラインランキングやVSモードを強く押し出しているため、オフラインでCPU相手に遊ぶだけだと、コンテンツ寿命や緊張感の面で物足りなさを感じる可能性があります。番組ファンであっても「基本はオンラインか身内対戦で回してなんぼ」という前提で考えておくと、ギャップが少なそうです。


3.Switch 2版とSwitch版で商品が分かれており、セーブ互換がない

Nintendo Switch 2版とNintendo Switch版は、eショップ上で別商品として販売されており、公式ストアの説明では「本作とセーブデータの互換性、追加コンテンツの互換性はありません」と明記されています。
つまり、後から本体を買い替えた場合に“そのまま続きを引き継ぐ”といった遊び方は前提になっておらず、「どの機種で遊ぶか」を最初に決めておいた方が良いタイトルです。マルチプラットフォーム展開自体はありがたい一方で、このあたりの仕様は購入前に知っておきたいポイントだと感じました。


4.CPU仲間の動きなど“細かいAIの詰め”には不安あり

週刊ファミ通のレビューコメントでも「CPUの仲間はもう少し頑張ってほしい」といった指摘が出ており、逃走者側で遊ぶ際の味方AIの挙動については、早くもやや不安要素として挙げられています。
オンライン前提であればそこまで気にならないかもしれませんが、「ソロ中心でCPUと一緒にミッションをこなしたい」というプレイスタイルだと、AIの挙動がストレス源になる可能性はありそうです。ここは今後のアップデートや調整が入るかどうかも含めて、しばらく様子を見たいポイントです。

逃走中 ハンターVS逃走者ならではの魅力

『逃走中 ハンターVS逃走者』の公式ロゴ画像。ゲームタイトルと共に岩石風の背景に浮かぶ印象的なデザインが特徴。

1.「番組フォーマット」がそのままゲームの“分かりやすさ”になっている

一番の強みはやはり、「逃走中」という番組フォーマットそのものがゲームと相性抜群な点です。制限時間、ハンター、賞金、ミッションといった要素はテレビでおなじみなので、ゲーム慣れしていない人でもルール説明がほとんどいらずにプレイに入っていけます。対戦ゲームとしてはかなり珍しく、「番組を見たことがある=ほぼチュートリアル済み」の状態からスタートできるのは、本作ならではの武器です。

2.“逃げる側”だけでなく“追う側”の楽しさも一作で味わえる

今回は従来どおりの逃走者モードに加えて、ハンターモードとハンターVS逃走者モードが初収録されていることで、「逃げる」「追う」「チーム戦」という3つの遊び方を1本で回せるようになりました。
これにより、「最初は逃走者で走り回って、慣れてきたらハンターで本気追跡」に切り替えたり、オンラインで友だち同士のチーム分けを変えながら遊んだりと、同じメンバーでも遊び方を変えやすくなっています。番組の“もし自分がハンターだったら?”という妄想を、ちゃんとゲームとして形にしてくれたのは本作ならではのポイントです。

3.キッズ〜ライト層向けの“年末年始の1本”としてちょうどいいポジション

CERO A、分かりやすいルール、最大12人オンライン、価格帯4,950円という条件が揃っていて、「ゲームにそこまで詳しくないけど、逃走中は家族でよく見ている」という層にぴったりな作りになっています。
ゲームとしての奥深さややり込み要素は、コアゲーマー目線だと物足りない部分もありそうですが、“みんなが知っているIP”かつ“子どもでもすぐ理解できるルール”という組み合わせは強く、年末年始や長期休みに1本入れておくタイトルとしてはかなりハマりそうな印象です。

忖度なしスコア

テレビ番組「逃走中」との親和性は非常に高く、シリーズ初のハンターモードや最大12人オンラインによって“遊びの幅”がしっかり広がった一作という印象です。一方で、ソロ中心だと単調さやAI挙動の荒さが気になる場面もあり、完全に万人向けというよりは“マルチで盛り上がってこそ”のタイトル。番組ファン・キッズ・ファミリー層には刺さる一方、ゲーム的な深さを求める層には物足りなさも残る、明確にターゲットが分かれる作品です。

評価項目スコア
ゲームコンセプト・アイデア8.2 / 10
ステージ構成・ミッションの面白さ7.0 / 10
操作性・遊びやすさ7.2 / 10
オンライン・マルチプレイの楽しさ8.0 / 10
ソロプレイの満足度(CPU挙動含む)6.2 / 10
コスパ・親子/キッズ向けのおすすめ度7.8 / 10
総合スコア(暫定)7.4 / 10

番組フォーマットの強さとハンターモード&最大12人オンラインの相性は良く、マルチ前提ならしっかり盛り上がれるポテンシャルを持ったタイトルです。一方で、ステージ数やゲームループの単調さ、CPUの挙動などソロプレイ主体だと粗さも目立つため、番組ファンやファミリー層向けの“みんなで遊ぶ用ソフト”としておすすめしたい一本というのが現時点での暫定評価です。今後のアップデートやオンライン人口の推移次第では、スコアを見直す可能性があります。

番組の分かりやすいルールをそのままゲーム化した安定感があり、
とくにハンターモードとオンライン12人対戦は“逃走中らしさ”を強く感じられる要素です。
ただしソロ中心だと単調さが目立つため、家族や友だちと遊ぶ前提の一本として評価が安定します。

逃走中 ハンターVS逃走者! キミはどっちで勝利できるか!? -Switch

テレビ番組「逃走中」の緊張感ある鬼ごっこをゲームで再現したアクションタイトル。 逃走者としてハンターから逃げ切るだけでなく、ハンター側として逃走者を追い詰めるプレイも可能で、 家族や友だちとワイワイ遊べるパーティゲームとしても楽しめます。

価格・在庫・特典内容は変動します。購入の際は各ショップの最新情報をご確認ください。

総評|“逃走中らしさ”を手軽に味わえる一方で、遊び方がハッキリ分かれる一本

『逃走中 ハンターVS逃走者!』は、テレビ番組としての知名度とゲームの相性が非常に良く、“逃げる・追う”という直感的なルールがそのまま魅力になっている作品です。シリーズ初のハンターモードや最大12人オンラインにより、これまで以上に“番組の世界に入った感”が味わえる拡張性を持っています。とくに家族や友だちとワイワイ遊ぶ場面では本領を発揮し、子どもから大人まで盛り上がれる遊びやすさがあります。

一方で、ソロプレイに重点を置くとステージ数の少なさやゲームループの単調さ、CPU挙動の粗さなどが気になりやすく、“一人でやり込むタイプ”のゲームではない点は明確です。本作を最大限楽しむには、オンラインやローカル対戦を中心に遊ぶことが前提になるでしょう。

総じて、番組ファン・キッズ・ファミリー層にとっては期待どおりの“手軽に楽しめる逃走アクション”であり、年末年始や休日のパーティ用タイトルとして非常に扱いやすい一本。一方、深いストーリー性や長期的なやり込みを求めるユーザーにはやや物足りなさが残るため、自分の遊び方と相性が合うかどうかを見極めて購入したい作品です。

【権利表記】
© フジテレビジョン
© D3 PUBLISHER
Nintendo Switch/Nintendo Switch 2 は任天堂の商標です。
記事内で使用している作品名・画像・映像の著作権は各権利者に帰属します。

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