- 80年代〜2020年代のゲームメーカーTier表で見えてくる“業界の主役交代”
- 1980年代のゲーム業界勢力図|ファミコン革命とアーケードの熱量がぶつかった時代
- 任天堂は1980年代ゲーム業界の絶対的な主役だった
- ナムコはアーケードの王者であり、ファミコン初期の憧れでもあった
- ハドソンはファミコン文化を“イベント化”したメーカーだった
- コナミはファミコンで“職人メーカー”として存在感を高めた
- セガは家庭用では苦戦しながらも、アーケードで強烈な存在感を放っていた
- エニックスは『ドラゴンクエスト』で家庭用RPGの流れを作った
- カプコンは後の怪物化を予感させる“助走の80年代”だった
- タイトーはアーケード文化の重要メーカーとして見逃せない
- テクモは個性派としてファミコン後期に存在感を出した
- Tier外だけど見逃せない1980年代メーカー
- 1980年代まとめ|家庭用ゲームの王者とアーケードの夢が同時に存在した時代
- 1990年代のゲーム業界勢力図|ハード戦争とRPG黄金期が同時に来た時代
- 任天堂は90年代前半の家庭用ゲームを支配していた
- スクウェアは90年代RPG黄金期の主役だった
- セガは90年代の“熱量”だけなら間違いなくSS級だった
- ソニーは90年代後半にゲーム業界の地図を塗り替えた
- カプコンは90年代に格闘ゲームとアクションで一気に怪物化した
- エニックスはドラクエでRPGの国民的ブランドを守り続けた
- コナミは家庭用・アーケード・音楽ゲーム前夜まで幅広く強かった
- ナムコは90年代も強かったが、80年代ほどの支配感ではなかった
- SNKはゲームセンターとネオジオ文化の象徴だった
- ハドソンはPCエンジンとボンバーマンで存在感を維持した
- バンダイはキャラクターゲームと携帯玩具文化で強かった
- Tier外だけど見逃せない1990年代メーカー
- 1990年代まとめ|任天堂一強から、ハード戦争とRPG黄金期へ
- 2000年代のゲーム業界勢力図|PS2・DS・Wiiがゲーム人口を大きく広げた時代
- ソニーはPS2で2000年代前半の家庭用ゲームを支配した
- 任天堂はDSとWiiで“ゲームを遊ぶ人”を一気に広げた
- スクウェア・エニックスは合併によってRPG界の巨大ブランドになった
- カプコンはモンスターハンターで2000年代後半に大きく跳ねた
- バンダイナムコは統合によってIPとアーケードの強さをまとめた
- レベルファイブは2000年代に最も勢いを感じさせた新興メーカーのひとつ
- コナミはスポーツ・音楽ゲーム・携帯機で存在感を維持した
- セガはハード撤退後もソフトメーカーとして存在感を残した
- アトラスはペルソナとメガテンで固定ファンを強めた
- フロム・ソフトウェアはまだ“怪物化前夜”だった
- コーエーは無双シリーズで2000年代に強い存在感を持った
- ハドソンは桃鉄・ボンバーマンを残しながら存在感が薄れていった
- Tier外だけど見逃せない2000年代メーカー
- 2000年代まとめ|高性能ゲームとライト層拡大が同時に進んだ時代
- 2010年代のゲーム業界勢力図|スマホゲームの台頭と和ゲー再評価が同時に進んだ時代
- 任天堂はSwitchで“据え置きと携帯”の境界を壊した
- ソニーはPS4で世界市場に強い家庭用ゲームの流れを作った
- フロム・ソフトウェアは2010年代に世界的メーカーへ変わった
- カプコンは2010年代後半から完全復活へ向かった
- スクウェア・エニックスは巨大ブランドを抱えつつ評価が分かれた
- Cygamesはスマホ時代の新興勢力として台頭した
- ガンホーは『パズドラ』でスマホゲーム時代を切り開いた
- ミクシィは『モンスト』でスマホゲームのもうひとつの巨大軸を作った
- バンダイナムコはIPとキャラクターゲームで安定した強さを維持
- セガは龍が如く・アトラス・オンライン系で存在感を維持した
- アトラスは『ペルソナ5』で世界的評価を大きく高めた
- レベルファイブは『妖怪ウォッチ』で社会現象を起こしたが、評価は難しい
- コーエーテクモは無双・アトリエ・歴史系で安定した存在感
- Tier外だけど見逃せない2010年代メーカー
- 2010年代まとめ|家庭用ゲームとスマホゲームが同時に主役になった時代
- 2020年代のゲーム業界勢力図|世界市場・配信・スマホ巨大IPがすべて重なった時代
- 任天堂はSwitchで2020年代も王者級の存在感を維持した
- カプコンは2020年代に“完全復活した和ゲー大手”の代表になった
- HoYoverseは2020年代のゲーム業界に新しい基準を持ち込んだ
- フロム・ソフトウェアは『ELDEN RING』で世界的評価を決定づけた
- ソニーはPS5時代に入ってもプラットフォームとして強い
- Cygamesはスマホから家庭用・PCへ広がる存在になった
- セガは“復活途中”の空気を持つメーカーになった
- バンダイナムコはIP展開と大型タイトルの受け皿として強い
- スクウェア・エニックスはA評価が一番難しい
- アトラスは世界的評価を伸ばしながらも規模ではA
- コーエーテクモは堅実だが2020年代も見逃せない
- KONAMIは復活の兆しを見せ始めた
- レベルファイブは復活期待枠としてAに置く
- Tier外だけど見逃せない2020年代メーカー
- 2020年代まとめ|ゲーム業界は“国内メーカーの順位表”では語れなくなった
- なぜ“格”と“勢い”は違うのか
- 売上だけでTierを決めると、ゲーム史の面白さが消えてしまう
- Tier外メーカーを拾う意味
- “強かったメーカー”と“忘れられないメーカー”は少し違う
- 10年区切りで見ると、ゲーム業界の主役交代がわかりやすい
- 任天堂はなぜ40年以上Tier上位に残り続けるのか
- セガは“勝者ではなかったからこそ”語りたくなるメーカー
- スクウェア・エニックスは“格”と“期待値”が高すぎるメーカー
- カプコンは“復活したメーカー”として2020年代に最も美しい流れを作った
- HoYoverseを入れることで、2020年代らしさが出る
- まとめ|ゲーム業界Tier表は“時代の主役交代”を見る地図である
80年代〜2020年代のゲームメーカーTier表で見えてくる“業界の主役交代”

ゲーム業界の歴史を振り返るとき、単純に「どのメーカーが一番すごいのか」で比べるのは、かなり難しいものがあります。
任天堂、セガ、ナムコ、コナミ、カプコン、スクウェア、エニックス、ソニー、バンダイナムコ、フロム・ソフトウェア、Cygames、HoYoverse――。
名前を並べるだけでも、家庭用ゲーム、アーケード、RPG、格闘ゲーム、携帯ゲーム機、オンラインゲーム、スマホゲーム、世界市場と、時代によって主役が大きく変わってきたことがわかります。
そこで今回は、1980年代から2020年代までのゲーム業界を、あえて「勢力図」としてTier表で振り返っていきます。
ただし、これは単純な売上ランキングでも、名作ランキングでもありません。
ここで見るのは、その年代にどれだけゲーム業界を動かしたか。ハードの支配力、ソフトの影響力、社会現象化、新ジャンルの開拓、ユーザーへの浸透度、後世への影響などを総合した“時代支配力”です。
そのため、歴史的には非常に重要なメーカーでも、ある年代ではTier外になることがあります。逆に、会社規模では大手に及ばなくても、その時代の空気を変えたメーカーは高く評価します。
たとえば、90年代のセガはどこまで高く見るべきなのか。
スクウェアの全盛期はいつだったのか。
カプコンはどの時代に再び怪物メーカーへ戻ったのか。
フロム・ソフトウェアはいつから世界的存在になったのか。
HoYoverseを2020年代のゲーム業界Tierに入れるべきなのか。
こうした議論が生まれるところに、この企画の面白さがあります。
この記事では、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代に分けて、各時代のゲームメーカー勢力図を整理していきます。さらに、Tier表には入りきらないものの、その年代を語るうえで見逃せないメーカーやブランドも取り上げながら、日本のゲーム業界がどのように主役を入れ替えてきたのかを振り返っていきます。
1980年代のゲーム業界勢力図|ファミコン革命とアーケードの熱量がぶつかった時代
1980年代のゲーム業界を語るうえで、中心にあるのはやはりファミリーコンピュータです。
任天堂のファミリーコンピュータは1983年7月15日に発売され、家庭用ゲーム機のあり方を大きく変えました。任天堂公式のファミコン年表でも、1983年7月15日発売として記録されています。
それ以前にも家庭用ゲーム機やパソコンゲーム、アーケードゲームは存在していました。
しかし、ファミコンの登場によって、ゲームは「ゲームセンターに行って遊ぶもの」から、「家庭で夢中になるもの」へと一気に変わっていきます。
この時代の主役は、任天堂だけではありません。
アーケードで圧倒的な存在感を持っていたナムコ。
ファミコン文化を盛り上げたハドソン。
アーケードと家庭用の両方で存在感を見せたコナミ、セガ、カプコン。
そして『ドラゴンクエスト』で家庭用RPGの流れを作ったエニックス。
1980年代は、ゲーム業界の土台が一気に作られた時代でした。
| Tier | メーカー | 位置づけ |
|---|---|---|
| SS | 任天堂、ナムコ | 家庭用ゲームとアーケードの中心を作った存在 |
| S | ハドソン、コナミ、セガ | ファミコン文化・アーケード文化を大きく盛り上げた存在 |
| A | エニックス、カプコン、タイトー、テクモ | ジャンルの可能性を広げ、後の時代へつながった存在 |
| B | ジャレコ、サンソフト、アイレム、データイーストなど | ファミコン初期〜中期を支えた個性派メーカー |
任天堂は1980年代ゲーム業界の絶対的な主役だった
1980年代のSS筆頭は、やはり任天堂です。
これはほとんど議論の余地がないと思います。
理由は、単にファミコンを発売したからではありません。
任天堂は、家庭用ゲーム機そのもののイメージを作り、ソフトラインナップを整え、サードパーティを巻き込み、ゲームを子どもたちの生活の中心に押し上げました。
『マリオブラザーズ』は1983年9月9日にファミコン用ソフトとして発売され、任天堂公式でもマリオシリーズ第1作として紹介されています。
そして1985年には『スーパーマリオブラザーズ』が登場します。
ここから、ファミコンは単なるゲーム機ではなく、「家にあると友だちが集まるもの」になっていきました。
任天堂のすごさは、ハードとソフトの両方で時代を作ったことです。
ファミコン本体。
マリオ。
ゼルダ。
メトロイド。
ディスクシステム。
そしてサードパーティを巻き込んだ巨大なソフト市場。
1980年代のゲーム業界は、任天堂を中心に回っていたと言っても過言ではありません。
この時代の任天堂は、メーカーというより「家庭用ゲーム文化そのもの」を作った存在でした。
ナムコはアーケードの王者であり、ファミコン初期の憧れでもあった
任天堂と並んでSSに置きたいのが、ナムコです。
1980年代のナムコは、アーケードゲームの華やかさを家庭用ゲームに持ち込んだ存在でした。
バンダイナムコエンターテインメントの公式ヒストリーでも、ナムコは80年代に『パックマン』が大ヒットしたことが紹介されています。
また、任天堂公式のファミコン年表では、ナムコの『ギャラクシアン』が1984年9月7日にファミコン参入第1弾ソフトとして紹介されており、ナムコがファミコンでもっとも多くタイトルを発売したメーカーであることにも触れられています。
この時代のナムコには、独特のブランド感がありました。
『ギャラクシアン』
『パックマン』
『ゼビウス』
『マッピー』
『ドルアーガの塔』
『ワルキューレの冒険』
『ドラゴンバスター』
ナムコのゲームは、どこか大人っぽく、アーケードの匂いがあり、ファミコンの中でも少し特別に見えました。
当時の子どもにとって、ナムコのカートリッジには「ゲーセンのすごいゲームが家に来た」という感覚があったはずです。
任天堂が家庭用ゲーム機の中心を作ったとすれば、ナムコはアーケードの夢を家庭に持ち込んだ存在でした。
1980年代のSSに置く理由は、そこにあります。
ハドソンはファミコン文化を“イベント化”したメーカーだった
ハドソンは1980年代のSに置きたいメーカーです。
ハドソンのすごさは、単にソフトを出したことではありません。
ファミコン文化を、子どもたちのイベントに変えたことです。
任天堂公式のファミコン年表でも、ハドソンが全国を回るゲーム大会「全国キャラバン大会」の第1回を開催し、その中で社員だった高橋利幸氏が“高橋名人”として人気を集めたことが紹介されています。
この影響は大きいです。
ゲームは家で遊ぶもの。
でも、うまい人は大会に出る。
名人がいて、連射があって、攻略があって、子どもたちが熱狂する。
ハドソンは、ファミコンを“遊ぶもの”から“参加する文化”へ広げました。
『ボンバーマン』
『スターソルジャー』
『チャレンジャー』
『高橋名人の冒険島』
『迷宮組曲』
このあたりのタイトルは、1980年代のファミコン少年文化とかなり深く結びついています。
任天堂やナムコほど業界全体を支配したわけではありません。
しかし、ファミコンブームを子どもたちの熱量として広げた功績は大きい。
だからハドソンはSがしっくりきます。
コナミはファミコンで“職人メーカー”として存在感を高めた
コナミも1980年代のSです。
コナミはアーケードでも強く、ファミコンでも非常に存在感のあるメーカーでした。
コナミ公式の商品史では、『がんばれゴエモン!からくり道中』がファミコン初の大容量2メガROM採用タイトルとして紹介されています。
また、コナミはファミコン向けに多くの人気作を展開し、公式ニュースでも『がんばれゴエモン』シリーズや『コナミワイワイワールド』など、ファミコンタイトル44作品の音源を収録したCD-BOXが紹介されています。
1980年代のコナミには、ゲーム作りのうまさがありました。
『グラディウス』
『ツインビー』
『悪魔城ドラキュラ』
『がんばれゴエモン』
『コナミワイワイワールド』
