- 戸籍の附票と住民票の違い|過去の住所履歴を証明するならどっち?
- 戸籍の附票と住民票は何が違う?
- 戸籍の附票とは?戸籍に在籍している間の住所を記録する
- 住民票にも昔の住所は載る?
- 過去の住所履歴を証明するなら戸籍の附票?
- 住民票の除票と戸籍の附票はどう違う?
- 戸籍の附票には一生分の住所が全部載るわけではない
- 除附票と改製原附票とは?
- 保存期間は150年。それでも古い附票が取れないことがある
- 結局どれを取ればいい?ケース別に整理
- 車・不動産登記・相続で戸籍の附票を使うこともある
- 戸籍の附票は2024年開始の「広域交付」では取れない
- 本籍地が遠い場合はどうやって取る?
- 戸籍の附票には何が載る?
- 本籍・筆頭者や住民票コードは必ず表示される?
- 誰が戸籍の附票を請求できる?
- 戸籍謄本と戸籍の附票も別物
- 戸籍の附票に全国共通の有効期限はある?
- 手数料は全国一律ではない
- よくある疑問
- 迷ったら「どこからどこまでの住所が必要か」を先に確認する
戸籍の附票と住民票の違い|過去の住所履歴を証明するならどっち?

昔の住所を証明する必要が出たとき、「住民票を取ればいいのか、それとも戸籍の附票なのか」で迷うことがあります。
先に結論をいうと、現在の住所や現在の居住関係を証明するなら、住民票の写しが基本です。一方、何度か引っ越していて、昔の住所から現在の住所までのつながりを確認したい場合は、戸籍の附票が有力になります。
ただし、戸籍の附票を1通取れば、生まれてから現在までの住所がすべて分かるわけではありません。
婚姻や転籍、新しい戸籍の編製、戸籍や附票の改製などが途中にあると、現在の附票だけでは必要な時期までさかのぼれないことがあります。その場合は、以前の戸籍の附票、戸籍の附票の除票、改製原附票、住民票の除票などが必要になることがあります。
まずはここを確認
- 現在の住所を証明したい → 住民票の写しが基本
- 数回前の住所から現在までをつなぎたい → 戸籍の附票が有力
- 昔住んでいた特定の市区町村での記録が必要 → 住民票の除票が使える場合がある
- 婚姻・転籍・改製より前まで必要 → 以前の附票や除附票、改製原附票などが必要になる場合がある
提出先から必要な証明書を指定されている場合は、その指定を優先してください。
戸籍の附票と住民票は何が違う?
戸籍の附票と住民票は、どちらも住所に関係する公的な記録ですが、同じものではありません。
住民票は「住所」を基準に作られる記録で、住所地の市区町村が管理します。
これに対して、戸籍の附票は「戸籍」を単位として作られる住所の記録です。本籍地の市区町村が管理し、その戸籍に記載されている人の住所異動が記録されます。
| 項目 | 住民票の写し | 戸籍の附票の写し |
|---|---|---|
| 基準 | 住所 | 戸籍・本籍 |
| 管理する自治体 | 住所地の市区町村 | 本籍地の市区町村 |
| 主な役割 | 現在の居住関係などの証明 | 戸籍に在籍している期間の住所履歴の確認 |
| 過去の住所 | 確認できる場合はあるが、すべて載るとは限らない | 複数の住所履歴を確認できる場合がある |
| 婚姻・転籍の影響 | 戸籍変更そのものとは別 | 戸籍が変わると附票も分かれることがある |
| 主な請求先 | 住所地の市区町村 | 本籍地の市区町村 |
| 戸籍証明書等の広域交付 | 別制度 | 対象外 |
| コンビニ交付 | 対応自治体で利用可能 | 対応自治体で利用可能 |
大きな違いは、住民票は現在の住所地を中心に見るのに対し、戸籍の附票は本籍地にある戸籍を軸に住所の変遷を見ることです。
住民票そのものの取得方法やコンビニ交付については、住民票はコンビニで取れる?マイナンバー・本籍・世帯主は載せられる?でも整理しています。
戸籍の附票とは?戸籍に在籍している間の住所を記録する
戸籍の附票は、住民基本台帳法に基づき、本籍地の市区町村が戸籍を単位として作成する記録です。
その戸籍に記載されている人について、住所や住所を定めた年月日などが記録されます。
たとえばA市からB市、さらにC市へ引っ越しても、その間ずっと同じ戸籍に在籍していれば、本籍地の附票から複数の住所のつながりを確認できることがあります。
一方、附票は「1人につき一生1枚の住所履歴帳」ではありません。
婚姻でそれまでの戸籍から抜けたり、転籍によって新しい戸籍が作られたりすると、住所履歴が別の附票に分かれることがあります。
住民票にも昔の住所は載る?
