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デジプラコレクション まるごと鉄道!デラックス 忖度なしレビュー|ジオラマ自由度と操作感は買いか【Switch】

デジプラコレクション まるごと鉄道!デラックス、作って眺めて走らせる“まる鉄DX”を正直評価

2025年10月16日発売のNintendo Switch向け『デジプラコレクション まるごと鉄道!デラックス』は、シリーズ「まる鉄!ミニ」4作(JR東日本/西日本/九州/貨物)をひとまとめにしたパッケージ版車両を組み立てる“プラモモード”街と線路を作る“レイアウトモード”、3Dモデル鑑賞の“図鑑モード”で、鉄道模型の楽しさを気軽に味わえます。

基本情報・仕様

  • 発売日/価格
    2025年10月16日発売、6,800円(税込)。Nintendo Switch向けのパッケージ作品です。
  • 収録内容(何が入っている?)
    ダウンロード専用だった「まる鉄!ミニ」4作――JR東日本編/JR西日本編/JR九州編/JR貨物編――をひとまとめに収録。パッケージで一気に遊べます。
  • パッケージ版“だけ”の追加要素
    新規車両を2種追加収録:E653系 特急いなほ285系0番台 サンライズ出雲。レイアウトや図鑑で楽しめます。
  • 3つのモードで遊ぶ
    1. プラモモード:パーツを組み上げて車両を完成。
    2. レイアウトモード:線路や建物を配置してジオラマを制作、時間帯変更や撮影も可能。
    3. 図鑑モード:3Dモデルを眺め、車両解説を読む“鑑賞”の時間。
      それぞれの遊び方が明確に分かれていて、作る・走らせる・眺めるの循環が作れます。
  • 基本スペック
    プレイ人数:1人/CERO:A/対応言語:日本語・英語。Switch専用タイトルです。

良かった点

  • 模型を組み立てるような没入感
    本作の「プラモモード」では、車両のパーツを手で組み上げていく感覚が再現されており、細部まで公式ライセンス取得の車両が並ぶため、鉄道ファンには嬉しい“作る喜び”があります。
    “走る・眺める・作る”という循環が整っており、「今日は車両を1台組もう」「明日はレイアウトを少し改装しよう」というゆるやかな遊び方がしやすい点が魅力です。
  • ジオラマ風景を自分で作れる自由度
    レイアウトモードでは、建物や線路、風景の時間帯(朝・夕・夜)まで選択可能で、自分だけの鉄道空間を“撮る楽しみ”としても遊べます。カメラアングル自由・時間帯変更により、撮り鉄的な視点で遊ぶのも面白い設計です。
    鉄道の知識がなくとも、「配置したら走らせて撮影」という流れが作れて、ライトユーザーでも入りやすい点が好印象です.
  • 収録作4本+追加車両2種というボリューム感
    シリーズ「まるごと鉄道!ミニ」4作品をひとつのパッケージにまとめており、パッケージ版限定の追加車両2種(285系サンライズ出雲・E653系特急いなほ)を収録。これにより“シリーズを追っていなかった人”にも十分な満足感があります。
    まとめ買い/初めてシリーズに触れる層にとって、価格と収録数のバランスが良い印象を与えています。

気になった点

  • 模型や配置に時間を要するため“手軽さ”が薄れることも
    組み立てやレイアウト構築が魅力ではありますが、「今日はちょっと暇だし遊ぼう」という軽い気持ちで始めた時に、パーツ選び・組立・配置というプロセスが“思っていたより手間”と感じられる可能性があります。
    「とりあえず車両を走らせたい」場合は、最初の読み込みやセッティングで少し躓くかもしれません。
  • 演出・動きのバリエーションが控えめ
    自由度や眺める楽しみは十分ですが、「走行音」「演出エフェクト」「動き」の面では軽めという印象があります。ジオラマの風景美や静止写真向けアングルは充実しているものの、ダイナミックな走行シーンやド派手な演出を重視する人には少し物足りなさが出る可能性があります。
  • 操作・UIで初心者が迷う場面も
    建物の配置、線路の設計、カメラの切り替えなど、自由度の高さゆえに“どこをどう動かせばいいのか”が最初見えづらい場面があります。鉄道模型やジオラマ経験がない人には「何から始める?」という迷いが出やすいため、チュートリアルや助けがもう少しあれば安心という声も想定されます。

忖度なしレビュー採点(10点満点)

総合:7.7 / 10

  • ジオラマ制作の自由度:8.4
    線路・建物・自然物などを自由に配置でき、時間帯やアングルを変えて撮影も可能。実際に自分の街を作るような“箱庭感”があり、完成した瞬間の満足度が高い。
  • プラモモード(組み立て体験):8.1
    車両を1パーツずつ組み上げる感覚が再現されており、模型づくりが好きな人には特に響く。細部の質感も丁寧だが、慣れるまで操作がやや細かく感じられる場面も。
  • 操作性・UI:7.2
    メニュー構成や視点切り替えは慣れるまで時間がかかる。自由度の高さゆえに最初の導線がつかみにくく、もう一歩の親切設計があれば快適性が増す。
  • 演出・動作のリアリティ:7.5
    走行音やライト、風景の切り替えなど“眺める楽しみ”に重点を置いた演出。派手な動的アクションよりも静かなリアル表現が主軸で、雰囲気の再現度は高い。
  • 収録内容と価格バランス:8.3
    過去4作の「まる鉄!ミニ」シリーズを完全収録し、さらに新規車両2種(E653系いなほ/285系サンライズ出雲)を追加。6,800円(税込)でこのボリュームは納得感がある。
  • ボリューム・継続性:7.6
    コンテンツ自体は豊富だが、方向性が“作って眺める”に特化しており、長期プレイよりも“じっくり少しずつ進める”タイプ。週末に少しずつ触れる遊び方に向く。

“鉄道模型を手のひらで楽しむ”という方向性を貫いた、落ち着いた一本。即効性のある派手な演出はないが、作る・眺める・撮るの三拍子が心地よく回る。
鉄道模型や箱庭シミュレーションが好きな人なら確実に満足できる内容です。

まとめ(読者へのおすすめガイド)

『デジプラコレクション まるごと鉄道!デラックス』は、スピードや反射神経で競うゲームではなく、“作って・走らせて・眺めて楽しむ”静かな充実感を大切にした作品です。

「どこに線路を通そうかな」「この角度から撮ると映えるな」——そんな“自分だけの鉄道時間”を持ちたい人には、これ以上ない一本です。

反対に、“短時間で結果が出る達成感”や“アクション性のある刺激”を求める人にはやや物足りなさがあるかもしれません。

Switchを片手に、じっくり自分の街を作っていく。
鉄道模型やジオラマが好きな人にとっては、6,800円という価格以上の満足が得られるタイトルです。

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