『火の鳥 鳳凰編 我王の冒険』
アクション、シューティング、キャラクターゲーム、音楽。
どれもファミコン時代の記憶に残るものばかりです。
コナミは、任天堂のようにハードを支配したわけではありません。
ナムコのようにアーケードの王者感を家庭に持ち込んだとも少し違います。
しかし、ファミコンのソフトメーカーとしての完成度、音楽、操作感、キャラクター性は非常に高かった。
1980年代のSには十分入る存在だと思います。
セガは家庭用では苦戦しながらも、アーケードで強烈な存在感を放っていた
セガも1980年代のSです。
ただし、任天堂やナムコとは少し評価軸が違います。
家庭用ゲーム機としては、ファミコンに対してセガは大きな壁にぶつかりました。
セガは1983年に家庭用ゲーム機『SG-1000』を発売し、その後もセガ・マークIII、マスターシステムへと展開していきます。セガ公式の歴史ページでも、1980年代の家庭用ハードやアーケードタイトルの流れが確認できます。
ただ、1980年代の日本国内で家庭用ゲーム機としての支配力を見るなら、任天堂との差は明確でした。
それでもセガをSに置く理由は、アーケードの存在感です。
セガは大型筐体、体感ゲーム、ゲームセンターの迫力という意味で、非常に強いメーカーでした。
家庭用ゲーム機だけを見ると、セガの評価は下がるかもしれません。
しかし、1980年代のゲーム業界を「家庭用+アーケード」で見るなら、セガを外すことはできません。
むしろ、セガはこの時代に「家では味わえないゲーム体験」を作っていたメーカーです。
ファミコンが家庭の中心なら、セガはゲームセンターの熱量を背負っていた存在。
その意味でSに置きます。
エニックスは『ドラゴンクエスト』で家庭用RPGの流れを作った
エニックスは1980年代のAに置きます。
ただし、これはかなり強いAです。
理由はもちろん『ドラゴンクエスト』です。
初代『ドラゴンクエスト』は1986年5月27日にファミコン用ソフトとして発売され、家庭用ゲーム機向けRPGとして大きな意味を持つ作品になりました。nippon.comの記事でも、1986年5月27日にエニックスからファミコン用ソフトとして発売されたこと、さらに『ドラゴンクエストIII』では発売前日から行列ができるほどのブームになったことが紹介されています。
『ドラゴンクエスト』以前にもRPGは存在していました。
しかし、家庭用ゲーム機で、子どもたちにもわかりやすく、物語を進め、レベルを上げ、町で情報を聞き、冒険するという体験を広く浸透させた功績は非常に大きいです。
『ドラゴンクエストII』
『ドラゴンクエストIII』
この流れで、エニックスは日本の家庭用RPGの中心になっていきます。
ではなぜSSやSではなくAなのか。
1980年代全体のメーカー勢力として見ると、任天堂やナムコのように業界全体を支配したわけではなく、コナミやハドソンのように多数のファミコン文化を作ったわけでもありません。
しかし、RPGというジャンルに与えた影響は絶大です。
だからA。
そして90年代以降は、さらに上に行く可能性があります。
カプコンは後の怪物化を予感させる“助走の80年代”だった
カプコンも1980年代ではAです。
カプコン公式の会社沿革では、1985年に業務用ビデオゲーム『戦場の狼』『魔界村』を発売し、1985年12月には家庭用テレビゲーム第1弾としてファミコン用ソフト『1942』を発売。1987年には業務用『ストリートファイター』、同年12月にはファミコン用『ロックマン』を発売したことが確認できます。
このラインナップを見ると、カプコンは1980年代の時点ですでにかなり強いです。
『魔界村』
『戦場の狼』
『1942』
『ロックマン』
『ストリートファイター』
ただ、カプコンが本当に業界の怪物として爆発するのは、1990年代の『ストリートファイターII』以降です。
1980年代は、その前段階。
アーケードで技術とセンスを磨き、ファミコンで家庭用市場にも入り、後の大爆発に向けて土台を作った時代です。
『ロックマン』第1作が1987年にファミコン向けアクションゲームとして発売されたことは、カプコン公式のロックマンシリーズ紹介でも確認できます。
1980年代のカプコンは、まだSSではない。
しかし、後の90年代、2000年代、2020年代まで続く強さの原型がすでにあります。
だからAに置くのが自然です。
タイトーはアーケード文化の重要メーカーとして見逃せない
タイトーも1980年代ではAに入れたいメーカーです。
『スペースインベーダー』は1978年の作品なので厳密には70年代ですが、その影響は80年代のゲームセンター文化にも強く残っていました。
タイトーはアーケードゲームの歴史を語るうえで非常に重要な会社です。
家庭用ゲーム機のファミコン時代だけで見ると、任天堂、ナムコ、コナミ、ハドソンほどの存在感ではないかもしれません。
しかし、ゲームセンター文化を含めた1980年代の業界勢力図では、タイトーを外すのは不自然です。
家庭用ゲームだけを見ればA下位かB。
アーケードまで含めればA。
今回の記事では「ゲーム業界全体」の勢力図なので、タイトーはAに置きます。
テクモは個性派としてファミコン後期に存在感を出した
テクモも1980年代ではAに入れたいメーカーです。
テクモは後の『忍者龍剣伝』『キャプテン翼』などで、ファミコン時代に強い個性を出しました。
特に『忍者龍剣伝』は、アクションゲームでありながら映画的なビジュアル演出を入れた作品として記憶されています。
また『キャプテン翼』は、スポーツゲームでありながらコマンド選択式の独自システムを採用し、キャラクターゲームの新しい形を作りました。
テクモは任天堂やナムコのような支配者ではありません。
しかし、80年代末から90年代にかけて、「このメーカーにしかない味」を持っていた会社です。
Tierで言えばA下位〜B上位で迷うところですが、独自性と後世への印象を評価してAに置きます。
Tier外だけど見逃せない1980年代メーカー
1980年代は、Tier表に入れきれない個性派メーカーも非常に多い時代です。
ここを拾わないと、ファミコン時代の空気はかなり薄くなってしまいます。
ジャレコ
ジャレコは、1980年代ファミコン文化を語るうえで妙に記憶に残るメーカーです。
『忍者じゃじゃ丸くん』
『シティコネクション』
『燃えろ!!プロ野球』
ゲーム史の中心を支配したわけではありません。
しかし、ファミコン初期〜中期の棚には確実に存在感がありました。
ジャレコのゲームには、少し不器用で、でも妙に忘れられない空気があります。
こういうメーカーを拾うことで、Tier表が単なる王者一覧ではなく、当時のゲーム売り場のリアルに近づきます。
サンソフト
サンソフトも見逃せません。
『いっき』のように、今では別の意味で語り継がれる作品もありますが、サンソフトはファミコン時代に独特の存在感を持っていました。
後年の評価では、音楽の良さや、移植・アクションゲームの作り込みで再評価されることもあります。
王道の大手ではないけれど、記憶に残る。
1980年代のTier外枠にはぴったりのメーカーです。
アイレム
アイレムも重要です。
『スペランカー』の存在は、もはやゲーム史の伝説です。
主人公がすぐに倒れる、難しい、理不尽、でもなぜか語りたくなる。
こうした作品は、売上や市場支配力だけでは測れません。
アイレムは、後のシューティングやアーケード系作品でも存在感を持ちますが、1980年代のファミコン文脈では『スペランカー』の記憶が非常に強いです。
Tier表には入らなくても、1980年代ゲーム文化を語るなら外せないメーカーです。
1980年代まとめ|家庭用ゲームの王者とアーケードの夢が同時に存在した時代
1980年代のゲーム業界勢力図をまとめると、中心にいたのは任天堂とナムコです。
任天堂はファミコンによって、家庭用ゲームの時代を作りました。
ナムコはアーケードの名作群とファミコン参入によって、ゲームらしい華やかさを家庭に持ち込みました。
その周囲で、ハドソンは全国キャラバンや高橋名人を通じて、ファミコン文化をイベント化しました。
コナミは職人メーカーとして、アクション、シューティング、音楽、キャラクター性で存在感を高めました。
セガは家庭用では苦戦しながらも、アーケードで独自の熱量を持ち続けました。
エニックスは『ドラゴンクエスト』で家庭用RPGの巨大な流れを作り、カプコンは後の怪物化へ向けた土台を築きました。
1980年代は、まだゲーム業界のルールが完全には固まりきっていない時代です。
だからこそ、任天堂のような王者もいれば、ナムコのようなアーケードのスターもいて、ハドソンのように子どもたちの熱狂を作るメーカーもいました。
家庭用ゲーム機。
アーケード。
RPG。
シューティング。
アクション。
キャラクターゲーム。
ゲーム大会。
現在につながるゲーム文化の多くが、この時代に生まれています。
次の1990年代に入ると、勢力図はさらに大きく変わります。
スーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジン、ネオジオ、プレイステーション、セガサターン。
任天堂一強に見えた時代から、ハード戦争とRPG黄金期の時代へ。
ゲーム業界は、いよいよ本格的な“覇権争い”へ入っていきます。
1990年代のゲーム業界勢力図|ハード戦争とRPG黄金期が同時に来た時代
1990年代のゲーム業界は、非常に濃い時代です。
1980年代は、任天堂のファミコンが家庭用ゲームの中心を作った時代でした。
しかし1990年代に入ると、勢力図は一気に複雑になります。
スーパーファミコン。
メガドライブ。
PCエンジン。
ネオジオ。
ゲームボーイ。
PlayStation。
セガサターン。
NINTENDO64。
家庭用ゲーム機だけを見ても、これだけ多くのハードが存在しました。
さらに、アーケードでは格闘ゲームが爆発的に盛り上がり、RPGではスクウェアとエニックスが家庭用ゲームの中心に躍り出ます。
そして1994年12月3日、ソニーの初代PlayStationが日本で発売されます。PlayStation公式の歴史ページでも、初代PlayStationは1994年12月3日に日本で発売されたと紹介されています。
1990年代は、任天堂が引き続き強かった時代でありながら、スクウェア、セガ、ソニー、カプコン、コナミ、SNKなどが、それぞれ違う角度からゲーム業界を動かした時代でもありました。
| Tier | メーカー | 位置づけ |
|---|---|---|
| SS | 任天堂、スクウェア、セガ | 90年代ゲーム業界の空気を大きく動かした中心 |
| S | ソニー、カプコン、エニックス、コナミ | ハード・ジャンル・人気シリーズで時代を動かした存在 |
| A | ナムコ、SNK、ハドソン、バンダイ、タイトー | アーケード・キャラゲー・家庭用市場で強い存在感 |
| B | アトラス、日本ファルコム、チュンソフト、ヒューマンなど | 熱量の高いファン層やジャンル特化で記憶に残る存在 |
任天堂は90年代前半の家庭用ゲームを支配していた
1990年代の任天堂は、引き続きSSです。
1980年代にファミコンで家庭用ゲームの王者となった任天堂は、1990年11月21日にスーパーファミコンを発売します。任天堂公式のファミコン年表にも、ファミコンの後継機としてスーパーファミコンが発売されたことが記録されています。
スーパーファミコンの時代は、家庭用ゲームの表現力が大きく伸びた時代でした。
『スーパーマリオワールド』
『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』
『F-ZERO』
『スーパーメトロイド』
『マリオカート』
『星のカービィ』シリーズ
『MOTHER2』
『スーパードンキーコング』
任天堂自身のソフトだけでも、現在まで続く重要シリーズが多数あります。
さらに、スーパーファミコンはサードパーティの名作も非常に強かった。
スクウェアのRPG。
エニックスの『ドラゴンクエスト』。
カプコンのアクション。
コナミの名作群。
ナムコやハドソンの作品。
任天堂はハードメーカーでありながら、自社ソフトでも強く、サードパーティの舞台としても強かった。
これが90年代前半の圧倒的な強みでした。
一方で、90年代後半に入ると、PlayStationの台頭によって、任天堂の絶対的な支配力は揺らぎ始めます。
それでも、ゲームボーイと『ポケットモンスター』の存在は非常に大きいです。
1996年に登場した『ポケットモンスター 赤・緑』は、90年代後半の任天堂を語るうえで外せません。ゲームボーイという既存ハードに新しい命を吹き込み、携帯ゲーム機文化を再び爆発させました。
つまり1990年代の任天堂は、前半はスーパーファミコン、後半はポケモンとゲームボーイで強さを見せたメーカーです。
家庭用据え置き市場ではソニーに押され始めても、ゲーム文化全体で見るとSSから外すことはできません。
スクウェアは90年代RPG黄金期の主役だった
1990年代のスクウェアもSSです。
この時代のスクウェアは、単なる人気メーカーではありません。
RPGというジャンルを、家庭用ゲームの中心へ押し上げたメーカーでした。
スーパーファミコン時代のスクウェアは、まさに名作の連打です。
『ファイナルファンタジーIV』
『ファイナルファンタジーV』
『ファイナルファンタジーVI』
『ロマンシング サ・ガ』シリーズ
『聖剣伝説2』
『ライブ・ア・ライブ』
『クロノ・トリガー』
『フロントミッション』
この時代のスクウェアは、RPGファンにとって特別な存在でした。
そして1997年1月31日、『ファイナルファンタジーVII』がPlayStation用ソフトとして発売されます。スクウェア・エニックスの公式『FINAL FANTASY VII REMAKE』ページでも、リメイク作品の説明として、原作『FINAL FANTASY VII』が1997年に発売された作品であることが明記されています。
『FFVII』は、単に人気RPGだっただけではありません。
スクウェアがPlayStationへ移ったこと自体が、ゲーム業界の流れを大きく変えました。
それまで任天堂ハードの中心的存在だったスクウェアが、ソニー陣営へ移った。
これは多くのゲームファンにとって衝撃でした。