住民票について、「現在住所しか載らない」「必ず1つ前の住所だけ載る」と説明されることがありますが、どちらも全国一律の説明としては正確ではありません。
住民票には現在の住所のほか、新たにその市区町村へ住所を定めた人については、従前の住所も法定の記載事項となっています。同じ市区町村内で転居した場合は、現在の住所とその住所を定めた年月日などが記録されます。
ただし、何度も引っ越している人について、現在の住民票の写し1通へ過去の住所がすべて順番に載るわけではありません。
住所異動の内容や住民票の改製状況などによっては、必要な旧住所を現在の住民票だけでは確認できないことがあります。
「3回前の住所から現在までをつなげたい」といった場合は、住民票だけで足りると決めつけず、戸籍の附票なども含めて確認した方が確実です。
なお、「住民票の写し」と「住民票記載事項証明書」は別の証明書です。違いについては住民票の写しと住民票記載事項証明書は何が違う?どっちを提出すればいい?で詳しく整理しています。
過去の住所履歴を証明するなら戸籍の附票?
何度か引っ越していて、昔の住所から現在住所までのつながりを証明したいのであれば、戸籍の附票は有力な選択肢です。
ただし、先に確認したいのは「附票を取ればいいか」ではありません。
どの住所から、どの住所までを証明する必要があるのかを確認することが先です。
たとえば、現在の戸籍が作られてから長期間同じ戸籍に在籍し、その間に数回引っ越しているなら、現在の附票だけで目的の住所がつながる可能性があります。
反対に、必要な旧住所が婚姻前、転籍前、附票の改製前だった場合は、現在の附票だけでは届かないことがあります。
附票を請求するときは、単に「住所履歴が分かる附票をください」と伝えるより、
「○○市△△町の住所から現在住所までのつながりを証明したい」
というように、必要な住所の範囲を伝える方が確実です。
自治体でも、どの住所からどの住所までの履歴が必要なのかを申請書などに記載するよう案内している例があります。証明書の取り直しを避ける意味でも重要です。
住民票の除票と戸籍の附票はどう違う?
過去の住所を証明するときに、戸籍の附票と並んで登場するのが「住民票の除票」です。
住民票の除票は、転出や死亡などによって住民票が消除された後の記録です。
たとえば以前A市に住民登録していて、その後B市へ転出した場合、A市側には転出によって消除された住民票の記録が残ります。
そのため「以前A市のこの住所に住んでいたことを証明したい」という目的なら、A市の住民票の除票が使える場合があります。
一方、戸籍の附票は本籍地側で、その戸籍に在籍していた期間の住所の変遷を見るものです。
| 証明書 | 考え方 | 使われることがあるケース |
|---|---|---|
| 住民票の写し | 現在の住所地から見る | 現在住所・現在の居住関係を証明したい |
| 住民票の除票 | 以前住民登録していた自治体から見る | 昔の特定自治体での住所を証明したい |
| 戸籍の附票 | 本籍・戸籍を軸に住所の変遷を見る | 複数回の転居を旧住所から現在までつなぎたい |
住民票の除票と戸籍の附票は、どちらが上という関係ではありません。
必要な旧住所がどこなのか、現在まで連続して証明する必要があるのか、戸籍が途中で変わっているか、提出先が何を求めているかによって使い分けます。
戸籍の附票には一生分の住所が全部載るわけではない
戸籍の附票について、最も誤解しやすいのがこの点です。
現在の戸籍の附票1通に、生まれてから現在までのすべての住所が載っているとは限りません。
附票から確認できるのは、基本的にその戸籍に在籍している期間の住所履歴です。
途中で婚姻や転籍などによって戸籍が変われば、それ以前とそれ以後で附票が分かれることがあります。
さらに、戸籍や附票そのものが改製されれば、改製前と改製後でも記録が分かれる場合があります。
結婚前の住所が現在の附票に載らない場合がある
たとえば、親の戸籍に入っていた人が婚姻し、新しい戸籍へ移ったケースを考えてみます。
新しい戸籍の附票では、その新しい戸籍に入った時点以降の住所が中心になります。
