
- PS『犬夜叉』はどんなRPG?原作のどこまで・四魂のかけら108個・朔の日を解説
- PS『犬夜叉』とは?
- 初回生産版は「犬夜叉手帖」付き|通常版との違いは特典
- 完全オリジナルストーリーではない|犬夜叉とかごめの出会いから始まる
- 原作・TVアニメのどこまで入っている?
- 漫画版・TVアニメ・PSゲームは同じものではない
- ゲーム独自の人物や事件も途中に入る
- 犬夜叉・かごめ・七宝・弥勒・珊瑚が主な戦闘メンバー
- 仲間を集めず、かごめとの二人旅を続けることもできる
- 戦闘はコマンド式RPG|イベント戦には特殊なルールもある
- 月齢が変わる|朔の日には犬夜叉が人間になって弱体化
- フィールドでは仲間の能力を使って探索する
- 四魂のかけらは「108個集める」と四魂の玉が完成する
- 奈落を倒してエンディングを見ても、ゲームは終わらない
- 108個集めるとどうなる?
- サンライズがゲーム用アニメーション制作へ直接参加
- TVアニメと同じ声優陣が多数参加
- PS2『犬夜叉 呪詛の仮面』とはシステムがまったく違う
- PS版は「最初の犬夜叉ゲーム」でもない
- 公式攻略本も発売されている
- 2026年現在はどうやって遊べる?
- まとめ|原作序盤を再現しながら、「四魂の玉を完成させる旅」をゲームにしたRPG
PS『犬夜叉』はどんなRPG?原作のどこまで・四魂のかけら108個・朔の日を解説
PS『犬夜叉』には、奈落を倒してエンディングを迎えたあとにも残る目標があります。
それが、散らばった四魂のかけらを108個集め、四魂の玉を完成させることです。
本編では犬夜叉とかごめの出会いから始まり、七宝、弥勒、珊瑚らとの出会い、奈落との対立、神楽・神無・悟心鬼、獣郎丸・影郎丸が登場するあたりまで、『犬夜叉』初期の物語をRPGとして再構成しています。一方で、原作やTVアニメを第1話から順番にそのまま収録したゲームではなく、途中にはゲーム独自の人物や事件が組み込まれ、仲間との出会いそのものを通らずに進められる自由度もありました。
さらに、フィールドには昼夜と月齢があり、朔の日になると犬夜叉が人間へ戻って能力が低下します。かごめは四魂のかけらを探知し、七宝は隠されたアイテムを探す。単にアニメのキャラクターをコマンドRPGへ置き換えたのではなく、原作にある能力や制約を探索ルールとして使っている作品です。
では、2001年末のPlayStationで発売された『犬夜叉』は、原作のどこまでをゲーム化し、何をゲーム独自の仕組みに変えたのでしょうか。
PS『犬夜叉』とは?
