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原神『空月の歌』とは?2025年最新情報と魔神任務ナドクライ編の意味まとめ

空月の歌とは?原神でこの言葉が使われるようになった経緯

原神 満月と青い花畑の幻想的シーン|新エリアを示唆する美しいムービーカット

「空月の歌(そらつきのうた)」という言葉は、原神の世界観のどこかに突然出てきた単語ではなく、2025年の大型アップデートを象徴するキーワードとして公式が打ち出したタイトルです。現在は、魔神任務「ナドクライ編」の長編ストーリーや、特設サイト・公式アプリの紹介文などで一貫して使われており、「最新章全体を包むテーマ名」として機能しています。

実際のゲーム内では、「空月の歌・序奏」から始まり、第1幕、第2幕……といった形で物語が区切られており、いわゆる“〇〇編”というよりも、一連の章をまとめて指すサブタイトルのような位置づけになっています。長い旅路の中で、月・空・歌といったモチーフが何度も繰り返し登場し、それぞれの幕のタイトルにも「月光」「夜想詩」など、音楽や夜空を連想させる言葉が並んでいるのが特徴です。

この「空月の歌」という言葉がいっきに広まったのは、魔神任務ナドクライ編の配信開始と、それに合わせた公式キャンペーン・特集展開がきっかけです。原神公式の特設サイトやニュース、アプリストアでの紹介文にこのタイトルが大きく掲げられたほか、アニメ雑誌『アニメディア』2026年1月号では「原神 空月の歌」が表紙&巻頭特集として扱われ、ゲーム外のメディアでも“ひとつの作品名”のように扱われるようになりました。

その結果、プレイヤーの間でも「今どこまで進んだ?」「空月の歌 第◯幕がよかった」など、ナドクライ編そのものを指す言葉として自然に定着していきます。アップデート番号やバージョン表記よりも、物語の雰囲気が伝わる名前なので、SNSでもハッシュタグやプレイ感想に使われやすく、「原神の最新章=空月の歌」というイメージが強くなってきている、というのが現在の状況です。

この記事では、この「空月の歌」というタイトルが持つ意味や、どこから使われ始めたのか、そして今どんな展開が進んでいるのかを、できるだけネタバレをおさえつつプレイヤー目線で整理していきます。

魔神任務「ナドクライ編」としての『空月の歌』とは

空月の歌は、ざっくり言うと
原神の魔神任務「ナドクライ編」を丸ごと包んでいる“章タイトル”です。

英語版ではこの章が
Song of the Welkin Moon(Song of the Welkin Moon)という名前でまとめられていて、
ナドクライという新エリアを舞台にしたアーチョン任務(魔神任務)のひとまとまりとして扱われています。

ゲーム内では

  • 空月の歌・序奏「帰途」
  • 空月の歌・第1幕
  • 空月の歌・第2幕 …
  • 空月の歌・第◯幕

というかたちで区切られていて、
「○章○幕」ではなく、「空月の歌・第◯幕」という表記が続くのが特徴です。
攻略サイトでも「空月の歌 序奏(帰途)」「空月の歌 第1幕」「空月の歌 第4幕『消えた月光に想いを馳せて』」など、
一連の魔神任務をまとめて“空月の歌シリーズ”として扱っています。

物語の中身にはネタバレも多いのでここでは踏み込みすぎませんが、
プレイヤーとして体感すると

  • 月や夜空、歌と祈りが強く意識されたキーワードになっている
  • 新天地ナドクライの文化・歴史と、テイワット全体の神話がリンクしてくる
  • 「月を狩る」「月を見上げる側」といった構図が、各幕のサブタイトルや演出に反映されている