婚姻より前の住所まで必要なら、それ以前に在籍していた戸籍側の附票を確認する必要が出てきます。
現在の附票に結婚前の住所が見当たらなくても、住所履歴そのものが消滅したとは限りません。
転籍すると転籍前と転籍後で附票が分かれる
本籍を別の市区町村へ移す転籍をした場合も注意が必要です。
新しい本籍地で新たな戸籍が作られると、その戸籍に対応する新しい附票が作られます。
転籍後の新しい附票へ、転籍前の住所履歴がすべてそのまま移されるわけではありません。
転籍前までさかのぼって住所を証明する必要がある場合は、旧本籍地に残る戸籍の附票の除票などが必要になることがあります。
「転籍したら昔の住所履歴が消える」わけでも、「新しい附票に過去の住所が全部引き継がれる」わけでもありません。
除附票と改製原附票とは?
古い住所をさかのぼっていると、「除附票」「改製原附票」という言葉が出てくることがあります。
除附票
戸籍から人が除かれると、その人に関する戸籍の附票の記載も消除されます。戸籍内の全員が除かれた場合には、附票全体が消除されます。
ここでは用語に注意が必要です。
住民基本台帳法では、戸籍の附票の全部を消除したものと、附票を改製した場合の改製前の附票をまとめて「戸籍の附票の除票」としています。
そのため、婚姻などで1人だけ戸籍から除かれた場合に、その時点で残っている附票全体が「除附票」になるわけではありません。
自治体の一般向け案内では、戸籍内の全員が除かれた附票などを「除附票」、改製前の附票を「改製原附票」「改製除附票」などと分けて案内していることがあります。
なお、住民票の除票と戸籍の附票の除票は別の記録です。
改製原附票
戸籍のコンピュータ化や様式変更などに伴って附票が作り直されたとき、改製前の附票は一般に「改製原附票」と呼ばれます。
ここで重要なのは、改製前に載っていた住所が、すべて現在の附票へ移記されるとは限らないことです。
現在の附票では目的の旧住所までさかのぼれなくても、改製原附票まで確認すると住所が見つかる場合があります。
ただし、改製時期は自治体ごとに異なり、古い改製原附票がすでに廃棄されている場合もあります。
保存期間は150年。それでも古い附票が取れないことがある
現在、戸籍の附票の除票や住民票の除票は、原則として消除・改製された日から150年間保存されます。
ここだけを見ると、「150年前の住所まで取れるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、現在の保存期間が150年だからといって、150年前までの記録が必ず残っているわけではありません。
大きな理由は、以前の保存期間が5年間だったことです。
2019年6月20日に保存期間が150年へ延長されましたが、それ以前に旧制度の保存期間を過ぎてすでに廃棄されていた住民票の除票や戸籍の附票の除票が、制度変更によって復活したわけではありません。
また、戸籍や附票のコンピュータ化・改製時期も自治体によって異なります。
そのため、同じ年代の住所でも、ある自治体では古い附票が残っている一方、別の自治体ではすでに廃棄されていて取得できないことがあります。
「保存期間が150年」と「150年前まで取得できる」は別の話です。
必要な年代の記録が残っているかは、当時の本籍地自治体へ確認する必要があります。
結局どれを取ればいい?ケース別に整理
住所の証明書選びで迷ったら、「書類の名前」より先に、どの住所からどの住所までを証明したいのかを整理します。
| ケース | まず検討する証明書 | 注意点 |
|---|---|---|
| 現在住所だけを証明したい | 住民票の写し | 提出先の指定を優先 |
| 直近の旧住所とのつながりを確認したい | 住民票で足りる場合あり | 必要な住所が記載されるか確認 |
| 数回前の住所から現在までつなぎたい | 戸籍の附票 | 同じ戸籍の在籍期間か確認 |
| 昔の特定自治体での住所だけ必要 | 住民票の除票 | 保存状況を確認 |
| 婚姻前の住所まで必要 | 婚姻前の戸籍側の附票など | 現在の附票だけでは不足する場合あり |