『犬夜叉』は、2001年12月27日にバンダイから発売された初代PlayStation用RPGです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 犬夜叉 |
| 発売日 | 2001年12月27日 |
| 対応機種 | PlayStation |
| 発売元 | バンダイ |
| ジャンル | RPG |
| プレイ人数 | 1人 |
| 通常版型番 | SLPS-03374 |
| 初回生産版型番 | SLPS-03361 |
| 通常版JAN | 4543112055453 |
| 初回生産版JAN | 4543112055491 |
| 定価 | 5,800円(税別) |
| ディスク | PlayStation規格CD-ROM・1枚 |
| 原作 | 高橋留美子 |
| 制作 | バンダイ |
ファミ通の製品データでも発売日は2001年12月27日、ジャンルはRPG、価格は5,800円+税、メーカーはバンダイと記録されています。通常版のSLPS-03374と初回生産版SLPS-03361は別型番ですが、ゲーム本編が異なる別バージョンではありません。
後年資料では「戦国御伽草子RPG」と呼ばれることもありますが、当時商品情報を確認できるファミ通などでは単に「RPG」とされています。そのため、ここでは「戦国御伽草子RPG」をパッケージ上の正式ジャンルと断定せず、RPGとして扱います。
初回生産版は「犬夜叉手帖」付き|通常版との違いは特典
本作には通常版とは別に、特製「犬夜叉手帖」付きの初回生産版があります。
初回生産版の型番はSLPS-03361、通常版はSLPS-03374。初回版に付属する「犬夜叉手帖」は、
- 特製キャラシート
- スケジュールシール
- シール台紙
- カードフィルター
などで構成された特典です。
中古で探す場合は「手帖付き」と「通常版」が別商品として扱われることがありますが、初回版だけシナリオやシステムが追加されたゲームではありません。違いの中心は付属特典です。
完全オリジナルストーリーではない|犬夜叉とかごめの出会いから始まる
このPS版について最も修正したいのが、「原作世界を使った完全オリジナルストーリー」という説明です。
ゲームの出発点は原作と同じです。
現代の中学生・日暮かごめが戦国時代へタイムスリップし、封印されていた犬夜叉と出会い、四魂の玉が砕け散ったことで、そのかけらを探す旅が始まる。商品紹介でも、かごめが犬夜叉と出会い、砕けた四魂のかけらを探しながら奈落と対立していくRPGとして説明されています。
TVアニメも2000年10月16日の第1話「時代を越えた少女と封印された少年」からこの物語を開始し、第5話以降の殺生丸、第8話の九十九の蝦蟇、第9~10話の七宝と雷獣兄弟、第16話の弥勒、第24話の珊瑚へと展開しました。ゲームにもこれらの人物・事件が組み込まれています。
つまりPS版は、
原作の設定だけを借りた別の冒険
ではなく、
『犬夜叉』序盤の大きな出来事をRPGとして組み直し、その間へゲーム独自の事件を加えた作品
と捉えるのが実態に近くなります。
原作・TVアニメのどこまで入っている?
ゲームで確認できる主要人物や敵を見ると、収録範囲はかなり広いことが分かります。
| ゲームに入る主な要素 | TVアニメでのおおよその位置 |
|---|---|
| 犬夜叉とかごめの出会い | 第1話~ |
| 殺生丸・鉄砕牙 | 第5~7話 |
| 九十九の蝦蟇 | 第8話 |
| 七宝・飛天・満天 | 第9~10話 |
| 桔梗復活 | 第14~15話 |
| 弥勒 | 第16話 |
| 奈落との対立 | 第18話以降 |
| 珊瑚 | 第24話以降 |
| 水神 | 第27話 |
| 地念児 | 第31話 |
| 鋼牙 | 第36話以降 |
| 神楽 | 第40話 |
| 神無 | 第41話 |
| 悟心鬼 | 第43話前後 |
| 獣郎丸・影郎丸 | 第46話 |
