ゲオがレトロゲーム買取を4年ぶり再開──いつから・どこで・何が売れる?

ゲオが、ついにレトロゲームの買取・販売を4年ぶりに再開します。2025年12月8日から、全国のゲオショップおよびゲオモバイル直営店あわせて920店舗(一部対象外店舗あり)で、昭和〜平成初期の家庭用ゲーム機・ソフト・周辺機器を対象とした「レトロゲーム買取」が一斉スタートしました。
買取されたレトロゲームは、在庫が整い次第、2026年初頭をめどに各地域の主要店舗で販売が再開される予定です。ファミコンやスーパーファミコン、初代プレイステーション、メガドライブ、セガサターン、PCエンジンシリーズなど、かつての名機・名作タイトルが、再び「地元のゲオで探せる」ようになる見込みです。
ゲオは2021年に、売場の最適化や業務効率化を理由にレトロゲームの買取・販売を終了していましたが、近年の世界的なレトロゲームブームと市場拡大を受け、「地元のお店で、気軽に売買できる環境を再構築する」ことを目的に再参入を決定したと説明しています。
この記事では、ゲオが再開するレトロゲーム買取・販売の概要、対象ハード一覧、具体的な開始時期に加えて、フリマアプリとの違いや、レトロゲーム市場・コレクターへの影響まで、レトロゲーム好き目線で分かりやすく整理していきます。
ゲオのレトロゲーム買取・販売再開の概要
ゲオのレトロゲーム再開は「一部店舗だけのテスト」ではなく、最初から全国スケールで動き始めています。まずは全国で一気に“拾い集め”、在庫が整った段階で販売に転じる──という二段構えのスケジュールが公式に示されています。
再開はいつから・どこで?920店舗で一斉スタート
レトロゲームの買取再開日は、
2025年12月8日。
対象は、全国のゲオショップおよびゲオモバイル直営店を中心とした計920店舗で、ゲーム買取自体を行っていない店舗や代理店など一部店舗を除き、基本的には“全国ネット”で一斉にスタートしています。
買取対象となるのは、昭和〜平成初期の家庭用ゲーム機・ソフト・周辺機器。
つまり「実家に眠っていたファミコン本体」「箱付きで残していたサターンソフト」「押し入れの段ボールに突っ込んであるゲームボーイ」など、いわゆる“埋蔵レトロゲーム”がそのまま持ち込めるラインです。
フリマアプリのように、写真撮影・出品・質問対応・梱包・発送といった手間は一切不要で、「とりあえず近所のゲオに持っていく」という選択肢が復活したのが今回の大きなポイントと言えます。
店頭販売はいつから?2026年初頭に主要店舗から順次スタート
気になる“販売再開”は、2026年初頭から。
まずは全国の店舗でレトロゲームの在庫を集め、その後、各地域の主要店舗から順次、店頭での販売を始めるというスケジュールになっています。
公式発表では、
- 2025年12月8日:全国920店舗でレトロゲーム買取スタート
- 2026年初頭:在庫が整い次第、各地域の“主要店舗”で中古レトロゲーム販売を開始
という二段階構成。まずは“集めるフェーズ”に力を入れ、その後“見に行ける売り場”を段階的に整えていく、かなり計画的な動き方です。
「久しぶりにゲオでレトロゲームを漁りたい」「あの頃みたいに棚を掘りたい」という人にとっては、2026年の頭がひとつの目安になりそうです。
どこまでが「レトロゲーム」?ゲオの対象ハード一覧

ゲオが今回「レトロゲーム」として扱うのは、いわゆる“現行世代より2〜3世代以上前”の家庭用ゲーム機・携帯ゲーム機と、そのソフト・周辺機器です。公式の案内では、任天堂・ソニー・セガ・マイクロソフト・NECなど主要メーカーのハードが幅広く対象として挙がっています。
任天堂ハード:ファミコン〜ゲームキューブ+GB/GBA世代まで幅広く対象
任天堂系では、以下のハード・ソフト・周辺機器がレトロゲームとして買取対象に含まれています。
- ファミリーコンピュータ(ファミコン)
- スーパーファミコン
- NINTENDO64
- ニンテンドウゲームキューブ
- ゲームボーイ/ゲームボーイカラー/ゲームボーイアドバンス
- ニンテンドーDS系の一部(※店舗ごとの取り扱いに準拠)
このラインナップを見ると、据え置き機はゲームキューブ世代まで、携帯機はGBA世代前後までが“レトロ枠”として整理されている形です。
いわゆる「レトロフリーク世代」のタイトルをまとめて持ち込める構成になっているので、
- 実家に置きっぱなしのカセットやディスク
- 互換機に移行して“本体ごと眠っている”ハード
などを整理するにはちょうどいいタイミングと言えます。