| 転籍前の住所まで必要 | 旧本籍地の附票の除票など | 旧本籍地への請求が必要になる場合あり |
| 改製前の住所まで必要 | 改製原附票 | すでに廃棄されている場合あり |
| 車検証・登記簿上の旧住所から現在までつなぎたい | 住民票・除票・戸籍の附票など | 手続先が指定する書類を優先 |
車・不動産登記・相続で戸籍の附票を使うこともある
戸籍の附票が使われる代表的な場面の一つが、書類上の旧住所と現在住所が同じ人のものだと証明する必要がある手続きです。
車の登録・住所変更
自動車の登録では、車検証などに記録された住所と現在住所が異なり、その間に複数回引っ越していると、住所のつながりを確認できる書類を求められることがあります。
住民票で足りる場合もあれば、住民票の除票や戸籍の附票まで必要になる場合もあります。
「車だから戸籍の附票」と決めるのではなく、車検証上の住所から現在住所まで何の書類でつながるのかを確認することが重要です。
不動産登記
不動産登記でも、登記簿上の住所と現在住所が異なる場合、住所の移転経緯を確認できる住民票や戸籍の附票などが必要になることがあります。
住所変更の回数や残っている記録によって必要書類は変わります。「不動産登記なら必ず戸籍の附票」というわけではありません。
相続
相続に関係する手続きでも、登記上の住所と最後の住所のつながりを確認するなどの目的で、住民票の除票や戸籍の附票が使われる場合があります。
ただし、相続手続き全般で戸籍の附票が必須という意味ではありません。
戸籍の附票は2024年開始の「広域交付」では取れない
2024年3月1日から、戸籍証明書等の広域交付が始まりました。
一定の条件を満たせば、本籍地以外の市区町村窓口でも戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)や除籍全部事項証明書などを請求できる制度です。
しかし、2026年10月現在、戸籍の附票の写しはこの広域交付の対象ではありません。
戸籍に関係する証明書だからといって、最寄りの市区町村窓口で附票まで広域交付してもらえるわけではありません。
広域交付の対象や利用条件については、戸籍謄本は本籍地以外でも取れる?広域交付・コンビニ・郵送の違いで詳しく整理しています。
本籍地が遠い場合はどうやって取る?
戸籍の附票は、基本的には本籍地の市区町村へ請求します。
ただし、本籍地が遠いからといって、必ず本人がその役所まで出向かなければならないわけではありません。
自治体の対応状況によって、郵送、コンビニ交付、オンライン申請などを利用できる場合があります。
郵送請求
戸籍の附票を郵送で請求できる自治体は多くあります。
本籍地が遠方でも、請求書、本人確認書類、手数料、返信用封筒など本籍地自治体が指定する書類を送れば、現地へ出向かず取得できます。
必要書類や手数料の支払い方法は自治体によって異なるため、本籍地自治体の最新案内を確認してください。
コンビニ交付
J-LISのコンビニ交付サービスでは、戸籍の附票の写しも交付対象となり得ます。
ただし、すべての自治体が戸籍の附票のコンビニ交付を実施しているわけではありません。
住所地と本籍地が異なる場合は、本籍地自治体が本籍地証明書交付サービスに対応している必要があり、事前の利用登録申請が必要になる場合があります。
また、現在の附票は取得できても、除附票や改製原附票には対応していない自治体があります。
マイナンバーカードを持っていれば、全国どこの戸籍の附票でもコンビニで取れるわけではありません。
戸籍関係証明書のコンビニ取得については、戸籍謄本はコンビニで取れる?本籍地が遠くても大丈夫?も参考にしてください。
オンライン申請
マイナンバーカードなどを使ったオンライン申請に対応している自治体もあります。
ただし全国共通のサービスではなく、「現在の附票だけ」「本人または同一戸籍の人だけ」「除附票は対象外」など、自治体ごとに対象が異なります。
住民票コード入りなど、オンラインやコンビニでは取得できない内容が設定されている場合もあります。提出先から必要な記載事項を指定されているなら、申請前に本籍地自治体の案内を確認してください。
戸籍の附票には何が載る?
