テック/ライフハック系 デジタル文化 連載/特集

Windows 10は2025年10月14日で完全終了|あと2週間でやるべき“引っ越し最終チェック”

Windows 10、10月14日で完全終了へ

2025年10月14日(火)、ついにWindows 10のサポートが完全終了します。
これは定例の月例更新やセキュリティ修正が受けられなくなることを意味し、多くのユーザーにとって“引っ越しの最終期限”となります。

残された期間はあと2週間。
対応PCならWindows 11へアップグレード、不可能なら新しいPCへの買い替え、あるいは1年間だけ延命できる「ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)」の活用が現実的な選択肢です。

本記事では、終了日までに必ず確認しておきたい「引っ越し最終チェックリスト」と、間に合わない場合の延命策を正確な情報に基づいて解説します。

まず結論:取れる選択肢は3つ

Windows 10のサポート終了まで、もう残り2週間。
「何から始めればいいの?」と迷っている方も多いと思います。

実は選択肢は大きく3つしかありません。
どれを選ぶかによって、これからの2週間の過ごし方が大きく変わります。

① Windows 11へアップグレードする

一番シンプルで安心なのが、現在のPCをそのままWindows 11にアップグレードする方法です。
条件は、PCがWindows 11のシステム要件(TPM 2.0やSecure Bootなど)を満たしていること。

「PC正常性チェックアプリ」で互換性を確認できるので、まずはそこから始めましょう。
対応していれば、Windows Updateや公式インストールアシスタントから移行できます。

② 新しいPCを購入して“丸ごと引っ越し”

もし今のPCが古くて要件を満たさない場合は、新しいPCへの買い替えが現実的です。
10月14日以降はWindows 10のまま使い続けるのはセキュリティ上リスクが高いため、「買い替え+データ移行」を一度に終わらせるのが安全です。

最近は移行用ソフトやクラウド同期も進化しており、以前より引っ越しはスムーズになっています。
周辺機器の買い替えも同時に検討しておくと安心です。

③ 延命策:消費者向けESUを利用する

「どうしても時間が足りない」「すぐにはPCを買い替えられない」――。
そんな場合に限り、マイクロソフトが用意している“延命策”が「ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)」です。

この制度を使うと、2026年10月13日までの1年間だけ、Windows 10にセキュリティ更新を受け取ることができます。
ただし対象は個人利用のPCに限定され、企業管理下の端末などは含まれません。
また、これはあくまで“一時しのぎ”。本格的な移行計画は必ず必要になります。

影響範囲の正確な整理

Windows 10のサポートが終わる――。
この一文だけ聞くと「じゃあ、普通に使い続けられるのでは?」と思う方も多いかもしれません。
ですが、ここでいう“サポート終了”は、単なるお知らせではなく、とても重要な意味を持ちます。

セキュリティ更新が止まる

まず一番の問題は、毎月のセキュリティ更新が止まることです。
ウイルスや不正アクセスの穴が見つかっても、修正が届かなくなります。
ネットに繋いだ瞬間から、リスクは少しずつ膨らんでいく――これがサポート終了の本質です。

技術サポートも終了

さらに、マイクロソフトの公式サポート窓口も対象外になります。
困ったときに頼れる場所がなくなるため、不具合やトラブルを自己解決しなければならなくなります。
特にビジネス利用では、この点が大きな不安材料になります。

Microsoft 365アプリへの影響

「WordやExcelはまだ使えるの?」と心配する声も多いでしょう。
動作自体は続けられますが、Windows 10上でのサポートは終了します。
ただし救済措置として、セキュリティ更新だけは2028年10月10日まで提供予定です。
あくまで“移行のための猶予”と考えておくと安心です。

特殊なエディションの扱い

なお、教育機関や企業向けのLTSC版(長期サービスチャネル)などは、別のライフサイクルでサポートが続きます。
ただし一般のユーザーが使っているHomeやProは、今回の2025年10月14日で一斉終了です。

つまり、サポート終了日を境に、日常のパソコン環境が一気に“自己責任”に切り替わります。
「メールやネットができれば十分」と考える人にこそ、実は大きなリスクが忍び寄るのです。

2週間で終わらせる“引っ越し”タイムライン

ステップ1:まずは互換性チェック

「自分のPCがWindows 11に行けるのか?」を確認するのが出発点。
Microsoft公式の「PC 正常性チェック」を使えば数分で判定できます。
対応ならアップグレード、非対応なら買い替えか延命(ESU)の判断へ。

ステップ2:大事なものを守る準備

写真・書類・メール・パスワードなど、失ったら困るものをバックアップ。
クラウド(OneDriveやGoogle Drive)+外付けHDD、そして念のため回復用USB。
“最低2か所にコピー”を意識すれば安心です。

ステップ3:移行作業の実行

・対応PCなら → Windows UpdateやインストールアシスタントからWindows 11へ。
・買い替えなら → 新PCをセットアップしてデータを移行。
・時間切れなら → Windows 10を1年だけ延命できる「ESU」に登録。

ステップ4:最終チェックと旧PCの処理

新しい環境で、周辺機器やアプリがちゃんと動くか確認。
その後は旧PCのデータを消去し、処分・譲渡に備えます。
ここまで終えれば、10月14日以降も安心して使えます。

互換性と要件の要点(Windows 11)

「自分のPCでWindows 11が動くのか?」――ここが最初の分かれ道です。
ニュースで耳にする“TPM 2.0”や“Secure Boot”という言葉に身構える人も多いと思いますが、ポイントを整理すると意外とシンプルです。