90年代のスクウェアは、スーパーファミコンでRPG黄金期を作り、PlayStationで次世代の映像表現を見せたメーカーです。
つまり、16ビット時代と32ビット時代の両方で主役だった。
これがSSに置く理由です。
セガは90年代の“熱量”だけなら間違いなくSS級だった
1990年代のセガをSSに置くかどうかは、かなり議論になると思います。
売上や家庭用ハードの最終的な勝敗だけで見れば、任天堂やソニーに届かなかった部分があります。
しかし、このTier表は売上ランキングではありません。
「その時代をどれだけ動かしたか」「どれだけ熱量を生んだか」で見るなら、90年代のセガはSS級です。
メガドライブ。
ゲームギア。
セガサターン。
アーケード。
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』。
『バーチャファイター』。
『デイトナUSA』。
『サクラ大戦』。
家庭用でもアーケードでも、セガは90年代のゲームファンに強烈な印象を残しました。
特にアーケードにおけるセガの存在感は大きいです。
3Dポリゴン時代の到来を感じさせた『バーチャファイター』は、格闘ゲームの歴史において非常に重要な作品でした。
セガサターンも、PlayStationとの競争では最終的に苦戦しましたが、90年代中盤の日本市場では大きな熱量を持っていました。
『バーチャファイター2』
『セガラリー』
『NiGHTS』
『サクラ大戦』
『パンツァードラグーン』
『街』
『グランディア』
セガサターンには、今でも強い記憶に残るタイトルが多くあります。
90年代のセガは、勝者ではなかったかもしれません。
しかし、挑戦者としての存在感、アーケードでの技術力、独自の美学、熱狂的なファン層を考えると、SSに置きたくなるメーカーです。
この記事では、あえて90年代セガをSSに置きます。
理由は、セガが90年代のゲーム業界に「ハード戦争の熱」をもたらした存在だったからです。
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ソニーは90年代後半にゲーム業界の地図を塗り替えた
ソニーは1990年代ではSに置きます。
「PlayStationで業界を変えたのにSSではないのか?」と思う人もいるかもしれません。
たしかに、90年代後半だけで見るならソニーはSS級です。
初代PlayStationは1994年12月3日に日本で発売され、PlayStation公式の歴史ページでも、その後北米・欧州にも展開して成功を収めたことが紹介されています。
ソニーのすごさは、ゲーム業界に新しい空気を持ち込んだことです。
それまでの家庭用ゲームは、どこか子ども向けのイメージが強くありました。
しかしPlayStationは、CD-ROM、3Dポリゴン、スタイリッシュな広告、音楽や映像文化との接続によって、ゲームを少し大人っぽい娯楽へ変えていきました。
『リッジレーサー』
『鉄拳』
『バイオハザード』
『ファイナルファンタジーVII』
『グランツーリスモ』
『パラッパラッパー』
PlayStationには、90年代後半の新しいゲーム文化が詰まっていました。
ではなぜSなのか。
1990年代全体で見ると、前半の主役はまだ任天堂とスーパーファミコンです。
ソニーの本格的な支配は90年代後半から2000年代のPS2時代にかけて強まります。
そのため、90年代全体ではS。
ただし、1995〜1999年だけで切ればSS級。
このあたりは、かなり議論が面白いところです。
カプコンは90年代に格闘ゲームとアクションで一気に怪物化した
カプコンは1990年代ではSです。
1980年代のカプコンは、すでに『魔界村』『ロックマン』『ストリートファイター』などで存在感を出していました。
しかし、本当の怪物化は1990年代です。
1991年にアーケードで『ストリートファイターII』が登場し、対戦格闘ゲームブームを巻き起こします。
『ストII』の影響は非常に大きく、ゲームセンターの空気そのものを変えました。
それまでゲームセンターは、シューティング、アクション、レースゲームなどを遊ぶ場所でした。
しかし『ストII』以降、対戦台に人が集まり、知らない人同士が対戦し、勝ち残り、技を覚え、キャラクター相性を語る文化が生まれます。
カプコンはその後も、
『ファイナルファイト』
『ストリートファイターII』シリーズ
『ヴァンパイア』シリーズ
『ロックマンX』
『バイオハザード』
と、90年代を代表する作品を多数展開します。
特に1996年の『バイオハザード』は、サバイバルホラーというジャンルを広く知らしめた作品として重要です。
カプコンは90年代に、アーケードでも家庭用でも強かったメーカーです。
SSにするか迷うほどですが、90年代の業界全体の主役を任天堂、スクウェア、セガに置いたため、カプコンはSにしています。
エニックスはドラクエでRPGの国民的ブランドを守り続けた
エニックスは1990年代でもSです。
1980年代に『ドラゴンクエスト』で家庭用RPGの巨大な流れを作ったエニックスは、90年代もドラクエブランドで圧倒的な存在感を持ち続けました。
『ドラゴンクエストIV』
『ドラゴンクエストV』
『ドラゴンクエストVI』
『トルネコの大冒険』
スクウェアが多くのRPGを連発し、作品ごとに新しい世界を見せたのに対し、エニックスは『ドラゴンクエスト』という国民的ブランドを強固に守った印象があります。
ドラクエは、ゲームファンだけでなく、普段あまりゲームをしない人にも届く特別なタイトルでした。
ゲームソフトの発売日が社会現象になる。
攻略本が売れる。
学校や職場で話題になる。
この意味で、エニックスの影響力は非常に大きいです。
ただし、90年代のスクウェアが複数タイトルでRPG黄金期を作り、PlayStation移行でも業界を動かしたのに対し、エニックスはややドラクエ依存が強い。
そのためSSではなくS。
それでも、90年代のRPGを語るなら絶対に外せないメーカーです。
コナミは家庭用・アーケード・音楽ゲーム前夜まで幅広く強かった
コナミも1990年代ではSです。
コナミは80年代からファミコンで強いメーカーでしたが、90年代も幅広いジャンルで存在感を維持しました。
『悪魔城ドラキュラ』
『グラディウス』
『ツインビー』
『がんばれゴエモン』
『実況パワフルプロ野球』
『ときめきメモリアル』
『メタルギアソリッド』
特に1990年代後半の『メタルギアソリッド』は、PlayStation時代の映画的ゲーム表現を語るうえで非常に重要です。
また『ときめきメモリアル』は、恋愛シミュレーションというジャンルを大きく広めた作品として、ゲーム文化的にも意味があります。
さらに、90年代後半からは音楽ゲームの時代へ向かっていきます。
コナミは、家庭用ゲーム、アーケード、スポーツ、恋愛、アクション、ステルス、音楽ゲーム前夜まで、かなり幅広く展開していました。
その多角性を評価してSに置きます。
ナムコは90年代も強かったが、80年代ほどの支配感ではなかった
ナムコは1990年代ではAに置きます。
80年代のナムコはSSでした。
アーケードの王者であり、ファミコン初期の憧れでもあったからです。
90年代のナムコも、もちろん強いです。
『リッジレーサー』
『鉄拳』
『テイルズ オブ ファンタジア』
『風のクロノア』
『エースコンバット』
特に『リッジレーサー』はPlayStation初期の象徴的タイトルでした。
『鉄拳』も、3D格闘ゲームとしてPlayStation時代の重要シリーズになります。
ただ、90年代全体の勢力図で見ると、任天堂、スクウェア、セガ、ソニー、カプコン、エニックス、コナミの存在感が非常に強い。
ナムコは名作・重要作を出し続けていますが、80年代のように「ゲーム業界の空気を支配している」感覚は少し薄くなります。
そのためA。
これは低評価ではありません。
90年代でも十分に強いが、80年代のSSからは一段下がる、という見方です。
SNKはゲームセンターとネオジオ文化の象徴だった
SNKは1990年代ではAです。
ただし、これはかなり強いAです。
SNKをSにしたい人も多いと思います。
『餓狼伝説』
『龍虎の拳』
『ザ・キング・オブ・ファイターズ』
『サムライスピリッツ』
『メタルスラッグ』
そしてネオジオ。
1990年代のゲームセンター文化を語るなら、SNKは絶対に外せません。
カプコンが『ストII』で対戦格闘ゲームブームを作ったとすれば、SNKはその対戦格闘文化を濃く、キャラクター性豊かに広げた存在です。
ネオジオというハードも特別でした。
家庭用なのにアーケードそのもののような存在。
高価で、子どもには簡単に手が届かない。
でもゲーム雑誌で見ると異様にかっこいい。
SNKには、独特の憧れがありました。
ではなぜSではなくAなのか。
ゲーム業界全体の支配力で見ると、任天堂やソニー、スクウェア、カプコンほど広範囲に影響したわけではありません。
しかし、格闘ゲームとアーケード文化の中では間違いなくS級です。
そのため、記事内ではAに置きつつ、「ジャンル内ではS級」と補足するのが一番自然だと思います。
ハドソンはPCエンジンとボンバーマンで存在感を維持した
ハドソンは1990年代ではAです。
80年代にファミコン文化をイベント化したハドソンは、90年代もPCエンジンやボンバーマンシリーズで存在感を持ち続けました。
特にPCエンジンは、任天堂・セガとは違う独自のポジションを作ったハードです。
CD-ROM²による音声・音楽表現、アーケード移植、ギャルゲー・アニメ系作品、シューティング。
このあたりは、90年代前半のゲームファンにとってかなり濃い文化でした。
また『ボンバーマン』は、対戦ゲームとして長く愛されました。
ハドソンは業界全体を支配したわけではありません。
しかし、PCエンジン文化、ボンバーマン、桃太郎電鉄など、家庭用ゲームの楽しみ方を広げたメーカーです。
90年代でもAに置く価値があります。
バンダイはキャラクターゲームと携帯玩具文化で強かった
バンダイは1990年代ではAです。
ゲームメーカーとして見ると、任天堂やスクウェア、カプコンほどの評価にはなりにくいかもしれません。
しかし、キャラクターIPをゲームに展開する力は非常に強かった。
ドラゴンボール。
ガンダム。
ウルトラマン。
仮面ライダー。
たまごっち。
特に1990年代後半の『たまごっち』は、ゲーム機というより電子玩具ですが、社会現象として非常に大きい存在でした。
ゲーム業界勢力図を家庭用ゲームソフトだけで見るなら、バンダイは少し下がるかもしれません。
しかし、子ども向けキャラクター市場、携帯玩具、IP展開まで含めるなら、90年代のバンダイはかなり強いです。
Tier表ではAが妥当だと思います。
Tier外だけど見逃せない1990年代メーカー
1990年代は、Tier表に入れきれないメーカーの層が非常に厚い時代です。
王者ではないけれど、ファンの記憶には強く残っている。
ここを拾うことで、記事としての読み応えが一気に増します。
日本ファルコム
日本ファルコムは、90年代ゲーム業界の主流とは少し違う場所で、熱量の高いファン層を作っていたメーカーです。
『イース』
『英雄伝説』
『風の伝説ザナドゥ』
家庭用ゲーム機の巨大市場とは別に、パソコンゲームやPCエンジンCD-ROM²などの文脈で強い存在感がありました。
ファルコムは任天堂やスクウェアのように国民的な大市場を取ったわけではありません。
しかし、音楽、物語、アクションRPG、熱心なファン文化という点では非常に重要です。
Tier外にしても、見逃すべきではないメーカーです。
チュンソフト
チュンソフトも1990年代には外せません。
『弟切草』
『かまいたちの夜』
『不思議のダンジョン』シリーズ。
チュンソフトは、サウンドノベルやローグライク系の家庭用展開など、独自のジャンルを強く押し出しました。
特に『かまいたちの夜』は、スーパーファミコンで物語を読むゲームの可能性を示した作品として重要です。
また『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』は、家庭用ゲームで繰り返し遊べるダンジョンRPGの面白さを広げました。
大手Tierには入れにくいですが、ジャンル開拓という意味では非常に大きな存在です。
アトラス
アトラスも、1990年代の見逃せないメーカーです。
『真・女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズの登場によって、独自のファン層を形成しました。
アトラスの魅力は、任天堂やスクウェア、エニックスとは違う、少し暗く、尖った世界観です。
悪魔合体。
現代都市。
宗教・神話モチーフ。
心理的なテーマ。
独特の音楽と雰囲気。
90年代の時点では、業界全体を支配するメーカーではありません。
しかし、後の2000年代、2010年代にかけて存在感を強めていく土台は、この時代にできています。
クインテット
クインテットも、ぜひ拾いたいメーカーです。
『ソウルブレイダー』
『ガイア幻想紀』
『天地創造』
特に『天地創造』は、今でも熱心なファンに語られるスーパーファミコン後期の名作です。
クインテットは大手メーカーではありません。
しかし、90年代のスーパーファミコンRPG・アクションRPGの中で、独特の思想性と世界観を持った作品を生み出しました。
こういうメーカーを拾えるかどうかで、記事の深みが変わります。
1990年代まとめ|任天堂一強から、ハード戦争とRPG黄金期へ
1990年代のゲーム業界は、1980年代よりもはるかに複雑です。
前半はスーパーファミコンを中心に、任天堂が依然として強い時代でした。
しかし、そこにセガ、PCエンジン、ネオジオ、アーケード格闘ゲーム、RPG黄金期が重なります。
スクウェアはスーパーファミコンでRPGの黄金期を作り、PlayStation移行によって業界の流れを大きく変えました。
セガはメガドライブ、セガサターン、アーケードで強烈な熱量を生みました。
ソニーはPlayStationで90年代後半のゲーム業界を塗り替えました。
カプコンは『ストII』と『バイオハザード』でジャンルの歴史を変え、エニックスは『ドラゴンクエスト』を国民的RPGとして守り続けました。
コナミ、ナムコ、SNK、ハドソン、バンダイも、それぞれ違う形で存在感を放っています。