戸籍の附票には、氏名、住所、住所を定めた年月日、生年月日、性別、住民票コードなどが法令上の記載事項として定められています。
ただし、附票そのものに記録されている情報と、交付される「戸籍の附票の写し」に実際に表示される情報は同じとは限りません。
2022年1月11日の制度変更では、生年月日と性別が戸籍の附票の記載事項に追加されました。
一方、制度変更前にすでに除票となっていた古い附票には、生年月日・性別が記録されていない場合があります。
氏名の振り仮名も戸籍の附票に関係する
2025年5月26日に施行された改正戸籍法等による氏名の振り仮名制度も、戸籍の附票に関係します。
氏名の振り仮名は戸籍へ記載される制度となり、戸籍の附票の法定記載事項にも氏名の振り仮名が追加されています。
届出をしなかった人については、2026年5月26日以降、市区町村長が通知した振り仮名を戸籍へ記載する処理が順次進められています。
そのため2026年10月時点でも、実際に証明書へ反映される時期には本籍地自治体の処理状況による差があり得ます。
本籍・筆頭者や住民票コードは必ず表示される?
戸籍の附票には戸籍の表示や住民票コードに関係する情報がありますが、交付される写しへ何を表示できるかは請求者や取得方法によって異なります。
本人等が請求する戸籍の附票の写しでは、本籍・筆頭者氏名を原則省略し、必要に応じて表示を求められる運用となっている自治体があります。
一方、第三者請求では表示できる事項に制限があります。
また、コンビニ交付やオンライン申請では、住民票コード入りの戸籍の附票に対応していない自治体もあります。
提出先から「本籍・筆頭者記載あり」「住民票コード記載あり」など具体的な指定を受けている場合は、申請方法を選ぶ前に本籍地自治体へ確認した方が確実です。
誰が戸籍の附票を請求できる?
戸籍の附票は住所履歴を含む証明書なので、誰でも自由に請求できるものではありません。
住民基本台帳法では、その戸籍の附票に記録されている人(その附票から除かれた人を含む)のほか、その配偶者、直系尊属、直系卑属が戸籍の附票の写しを請求できます。
直系尊属には父母・祖父母など、直系卑属には子・孫などが該当します。
本人などから依頼を受けた代理人が請求する場合は、原則として委任状など代理権を確認できる書類が必要です。
また、本人等以外の第三者でも、自分の権利を行使したり義務を履行したりするために必要であるなど、法令上認められる理由がある場合には請求できることがあります。その場合は利用目的や関係資料の提示を求められることがあります。
「家族なら誰でも無条件で取得できる」わけではありません。兄弟姉妹は父母や子のような直系尊属・直系卑属には当たらないため、請求資格を別途確認する必要があります。
戸籍謄本と戸籍の附票も別物
「戸籍」という名前が付いているため、戸籍謄本を取れば過去の住所も全部分かると思われることがあります。
しかし、両者の役割は異なります。
戸籍謄本は、出生、婚姻、親子関係などの身分関係を公証する戸籍の証明書です。
戸籍の附票は、その戸籍に記載されている人の住所の変遷を記録するものです。
戸籍謄本を取得しても、これまで住んだ住所が時系列ですべて並んでいるわけではありません。
戸籍の附票に全国共通の有効期限はある?