ソニー・セガ・マイクロソフト・その他:平成初期〜中期の名機がずらり
任天堂以外では、公式案内で主に次のようなハードが対象とされています。
- 初代プレイステーション(PS)
- プレイステーション2(PS2)
- セガサターン
- ドリームキャスト
- メガドライブ
- Xbox/Xbox 360の一部旧世代タイトル
- PCエンジン/PCエンジン Duo 系列
- ネオジオ(本体・ソフト)
- ワンダースワン系 など
ざっくり言えば、
「ブラウン管時代に主役だった据え置き機」と
「携帯ゲーム機ブームの入口をつくったハード」
あたりが一通り入っているイメージです。
このあたりのハードは、フリマアプリやオークションではすでに価格がかなり上がっているタイトルも多く、状態・箱有無・限定版かどうかで相場が大きく変動するゾーン。
ゲオの買取では、
- 動作品かどうか
- 付属品(箱・説明書・ケーブル類)の有無
- ディスク傷や日焼けの状態
などで査定が変わることが明示されています。フリマ相場と単純比較するのではなく、「手間をかけずに一気に整理できる」「店舗に在庫が集まることで、掘り出し物を探せる楽しさが戻る」といったトータルのメリットで見るのが良さそうです。
なぜ2021年に終了して、なぜ今(2025年)になって再開なのか
一度は終了したレトロゲーム取り扱い
ゲオは2021年3月をもって、レトロゲームの買取・販売を一度終了しています。理由として公式に挙げられていたのは、主に
- 売場スペースの最適化
- 業務効率化
といった店舗運営上の事情で、「需要がゼロになったからやめた」というより、限られた棚を新作・現行機中心に回すための決断、というニュアンスが強いものでした。
その結果、「レトロゲームはフリマアプリや専門店で探すもの」という流れが加速し、街中の大手チェーンからは一度、レトロゲーム売り場が姿を消すことになります。
レトロゲームブームと市場拡大が再開の大きな要因に

ところが、その後もレトロゲーム市場は縮小するどころか、むしろ世界的に“再評価モード”が進みました。
- 復刻ミニハードのヒット(ミニファミコン、メガドラミニなど)
- ダウンロード配信やコレクションパッケージでの復刻
- 海外を含めたレトロゲームオークション価格の高騰
といった流れから、「昔遊んだタイトルをもう一度触りたい」「現物のカセットやパッケージを集めたい」というニーズがじわじわ拡大。フリマアプリでは、人気タイトルの価格が数年前の何倍にもなっているケースも珍しくありません。
ゲオ側も公式リリースで、レトロゲーム市場の拡大とユーザーニーズの高まりに触れたうえで、
- 地域の実店舗でレトロゲームを売買できる場をもう一度つくる
- 家の中の“眠っているソフト”を循環させる
といった意図を示しています。
つまり今回の再開は、「市場がまた盛り上がってきたから、ゲオとしてももう一度しっかり参入する」という前向きな再チャレンジと言えそうです。
ゲオで売るメリットと、フリマアプリとの違い
梱包・発送・やり取りが不要、「持ち込むだけ」の手軽さ
フリマアプリと比べたとき、ゲオにレトロゲームを売る最大のメリットは「手間の少なさ」です。
フリマの場合は
- 写真撮影
- タイトルや状態の入力
- 購入者とのメッセージやり取り
- 梱包・発送
といったステップを一つずつこなす必要があります。
一方、ゲオの店頭買取なら、
- まとめて持ち込む
- 査定を待つ
- 金額に納得すればその場で現金受け取り
というシンプルな流れで完結。特に「本数が多い」「箱や説明書の有無がバラバラ」といったコレクションを一気に整理したい人には、チェーン店での買取は相性が良い選択肢です。
価格だけで比べない方がいい理由
もちろん、1本あたりの買取金額は、フリマアプリの相場より安くなるケースが多いはずです。
ただし、
- 出品してもすぐに売れるとは限らない
- 梱包資材や送料もじわじわ効いてくる
- 取引トラブルが起きるリスクもゼロではない
といった“見えないコスト”を考えると、「とにかく高く売りたい」のか「時間をかけずにスッキリさせたい」のかで、最適な手段は変わってきます。
ゲオのレトロゲーム買取は、
- 相場を細かく調べるのが面倒
- フリマのやり取りが苦手
- コレクションの一部だけを整理したい
といった人にとって、「ちょうどいい落としどころ」になりやすいサービスです。逆に、超レアタイトルやコレクター向けの高額品については、専門店・オークション・フリマアプリなどと併用して、売り先を慎重に選ぶのが良さそうです。
レトロゲーム市場・コレクターへの影響は?
