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9月25日は何の日?骨董の日・10円カレーの日・世界海運デーなど記念日まとめ

9月25日はどんな日?日本と世界の記念日をチェック

9月25日は、私たちの生活に身近な記念日から国際的な取り組みまで、さまざまな出来事が重なる日です。

日本では古美術の魅力を伝える「骨董の日」や、長年親しまれてきた名物サービスにちなむ「10円カレーの日」があり、文化や暮らしに直結したテーマが並びます。

一方、世界に目を向ければ「世界海運デー」や「World Dream Day」といった国際デーが制定されており、グローバルな視点でも意義深い日付となっています。

この記事では、日本と世界それぞれの記念日を一つひとつ丁寧に紹介していきます。

骨董の日(9月25日)

9月25日は「骨董の日」。京都の骨董オークション会社古裂會(こぎれかい)が制定し、2017年に日本記念日協会へ登録された公式の記念日です。由来は、江戸の戯作者・山東京伝が『骨董集 巻之三』に記した「文化十二年(1815)九月二十五日」という日付から。古い道具や器の魅力を広く伝えることが目的とされています。

“使い継ぐ楽しみ”は骨董ならでは。直して使う、用途を替えて飾る――そんな工夫が暮らしに小さな物語を足してくれます。最近はフリマや骨董市、オンラインオークションでも手頃に出会えるので、まずは気になる一品を手に取ってみるのがおすすめ。買う前に欠け・直し・窯傷などの状態表記を確かめる、サイズを実寸で想像してみる、といった基本だけ押さえれば失敗が減ります。

古いものを“消費”ではなく“継承”として楽しむ視点は、持続可能性の面でも意義があります。9月25日は、家に眠る器や道具を見直し、次の持ち主へバトンを渡すことまで想像してみる――そんな一日として過ごしてみませんか。

10円カレー(松本楼「カレーチャリティ」)

9月25日と言えば、日比谷公園の老舗・日比谷松本楼が毎年行う「10円カレー」として知られるチャリティ。発端は、1971年の火災で本店が焼失したのち、1973年9月25日の再建・新装開店を機に“感謝を形に”と始めた企画です。店の歴史を語る公式資料や報道向けリリースでも、この由来が明記されています。

名称は“10円カレー”のまま広く定着していますが、現在は「創業年数以上の寄付」でカレーを提供するスタイルに移行しています。2025年は創業122周年に合わせて「122円以上の寄付」/先着500名という実施要項が案内されています(以前は先着1,500名の年もあり)。寄付金は公益財団法人きずな育英基金などへ全額寄付されるチャリティです。

この行列は“日比谷の秋の風物詩”。店の公式SNSでも「毎年9月25日に開催」「今年で53年目」と告知が出ており、いまも“恩返しのカレー”の精神が受け継がれています。訪れるなら、開始時刻(11:00目安)より早め到着が吉。一杯のカレーに込められた歴史と感謝に、少しだけ自分の寄付を添える——そんな温かい一日です。

世界海運デー(World Maritime Day/2025年は9月25日)

9月25日は、世界海運デー。国連の専門機関であるIMO(国際海事機関)が定める国際デーで、2025年は“Our Ocean, Our Obligation, Our Opportunity(海は私たちの責務、そして機会)”が年次テーマです。世界海運デーは毎年9月の最終木曜日に実施され、2025年はちょうど9月25日(木)。本年はロンドンのIMO本部で記念行事が行われます。

海運の重要性は数字にも表れています。世界の貿易量の約8割が海上輸送で運ばれており、食料・エネルギー・生活必需品まで、私たちの暮らしは見えない海の物流に支えられています。だからこそ、環境保全や安全運航、脱炭素への取り組みは、地球規模の課題そのもの。

当日は各国の港湾や自治体がライトアップや啓発イベントを実施。海を守りながら使う知恵を共有し、業界と社会が一緒に“海との向き合い方”を考える一日です。

主婦休みの日(1月25日・5月25日・9月25日)

9月25日は、年3回ある「主婦休みの日」のひとつ。家事・育児・介護など“家庭の無給労働”を担う人が休む日として、生活情報紙を発行する民間企業が提唱し、日本記念日協会に登録された記念日です。1月・5月・9月の25日に設けられているのは、年度や長期休暇の節目に近く、区切りとして行動に移しやすいから。

趣旨はシンプルで、①休む、②感謝する、③家事を分かち合う。たとえばこの日は、買い出しや料理、洗濯のどれかを家族が引き受ける。外食や惣菜を活用してもOK。家事のTODOを「見える化」して共有すれば、翌日以降の負担軽減にもつながります。