戸籍の附票の写しそのものについて、「発行から3か月まで」のような全国共通の法定有効期限が設けられているわけではありません。
ただし、証明書を受け取る提出先が「発行から3か月以内」「6か月以内」などの条件を設けていることがあります。
以前取得した附票が手元に残っていても、そのまま提出できるとは限りません。新たに取得する前に提出先の条件を確認してください。
手数料は全国一律ではない
戸籍の附票の交付手数料は全国一律ではありません。
本籍地自治体によって金額が異なるほか、窓口、郵送、コンビニ、オンラインなど取得方法によって料金設定が異なる場合もあります。
古い情報をもとに「附票は全国一律○○円」と考えず、実際に請求する本籍地自治体の最新案内を確認してください。
よくある疑問
戸籍の附票を取れば昔の住所が全部分かりますか?
必ずしも分かりません。
附票で確認できる住所履歴は、基本的にその戸籍に在籍している期間です。婚姻、転籍、戸籍や附票の改製などがあれば、以前の附票、戸籍の附票の除票、改製原附票などへ履歴が分かれていることがあります。
現在住所だけなら戸籍の附票の方が詳しいですか?
現在の住所や居住関係を証明するのであれば、一般的には住民票の写しが基本です。
戸籍の附票は住民票の「上位版」ではありません。提出先が指定している証明書を使用してください。
結婚前の住所も現在の附票に載っていますか?
載っていない場合があります。
婚姻によって別の戸籍へ移っている場合、婚姻前の住所は以前在籍していた戸籍側の附票を確認する必要があります。
転籍前の住所は現在の附票で分かりますか?
転籍前の住所履歴がすべて新しい附票へ引き継がれるわけではありません。
転籍前までさかのぼる必要がある場合は、旧本籍地の戸籍の附票の除票などが必要になることがあります。
保存期間が150年なら、昔の附票も必ず残っていますか?
いいえ。
現在の保存期間は150年ですが、保存期間が延長される前に旧制度の保存期間を過ぎ、すでに廃棄されていた記録は取得できません。
戸籍の広域交付で戸籍の附票も取れますか?
2026年10月現在、戸籍の附票の写しは戸籍証明書等の広域交付の対象外です。
本籍地まで行かないと取れませんか?
必ずしも行く必要はありません。
本籍地自治体が対応していれば、郵送、コンビニ交付、オンライン申請などを利用できる場合があります。
コンビニで除附票や改製原附票も取れますか?
現在の戸籍の附票をコンビニ交付している自治体でも、戸籍の附票の除票や改製原附票には対応していない場合があります。
古い住所まで必要なら、本籍地自治体へ対象となる証明書と取得方法を確認してください。
迷ったら「どこからどこまでの住所が必要か」を先に確認する
戸籍の附票と住民票のどちらを取るかで迷ったとき、証明書の名前から先に選ぼうとすると分かりにくくなります。
先に確認したいのは、どの時点の住所から、どの時点の住所までつながっていることを証明する必要があるのかです。
現在住所だけなら住民票の写しが基本です。
数回の転居を旧住所から現在までつなぎたい場合は戸籍の附票が有力ですが、婚姻、転籍、改製などをまたいでいれば、現在の附票1通だけでは足りないことがあります。
その場合は、以前の戸籍の附票、戸籍の附票の除票、改製原附票、住民票の除票などを使って住所のつながりを確認します。
車、不動産登記、相続など提出先がある手続きでは、自己判断だけで書類をそろえるのではなく、提出先が「どの住所からどの住所まで」「何の書類で」証明するよう求めているのかを確認することが最優先です。
「昔の住所が必要だから、とりあえず戸籍の附票を1通取る」のではなく、必要な住所の範囲を確認してから請求する。それが、証明書の取り直しを防ぐ最も確実な方法です。
※本記事は2026年10月時点の制度・公的情報をもとに整理しています。戸籍の附票や改製原附票の保存状況、改製時期、手数料、コンビニ交付・オンライン申請への対応状況などは自治体によって異なります。実際に請求する際は、本籍地自治体と提出先の最新案内を確認してください。