90年代は、どのメーカーが一番強いかを一言で言い切れない時代です。
だからこそ面白い。
スーパーファミコンの王道。
セガサターンの熱狂。
PlayStationの新しさ。
ゲームセンターの格闘ゲーム。
RPG黄金期。
ネオジオの憧れ。
PCエンジンの濃さ。
それぞれの場所に、違う主役がいました。
次の2000年代に入ると、勢力図はさらに大きく変わります。
PlayStation 2が巨大な時代を作り、ニンテンドーDSとWiiがゲーム人口を広げ、スクウェアとエニックスが合併し、モンスターハンターやレベルファイブが新しい勢いを生み出していきます。
2000年代のゲーム業界勢力図|PS2・DS・Wiiがゲーム人口を大きく広げた時代
2000年代のゲーム業界は、非常に大きな転換期でした。
1990年代後半にPlayStationがゲーム業界の地図を塗り替え、2000年にはPlayStation 2が登場します。PS2は2000年3月4日に日本で発売され、DVD再生機能も含めて家庭の中に大きく入り込んだハードでした。
一方で、任天堂は2004年にニンテンドーDSを発売し、2006年にはWiiを投入します。DSはタッチスクリーンや2画面、ワイヤレス通信などを特徴とし、Wiiは体感操作によって、それまでゲームをあまり遊ばなかった層にも届きました。
そしてこの時代には、スクウェアとエニックスの合併、モンスターハンターの台頭、レベルファイブの躍進、バンダイとナムコの統合など、メーカー側の勢力図も大きく変化します。
2000年代は、単に高性能ハードが進化した時代ではありません。
ゲームが「濃いゲーマーのもの」から、子ども、家族、ライトユーザー、携帯機ユーザーまで広がっていった時代でもあります。
| Tier | メーカー | 位置づけ |
|---|---|---|
| SS | ソニー、任天堂、スクウェア・エニックス | ハード覇権・ゲーム人口拡大・RPG市場で時代を動かした中心 |
| S | カプコン、バンダイナムコ、レベルファイブ、コナミ | 人気シリーズ・IP・新規ブームで強い存在感を示した層 |
| A | セガ、アトラス、フロム・ソフトウェア、コーエー、ハドソン | 固定ファン・ジャンル特化・シリーズ展開で存在感を維持した層 |
| B | 日本一ソフトウェア、スパイク、チュンソフト、マーベラス、ガンホーなど | ニッチ市場・携帯機・オンライン/新興分野で存在感を出した層 |
ソニーはPS2で2000年代前半の家庭用ゲームを支配した
2000年代前半のSS筆頭は、ソニーです。
これはPlayStation 2の存在があまりにも大きいからです。
PS2は2000年3月4日に日本で発売され、家庭用ゲーム機としてだけでなく、DVDプレイヤーとしても普及しました。ゲーム機でありながら、リビングの映像機器としても機能したことが、PS2の強さをさらに押し上げました。
PS2時代のソフトラインナップも非常に強力です。
『ファイナルファンタジーX』
『ドラゴンクエストVIII』
『メタルギアソリッド2』
『鬼武者』
『真・三國無双』
『グランツーリスモ』
『龍が如く』
『キングダム ハーツ』
『モンスターハンター』
この時代のPS2には、ほぼあらゆるジャンルの大作が集まっていました。
90年代後半にPlayStationで築いた流れを、PS2でさらに巨大化させた。
これが2000年代前半のソニーです。
ただし、2000年代後半になると、PS3の立ち上がりで苦戦し、任天堂のDS・Wiiが大きく伸びていきます。
それでも、2000年代全体で見たときに、PS2が作った市場規模とソフト集積の強さは圧倒的です。
そのため、ソニーは2000年代SSで間違いないと思います。
任天堂はDSとWiiで“ゲームを遊ぶ人”を一気に広げた
2000年代の任天堂もSSです。
ただし、90年代の任天堂とは役割が違います。
90年代前半の任天堂は、スーパーファミコンを中心に王道の家庭用ゲームを支配していました。
2000年代の任天堂は、DSとWiiで「ゲーム人口そのものを広げた」メーカーです。
ニンテンドーDSは2004年に発売され、2画面、タッチスクリーン、ワイヤレス通信、ゲームボーイアドバンスとの互換性などを特徴としていました。任天堂公式の歴史ページでも、DSが日本とアメリカで発売され、すぐに成功したことが紹介されています。
DS時代の任天堂は、従来のゲーマーだけでなく、普段ゲームをしない層にも届きました。
『脳を鍛える大人のDSトレーニング』
『nintendogs』
『おいでよ どうぶつの森』
『マリオカートDS』
『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』
そしてWiiでは、さらに家族・ライト層へ広がります。
リモコンを振る、体を動かす、家族で遊ぶ。
『Wii Sports』や『Wii Fit』は、ゲームを「コントローラーを握って座って遊ぶもの」から、リビングで体験するものへ変えました。
2000年代の任天堂は、高性能競争でソニーやマイクロソフトと同じ土俵に立つのではなく、遊ぶ人の範囲を広げる方向へ進みました。
これが非常に大きい。
PS2が濃いゲーム市場を支配したとすれば、DSとWiiはゲームを遊ぶ人そのものを拡大した。
この意味で、任天堂は2000年代SSです。
スクウェア・エニックスは合併によってRPG界の巨大ブランドになった
2000年代のスクウェア・エニックスもSSに置きます。
2003年4月1日、スクウェアとエニックスが合併し、スクウェア・エニックスが誕生しました。スクウェア・エニックスの歴史資料でも、2003年4月1日に合併によって現在のスクウェア・エニックスにつながる体制が生まれたことが確認できます。
これは当時のゲームファンにとって、かなり大きな出来事でした。
『ファイナルファンタジー』のスクウェア。
『ドラゴンクエスト』のエニックス。
この2社がひとつになったのです。
2000年代のスクエニは、RPG市場において圧倒的なブランド力を持っていました。
『ファイナルファンタジーX』
『ファイナルファンタジーXI』
『ファイナルファンタジーXII』
『ドラゴンクエストVIII』
『キングダム ハーツ』
『ドラゴンクエストIX』
『スターオーシャン』シリーズ
『ヴァルキリープロファイル』関連作
特に『ドラゴンクエストVIII』はPS2時代の大作RPGとして大きな存在感がありました。
また『ドラゴンクエストIX』はニンテンドーDSで発売され、すれちがい通信などを通じて携帯機RPGの新しい盛り上がりを作りました。
ただし、2000年代後半からは、スクエニに対する評価が少しずつ複雑になっていきます。
合併によって巨大化した一方で、昔のスクウェアやエニックスのような圧倒的な期待感とは違う空気も出てきました。
それでも2000年代全体で見るなら、RPG市場の中心ブランドであったことは間違いありません。
そのためSSに置きます。
カプコンはモンスターハンターで2000年代後半に大きく跳ねた
カプコンは2000年代ではSです。
1990年代のカプコンは、『ストリートファイターII』や『バイオハザード』で一気に怪物化しました。
2000年代に入ると、その流れに加えて、新しい柱として『モンスターハンター』が登場します。
『モンスターハンター』シリーズは2004年に始まり、のちにカプコンを代表する巨大シリーズへ成長しました。カプコンは2024年、シリーズ累計販売本数が1億本を突破したと発表しています。
2000年代のモンハンで特に重要なのは、PSPでの盛り上がりです。
友だち同士で集まって狩りに行く。
素材を集める。
装備を作る。
何度も挑戦する。
この遊び方は、2000年代後半の若者文化とかなり結びついていました。
カプコンは他にも、
『バイオハザード4』
『デビル メイ クライ』
『逆転裁判』
『ロックマンエグゼ』
『戦国BASARA』
など、2000年代にも強いタイトルを展開しています。
ただ、2000年代のカプコンはSSにするかSにするかで迷うところです。
PS2・DS・Wiiというハードの巨大な流れを作ったソニー・任天堂、そしてRPGブランドのスクエニと比べると、業界全体の支配力では一段下。
しかし、モンハンという後の巨大シリーズを生み出した功績は非常に大きい。
そのため、Sの中でもかなり強い位置づけです。
バンダイナムコは統合によってIPとアーケードの強さをまとめた
バンダイナムコも2000年代ではSです。
バンダイとナムコは2005年に経営統合し、バンダイナムコグループが誕生します。
この統合は、ゲーム業界の勢力図を見るうえで非常に重要です。
ナムコはアーケード、家庭用ゲーム、オリジナルIPに強いメーカーでした。
バンダイは、ガンダム、ドラゴンボール、仮面ライダー、ウルトラマンなどのキャラクターIPに強い会社でした。
この2つが合わさることで、バンダイナムコは「ゲームメーカー」と「キャラクターIP企業」の両面を持つ巨大企業になります。
2000年代のバンダイナムコは、
『テイルズ オブ』シリーズ
『鉄拳』シリーズ
『太鼓の達人』
『ガンダム』関連ゲーム
『ドラゴンボール』関連ゲーム
『アイドルマスター』
など、幅広い分野で存在感を持ちました。
特に『太鼓の達人』や『アイドルマスター』は、ゲームセンターや家庭用ゲーム、音楽・キャラクター文化にも広がっていきます。
任天堂やソニーのようにハードを支配したわけではありません。
しかし、IP・アーケード・家庭用・キャラクタービジネスを横断する力は非常に強い。
そのためSに置きます。
レベルファイブは2000年代に最も勢いを感じさせた新興メーカーのひとつ
レベルファイブは2000年代ではSに入れたいメーカーです。
これはかなり重要です。
2000年代のレベルファイブには、明らかな勢いがありました。
『ダーククロニクル』
『ドラゴンクエストVIII』の開発
『ローグギャラクシー』
『レイトン教授』シリーズ
『イナズマイレブン』
特に『レイトン教授』シリーズと『イナズマイレブン』は、DS時代のレベルファイブを代表する大ヒット作です。
レベルファイブの強さは、ゲーム単体だけでなく、メディアミックスがうまかったことです。
ゲーム、アニメ、漫画、玩具、キャラクター展開。
この流れは、2010年代の『妖怪ウォッチ』へつながっていきます。
2000年代のレベルファイブは、任天堂やスクエニのような巨大企業ではありません。
しかし、勢いという意味では非常に強い。
新しいIPを作り、それを子どもやファミリー層に広げていく力がありました。
だから、2000年代のSに置く価値があります。
コナミはスポーツ・音楽ゲーム・携帯機で存在感を維持した
コナミも2000年代ではSです。
90年代に幅広いジャンルで強さを見せたコナミは、2000年代もスポーツゲーム、音楽ゲーム、携帯機向けタイトルで存在感を維持しました。
『実況パワフルプロ野球』
『ウイニングイレブン』
『メタルギアソリッド2』
『メタルギアソリッド3』
『ときめきメモリアル Girl’s Side』
『遊☆戯☆王』関連ゲーム
音楽ゲーム関連
特に『メタルギアソリッド2』『メタルギアソリッド3』は、PS2時代の代表的な大作として強い存在感がありました。
また、スポーツゲームやカードゲームの分野でもコナミは長く強いメーカーです。
ただし、2000年代のコナミは、80年代・90年代ほどの「ゲームファン全体を熱狂させる職人メーカー」という印象から、シリーズ運営・スポーツ・IP活用の比重が少しずつ増えていく時期でもあります。
それでも、2000年代全体ではSに置いて良い存在です。
セガはハード撤退後もソフトメーカーとして存在感を残した
セガは2000年代ではAに置きます。
90年代のセガはSSでした。
メガドライブ、セガサターン、アーケード、ドリームキャストへ続く流れで、業界に強烈な熱量を生み出していました。
しかし2000年代に入ると、セガは家庭用ハード事業から撤退し、ソフトメーカーへと移行します。
この変化は非常に大きいです。
ハードメーカーとしてのセガは、2000年代に終わりを迎えました。
しかし、ソフトメーカーとしてのセガは消えたわけではありません。
『龍が如く』
『ファンタシースターオンライン』
『サクラ大戦』関連作
『ソニック』シリーズ
『ぷよぷよ』関連
アーケードゲーム
特に2005年に始まった『龍が如く』は、後のセガを支える重要シリーズになります。
ただ、90年代のように業界全体を熱狂させるハード戦争の中心ではなくなりました。
そのため2000年代ではA。
これは低評価ではなく、役割が大きく変わったという評価です。
アトラスはペルソナとメガテンで固定ファンを強めた
アトラスは2000年代ではAです。
90年代に『真・女神転生』や『ペルソナ』で独自のポジションを築いたアトラスは、2000年代に入るとさらに濃いファン層を形成していきます。
『真・女神転生III-NOCTURNE』
『ペルソナ3』
『ペルソナ4』
『世界樹の迷宮』
特に『ペルソナ3』『ペルソナ4』は、後のアトラス人気を大きく押し上げる作品になります。
2000年代のアトラスは、任天堂やソニーのように業界全体を支配したわけではありません。
しかし、独自の世界観、音楽、キャラクター、システムで、非常に熱量の高いファン層を作りました。
この「熱量の高い固定ファンを持つメーカー」という位置づけは、2010年代以降さらに重要になっていきます。
そのため、2000年代ではAが自然です。
フロム・ソフトウェアはまだ“怪物化前夜”だった
フロム・ソフトウェアは2000年代ではAに置きます。
現在のフロムを知っていると、もっと上に置きたくなるかもしれません。
しかし、2000年代のフロムは、まだ世界的な怪物メーカーになる前夜です。
『アーマード・コア』シリーズ。
『キングスフィールド』から続く3DアクションRPGの流れ。
そして2009年の『Demon’s Souls』。
この『Demon’s Souls』が非常に重要です。
ここから後の『DARK SOULS』、そしてソウルライクと呼ばれるジャンル的影響へつながっていきます。
ただし、2000年代全体で見ると、フロムはまだ一部の熱心なファンに強く支持されるメーカーという印象が強いです。
業界全体を動かす存在になるのは2010年代以降。