掘り出し物を“街で探せる時代”が少し戻ってくるかも
ここ数年、レトロゲームを探す場の主役は、ほぼフリマアプリと一部専門店でした。
ゲオが全国規模でレトロゲームの買取を再開することで、
- 「地元のゲオに、思わぬ名作が並ぶ」
- 「地方ならではのラインナップに出会える」
といった、かつての“店舗巡りの楽しさ”がある程度戻ってくる可能性があります。
特に地方では、
- そもそもレトロゲーム専門店がない
- フリマ出品も地域差がある
といった事情もあるので、「ゲオの棚に何が並ぶか」は、今後レトロゲーマーにとって定期チェックしたいポイントになりそうです。
価格相場にはどう影響しそうか(あくまで考察)
フリマやオークションで高騰しているソフトについて、ゲオの買取価格が“そこまで追随しない”ケースも多いはずです。
その結果、
- 「超人気タイトル」…レア物は依然として専門店・フリマ中心
- 「中堅〜マイナー寄りの良作」…ゲオの棚に集まりやすくなる
という分担が進む可能性があります。
また、ゲオが全国で大量に在庫を集めることで、
- 「一部タイトルのフリマ相場がやや落ち着く」
- 「逆に、ゲオの棚で見かけにくいソフトの希少性が際立つ」
といった動きが出る可能性もありますが、このあたりは実際に2026年初頭の販売が始まってから、徐々に見えてくる部分でしょう。
少なくとも、「街の大手チェーンがレトロゲームに戻ってきた」という事実自体が、市場全体の盛り上がりをもう一段階押し上げるきっかけになるのは間違いなさそうです。
レトロゲーム好きはどう活用する?おすすめの使い方
家の“埋蔵ゲーム”を整理する第一候補に
今回の再開は、レトロゲーマーにとって
- 「絶対に手放したくないコレクション」
- 「思い入れは薄いけれど、なんとなく残っているソフト」
を整理し直す良いタイミングでもあります。
特におすすめなのは、
- まず手持ちのソフト・本体をざっと棚卸しする
- 明らかにもう遊ばないものを「ゲオにまとめて持っていく候補」に
- 明確なプレミアが付いているものだけ、別途フリマ相場をチェック
という三段構え。
“全部フリマに出す”か“全部ゲオに出す”かではなく、
タイトルごとに売り先を分けることで、
「手間をかけすぎず、それなりに納得感のある整理」がしやすくなります。
買う側としては「定期的な棚チェック」を癖にする
買う側目線でいうと、
- 「ゲオでレトロゲーム販売が再開される2026年初頭以降」
は、とりあえず近隣店舗の棚をちょくちょく覗くクセをつけておくとお得です。
ポイントは、
- 大都市圏の大型店だけでなく、
あえて“地方都市の中規模店舗”も見てみる - 休日だけでなく、
買取が多そうな連休明け・給料日前後にも寄ってみる - 価格だけでなく、
「状態が良いソフト」「箱説完備」も重点チェック
といったスタンス。
ネット検索ではなかなか辿りつけない“ローカル在庫”が、ゲオ経由で棚に並ぶことで、
- 「こんなのまだ残ってたのか…!」な再会
- 「子どもの頃に買えなかった1本」との出会い
が増える可能性があります。
まとめ──ゲオ再参入で“街のレトロゲーム事情”はどう変わる?

ゲオのレトロゲーム買取・販売再開は、
- 2021年に一度幕を閉じた「チェーン店のレトロゲーム売り場」が
- 2025年末〜2026年初頭にかけて、
全国規模で復活していく
という、大きな流れの転換点と言えます。
家に眠っていた古いゲームを“気軽に持ち込める場所”が戻ってくることで、
ソフトや本体は再び流通し、
その結果、店頭での新たな出会いも生まれる──。
フリマアプリや専門店中心だったここ数年に、
「ゲオ」という選択肢がもう一度加わることで、
レトロゲームの遊び方・集め方の幅は確実に広がります。
レトロゲーム好きとしては、
- 手放すタイトルを整理する
- 掘り出し物を探す“巡回ルート”にゲオを戻す
この2つの使い方を意識しておくだけでも、
2026年以降のレトロゲームライフが、少し楽しくなるはずです。