“主婦”という言葉にとらわれず、家事を多く担っている人が主役になる日として使うのがおすすめ。小さな休息と「ありがとう」の言葉が、家庭の空気をやわらかくしてくれます。次の25日も、無理なく続けられる分担から始めてみましょう。

世界薬剤師デー(9月25日)

9月25日は「世界薬剤師デー」。医療の最前線で薬の専門家として働く薬剤師の役割を世界規模で伝える日です。病院や薬局はもちろん、在宅医療、産業保健、感染対策、災害時の医療支援まで、薬剤師の仕事は暮らしのすぐそばに広がっています。

日本でも、この日に合わせて地域の薬剤師会がおくすり相談会お薬手帳の活用講座健康測定などのイベントを行うことがあります。服薬の重複や飲み合わせのチェック、ポリファーマシー(多剤併用)の見直し、ジェネリック医薬品の相談など、日々の不安をプロと一緒に解消できるのが魅力です。

もし体調や薬について気になることがあれば、遠慮なく薬局で相談してみてください。「今の薬は本当に自分に合っている?」――その問いに寄り添い、最適な治療につなぐ案内役。それが薬剤師です。9月25日は、身近な専門家に「いつもありがとう」と伝えたくなる日でもあります。

国際運動失調症啓発デー(9月25日)

9月25日は「国際運動失調症啓発デー(International Ataxia Awareness Day, IAAD)」。
小脳などの障害によって、ふらつき・手足の協調運動のしづらさ・発語の不明瞭さなどが起こる“運動失調(アタキシア)”への理解を広げる日です。遺伝性・後天性を含め原因は多様で、症状の出方や進行も人それぞれ。だからこそ、正しい情報と早めの受診がとても大切になります。

この日を中心に、患者会や研究機関がオンライン講演や交流イベント、募金キャンペーンを実施します。身近にできる支援は、まず知ること。歩行が不安定な人に急かさない・段差で声をかける、といった小さな配慮も力になります。

9月25日を、見えにくい困りごとに光を当てる一日に。
研究を支える寄付や、正確な情報のシェアも、確かな前進につながります。

World Dream Day(9月25日)

9月25日は「World Dream Day」。
“夢やアイデアを行動に移す日”として、2012年に教育者・ソーシャル起業家のオジオマ・エグウォンウが始めました。世界各地でワークショップやオンライン企画が開かれ、年齢や立場を超えて「やりたいこと」を言語化し、最初の一歩まで落とし込むことが目的です。

やることはシンプル。紙とペンを用意して――

  1. 10分だけ書く:今いちばん実現したい夢を、現在形で短く。
  2. 24時間アクション:今日・明日でできる最小の一歩を1つ決める(問い合わせ、仮予約、1ページ書く…)。
  3. 90日プラン:週1の“進捗チェック”を自分や仲間と約束する。

夢は大きくても行動は小さく。
9月25日を、未来の自分に向けた“確かな一歩”に変える日として使ってみてください。

世界肺の日(World Lung Day/9月25日)

9月25日は「世界肺の日」。国際的な呼吸器学会のネットワークが毎年この日に、肺の健康を守るための行動を呼びかけています。ぜんそく、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺炎、結核など――呼吸器の病気は世界の主要な疾患負担のひとつ。だからこそ、予防と早期発見が要になります。

今日できることは意外と身近です。

  • たばこをやめる/受動喫煙を避ける(禁煙外来や家族の協力をセットで)
  • ワクチン(インフルエンザ、肺炎球菌、必要に応じて新型コロナ)
  • 空気の質の管理(換気、調理時の換気扇、粉じん作業ではマスク)
  • 気になるせき・息切れが続くなら、呼吸器内科で相談を。簡単な呼吸機能検査で“気づき”に繋がります。

息は、いのちのリズム。
年に一度のこの日に、生活の“呼吸”を少しだけ整えてみましょう。次の一歩は、今日の小さな選択から。

まとめ

9月25日は、日本では「骨董の日」や「10円カレーの日」「主婦休みの日」といった暮らしに寄り添う記念日が並び、さらに沢村栄治が日本初のノーヒットノーランを達成した歴史的な日でもあります。

一方で、国際的には「世界海運デー」「世界薬剤師デー」「国際運動失調症啓発デー」「World Dream Day」「世界肺の日」など、多様なテーマを持つ記念日が集まります。環境・健康・夢の実現といった課題を考えるきっかけを与えてくれる日でもあるのです。

身近な生活から地球規模のテーマまで、9月25日は“学び”や“気づき”を得るのにぴったりの一日。今日をきっかけに、あなた自身の行動や意識を少し見直してみませんか。

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