そのため、2000年代ではA。
ただし、かなり未来につながるAです。
コーエーは無双シリーズで2000年代に強い存在感を持った
コーエーも2000年代ではAです。
2000年代のコーエーを語るうえで外せないのが『真・三國無双』シリーズです。
PS2時代に無双シリーズは大きく伸び、1対多数の爽快アクションというジャンルを定着させました。
また、コーエーはもともと『信長の野望』『三國志』などの歴史シミュレーションで強いメーカーです。
そこに無双シリーズが加わったことで、2000年代の存在感がかなり増しました。
業界全体の支配者ではない。
しかし、ジャンルの定番を作ったメーカーとしてAに置きます。
ハドソンは桃鉄・ボンバーマンを残しながら存在感が薄れていった
ハドソンは2000年代ではA下位、もしくはBに近いAです。
1980年代のハドソンはSでした。
ファミコン文化を盛り上げ、全国キャラバンや高橋名人で子どもたちに強烈な記憶を残しました。
1990年代もPCエンジン、ボンバーマン、桃太郎電鉄で存在感がありました。
2000年代も『桃太郎電鉄』や『ボンバーマン』は続いています。
しかし、80年代・90年代のような強烈な勢いは徐々に薄れていきます。
ハドソンは、まさに“かつての強者”として2000年代に残っていたメーカーです。
Tier表に入れるならAかBで迷いますが、シリーズの知名度と過去からの流れを考えてAに置きます。
Tier外だけど見逃せない2000年代メーカー
2000年代は、Tier上位に入らなくても重要なメーカーが多い時代です。
特に携帯機、ニッチ市場、オンラインゲーム、インディー前夜のような動きが見えてきます。
日本一ソフトウェア
日本一ソフトウェアは、2000年代のニッチ市場を語るうえで重要です。
代表作は『魔界戦記ディスガイア』です。
ディスガイアは、やり込み、レベル上げ、数値のインフレ、独特のキャラクター性で固定ファンをつかみました。
大手メーカーのように市場全体を支配したわけではありません。
しかし、PS2時代以降の“濃いファンに刺さるメーカー”としては非常に印象的です。
こういうメーカーがあることで、2000年代のゲーム市場の幅広さが見えてきます。
スパイク/チュンソフト
スパイクとチュンソフトも見逃せません。
チュンソフトは90年代から『かまいたちの夜』『風来のシレン』などで独自ジャンルを作っていました。
2000年代には、サウンドノベル、ダンジョンRPG、ローカライズ、後の『ダンガンロンパ』へつながる流れなど、独自のポジションを保ちます。
大手Tierには入れにくいですが、ゲーム文化の中ではかなり重要な存在です。
ガンホー
ガンホーは2000年代ではまだ2020年代的な意味での巨大存在ではありません。
しかし、オンラインゲーム文脈では重要です。
『ラグナロクオンライン』は、日本のオンラインゲーム文化に大きな影響を与えました。
家庭用ゲーム機中心のTier表では見落とされがちですが、2000年代はオンラインゲームがじわじわ広がっていった時代でもあります。
その意味で、ガンホーはTier外でも拾っておきたいメーカーです。
2000年代まとめ|高性能ゲームとライト層拡大が同時に進んだ時代
2000年代のゲーム業界は、非常に振れ幅の大きい時代でした。
前半はPS2が圧倒的な存在感を持ち、ソニーが家庭用ゲーム市場の中心にいました。
後半になると、任天堂がDSとWiiでゲーム人口を大きく広げ、従来のゲーマー以外にもゲームを届けていきます。
スクウェアとエニックスは合併し、RPG界の巨大ブランドとなりました。
カプコンは『モンスターハンター』を育て、バンダイナムコはIPとアーケードの力を統合し、レベルファイブは新しい勢いを持つメーカーとして急成長しました。
一方で、セガはハードメーカーからソフトメーカーへ移り、ハドソンはかつての勢いを少しずつ失っていきます。
アトラス、フロム、日本一ソフトウェア、ガンホーのように、濃いファン層や新しい遊び方を支えるメーカーも存在感を増しました。
2000年代は、ゲームが二方向に広がった時代です。
一方には、PS2を中心とした高性能・大作志向のゲームがありました。
もう一方には、DSやWiiによるライト層・家族層・携帯機ユーザーへの拡大がありました。
この二つの流れが同時に進んだことが、2000年代の最大の特徴です。
次の2010年代に入ると、ゲーム業界はさらに変わります。
スマートフォンが普及し、ソーシャルゲームが台頭し、家庭用ゲームでは和ゲーの再評価が進みます。
任天堂はSwitchへ向かい、カプコンは復活し、フロム・ソフトウェアは世界的評価を獲得していきます。
2010年代のゲーム業界勢力図|スマホゲームの台頭と和ゲー再評価が同時に進んだ時代
2010年代のゲーム業界は、かなり複雑です。
なぜなら、この時代は家庭用ゲームだけを見ていても全体像がつかめないからです。
スマートフォンの普及によって、ゲーム市場には大きな変化が起きました。
一方で、家庭用ゲームではPlayStation 4、Nintendo Switchが登場し、海外市場を意識した大作ゲームや、世界的に評価される和ゲーも増えていきます。
つまり2010年代は、
スマホゲームの爆発
家庭用ゲームの世界化
任天堂のSwitch復活
カプコンの再評価
フロム・ソフトウェアの世界的飛躍
Cygamesの台頭
が同時に起きた時代です。
PlayStation 4は日本では2014年2月22日に発売されました。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの公式発表でも、日本発売日は2014年2月22日とされています。
Nintendo Switchは2017年3月3日に発売されました。任天堂公式ニュースでも、Nintendo Switchが2017年3月3日に発売されたことが発表されています。
この2つのハードに加え、スマホゲーム市場の急拡大が重なったことで、2010年代の勢力図はこれまで以上に多層的になりました。
| Tier | メーカー | 位置づけ |
|---|---|---|
| SS | 任天堂、ソニー、フロム・ソフトウェア | 家庭用ゲームの復権・世界市場・新ジャンル的影響を作った中心 |
| S | カプコン、スクウェア・エニックス、Cygames、ガンホー、ミクシィ | 家庭用・スマホ・オンラインで強い存在感を示した層 |
| A | バンダイナムコ、セガ、アトラス、レベルファイブ、コーエーテクモ | IP・固定ファン・メディアミックス・シリーズ運営で存在感を維持した層 |
| B | スパイク・チュンソフト、日本一ソフトウェア、マーベラス、アークシステムワークスなど | ジャンル特化・コアファン向け・独自路線で記憶に残る層 |
任天堂はSwitchで“据え置きと携帯”の境界を壊した
2010年代の任天堂はSSです。
2000年代の任天堂は、DSとWiiでゲーム人口を広げました。
しかし2010年代前半、Wii Uでは苦戦します。
そこから2017年にNintendo Switchを発売し、任天堂は再びゲーム業界の中心へ戻ってきました。Switchはテレビにつないで遊ぶ据え置き機でありながら、本体を持ち出して携帯機としても遊べるハイブリッド機です。任天堂公式でも、Switchが2017年3月3日に発売されたことが発表されています。
この発想は非常に大きかったです。
据え置き機か。
携帯機か。
それまで分かれていたゲーム機の使い方を、Switchはひとつにまとめました。
さらに、ローンチタイトルとして『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が登場します。
この作品は、オープンワールドゲームとして世界的に高く評価され、任天堂が現代の大作ゲームでも強いことを示しました。
その後も、
『スーパーマリオ オデッセイ』
『スプラトゥーン2』
『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』
『あつまれ どうぶつの森』へ続く流れ
など、Switchは家庭用ゲーム市場に大きな存在感を持ちました。
2010年代の任天堂は、単に復活しただけではありません。
ゲーム機の使い方そのものを再定義したメーカーでした。
だからSSに置きます。
ソニーはPS4で世界市場に強い家庭用ゲームの流れを作った
ソニーも2010年代ではSSです。
PlayStation 4は日本では2014年2月22日に発売されました。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの公式発表でも、PS4の日本発売日と価格が告知されています。
PS4の強さは、日本国内だけでなく世界市場での存在感にありました。
PS2の時代は日本でも非常に強かったソニーですが、PS4時代になると、家庭用ゲーム市場はさらにグローバル化します。
欧米のAAAタイトル。
オンラインサービス。
ダウンロード販売。
インディーゲーム。
世界同時展開。
配信や実況との相性。
PS4は、こうした時代の家庭用ゲーム機として非常に強いハードでした。
日本メーカーにとっても、PS4は世界市場へ向かう重要な舞台になります。
『モンスターハンター:ワールド』
『NieR:Automata』
『ペルソナ5』
『龍が如く』シリーズ
『DARK SOULS』シリーズ
『SEKIRO』
これらの作品は、国内だけでなく海外でも評価される和ゲーの流れと重なります。
2010年代のソニーは、単にハードを売った会社ではありません。
日本のゲームが世界市場で再評価されるための大きな舞台を作った存在です。
その意味でSSです。
フロム・ソフトウェアは2010年代に世界的メーカーへ変わった
2010年代で最も評価が変わったメーカーのひとつが、フロム・ソフトウェアです。
2000年代のフロムは、まだコアなファンに強いメーカーという印象でした。
しかし2010年代に入ると、『DARK SOULS』シリーズ、『Bloodborne』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』によって、世界的な存在感を獲得します。
ここで重要なのは、単に作品が売れたことではありません。
フロムは、ゲームの遊び方そのものに影響を与えました。
高難度。
探索。
死に戻り。
断片的な物語。
敵配置の緊張感。
プレイヤー自身が学んで進む設計。
これらはのちに「ソウルライク」と呼ばれるジャンル的な広がりを生みます。
フロムの作品は、万人向けの親切なゲームではありません。
しかし、その厳しさが逆に世界中のプレイヤーを引きつけました。
2010年代のフロムは、会社規模だけで見れば任天堂やソニーとは違います。
それでも、後世への影響力、世界的評価、新しいジャンル的価値を作ったという意味ではSSに置く価値があります。
このTier表は売上ランキングではなく、時代を動かした力を見るものです。
その基準なら、2010年代のフロムはSSです。
カプコンは2010年代後半から完全復活へ向かった
カプコンは2010年代ではSに置きます。
2010年代のカプコンは、前半と後半で印象がかなり違います。
前半は、シリーズの方向性に対して評価が割れる時期もありました。
しかし後半になると、『バイオハザード7』『モンスターハンター:ワールド』『バイオハザード RE:2』『デビル メイ クライ5』などで、一気に評価を戻していきます。
特に『モンスターハンター:ワールド』は、モンハンを国内携帯機中心のブームから、世界市場へ広げた作品として重要です。
カプコンは2024年に『モンスターハンター』シリーズ累計販売本数が1億本を突破したと発表しており、シリーズが世界規模の大きなブランドへ成長したことがわかります。
2010年代後半のカプコンには、「昔の強いカプコンが戻ってきた」という空気がありました。
アクションの気持ちよさ。
REエンジンによる技術力。
シリーズ再構築のうまさ。
世界市場への適応。
この流れは2020年代にも続いていきます。
2010年代全体ではS。
ただし、2017年以降だけで見るならSSに近い勢いがあります。
スクウェア・エニックスは巨大ブランドを抱えつつ評価が分かれた
スクウェア・エニックスは2010年代ではSです。
2000年代にスクウェアとエニックスが合併し、RPG界の巨大ブランドになったスクエニは、2010年代も大きな存在感を持っていました。
『ドラゴンクエストX』
『ファイナルファンタジーXIV』
『ドラゴンクエストXI』
『NieR:Automata』
『キングダム ハーツ』シリーズ
『オクトパストラベラー』
特に『ファイナルファンタジーXIV』は、サービス開始後の立て直しを経て、MMORPGとして大きな成功を収めました。
また『ドラゴンクエストXI』は、長く続く国民的RPGとしての存在感を示しました。
一方で、2010年代のスクエニは評価が分かれやすいメーカーでもあります。
FFブランドへの期待と評価の揺れ。
大型タイトルの開発長期化。
スマホゲーム展開。
リメイクや外伝の多さ。
ファンの期待値の高さ。
ブランドが大きいからこそ、評価も厳しくなります。
90年代のスクウェアのような「出せば時代が動く」空気とは違い、2010年代のスクエニは巨大IPを抱えながら模索していた印象があります。
それでも、ドラクエ、FF、ニーア、FF14の存在感を考えると、Sからは外せません。
Cygamesはスマホ時代の新興勢力として台頭した
2010年代のCygamesはSに入れたいメーカーです。
家庭用ゲーム中心で考えると、違和感があるかもしれません。
しかし2010年代のゲーム業界を語るなら、スマホゲームの存在を無視することはできません。
Cygamesは『神撃のバハムート』『グランブルーファンタジー』『Shadowverse』『プリンセスコネクト!Re:Dive』などで存在感を高めました。
特に『グランブルーファンタジー』は、スマホゲームでありながら、キャラクター、音楽、イベント、メディアミックス、リアルイベントまで広がる大きなブランドになりました。
Cygamesの強さは、スマホゲームを単なる暇つぶしではなく、長期的に追いかけるコンテンツにしたことです。
キャラクターを育てる。
イベントを走る。
ガチャで話題になる。