といった、“長い旅の中でも大きな節目”とわかる空気感になっています。

逆に言えば、「空月の歌」という言葉を聞いたときに、
細かなストーリーの細部をすべて覚えていなくても、

  • ナドクライを舞台にした、
  • 月と空と歌をめぐる、大型の魔神任務章

と理解しておけば、だいたいの位置づけは掴めます。

Webイベント・特設サイトとしての「空月の歌」

もうひとつ、空月の歌という名前が広まったきっかけとして
Webイベントと特設サイトの存在があります。

HoYoverseは、ナドクライ編のスタート前後に
ブラウザで読むタイプのWebイベント「空月の歌」を実施しました。
プレイヤーは特設サイトにアクセスし、テキストを読み進めたり、
ページを最後までスクロールしてシェアすることで、原石やモラなどの報酬を受け取れる形式です。

このWebイベント版「空月の歌」は

  • バトルや操作のミッションは存在せず
  • 物語とビジュアルを“読む・眺める”ことそのものが目的

という、ストーリープロモーション寄りのイベントになっていました。
その中で、「運命の三女神」やナドクライに関わる神話モチーフが示され、
のちにゲーム本編で展開される出来事の“予告編”的な役割も果たしています。

さらに、「空月の歌『ナド・クライ』特設サイト」では
Luna I/Luna II/Luna III といった区分で、章ごとのアートやBGM、
キービジュアルが公開されており、
プレイヤーはゲーム外からもナドクライ編の世界観に触れられるようになっています。

この流れもあって、

  • ゲーム内の魔神任務の名称としての「空月の歌」
  • Webイベントや特設サイトのタイトルとしての「空月の歌」

が重なり合い、
コミュニティ全体で「原神の最新章=空月の歌」というイメージが
一気に固まっていった、という背景があります。

なぜ今「空月の歌」が改めて大きく取り上げられているのか

原神 新キャラクターのアップシーン|青髪の女性が静かに佇むアニメーションカット

2025年末時点で「空月の歌」という言葉が再び強く打ち出されているのには、
いくつかのタイミングが重なっている理由があります。

まずひとつは、公式側の展開です。
原神公式サイトのニュースでは、
2025年12月に「空月の歌・間奏 北の果ての夜想詩——『Luna III』正式リリース」
という告知が掲載され、ナドクライ編の新たな節目となるアップデートが
“Luna III”として改めてアピールされました。

同じタイミングで、アニメ雑誌『アニメディア』2026年1月号が
2025年12月10日に発売され、その表紙に
「原神 空月の歌」のキービジュアルが大きく採用されています。
この号は

  • 表紙&巻頭大特集:原神 空月の歌 Luna III & ドゥリン実装記念特集
  • 設定資料&背景アート公開
  • 「Luna III」最新ガイド
  • 〈非公式〉原神 Boys Collection 企画

と、完全に“原神・空月の歌特集号”と言っていい内容になっています。

アニメディア編集部の公式X(旧Twitter)でも
「表紙&巻頭大特集 原神 空月の歌」「12月10日発売」
と何度も告知されており、
誌面ではキービジュアルのB3ポスターや綴じ込みフォトカードまで付属するなど、
原神ファン向けの“保存版”として打ち出されています。

こうした

  • ゲーム内:Luna III 正式リリース
  • ゲーム外:アニメディアでの巻頭大特集・ポスター付録

が同じ時期に集中したことで、
SNSでも「空月の歌」という言葉が再びタイムラインにあふれ、
原神を普段追っていない層の目にも届きやすくなりました。

つまり今は、

「アップデート名としての空月の歌」
+「雑誌表紙・メディア特集としての空月の歌」

が重なった“第2次ブーム”のような状態になっている、と言えます。

『空月の歌』の物語と世界観の魅力(ネタバレはざっくり)

原神 新キャラクターファトゥスの「少女」コロンビーナ|白い翼と黒髪が特徴の神秘的な少女

空月の歌がここまで強く印象に残るのは、単に「新エリアの魔神任務だから」ではなく、物語のスケールと“月”というモチーフの扱い方が、原神全体の中でもかなり特別だからだと思います。