TVアニメ公式の放送記録では、第40話「風使い神楽の妖艶なる罠」が2001年8月20日、第41話「神楽の舞と神無の鏡」が8月27日、第43話「ついに折れた鉄砕牙!」が9月10日、第46話「獣郎丸と影郎丸」が10月15日に放送されています。ゲーム発売はその約2か月後の12月27日なので、ゲームが扱う主要範囲は発売時点ですでにTVアニメでも放送済みだった部分です。
ただし、これを「TVアニメ第1~46話を完全収録」と考えるのも違います。
一部のエピソードは省かれ、登場順や進み方もゲーム用に再構成されています。そのため「第46話までをそのままゲーム化」というより、序盤から獣郎丸・影郎丸付近までの主要事件を選んでRPGへ組み込んでいると表現するのが適切です。
漫画版・TVアニメ・PSゲームは同じものではない
原作は高橋留美子による漫画『犬夜叉』です。
一方、TVアニメは読売テレビ・サンライズ制作で2000年10月16日に放送開始。PS版はそのアニメ放送中の2001年12月27日に発売されました。TVシリーズは最終的に2004年9月まで167話が制作されています。
PS版の製品クレジットには、
原作:高橋留美子
だけでなく、
監修:高橋留美子、小学館週刊少年サンデー編集部ほか
も記載されています。さらにTVアニメと同じ声優陣、サンライズのアニメーション制作スタッフが参加しています。
したがってゲームは、
- 高橋留美子の漫画を原作とする
- TVアニメで確立されたキャスト・映像制作スタッフを使う
- 原作展開をゲーム用シナリオへ再構成する
- その途中にゲーム独自エピソードを加える
という複数の要素を組み合わせています。
「漫画だけをゲーム化した」「TVアニメをそのままゲーム化した」のどちらでもありません。
ゲーム独自の人物や事件も途中に入る
原作追体験だけで進むわけではなく、ゲームオリジナルの事件も用意されています。
後年の作品資料で確認できるゲーム独自人物には、天海大僧正、幽霊の姉弟である雪と太助などがいます。
このため、原作を知っていれば次に何が起こるか完全に分かる構成ではありません。
一方、旧記事にあった「謎の少女との出会いからゲーム独自の冒険が始まる」という一本のオリジナルストーリーでもありません。
原作由来のエピソードとゲーム独自の出来事が、一つの旅の中へ入り交じっています。
犬夜叉・かごめ・七宝・弥勒・珊瑚が主な戦闘メンバー
通常のパーティーメンバーとして扱われる中心人物は、
犬夜叉、日暮かごめ、七宝、弥勒、珊瑚
です。楓が特定のイベント戦へ参加する例もあります。
これに対して、桔梗、殺生丸、奈落などは物語上の重要人物ですが、通常のパーティーへ入れて自由に育成するプレイアブルキャラクターではありません。
雲母も珊瑚と同列の通常コマンドキャラクターではなく、移動などで犬夜叉一行を助ける役割があります。実際の攻略でも、特定地点へ戻るために雲母や八衛門狸を利用する場面が確認できます。
「ゲームに登場するキャラクター」と「通常戦闘で操作する仲間」は分けて考える必要があります。
仲間を集めず、かごめとの二人旅を続けることもできる
本作でもう一つ特徴的なのが、仲間との出会いをどう扱っているかです。
当時の商品説明には、
仲間を集めながら進めるか、かごめとの2人で旅を進めるかによって物語が変化する
という趣旨の説明が残っています。
これは単なる販促文句ではなく、実ゲームの構造とも一致します。
七宝、弥勒、珊瑚との出会いに相当するイベントの多くは、メイン進行に絶対必要な一本道イベントではありません。実際の複数回プレイを記録した資料でも、イベントを通った順番によって同じ時点で弥勒がいる場合といない場合が生じ、極端には犬夜叉とかごめ中心のまま最後まで進行できることが確認されています。
ただし、ここから「大規模な分岐ストーリー」や「マルチエンディング」まで広げるのは正確ではありません。
変わるのは主に、
- どの仲間が加入しているか
- どの加入イベントを経験したか
- その時点で使える能力