SNSで共有される。
音楽やアニメにも広がる。
この構造は、2010年代のゲーム体験そのものを大きく変えました。
その意味で、Cygamesは2010年代のSに置く価値があります。
ガンホーは『パズドラ』でスマホゲーム時代を切り開いた
ガンホーも2010年代のSです。
理由は『パズル&ドラゴンズ』です。
ガンホー公式のゲーム一覧では、『パズル&ドラゴンズ』のリリース日は2012年2月20日とされています。
『パズドラ』は、スマートフォンゲームの成功例として非常に大きな存在でした。
パズル。
RPG。
モンスター育成。
スタミナ。
ガチャ。
コラボ。
イベント運営。
これらの要素を組み合わせ、スマホゲームが日本のゲーム市場で巨大な存在になる流れを作りました。
2010年代前半の『パズドラ』は、まさに社会現象級でした。
家庭用ゲームの文脈ではなく、スマホゲームの文脈で業界を動かしたメーカー。
それが2010年代のガンホーです。
そのためSに置きます。
ミクシィは『モンスト』でスマホゲームのもうひとつの巨大軸を作った
ミクシィも2010年代のSです。
『モンスターストライク』は、2013年に日本でリリースされました。ミクシィの公式サイトでも、『モンスターストライク』は2013年のリリース以来、友人や家族とコミュニケーションしながら楽しめるゲームとして紹介されています。
モンストの強さは、スマホゲームでありながら、友だちと一緒に遊ぶ感覚を作ったことです。
ひっぱる。
弾く。
協力する。
運極を作る。
ガチャで盛り上がる。
リアルイベントや動画展開にも広がる。
『パズドラ』がスマホゲームの先駆け的な存在なら、『モンスト』は友人同士で遊ぶスマホゲーム文化を強く作った存在です。
2010年代のスマホゲーム市場では、ガンホーとミクシィの存在感は非常に大きいです。
家庭用ゲームのTierだけでは見えにくいですが、ゲーム業界全体の勢力図ならSに入れるべきだと思います。
バンダイナムコはIPとキャラクターゲームで安定した強さを維持
バンダイナムコは2010年代ではAです。
2000年代にバンダイとナムコの統合で巨大なIP企業となったバンダイナムコは、2010年代もキャラクターゲーム、アーケード、家庭用、スマホで存在感を維持しました。
ガンダム。
ドラゴンボール。
アイドルマスター。
テイルズ オブ。
鉄拳。
太鼓の達人。
これらのIPは非常に強力です。
ただし、2010年代の“時代を新しく動かした”という意味では、任天堂、ソニー、フロム、スマホ勢、カプコンの方が目立ちます。
バンダイナムコは安定した巨大企業。
そのためAに置きます。
セガは龍が如く・アトラス・オンライン系で存在感を維持した
セガは2010年代ではAです。
ハードメーカーとしてのセガはすでに過去のものになっていました。
しかし、ソフトメーカーとしてのセガは消えていません。
『龍が如く』シリーズ。
『初音ミク Project DIVA』シリーズ。
『ファンタシースターオンライン2』。
アーケード関連。
そしてアトラスのグループ入り。
2010年代のセガは、90年代のように業界の熱狂の中心ではありません。
しかし、固定ファンを持つシリーズを育て、オンラインゲームやアーケードでも存在感を持っていました。
特に『龍が如く』は、2000年代に始まり、2010年代に安定した人気シリーズとして定着します。
セガはSSやSではない。
でも、ゲーム業界の地図から消えることはない。
そういうAです。
アトラスは『ペルソナ5』で世界的評価を大きく高めた
アトラスは2010年代ではAに置きます。
ただし、かなり強いAです。
2010年代のアトラスを語るうえで外せないのが『ペルソナ5』です。
『ペルソナ5』は国内外で高い評価を受け、アトラスの知名度を世界的に押し上げました。
アトラスの強さは、大手ではないのに強烈なブランドカラーを持っていることです。
現代都市。
学生生活。
ダンジョン。
悪魔・ペルソナ。
スタイリッシュなUI。
音楽。
キャラクター。
2010年代の『ペルソナ5』は、RPGの中でも非常に強い個性を放っていました。
ただし、メーカー全体の市場支配力で見ると、任天堂やソニー、カプコン、スマホ大手とは違います。
そのためA。
でも、ファン熱量と作品評価ではS級に近い存在です。
レベルファイブは『妖怪ウォッチ』で社会現象を起こしたが、評価は難しい
レベルファイブは2010年代ではAに置きます。
ここはかなり悩むところです。
2010年代前半〜中盤のレベルファイブは、間違いなくS級の勢いがありました。
『妖怪ウォッチ』はゲーム、アニメ、玩具、音楽、映画まで広がり、子どもたちの間で大きな社会現象になりました。
2000年代の『レイトン教授』『イナズマイレブン』に続き、レベルファイブはメディアミックスの成功例をさらに押し広げたメーカーです。
ただし、2010年代後半になると、その勢いは大きく変化します。
妖怪ウォッチのブームは非常に大きかった一方で、長期的な安定という意味では課題も残りました。
そのため、2010年代全体で見るとA。
ピークだけならS。
10年単位ではA。
この評価が一番自然だと思います。
コーエーテクモは無双・アトリエ・歴史系で安定した存在感
コーエーテクモは2010年代ではAです。
コーエーとテクモが経営統合し、コーエーテクモとして展開していく中で、2010年代も安定した存在感を持ちました。
『無双』シリーズ。
『信長の野望』。
『三國志』。
『アトリエ』シリーズ。
『仁王』。
特に『仁王』は、コーエーテクモのアクションゲームとして新しい評価を得た作品です。
コーエーテクモは業界全体を支配するSS級ではありません。
しかし、歴史シミュレーション、無双、アトリエ、アクションと、独自のポジションを持ち続けました。
堅実なAです。
Tier外だけど見逃せない2010年代メーカー
2010年代は、Tier表に入らなくても重要なメーカーが非常に多い時代です。
特にジャンル特化や固定ファン向け作品が強くなっていきました。
アークシステムワークス
アークシステムワークスは、格闘ゲーム界では非常に重要なメーカーです。
『GUILTY GEAR』
『BLAZBLUE』
『ドラゴンボール ファイターズ』
2D格闘ゲームの表現力、アニメ的なビジュアル、演出の派手さに強みがあります。
ゲーム業界全体のTierでは上位に入りにくいかもしれません。
しかし、格闘ゲームの進化を語るなら外せません。
スパイク・チュンソフト
スパイク・チュンソフトも見逃せません。
『ダンガンロンパ』シリーズは、2010年代のアドベンチャーゲームの中で強い存在感を持ちました。
推理、デスゲーム、キャラクター性、独特の演出。
大手の巨大タイトルとは違う形で、熱量の高いファン層を作った作品です。
マーベラス
マーベラスは、ルーンファクトリー、牧場物語、閃乱カグラなど、固定ファン向けの作品を多く展開しました。
大手のような市場支配力はありません。
しかし、特定ジャンルやキャラクター性の強い作品を支えるメーカーとして、2010年代のゲーム文化には確実に存在感があります。
2010年代まとめ|家庭用ゲームとスマホゲームが同時に主役になった時代
2010年代のゲーム業界は、ひとつの軸では語れません。
任天堂はSwitchで復活し、据え置きと携帯の境界を壊しました。
ソニーはPS4で世界市場に強い家庭用ゲームの流れを作りました。
フロム・ソフトウェアは、ソウルライクと呼ばれるジャンル的影響を生み、世界的な評価を獲得しました。
カプコンは後半から完全復活へ向かい、スクウェア・エニックスは巨大IPを抱えながら模索を続けました。
一方で、スマホゲーム市場ではガンホー、ミクシィ、Cygamesが大きな存在感を示しました。
『パズドラ』と『モンスト』は、スマートフォンゲームが日本のゲーム市場を大きく変えた象徴です。
2010年代は、家庭用ゲームが終わった時代ではありません。
むしろ、家庭用ゲームは世界市場へ向かい、スマホゲームは日常の中へ入り込みました。
ゲームの遊ばれ方が、家庭のテレビ、携帯ゲーム機、スマートフォン、オンライン、SNSへと一気に広がった時代だったのです。
次の2020年代に入ると、この流れはさらに加速します。
Switchはさらに巨大なハードとなり、カプコンとフロムは世界的な存在感を強め、HoYoverseのような新しいグローバル企業も台頭します。
ゲーム業界は、もはや日本国内だけでは語れない時代へ入っていきます。
2020年代のゲーム業界勢力図|世界市場・配信・スマホ巨大IPがすべて重なった時代
2020年代のゲーム業界は、これまでの年代以上に複雑です。
1980年代はファミコンとアーケード。
1990年代はハード戦争とRPG黄金期。
2000年代はPS2・DS・Wiiによる市場拡大。
2010年代はスマホゲームの台頭と和ゲー再評価。
そして2020年代は、家庭用ゲーム、スマホゲーム、PCゲーム、配信、SNS、世界市場が完全に重なった時代です。
Nintendo Switchは2020年代に入っても強く、2026年3月末時点で累計販売台数は1億5592万台規模に達したと報じられています。これはニンテンドーDSを上回り、歴代ゲーム機販売台数でも最上位クラスの数字です。
一方で、カプコンは『モンスターハンター』『バイオハザード』『ストリートファイター』などを世界市場でさらに伸ばし、フロム・ソフトウェアは『ELDEN RING』で世界的な評価を決定的なものにしました。『ELDEN RING』は2023年2月時点で世界累計出荷本数2000万本を突破したと公式発表されています。
さらに、HoYoverseは2020年9月28日に『原神』を正式リリースし、スマホ・PC・家庭用をまたぐグローバル展開で、新しい時代のゲーム企業像を示しました。
| Tier | メーカー | 位置づけ |
|---|---|---|
| SS | 任天堂、カプコン、HoYoverse | 2020年代前半〜中盤のゲーム市場を大きく動かした中心 |
| S | フロム・ソフトウェア、ソニー、Cygames、セガ、バンダイナムコ | 世界評価・IP展開・プラットフォーム・固定ファンで強い存在感 |
| A | スクウェア・エニックス、アトラス、コーエーテクモ、KONAMI、レベルファイブ | 大型IPや復活の兆しを持ちながら、評価が分かれやすい層 |
| B | ポケットペア、SHIFT UP、Type-Moon、アークシステムワークス、マーベラスなど | 急浮上・固定ファン・ジャンル特化で見逃せない層 |
任天堂はSwitchで2020年代も王者級の存在感を維持した
2020年代の任天堂はSSです。
これはかなり自然だと思います。
Switchは2017年発売のハードですが、2020年代に入ってからも勢いを保ち続けました。
『あつまれ どうぶつの森』
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』
『スプラトゥーン3』
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』
『マリオカート8 デラックス』の継続的な強さ
『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』
こうしたタイトルによって、Switchは単なる2010年代後半のヒットハードではなく、2020年代前半の家庭用ゲーム市場でも中心に居続けました。
特に『あつまれ どうぶつの森』は、2020年の社会状況とも重なり、ゲームを通じたコミュニケーションの象徴的な作品になりました。
任天堂の強さは、ハード・ソフト・キャラクターIPの一体感です。
マリオ、ゼルダ、ポケモン、どうぶつの森、スプラトゥーン。
それぞれが単独で強く、さらにSwitchというプラットフォーム全体を支えています。
2020年代はスマホゲームやPCゲーム、配信、世界市場が強くなった時代ですが、それでも任天堂は独自の場所を作り続けました。
この安定感と支配力を考えると、2020年代でもSSです。
カプコンは2020年代に“完全復活した和ゲー大手”の代表になった
2020年代のカプコンもSSに置きたいメーカーです。
2010年代後半から評価を戻していたカプコンは、2020年代に入るとさらに強くなります。
『バイオハザード ヴィレッジ』
『モンスターハンターライズ』
『ストリートファイター6』
『ドラゴンズドグマ2』
『バイオハザード』リメイク系タイトルの継続的評価
特にカプコンは、過去IPを現代向けに再構築する力が非常に高くなりました。
単なるリメイクではなく、現代の操作感、映像表現、テンポ、世界市場への売り方を踏まえた再設計がうまい。
また、カプコン公式のプラチナタイトル一覧では、『モンスターハンター:ワールド』が2026年3月31日時点で2210万本、『モンスターハンターワールド:アイスボーン マスターエディション』を含めると2960万本とされており、『モンスターハンターライズ』も同社の上位販売タイトルに入っています。(capcom.co.jp)
さらにカプコン公式のシリーズ販売データでは、『モンスターハンター』シリーズ累計は1億2700万本規模に達しています。(capcom.co.jp)
2020年代のカプコンは、昔のIPを持っているだけの会社ではありません。
IPを磨き直し、世界市場で勝負できる形にしている会社です。
これは非常に大きいです。
2020年代の和ゲー大手として、任天堂と並んでSSに置く価値があります。
HoYoverseは2020年代のゲーム業界に新しい基準を持ち込んだ
2020年代のTierで最も議論になりそうなのが、HoYoverseです。
「日本のゲーム業界Tierに入れるべきなのか?」という疑問は当然あります。
HoYoverseは日本企業ではありません。
しかし、今回の記事は厳密な日本企業ランキングではなく、80年代〜2020年代に日本のゲームユーザーや市場、そしてゲーム文化に大きな影響を与えたメーカー勢力図として見ています。
その基準なら、HoYoverseを外すのは難しいです。
『原神』は2020年9月28日にiOS、Android、PC向けに正式リリースされました。HoYoverse公式ニュースでも、同日リリースが告知されています。
『原神』の衝撃は大きかったです。
基本プレイ無料。