ナドクライを舞台にしたこの章では、「Song of the Welkin Moon(空月の歌)」という名前の通り、雪と月、北の果て、狩る者と狩られる者、失われた国と神々の記憶といったキーワードが幾重にも重なっていきます。前半では、雪と氷に閉ざされた土地や「存在しない国」と呼ばれる場所を通して、ナドクライという国そのものの成り立ちに迫り、後半になるほど、テイワットの外側にいる存在や“月の神々”の話題が前面に出てくる構成です。

各幕のサブタイトルも、

  • 序奏「帰途(The Journey Home)」
  • 第1幕「雪の潮流と氷林の舞踏」
  • 第2幕「塵と灯のエレジー」
  • 第3幕「存在しない国」
  • 第4幕「消えた月光に想いを馳せて」
  • 第5幕「北の果ての夜想詩」
  • 第6幕「朝霧に散りゆく月光」

と、どれも“歌”“夜想曲”“エレジー(挽歌)”“月光”といった音楽・詩・月にまつわる言葉で統一されています。それぞれの幕で起こる出来事自体は、いつもの原神らしく、旅人たちが人々の葛藤や陰謀に巻き込まれていく冒険譚なのですが、章全体を俯瞰すると「月を巡る長い祈りと別れの物語」として一本の線が通っているのがわかります。

特にLuna II・Luna IIIと更新が進むにつれて、「月を狩る者」「月に帰れない月神」「世界から拒絶された神々」といった、これまで断片的に語られてきたテイワットの神話が一気に具体的なドラマとして立ち上がってくるのも、空月の歌ならではの見どころです。それでいて、実際にプレイしていると、重たいテーマだけでなく、ナドクライの街並みや雪原の景色、独特の文化・キャラクターたちの掛け合いがしっかり“原神らしい旅の楽しさ”を保っていて、ストーリー勢はもちろん、探索・写真勢・考察勢のどこから見ても満足度の高い章になっています。

ネタバレを避けるとどうしても抽象的な言い方になりますが、一言でまとめるなら、空月の歌は

「テイワットの“外側”にあるものを、月というモチーフを通してそっと見せてくれる章」

であり、同時に

「ナドクライという新天地の歴史と、そこに生きる人々の選択を描いた、静かな挽歌」

でもある、というのがプレイヤーとしての実感です。

空月の歌を支えるキャラクターの魅力

空月の歌がここまで濃く心に残る一番の理由は、やっぱりキャラクターです。新章ナド・クライでは、まったく新しい土地の住人たちに加えて、これまで名前だけ語られてきた人物がついに登場したり、長く原神を追ってきたプレイヤーほど「ここで出すのか…!」と息を呑む顔ぶれが揃います。

まず象徴的なのが、炎元素キャラクターとしてプレイアブル化されたドゥリンです。かつては“ドラゴン”としてしか語られなかった存在が、人の姿と声を持って物語に関わってくることで、「テイワットの英雄譚」の陰で何が起きていたのかが、一気に立体的になります。Luna III「北の果ての夜想詩」では、ドゥリンが祈月の夜を共に迎える重要な相手として描かれ、戦闘性能だけでなく、過去に縛られた存在がどのように“今”を選び取るのかというドラマの中心にもなっています。

ナド・クライ側の新キャラクターたちも負けていません。ナシャタウンで暮らす人々や、「月霊」と呼ばれる不思議な存在、月を祈る祭りに関わる面々は、それぞれが“月に願いをかけてきた理由”を抱えています。ゲームプレイの上ではギミックや探索の案内役でありながら、会話を重ねるほど、その土地が歩んできた歴史や、世界から切り離された国の孤独がじわじわ伝わってくる造りです。