- 一部のイベントに誰がいるか
といった部分です。
選択によって複数の最終結末を選び分けるマルチエンディング作品であることは確認できません。
後述するPS2『犬夜叉 呪詛の仮面』には信頼度やキャラクター別展開がありますが、それを2001年のPS版へ混ぜてはいけません。
戦闘はコマンド式RPG|イベント戦には特殊なルールもある
戦闘は敵と向き合ってコマンドを選ぶ、ターン制を基本としたRPG形式です。
通常攻撃だけでなく、それぞれの人物が固有能力や技を持っています。
ストーリー中には通常戦とは異なる条件の戦闘もあり、たとえば弥勒との戦いは完全に倒し切る形式ではなく、珊瑚との戦闘では犬夜叉側が攻撃できず防御を続けるなど、原作上「本気で倒す相手ではない」人物との衝突を特殊なルールへ置き換えています。
犬夜叉の技についても、少なくとも風の傷は物語中のイベントを経て習得することが攻略記録から確認できます。
一方、TVアニメではゲーム発売直前の2001年12月10日に第54話「鉄砕牙の奥義 爆流破」が放送されていますが、「アニメで放送済みだった」という理由だけでPS版にも爆流破が収録されたとは判断できません。本記事では実装を確定できない技を一覧へ追加しません。
月齢が変わる|朔の日には犬夜叉が人間になって弱体化
PS版独自のゲームシステムとして特に面白いのが、月齢です。
『犬夜叉』では半妖である犬夜叉が朔の日、新月の夜だけ妖力を失い、人間の姿になります。TVアニメでも第13話「新月の謎 黒髪の犬夜叉」として描かれた設定です。
ゲームはこれをイベントムービーだけで終わらせていません。
フィールドでは昼夜が進み、月齢が設定されており、朔の日になると犬夜叉が黒髪の人間姿へ変化し、ステータスも低下します。実機攻略では月齢29の次が朔の日と記録されています。
そのため月齢は、原作設定を知っていることを示す小ネタではなく、実際に戦闘条件を変えるゲームルールです。
フィールドでは仲間の能力を使って探索する
戦闘以外にもキャラクター固有能力があります。
犬夜叉は嗅覚を使い、人物や妖怪の匂いを追跡。
かごめは霊力を生かして四魂のかけらを探知します。
七宝が仲間になれば、フィールドや村に隠されたアイテムを探す特殊能力を使えるようになります。
つまり仲間を増やすことは戦闘メンバーが増えるだけではありません。
加入した人物によって探索でできることが増えるため、「二人旅でも進める」という自由度と「仲間を加えるメリット」が同時に存在します。
四魂のかけらは「108個集める」と四魂の玉が完成する
本作最大の収集要素が四魂のかけらです。
重要なのは、
四魂の玉を完成させる条件が108個
という点です。
ここを「ゲーム世界には四魂のかけらが全部で108個しか置かれていない」と説明すると正確ではありません。
詳細なクリア後探索記録では、108個を超える取得候補がフィールドに配置されていることが確認されています。つまりプレイヤーが必ず同じ108地点を完全回収する方式ではなく、各地から必要数を集めて108個へ到達する仕組みです。
攻略ルートによって取得場所や取り逃しも変わるため、進め方が違っても最終的に四魂の玉を完成できるようになっています。
奈落を倒してエンディングを見ても、ゲームは終わらない
ここがPS『犬夜叉』の構造を理解するうえで非常に重要です。
メインストーリーのゴールは奈落との決着です。
しかし奈落を倒してエンディングを迎えた時点で、四魂のかけらが108個そろっているとは限りません。
クリアデータを読み込むと、奈落撃破後の世界から残りの四魂のかけら探しを続行できます。物語上、奈落が消滅したことで弥勒の風穴もなくなっており、クリア後は風穴が使用できません。
このゲームには、
奈落を倒す=ストーリークリア
と、
108個集める=四魂の玉完成
という二段階の到達点が用意されているわけです。
クリア前に取り逃した分も、クリア後のフィールド探索で補うことができます。そこで重要になるのが、かごめの四魂探知能力です。
108個集めるとどうなる?