スマホ・PC・家庭用をまたぐ展開。
オープンワールド。
アニメ調のキャラクター。
長期アップデート。
世界同時的な話題化。
ガチャと物語・探索の融合。
それまでスマホゲームと家庭用ゲームは、どこか別の市場として見られていました。
しかし『原神』は、その境界をかなり曖昧にしました。
スマホでも遊べる。
PCでも遊べる。
PlayStationでも遊べる。
でも中身は大作RPG級。
この感覚は、2020年代のゲーム業界にかなり大きな影響を与えました。
さらにHoYoverseは、その後『崩壊:スターレイル』『ゼンレスゾーンゼロ』なども展開し、複数タイトルでグローバルな存在感を示しています。
日本企業ではないという点で、SSに置くことに違和感がある人もいると思います。
しかし、2020年代のゲーム市場を「実際にユーザーの時間と話題を奪った企業」という視点で見るなら、HoYoverseはSS級です。
フロム・ソフトウェアは『ELDEN RING』で世界的評価を決定づけた
フロム・ソフトウェアは2020年代ではSに置きます。
2010年代にSSへ上げたフロムを、2020年代でSにするのは少し意外に見えるかもしれません。
ただ、これは低評価ではありません。
むしろ2020年代のフロムは、とてつもなく強いです。
『ELDEN RING』は、FromSoftwareとバンダイナムコエンターテインメントが共同開発したアクションRPGで、2023年2月時点で世界累計出荷本数2000万本を突破したと公式発表されています。(fromsoftware.jp)
さらに2024年には大型DLC『SHADOW OF THE ERDTREE』が発売され、2025年時点で1000万本規模の出荷を突破したことも発表されています。(kadokawa.co.jp)
『ELDEN RING』は、フロムの評価を一段上へ押し上げました。
ソウルライクの文脈をオープンワールドへ拡張し、コアゲーマーだけでなく、より広い層へ届いた作品です。
ではなぜSSではなくSなのか。
2020年代のSSには、任天堂、カプコン、HoYoverseのように、複数タイトル・巨大市場・プラットフォーム級の影響を持つ存在を置きました。
フロムは作品単位での衝撃が非常に大きいメーカーです。
そのため、Sの最上位。
もちろん、読者によってはフロムSSという意見も十分にあると思います。
ソニーはPS5時代に入ってもプラットフォームとして強い
ソニーは2020年代ではSです。
PS5は2020年11月に発売され、次世代機として展開されました。
2020年代のソニーは、PS2時代のように国内市場を圧倒的に支配しているというより、世界市場におけるハイエンド家庭用ゲーム機プラットフォームとして存在感を持っています。
『Marvel’s Spider-Man』シリーズ。
『The Last of Us』関連。
『Horizon』シリーズ。
『God of War』シリーズ。
サードパーティ大作の受け皿。
PS Plusやダウンロード販売。
ただし、日本国内の空気だけで見ると、Switchの存在感が非常に強く、PS5は価格や供給、ソフトラインナップの面で万人向けの話題になりにくい時期もありました。
それでも、グローバル市場、AAAタイトル、サードパーティの展開先としてのPlayStationは依然として強い。
そのため、2020年代ではSが妥当だと思います。
Cygamesはスマホから家庭用・PCへ広がる存在になった
Cygamesは2020年代ではSです。
2010年代に『グランブルーファンタジー』『Shadowverse』『プリンセスコネクト!Re:Dive』などで存在感を高めたCygamesは、2020年代に入ってからも大きなタイトルを展開しています。
特に『ウマ娘 プリティーダービー』は、2021年のリリース後に大きな社会現象となりました。
ゲーム、アニメ、音楽、ライブ、グッズ、競馬文化への波及。
これは単なるスマホゲームのヒットではなく、メディアミックス全体の成功例です。
さらに『グランブルーファンタジー リリンク』のように、家庭用・PC向けタイトルにも展開しています。
Cygamesの強さは、スマホゲームの運営力だけではありません。
キャラクターをIPとして育てる力。
アニメや音楽へ展開する力。
リアルイベントを含めたファンコミュニティを作る力。
2020年代のゲーム企業として、CygamesはSに置く価値があります。
セガは“復活途中”の空気を持つメーカーになった
セガは2020年代ではSに置きたいです。
これは少し攻めた評価かもしれません。
90年代のセガはSSでした。
2000年代、2010年代はA寄りでした。
しかし2020年代のセガには、少しずつ復調感があります。
『龍が如く』シリーズは『龍が如く7』『龍が如く8』でRPG路線へ踏み込みつつ、海外市場でも評価を高めました。
『ソニックフロンティア』や『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』など、ソニックIPの再強化もあります。
さらにアトラスを含むグループ全体として見れば、『ペルソナ』シリーズの世界的評価もセガグループの強みです。
2020年代のセガは、かつてのハードメーカーとしてのセガではありません。
しかし、IPの再整備、世界展開、アトラスとの相乗効果によって、再び存在感を高めているメーカーです。
任天堂やカプコンほどの支配力はまだない。
でもAでは少し低い。
そのため、2020年代ではSに置きます。
バンダイナムコはIP展開と大型タイトルの受け皿として強い
バンダイナムコも2020年代ではSです。
バンダイナムコは、自社IPだけでなく、キャラクターIP、アニメIP、共同開発・販売の面でも非常に強い会社です。
『鉄拳』シリーズ。
『テイルズ オブ』シリーズ。
『ドラゴンボール』関連。
『ガンダム』関連。
『アイドルマスター』関連。
そして『ELDEN RING』の海外販売。
フロム・ソフトウェアとの関係も含め、2020年代のバンダイナムコは世界市場でかなり重要な役割を持っています。
自社だけで時代を作るというより、強いIPや強い開発会社と組みながら、ゲーム市場の大きな流れに関わる会社です。
キャラクターIPとグローバル展開の強さを考えると、Sに置いて良いと思います。
スクウェア・エニックスはA評価が一番難しい
スクウェア・エニックスは2020年代ではAに置きます。
ここはかなり議論になると思います。
スクエニは今でも巨大メーカーです。
『ファイナルファンタジーXVI』
『ファイナルファンタジーVII リメイク』シリーズ
『ドラゴンクエスト』シリーズ
『ニーア』関連
HD-2D作品
スマホゲーム展開
大型IPの存在感は非常に大きいです。
ただし、2020年代のスクエニは評価が割れやすいメーカーでもあります。
期待値が非常に高い。
タイトルごとの評価差が大きい。
開発期間が長い。
スマホゲームのサービス終了も話題になりやすい。
かつてのスクウェア黄金期と比較されやすい。
つまり、格は非常に高い。
しかし、2020年代の“勢い”で見ると、任天堂、カプコン、HoYoverse、フロムほどの明確な上昇感とは少し違います。
そのためA。
これは低評価というより、「巨大ブランドゆえに評価が難しい」位置づけです。
アトラスは世界的評価を伸ばしながらも規模ではA
アトラスは2020年代ではAです。
『ペルソナ5』以降、アトラスの世界的評価はかなり高まりました。
2020年代には『ペルソナ』関連作、『真・女神転生V』、『メタファー:リファンタジオ』など、独自色の強い作品を展開しています。
アトラスの強さは、他社にはない雰囲気です。
UI。
音楽。
現代性。
神話・悪魔モチーフ。
尖った世界観。
濃いファン層。
これは非常に強い武器です。
ただし、会社規模や市場全体の支配力で見ると、SSやSのメーカーよりは一段下になります。
そのためA。
ファン熱量ではS級。
業界全体の勢力図ではA。
この評価がしっくりきます。
コーエーテクモは堅実だが2020年代も見逃せない
コーエーテクモは2020年代ではAです。
『仁王』シリーズから続くアクション評価。
『無双』シリーズ。
『アトリエ』シリーズ。
『信長の野望』『三國志』。
他社IPとのコラボタイトル。
コーエーテクモは、派手に時代を支配するタイプではありません。
しかし、ジャンルごとにしっかりとした存在感を持っています。
特に『アトリエ』シリーズは、2020年代に入ってからも固定ファンを維持し、ライザ関連で知名度を高めました。
コーエーテクモは、任天堂やカプコンのようなSS級の支配力はない。
でも、ゲーム業界の中で独自の居場所を持ち続けているメーカーです。
KONAMIは復活の兆しを見せ始めた
KONAMIは2020年代ではAに置きます。
2000年代以降、KONAMIはゲームファンの間で評価が複雑になったメーカーです。
かつてのコナミは、アクション、シューティング、音楽ゲーム、スポーツ、恋愛シミュレーション、ステルスなど、非常に幅広く強いメーカーでした。
しかし近年は、家庭用ゲーム大手としての印象が以前より薄れた時期もあります。
それでも2020年代に入ると、
『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』
『サイレントヒル』関連展開
『メタルギア ソリッド』リメイク展開
『幻想水滸伝』リマスター
『遊戯王』関連
など、再びゲームファンの注目を集める動きが出てきました。
特に『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』は、Switchで大きなヒットになり、家族・友人と遊ぶ定番タイトルとして復活しました。
KONAMIは、2020年代に完全復活したとまでは言い切れません。
しかし、眠っていたIPや定番シリーズを再び動かし始めたメーカーとして、Aに置きたいです。
レベルファイブは復活期待枠としてAに置く
レベルファイブは2020年代ではAに置きます。
2010年代の『妖怪ウォッチ』の爆発から一転して、2020年代前半はやや苦しい時期もありました。
しかし、レベルファイブは依然として非常に気になるメーカーです。
『イナズマイレブン』新作。
『レイトン』新作。
『ファンタジーライフ』新作。
『メガトン級ムサシ』。
『デカポリス』。
過去のIPを再び動かしながら、新作にも挑戦しています。
レベルファイブは、ピーク時の爆発力が非常に大きかったメーカーです。
だからこそ、復活すれば再び大きな話題になる可能性があります。
現時点でSに置くのは難しい。
でも、Bに落とすには期待値とブランドの記憶が強すぎる。
そのため、2020年代ではAに置きます。
Tier外だけど見逃せない2020年代メーカー
2020年代は、新興勢力やジャンル特化のメーカーがかなり面白い時代です。
ここを拾うことで、記事の“今っぽさ”が出ます。
ポケットペア
ポケットペアは『パルワールド』で一気に世界的な注目を集めました。
2020年代のゲーム業界では、インディー寄りのスタジオや中小規模の開発会社でも、世界的な話題を作れることを示した存在です。
もちろん、今後長期的にどう評価されるかはまだわかりません。
ただ、2020年代のゲーム業界を語るなら、見逃せない名前です。
SHIFT UP
SHIFT UPも2020年代の注目メーカーです。
『勝利の女神:NIKKE』でスマホゲーム市場に大きな存在感を示し、『Stellar Blade』で家庭用ゲーム市場にも進出しました。
韓国発のゲーム会社が、スマホと家庭用の両方で存在感を出している点は非常に重要です。
2020年代は、日本・欧米・中国だけでなく、韓国系メーカーの存在感も増している時代です。
Type-Moon
Type-Moonは純粋なゲームメーカーというより、強力な世界観IPを持つ存在です。
『Fate/Grand Order』は2010年代から続く大きなスマホゲームIPであり、2020年代にも強いファン層を維持しています。
また、『月姫』リメイクや関連作品など、ビジュアルノベル・キャラクターIPの文脈でも重要です。
メーカーTierに入れると扱いが難しいですが、ゲーム文化への影響という意味では見逃せません。
2020年代まとめ|ゲーム業界は“国内メーカーの順位表”では語れなくなった
2020年代のゲーム業界は、これまで以上に一言で語るのが難しくなりました。
任天堂はSwitchで圧倒的な存在感を維持しました。
カプコンは、IP再構築と世界市場への適応によって、完全復活した和ゲー大手の代表格になりました。
HoYoverseは『原神』をきっかけに、スマホ・PC・家庭用をまたぐグローバル企業として新しい基準を作りました。
フロム・ソフトウェアは『ELDEN RING』で世界的評価を決定づけ、ソニーはPS5時代のプラットフォームとして存在感を維持しています。
Cygames、セガ、バンダイナムコも、それぞれスマホ、IP、グローバル展開で強い存在感を示しています。
一方で、スクウェア・エニックス、アトラス、KONAMI、レベルファイブのように、巨大なIPやブランドを持ちながら、評価が複雑になりやすいメーカーもあります。
2020年代は、もはや「日本のゲーム会社だけ」で語る時代ではありません。
中国、韓国、欧米、インディー、スマホ、PC、家庭用、配信、SNS。
すべてが同じ市場の中で競い合っています。
だからこそ、HoYoverseやSHIFT UP、ポケットペアのような存在が、従来のゲーム業界Tier表に割り込んできます。
2020年代のゲーム業界は、まだ評価が固まりきっていません。
数年後には、このTier表も大きく変わっている可能性があります。
ただ、現時点でひとつ言えるのは、ゲーム業界の主役はもう国内家庭用ゲームだけでは決まらないということです。
ゲームは、世界市場、スマホ、PC、配信、SNSを含めた巨大な文化になりました。
その中でどのメーカーが次の時代を取るのか。
2020年代後半は、これまで以上に予測が難しく、だからこそ面白い時代になっていきそうです。
なぜ“格”と“勢い”は違うのか
ゲームメーカーのTier表で一番誤解されやすいのが、「格」と「勢い」の違いです。
たとえば、任天堂はどの年代でも強いメーカーです。