さらに、長年名前だけ語られてきたアリスやファルカといった“伝説級のキャラ”も、ナド・クライ編(空月の歌)の流れの中でいよいよ本格的に姿を見せ始めます。祈月の夜の祭りにはアリスとニコ・リヤンが訪れ、テイワットの境界の異変や「虚影」の出現を告げる役目を担い、旅人たちを次の謎へと誘います。そこへアルベド、放浪者、そしてドゥリンが揃っていく構図は、まさに“月と外界”にまつわるキャラクターたちの総決算ともいえる顔ぶれです。

こうしたキャラクター同士の組み合わせが面白いのは、それぞれが別々の章・別々の国で積み上げてきた物語を背負っているからです。モンドやドラゴンスパイン、魔女会、錬金術師たち、旅人とパイモンの関係性──それらが「空月の歌」というひとつの章に集まり、月をめぐる物語として再配置されることで、「この出会いのために、今までの数年分のストーリーがあったのかもしれない」と感じさせてくれます。

キャラクターの魅力は、強さや性能だけでは語り切れません。空月の歌では、それぞれが抱えてきた後悔や願い、神々との距離感、世界に居場所を求める苦しさが、ナド・クライという“世界の縁”で交差します。その結果として、「このキャラ、実装前はそこまで気にしていなかったのに、ストーリーを見たら一気に好きになった」というタイプの推しが、必ずひとりは見つかる章になっているはずです。

祈月の夜と「月をめぐる物語」──ストーリーの魅力

空月の歌の物語は、ナドクライ最大の祭り「祈月の夜(きげつのよる)」に向かう数日間を軸に進んでいきます。祈月の夜は、月がテイワットに最も近づく特別な夜で、その影響で「ヴェルダントクレスト」や「祈月の花」が変化し、ナドクライの人々にとっては“月に選ばれた吉兆”として受け取られてきた、由緒ある祭礼です。もともとはフロストムーンの巫女たちが月神の誕生を歌と踊りで祝う、かなり神聖な行事でしたが、今ではナシャタウン中が屋台と灯りに包まれる、一年で一番にぎやかな祭りとして定着しています。

……と言うと、ただの「お祭りイベント」に聞こえますが、空月の歌のストーリーが面白いのは、この華やかな祭りの裏で“月と世界の境界がゆらいでいる”ことが丁寧に描かれていくところです。祈月の夜が近づくと、ナドクライ各地に“幻のような影”が現れ、過去の人影や魔物がまるで生きているかのように出歩き始める──そんな現象が、昔からごく稀に記録されてきました。月が近づくことで「クーヴァフキ」と呼ばれる力が高まり、 Verdant Crest や花々が変化するのと同じタイミングで、世界の縁にあるナドクライには、過去の残響が浮かび上がってしまうのです。

Luna III では、この「祈月の夜」をみんなで楽しむパートと、世界の境界が薄くなったことで現れる幻影・過去の残滓を追うシリアスなパートが、ゆっくりと交錯していきます。屋台を回ったり、三魔女の出し物で遊んだり、町の人たちとお菓子や占いを楽しんだり──旅人やコロンビーナたちが、ようやく“普通の祭り”を満喫しているかと思えば、その同じ夜、別の場所ではアビスの気配や不可解な現象が静かに広がっている。物語の緩急そのものが、「楽しいはずの祭りの夜に、何かがおかしい」という不穏さを自然と積み重ねていきます。

公式のアップデート告知でも、Luna III は「ナドクライが祈月の夜を迎えるなかで進む物語」「ダメスレットにとって“最後の夜”となる祭り」として紹介されており、最初から“この夜には何か決定的なことが起こる”と分かった状態でプレイすることになります。お祭りの灯りが輝けば輝くほど、その光が照らし出してしまう影も濃くなっていく──そんな月夜ならではのコントラストが、章全体のトーンを支えています。

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結果として、空月の歌のストーリーは

  • ナドクライという新しい国の文化と歴史を知る“旅の物語”
  • 祈月の夜という祭りを通して、月と神々の真相に触れていく“神話の物語”
  • そして、そこに生きるキャラクターたちの選択と別れを描く“個人的な物語”