四魂のかけらが108個に到達すると、四魂の玉完成に伴う専用イベントが発生します。
その後、画面には合言葉が表示され、タイトル画面へ戻ることが実機攻略で確認されています。
この合言葉は当時の商品展開と関係していたとする記録も残っていますが、2001~2002年当時のキャンペーンを2026年現在利用できるものではありません。
現在の記事で重要なのは景品ではなく、
奈落を倒した後にも探索を続け、108個で四魂の玉を完成させることがゲーム上のもう一つの最終目標になっている
という点です。
サンライズがゲーム用アニメーション制作へ直接参加
本作のアニメーションは、単にバンダイがTVアニメ風の絵をゲーム会社へ描かせたものではありません。
製品スタッフロールには、
株式会社サンライズ 第1制作事業部第1スタジオ
が明記されています。
アニメーションスタッフを見ると、
- 作画監督:菱沼義仁
- 演出:西森章
- 美術監督:池田繁美
- 原画:高橋久美子、大森英敏ほか
- デジタルエフェクト:サンライズデジタル映像開発部
- プロデューサー:富岡秀行
などがクレジットされています。さらに「ムービーパート作画」について独立したレイアウト・原画・動画スタッフも記録されています。
菱沼義仁、池田繁美、富岡秀行らはTVアニメ『犬夜叉』側にも関わったスタッフです。
つまり、ゲーム内アニメーションにはTVアニメ制作側のサンライズが実際に参加していることを製品クレジットから確認できます。
一方、「TVアニメ第1話の映像を何分流用し、そこから何分が完全新作」といった正確な区分までは確定できません。そのため、映像の流用範囲を推測で細分化するより、ゲーム用ムービーパートそのものにサンライズスタッフがクレジットされている事実を押さえるほうが確実です。
TVアニメと同じ声優陣が多数参加
キャストもTVアニメ版を基準としています。
製品スタッフロールで確認できる主なキャストは、
- 犬夜叉:山口勝平
- 日暮かごめ:雪乃五月
- 弥勒:辻谷耕史
- 珊瑚:桑島法子
- 七宝:渡辺久美子
- 冥加:緒方賢一
- 楓:京田尚子
- 奈落:森川智之
- 殺生丸:成田剣
- 邪見:長島雄一
- 鋼牙:松野太紀
- 神楽:大神いずみ
- 神無:ゆかな
- 悟心鬼:佐藤正治
- 獣郎丸・影郎丸:山崎たくみ
などです。
奈落についてはTVアニメ初期に家中宏が演じた時期がありますが、PS版の製品クレジットは森川智之。ゲーム発売時点のTVアニメで奈落を担当していたキャストが採用されています。
なお、多数の声優が参加していることと「全テキストがフルボイス」であることは別です。製品クレジットから多くの音声収録は確認できますが、全会話を音声化した作品であることを示す確実な商品表記までは確認できないため、本作を「フルボイスRPG」とは断定しません。
PS2『犬夜叉 呪詛の仮面』とはシステムがまったく違う
2001年PS版を調べるとき、特に混同しやすいのが2004年3月18日発売のPS2『犬夜叉 呪詛の仮面』です。
こちらは男女から選べるゲームオリジナル主人公が犬夜叉一行と旅をするRPGで、仲間との「信頼度」が設定されています。イベント中の選択や交流によって信頼度が変わり、キャラクターとの関係やエンディングにも影響します。GAME Watchの発売当時の記事でも、この信頼度システムとオリジナル主人公が明確に紹介されています。
| 項目 | PS『犬夜叉』(2001) | PS2『呪詛の仮面』(2004) |
|---|---|---|
| 主人公 | 犬夜叉一行 | 男女から選ぶゲームオリジナル主人公 |
| 物語 | 原作序盤+ゲーム独自イベント | ゲームオリジナル主人公を中心とする物語 |
| 仲間 | 七宝・弥勒・珊瑚の加入を飛ばせる | 犬夜叉一行と行動 |
| 信頼度 | 確認できない | あり |
| キャラクター別展開 | 加入・イベント差 | 信頼度が展開に影響 |
| マルチエンディング | 確認できない | キャラクターとの関係による変化あり |