1980年代はファミコンで家庭用ゲームの時代を作り、1990年代はスーパーファミコンとゲームボーイで存在感を保ち、2000年代はDSとWiiでゲーム人口を広げ、2010年代以降はSwitchで再び大きな勢力を築きました。
この意味では、任天堂は常に別格です。
ただし、年代ごとに役割は違います。
1980年代の任天堂は「家庭用ゲームを作った王者」。
1990年代の任天堂は「王者でありながら挑戦を受けた存在」。
2000年代の任天堂は「ゲーム人口を広げた存在」。
2010年代以降の任天堂は「遊び方そのものを再定義した存在」。
同じSSでも、意味が少しずつ違うのです。
これは他のメーカーにも言えます。
セガは1990年代ならSSに置きたいほど熱量がありました。
しかし2000年代以降は、ハードメーカーからソフトメーカーへ役割が変わります。
スクウェア・エニックスは格で見れば巨大メーカーです。
しかし2020年代の“勢い”で見ると、任天堂、カプコン、HoYoverse、フロムほどの上昇感とは少し違います。
フロム・ソフトウェアは会社規模だけで見れば任天堂やソニーほどではありません。
しかし2010年代以降のゲームデザインへの影響力は非常に大きい。
つまり、このTier表は「会社の偉さ」を決めるものではありません。
その年代に、どれだけゲーム業界の空気を動かしたか。
ここを見ています。
売上だけでTierを決めると、ゲーム史の面白さが消えてしまう
ゲーム業界を語るとき、売上はもちろん大事です。
ハードの販売台数。
ソフトの販売本数。
決算。
市場シェア。
世界累計出荷本数。
これらは無視できません。
しかし、売上だけでTierを決めると、ゲーム史の面白さはかなり薄くなります。
たとえば、90年代のセガは、ハード戦争の勝者ではありませんでした。
でも、メガドライブ、セガサターン、アーケード、『バーチャファイター』『サクラ大戦』などが生んだ熱量は、単純な勝敗だけでは語れません。
SNKも同じです。
ゲーム業界全体の規模で見れば、任天堂やソニーほどではありません。
しかし、ネオジオ、KOF、餓狼伝説、サムライスピリッツ、メタルスラッグが作ったゲームセンター文化は非常に濃いものでした。
ハドソンも、会社規模だけで見れば王者ではありません。
けれど、全国キャラバン、高橋名人、ボンバーマン、桃太郎電鉄が作った記憶は、ファミコン世代・PCエンジン世代に深く残っています。
ゲーム史には、売上だけでは拾えない熱量があります。
だから今回のTier表では、売上・市場シェアだけでなく、社会現象、ジャンルへの影響、ファンの記憶、後世への影響も含めて見ています。
Tier外メーカーを拾う意味
今回の記事では、各年代ごとに「Tier外だけど見逃せないメーカー」も入れています。
これはかなり重要です。
なぜなら、ゲーム史は王者だけでできていないからです。
任天堂、ソニー、スクウェア、カプコン、セガのような大手だけを並べれば、確かに勢力図としてはわかりやすいです。
でも、それだけでは当時のゲーム売り場の空気は再現できません。
1980年代なら、ジャレコ、サンソフト、アイレム。
1990年代なら、チュンソフト、アトラス、日本ファルコム、クインテット。
2000年代なら、日本一ソフトウェア、スパイク・チュンソフト、ガンホー。
2010年代なら、アークシステムワークス、マーベラス。
2020年代なら、ポケットペア、SHIFT UP、Type-Moon。
こうしたメーカーは、業界全体の支配者ではなかったかもしれません。
しかし、特定のジャンル、特定の世代、特定のファンには強烈な記憶を残しています。
『スペランカー』を語るとき、アイレムは外せません。
『かまいたちの夜』や『風来のシレン』を語るとき、チュンソフトは外せません。
『ペルソナ』を語るとき、アトラスは外せません。
『パルワールド』を語るとき、ポケットペアは外せません。
こういうメーカーを拾うことで、Tier表は単なる上位企業ランキングではなく、ゲーム文化の地図になります。
“強かったメーカー”と“忘れられないメーカー”は少し違う
ゲーム業界Tier表を作るとき、もうひとつ大事なのが「強かったメーカー」と「忘れられないメーカー」は違うということです。
強かったメーカーとは、市場を動かしたメーカーです。
任天堂。
ソニー。
スクウェア。
カプコン。
セガ。
HoYoverse。
こうしたメーカーは、ハード、ソフト、IP、世界市場、社会現象を通じて、業界全体に大きな影響を与えました。
一方で、忘れられないメーカーもあります。
ジャレコ。
サンソフト。
アイレム。
クインテット。
日本一ソフトウェア。
アークシステムワークス。
これらは必ずしも業界の覇権を取ったわけではありません。
しかし、独特のゲーム、独特の難しさ、独特の世界観、独特のファン層を持っていました。
ゲームファンの記憶に残るのは、売上上位の作品だけではありません。
友だちの家で一度だけ遊んだゲーム。
なぜか説明書まで覚えているゲーム。
難しすぎて投げたゲーム。
雑誌で見て憧れたゲーム。
中古ショップで何度も見かけたゲーム。
そういう記憶を作ったメーカーも、ゲーム史の一部です。
だからTier表では上位に入らなくても、記事内ではしっかり拾う価値があります。
10年区切りで見ると、ゲーム業界の主役交代がわかりやすい
今回、5年区切りではなく10年区切りにしたのは、主役交代が見えやすいからです。
1980年代は、ファミコン革命とアーケードの時代。
任天堂とナムコが中心にいて、ハドソン、コナミ、セガ、エニックス、カプコンがそれぞれ土台を作りました。
1990年代は、ハード戦争とRPG黄金期。
任天堂、スクウェア、セガが強く、ソニー、カプコン、エニックス、コナミが業界を大きく動かしました。
2000年代は、PS2・DS・Wiiの時代。
ソニーはPS2で家庭用ゲーム市場を支配し、任天堂はDSとWiiでゲーム人口を広げ、スクウェア・エニックスは巨大RPGブランドとして存在感を持ちました。
2010年代は、スマホゲームと和ゲー再評価の時代。
任天堂はSwitchで復活し、ソニーはPS4で世界市場に強くなり、フロム・ソフトウェアは世界的評価を獲得しました。
2020年代は、世界市場・配信・スマホ巨大IPが重なった時代。
任天堂、カプコン、HoYoverseが大きな存在感を持ち、フロム、ソニー、Cygames、セガ、バンダイナムコも強い位置にいます。
こうして見ると、ゲーム業界の主役は常に入れ替わっています。
ずっと強い会社もあります。
一度落ちて復活する会社もあります。
ある時代だけ異常に輝いた会社もあります。
この変化こそ、ゲーム業界Tier表の面白さです。
任天堂はなぜ40年以上Tier上位に残り続けるのか
今回のTier表で、最も異常な存在は任天堂かもしれません。
1980年代から2020年代まで、ほぼ常に上位にいます。
これはかなり特殊です。
多くのメーカーは、時代によって上下します。
ナムコは80年代SSでも、90年代以降は少し位置が変わります。
セガは90年代SSでも、ハード撤退後に役割が変わります。
スクウェアは90年代SSでも、スクエニ化後は評価が複雑になります。
レベルファイブは2000年代〜2010年代に大きな勢いを見せましたが、その後は課題も出ました。
その中で、任天堂は何度も形を変えながら上位に残り続けています。
ファミコン。
スーパーファミコン。
ゲームボーイ。
ニンテンドーDS。
Wii。
Nintendo Switch。
さらに、マリオ、ゼルダ、ポケモン、どうぶつの森、スプラトゥーン、スマブラ、マリオカート。
ハードとソフトの両方が強く、キャラクターIPも強い。
そして、性能競争だけに巻き込まれず、「遊び方」を提案する力があります。
これは他社とかなり違います。
任天堂は、常に最先端スペックで勝ってきた会社ではありません。
しかし、ゲームをどう遊ばせるか、誰に届けるか、どんな体験にするかを作る力が非常に強い。
だから40年以上、Tier上位に残り続けているのだと思います。
セガは“勝者ではなかったからこそ”語りたくなるメーカー
セガはこのTier表の中でも、かなり特別な存在です。
90年代はSSに置きました。
しかし、最終的に家庭用ハード戦争の勝者になったわけではありません。
普通なら、負けたメーカーとして語られて終わりそうです。
でも、セガはそうではありません。
むしろゲームファンは、今でもセガを語りたがります。
なぜか。
セガには、勝敗だけでは測れない熱量があったからです。
メガドライブの尖った雰囲気。
セガサターンの濃いラインナップ。
ドリームキャストの早すぎた挑戦。
アーケードの技術力。
ソニック、バーチャファイター、サクラ大戦、シェンムー、龍が如く。
セガは常に少し早く、少し不器用で、少し尖っていました。
だからこそ、勝者ではなくても記憶に残る。
ゲーム業界Tier表において、セガは単なるメーカーではなく、「挑戦者の象徴」として面白い存在です。
スクウェア・エニックスは“格”と“期待値”が高すぎるメーカー
スクウェア・エニックスも、かなり扱いが難しいメーカーです。
スクウェア単体で見れば、1990年代はSSです。
『ファイナルファンタジーIV』から『VII』までの流れは、家庭用RPGの黄金期そのものでした。
エニックスも『ドラゴンクエスト』という国民的RPGを持ち、非常に強い存在でした。
この2社が合併したスクウェア・エニックスは、格だけで見れば今でも巨大です。
しかし、格が高いからこそ、期待値も非常に高い。
新作が出るたびに、昔のFFやドラクエと比較される。
リメイクや外伝にも厳しい目が向けられる。
スマホ展開にも賛否が出る。
開発期間の長さも話題になる。
これは、スクエニが弱いからではありません。
むしろ、過去にあまりにも強すぎたからです。
スクエニは、いつも「昔の自分」と戦わされるメーカーです。
そのため、2020年代ではAに置きました。
格は非常に高い。
でも、勢いという意味では評価が分かれる。
この複雑さが、スクエニの現在地だと思います。
カプコンは“復活したメーカー”として2020年代に最も美しい流れを作った
今回のTier表で、流れが非常にきれいなのがカプコンです。
1980年代は助走。
1990年代はストIIとバイオで怪物化。
2000年代はモンハンで新しい柱を作る。
2010年代後半から評価を戻す。
2020年代に完全復活。
この流れはかなり美しいです。
特に近年のカプコンは、過去IPの活かし方が非常にうまい。
『バイオハザード』のリメイク。
『モンスターハンター』の世界展開。
『ストリートファイター6』の再評価。
REエンジンによる技術的な安定感。
昔のIPをただ懐かしむのではなく、現代のゲームとして作り直している。
ここが強いです。
カプコンは、長い歴史を持ちながら、2020年代にもう一度“今のメーカー”になった会社だと思います。
だから2020年代SSに置きました。
HoYoverseを入れることで、2020年代らしさが出る
HoYoverseをTier表に入れるかどうかは、おそらく意見が分かれます。
日本企業ではないからです。
しかし、2020年代のゲーム業界を語るなら、HoYoverseを外すのは難しいと思います。
『原神』は、日本のアニメ・ゲーム文化の文脈を強く取り込みながら、世界市場で大きな成功を収めました。
そして、日本のゲームユーザーにも大きな影響を与えました。
家庭用ゲームのような探索体験。
スマホゲームの運営モデル。
キャラクターガチャ。
世界同時展開。
継続アップデート。
SNSでの盛り上がり。
これらを一つにまとめた存在です。
2020年代は、国籍だけでゲーム業界を切れなくなりました。
日本のゲーム文化に影響を受けた海外メーカーが、日本市場でも大きな存在になる。
この構造こそ、2020年代らしさです。
だからHoYoverseをSSに入れました。
任天堂、セガ、スクウェアなど、日本ゲーム業界を支えたクリエイターたちの証言を収録。ゲーム史の裏側や“時代を動かした人たち”をさらに深く知りたい人におすすめです。
価格・在庫・仕様や版の違いなどは変動します。購入の際は各ショップの商品ページで最新情報をご確認ください。
まとめ|ゲーム業界Tier表は“時代の主役交代”を見る地図である
1980年代から2020年代まで、ゲーム業界の勢力図は何度も変わってきました。
1980年代は、任天堂がファミコンで家庭用ゲームの時代を作り、ナムコがアーケードの夢を家庭へ持ち込みました。
1990年代は、スーパーファミコン、メガドライブ、セガサターン、PlayStationが入り乱れ、スクウェア、セガ、任天堂、ソニー、カプコンが業界を大きく動かしました。
2000年代は、PS2が家庭用ゲーム市場を支配し、DSとWiiがゲーム人口を広げ、スクウェア・エニックス、カプコン、バンダイナムコ、レベルファイブがそれぞれ存在感を見せました。
2010年代は、スマホゲームの台頭と家庭用ゲームの世界化が同時に進みました。Switch、PS4、フロム・ソフトウェア、Cygames、ガンホー、ミクシィなど、家庭用とスマホの両方に主役が生まれました。
2020年代は、さらに複雑です。
任天堂、カプコン、HoYoverse、フロム、ソニー、Cygames、セガ、バンダイナムコが、家庭用、スマホ、PC、世界市場、配信、SNSをまたいで競っています。
このTier表は、絶対的な正解ではありません。
セガを90年代SSにするか。
フロムを2020年代SSにするか。
スクエニをAに置くのは低すぎるのか。
HoYoverseを入れるべきなのか。
SNKやハドソンはもっと上ではないのか。
意見は必ず分かれると思います。
でも、それでいいのだと思います。
ゲームの記憶は、人によってまったく違います。
ファミコンで育った人。
スーパーファミコンでRPGに夢中になった人。
セガサターンを愛した人。
PS2で大作ゲームを遊んだ人。
DSやWiiで家族と遊んだ人。
スマホゲームに毎日ログインした人。
Switchで再びゲームに戻ってきた人。
それぞれにとっての“最強メーカー”は違います。
だからこそ、年代別に見る意味があります。
ゲーム業界Tier表は、単なる順位表ではありません。
その時代、どのメーカーが主役だったのか。
どのメーカーが空気を変えたのか。
どのメーカーが次の時代への橋をかけたのか。
それを振り返るための、ひとつの地図なのです。