この三層がきれいに重なっていて、プレイし終わったあとに「ただの新章じゃなくて、原神全体のターニングポイントだったな」と感じさせてくれる構成になっています。

アニメディア2026年1月号で分かる「空月の歌」の特別さ

空月の歌が“ただの最新アップデート名”で終わっていないことは、アニメ雑誌の動きを見るとよく分かります。2025年12月10日発売の『アニメディア』2026年1月号では、「原神 空月の歌」が表紙と巻頭大特集を飾り、ゲーム発の一コンテンツとしては異例とも言える扱いになりました。

この号では、ナドクライ編のキービジュアルや設定資料、背景美術のラフ、キャラクターのビジュアルコメントなどがまとまって紹介され、いわば「空月の歌ビジュアルファンブックの入口」のような役割を果たしています。ゲーム内では一瞬で流れてしまうカットシーンやフィールドも、誌面では静止画としてじっくり眺められるので、「あの場面の構図ってこんなに細かく描き込まれていたのか」と気づけるのがうれしいところです。

もうひとつ象徴的なのは、特集のテーマが“攻略”ではなく“世界観とキャラクターの魅力”にフォーカスしている点です。どの武器が強いか、どの編成が効率的かではなく、「空月の歌という章が、原神という作品全体の中でどんな物語を描いているのか」「ドゥリンやナドクライの人々が、どんな感情を抱えてこの月夜を迎えているのか」といった部分が、インタビューや解説を通して掘り下げられています。

ゲームをプレイしていると、どうしても日々の周回や育成に意識が向きがちですが、こうして外部メディアでまとめ直されることで、「空月の歌は、原神という長編シリーズの中でも特に“物語とキャラクター”に比重が置かれた章なんだ」ということが改めて浮かび上がってきます。プレイ済みの人にとっては余韻を深める読み物として、これからナドクライに向かう人にとっては“予習用のビジュアルガイド”として、どちらの立場から見ても楽しめる一冊と言えるでしょう。

アニメディア 2026年1月号(2025年12月発売)原神「空月の歌」特集

アニメ情報誌「アニメディア」の2026年1月号(2025年12月10日発売)。 表紙・巻頭特集はゲーム「原神」空月の歌で、設定資料や背景アート、 キャラクター企画などを多数収録。ほかにも話題作の特集記事や キャストインタビューなど、最新アニメ情報が詰まった一冊です。

価格・在庫・付録内容などは変動します。購入の際は各ショップの商品ページで最新情報をご確認ください。

空月の歌は、原神全体の中でどんな“ターニングポイント”なのか

空月の歌を一言でまとめるなら、
原神という長い物語の中で

「テイワットという箱の“フタ”に、ようやく手がかかり始めた章」

だと思います。

それまでの魔神任務でも、神々や天理、古代文明の名前は何度も出てきましたが、多くは「匂わせ」や伝承の形にとどまっていました。空月の歌(ナドクライ編)では、
・月にまつわる神話
・世界の外側を巡る存在
・ドラゴン/人間/神の関係
といった、長年伏せられてきたテーマに、物語として正面から踏み込んでいきます。

その象徴が、かつて“敵”として語られていたドゥリンが、人の姿で物語の中心に立つという構図です。かつての悲劇を「討伐された魔龍のエピソード」として片付けるのではなく、一人のキャラクターの視点から語り直すことで、過去の出来事が「世界を守るための正義」だけでは説明できないものとして描き直されます。これは、原神全体の物語においても大きな方向転換と言えます。

また、空月の歌では、ナドクライという“世界の縁”の国を通して、プレイヤーが見てきたテイワットの地理・歴史・宗教観が、実は「もっと大きな枠組みの一部に過ぎない」と感じさせる演出が随所にあります。今まで各国ごとに分断されていた物語の線が、ナドクライで一気に束ねられ、
「この先は、もう元の“旅のスケール”には戻らないだろうな」
と予感させる段階に入った——それが空月の歌という章の一番大きな意味です。