旧PS記事に「仲間との好感度によってストーリーやエンディングが変化する」といった説明を加えると、『呪詛の仮面』側の仕様を2001年版へ逆輸入することになります。
2001年版にあるのは、仲間加入イベントを通るかどうかによる自由度です。
PS版は「最初の犬夜叉ゲーム」でもない
PS『犬夜叉』が発売されたのは2001年12月27日ですが、それ以前の2001年11月2日に、ワンダースワンカラー用『犬夜叉 ~かごめの戦国日記~』がバンダイから発売されています。
したがって2001年PS版を、
「シリーズ初のゲーム」
「最初の家庭用ゲーム化」
と呼ぶことはできません。
位置づけとしては、初代PlayStation向けに発売された最初の『犬夜叉』ゲームです。
さらに2002年には同じPlayStationで対戦アクション系の『犬夜叉 ~戦国お伽合戦~』、2004年にはPS2『呪詛の仮面』、2005年にはPS2『犬夜叉 奥義乱舞』が登場しました。これらは2001年のRPGとはそれぞれ別作品です。
公式攻略本も発売されている
本作には小学館から、
『犬夜叉公式ガイドブック―プレイステーション』
が発売されています。
2002年3月刊、A5判184ページ、ISBNは978-4-09-106047-1。各シナリオのマップや四魂のかけら探索などを扱い、ポスター/ワールドマップなども付属した攻略本です。
現在中古で本作を進める場合、単なるコレクター向け資料だけでなく、イベント順が固定されていないPS版の構造を把握するための当時資料としても意味があります。
2026年現在はどうやって遊べる?
2026年8月現在、2001年PS版『犬夜叉』について、PS4/PS5向けのリマスター、PS Plusクラシックス、Nintendo Switch/Switch 2、Steam、Xbox向けなど、現行機で通常購入できる公式版は確認できません。
中古市場では現在も通常版のPS1ディスクが流通しています。
正規ディスクを使う場合は、
- 初代PlayStation
- PlayStation 2
- PlayStation 3
が候補です。
PS3についてはソニー公式サポートが、CECH-A00/B00だけでなくそれ以外のシリーズについてもPS規格CD-ROMの再生に対応すると明記しています。ただしPS規格ソフトとの完全な互換性を保証しているわけではない点には注意が必要です。
一方、PS4とPS5はCD形式そのものをサポートしていません。PS1版『犬夜叉』のディスクをPS5へ入れれば遊べる、という互換性はありません。
過去のゲームアーカイブス版についても、今回の調査では本作が正式配信されたことを裏付ける公式商品ページを確認できませんでした。
したがって2026年にこのPS版そのものを遊ぶなら、正規のPS1ディスクとPS1/PS2/PS3系の対応実機を用意する方法が基本になります。
まとめ|原作序盤を再現しながら、「四魂の玉を完成させる旅」をゲームにしたRPG
2001年のPlayStation版『犬夜叉』は、「犬夜叉のキャラクターを使った完全オリジナルRPG」ではありません。
かごめが戦国時代へ迷い込み犬夜叉と出会うところから始まり、殺生丸、七宝、弥勒、珊瑚、鋼牙、神楽、神無、悟心鬼、獣郎丸・影郎丸が現れるあたりまで、原作初期の主要エピソードをRPGとして再構成しています。
ただし、原作を一話ずつ順番に読むだけのゲームでもありません。
七宝、弥勒、珊瑚との加入イベントを飛ばして進むことができ、犬夜叉とかごめ中心の旅も成立する。フィールドでは犬夜叉の嗅覚、かごめの四魂探知、七宝のアイテム探索を使い、月齢が朔の日へ達すれば犬夜叉は人間となって能力が落ちます。
そして奈落を倒しただけでは、もう一つの目的は終わりません。
クリアデータから旅を再開し、各地に残された四魂のかけらを探し、108個へ到達して四魂の玉を完成させる。
原作序盤の物語を追うことと、「散らばった四魂のかけらを自分で探す」という原作の目的をRPGの探索へ変えること。その二つを組み合わせたところに、2001年PS版『犬夜叉』のゲームとしての輪郭があります。