基本の条件

CPU(頭脳):2017年前後以降の比較的新しい世代が対象。古いCPUは残念ながら不可。
メモリ:最低でも4GB。最近のPCならほぼクリア。
ストレージ:64GB以上。空き容量もある程度必要です。
起動方式:古い「BIOS」ではなく「UEFI」という仕組みが必要。
セキュリティ機能:TPM 2.0 と Secure Boot が有効になっていること。

難しく聞こえるけど…

TPMやSecure Bootは「PCを安全に起動するための仕組み」と考えればOKです。
多くのパソコンでは最初から入っていて、設定でオンにすれば条件を満たせる場合もあります。

ただし、無理にBIOSをいじるのはリスクがあるので、自信がない方はメーカーの案内を確認したり、サポートに聞くのが安心です。

互換性の調べ方

マイクロソフトが配布している「PC 正常性チェック」アプリを使えば、数クリックで判定できます。
「対応」か「非対応」かが一目で分かるので、まずはこれを実行するのがおすすめです。

非対応の場合はどうする?

もし結果が「非対応」だった場合、残念ながら“裏技”でインストールする方法もありますが、サポート外となりトラブル時に守られません。
正直に言うと、安全に使い続けたいなら「買い替え」か「ESUで1年だけ延命」が現実的です。

要件は難しく見えても、整理すれば「新しめのPCなら大丈夫」「古ければ厳しい」。
これが大まかな答えです。
だからこそ、まずは互換性チェックから動き出すことが大切なんですね。

最終チェック

  1. Windows Update を手動で最新へ
    スタート → 設定 → Windows Update →「更新プログラムのチェック」。
    必要なら「最新の更新プログラムを優先的に受け取る」をオンにして、初期不具合の修正も早めに取り込みます。
  2. 周辺機器・アプリの動作確認
    プリンター/スキャナー/オーディオIF/キャプチャ、よく使うアプリを一度起動して、印刷・録音・配信・保存など“本番動作”を軽くテスト。問題があればメーカー配布のドライバーを入れ直します(各社サイト参照)。
  3. アカウントと“鍵”の再点検
    2段階認証(Authenticator/SMS)を新環境で有効に。BitLocker を使っている場合は48桁の回復キーの保管場所を必ず確認しておきましょう(Microsoft アカウントのデバイスページ等)。
  4. バックアップの再構成
    新環境側でも自動バックアップが回っているか確認。Windows Backup アプリで、ファイル・設定・アプリなどの保護対象を見直し、外付けHDDにも二重化しておくと安心です。
  5. “戻れる道”の用意(回復USB)
    いざという時に起動できる回復ドライブ(USB)を作成。起動→「ドライブから回復」までの流れを把握しておくと、トラブルでも落ち着いて対処できます。

旧PCの“安全な”処理(3手順)

  1. データの完全リセット
    設定 → システム → 回復 →「このPCをリセット」→「すべて削除する」。
    オプションで「ドライブを完全にクリーンアップ」を選べば、譲渡・廃棄前の消去としてより安全です(Windows 10 は 設定 → 更新とセキュリティ → 回復 から同等操作)。
  2. 物理デバイスの後片付け
    外付けHDD/SDカード/USBメモリ、ICカードリーダー等の“差しっぱなし”を回収。ライセンス系(例:Adobeや音楽ソフト)は必要に応じてサインアウト/解除も済ませます。
  3. 譲渡・廃棄の最終確認
    PC本体のシリアル写真、購入書類の控え、付属品(ACアダプタ等)の有無をチェック。自治体の小型家電回収やメーカーのリサイクル窓口を利用するとスムーズです。

これだけメモ(チェック用ミニリスト)

  • 更新を手動チェックして最新化した
  • 周辺機器と必須アプリを一度“本番動作”で試した
  • 2段階認証・BitLocker回復キーの所在を確認した
  • Windows Backup と外付けで二重バックアップにした
  • 回復USBを作った/起動手順を把握した
  • 旧PCは「すべて削除+クリーンアップ」で初期化した

おすすめ外付けSSD(データ移行の必需品)

Windows 10からの引っ越しで欠かせないのが、大容量データをすばやく安全に移せる外付けSSDです。
中でもおすすめは Samsung Portable SSD T7 Shield

転送速度が速いので写真や動画のコピーもストレスなく終わり、防塵防滴や耐衝撃性能も備えているため、作業中にうっかり落としても安心です。容量はまず1TBを基準に、動画が多い方は2TBを選ぶと余裕があります。

バックアップやデータ移行の“お守り”として、ひとつ持っておくと安心できる1台です。

Samsung Portable SSD T7 Shield 1TB

メーカー:Samsung/容量:1TB
規格:USB 3.2 Gen2(10Gbps)/最大読出:1,050MB/s
保護:IP65(防水・防塵)/耐落下:約3m
📚 Samsung Portable SSD T7 Shield 1TBをチェック(Amazon)

まとめ

Windows 10のサポート終了は、2025年10月14日。
あと2週間でやるべきことは、実はシンプルです。

まずは「自分のPCがWindows 11に対応しているか」を調べる。
対応していればアップグレード、非対応なら買い替え、どうしても無理なら延命策を検討。

そのうえで、写真や書類、パスワードといった大切なデータをバックアップして、新しい環境で動作確認を行う。
最後に旧PCを安全に初期化して手放せば、安心して次のステップに進めます。

終わりが迫ると慌ただしく感じますが、やるべきことを「確認 → バックアップ → 移行 → 最終チェック」と4つに絞れば、誰でも着実に進められます。
10月14日を迎える前に、未来の自分に「準備しておいてよかった」と言えるよう、今のうちに動いておきましょう。

-テック/ライフハック系, デジタル文化, 連載/特集
-,