プレイヤー視点で言うと、
・「各国の物語を順番にめぐるフェーズ」から
・「世界そのものの正体と、旅人自身の選択に向き合うフェーズ」へ

ギアが一段上がった地点が、このナドクライ編だと感じます。
原神を長く追ってきた人ほど、「ここがターニングポイントだ」と強く実感できる章になっているはずです。

これから『空月の歌』を遊ぶ人へ──今あえて押さえておきたいポイント

空月の歌は、いわゆる「最新コンテンツだから急いで消化する章」ではなく、どちらかと言えば

ここまで歩いてきた旅路を、一度立ち止まって振り返るための章

に近いと思います。

ナドクライに着くまでのあいだに、
モンドで出会った人たち、璃月の選択、稲妻の葛藤、スメールやフォンテーヌで見てきた“世界の裏側”……
プレイヤーごとに印象に残っている場面は違うはずですが、空月の歌はそうした記憶をそっと引っ張り出してくるような作りになっています。

これから空月の歌に入る人に、あえて前もって伝えておきたいのは、

  • 「最新章だから一気に駆け抜けなきゃ」と焦らなくていい
  • ちょっと気になったセリフやシーンがあったら、立ち止まってスクショを撮ったり、ログを見返したりしていい
  • ドゥリンやナドクライの人たちに対して、自分がどう感じたかを大事にしてほしい

という、この3つくらいです。

高難度バトルや、複雑なギミックをこなすことが目的ではなくて、
“月の下で起きている物語”を、自分なりのテンポで受け止めることそのものが、空月の歌を遊ぶいちばんの楽しさになっているからです。

そして、ひと通り遊び終えたあとで、ふと他の国の魔神任務や、昔のイベントを思い出したり、手持ちのキャラクターたちのバックストーリーを読み返してみると、

「ああ、この旅はまだ続くけれど、確かに一度ここで“章が変わった”んだな」

と実感できるはずです。
その感覚こそが、空月の歌が原神全体の中で担っている役割であり、この章を今のタイミングで振り返る意味なのかな、と思います。

まとめ:空月の歌は「これまで」と「これから」をつなぐ章

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空月の歌は、単なるナドクライ追加や新キャラ実装のためのアップデートではなく、これまでの旅で積み重ねてきた出来事や名前だけ語られてきた存在たちが、一気に“物語”として姿を現す章だと思います。月と雪、北の果てというモチーフの中で、ドラゴンと人間、神々と世界の境界が交錯し、原神という長編シリーズの地平そのものが少し先まで見えるようになる──そんな感覚をくれる節目のパートです。

その中心にいるのは、やはりキャラクターとストーリーです。ドゥリンをはじめとする登場人物たちの選択や、ナドクライの人々が肩に背負ってきた歴史は、どれも派手な展開というより、静かな言葉や表情の変化で語られます。それでもプレイし終えたあとに、ふと過去の国々や任務を思い出してしまうのは、「空月の歌」がテイワット全体をもう一度“並べ直す”役割を担っているからでしょう。

今から空月の歌に入る人も、すでに遊び終えて余韻に浸っている人も、自分なりのペースでこの章を味わえば十分だと思います。急いで消化する必要はなく、気になったシーンや台詞に立ち止まりながら、“自分の原神体験の一つの区切り”として受け止めれば、それだけでこの章の価値はしっかり伝わってきます。

そして、もし物語をひと通り追い終えたら、公式PVやビジュアル、外部メディアの特集記事などをきっかけに、もう一度ナドクライ編を振り返ってみるのもおすすめです。空月の歌がなぜここまで印象に残るのか、その理由があらためて見えてきて、あなた自身の「原神の好きな章ランキング」の中で、きっと特別な位置を占める一編になっているはずです。

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