- CLAMP『X』はなぜ未完?休載理由と公式発言・18.5巻・再開情報
- 『X』はなぜ未完なのか?2026年現在の結論
- 『X』とはどんな漫画だったのか
- 『X』はいつから休載している?1992年から2026年までの掲載・刊行履歴
- 2004年、CLAMPは休載理由をどう説明したのか
- 2005年のインタビューでは、編集部や読者の反応にも言及
- 出版社との対立が原因で打ち切られたのか
- CLAMPは『X』を完結させるつもりだったのか
- 『X』は全21巻で完結する予定だった?2006年の発言を確認
- 18巻で終わりではない?2023年発売の18.5巻には何が収録されているのか
- 2023年の新装版発売は連載再開の前触れだったのか
- 2024年のカドコミ配信は『X』の連載再開ではない
- 2026年現在、CLAMPは『X』について何か発表している?
- 映画とテレビアニメには結末がある?漫画の最終回とは違うのか
- なぜ『X』の休載理由は単純に説明できないのか
- 『X』は今後、完結する可能性があるのか
- 『X』をこれから読むなら、どこまで読める?
- ほかの未完漫画と比べても、『X』の事情は特殊なのか
- まとめ|『X』は休載理由が語られている一方、現在の再開予定は未発表
CLAMP『X』はなぜ未完?休載理由と公式発言・18.5巻・再開情報

CLAMPの漫画『X(エックス)』は、1992年に連載が始まった作品です。世紀末の東京を舞台に、地球の未来を左右する戦いを描いた物語は、長期連載を経て大きな局面へ進みました。
ところが、2003年を最後に新しい本編の掲載が途絶え、物語は完結しないまま現在に至っています。
なぜ『X』は止まってしまったのでしょうか。作者のCLAMPは理由を説明しているのか。それとも、出版社との問題や、作者が結末を描くことを諦めた事情があったのでしょうか。
実は、CLAMPは2004年と2005年のインタビューで、連載が止まった背景について具体的に語っています。そこから見えてくるのは、単に制作が進まなくなったという話ではありません。
この記事では、当時の作者発言と出版社の刊行記録を照合し、休載に至る事情、18巻と18.5巻の違い、予定されていた結末、そして2026年現在の連載再開情報まで整理します。
『X』はなぜ未完なのか?2026年現在の結論
『X』が長期休載に至った背景には、作品で予定していた結末や描写を掲載誌で発表することの難しさがありました。
これは後年のファンによる推測ではなく、2004年のCLAMPインタビューで大川七瀬が説明している内容です。
さらに、1995年の阪神・淡路大震災や1997年の神戸連続児童殺傷事件など、連載中に起きた現実の出来事も、作品の表現を考えるうえで影響していたと語られています。
ただし、ここには重要な区別があります。
作者が説明しているのは、2000年代前半に連載が止まった背景です。その後、なぜ20年以上にわたって新しい本編の掲載に至っていないのか、そのすべての事情が現在まで継続して説明されているわけではありません。
2026年10月17日時点で確認できるCLAMP公式サイトとKADOKAWAの公開情報では、漫画本編の正式な連載再開日や、続刊となる19巻の発売予定は確認できません。
一方、作品が正式に打ち切られた、あるいは作者が完結を断念したとする公式発表も確認できません。
現在の状況を最も正確に表現するなら、『X』は作者が過去に休載理由と完結への意向を説明しているものの、漫画本編の再開時期が決まらないまま未完の状態が続いている作品です。
『X』とはどんな漫画だったのか
『X』は、CLAMPが『月刊ASUKA』で1992年に連載を開始した漫画です。KADOKAWAも2023年の新装版刊行発表で、この連載開始年を明記しています。
主人公は司狼神威(しろう・かむい)。母の遺言に従って東京へ戻った神威は、幼なじみの桃生封真(ものう・ふうま)と桃生小鳥(ものう・ことり)を巻き込みながら、世界の運命を左右する争いへ引き込まれていきます。
物語の中心にあるのは「天の龍」と「地の龍」の対立です。地球と人類の未来をめぐって、異なる立場の人物たちが戦います。
東京の街並み、高層ビル、結界、地震、都市の破壊。そして、選ばれた人物たちが背負う運命。1999年という世紀末を強く意識した設定は、当時の社会に漂っていた終末への不安とも結び付いていました。
この作品の特徴は、単に超能力者同士が戦うだけではないところです。
地球を守るとはどういうことなのか。人類を守ることと、地球そのものを守ることは同じなのか。登場人物が何を選び、誰を守ろうとするかによって、物語の意味が変わっていきます。
CLAMPは2005年の『CLAMPノキセキ』インタビューでも、『X』が現実の社会と深く関わる作品であることを説明しています。
その性質が、長期連載の途中で大きな問題につながることになりました。
『X』はいつから休載している?1992年から2026年までの掲載・刊行履歴
まず、連載がいつ止まったのかを整理します。ここで注意したいのは、単行本の発売日、雑誌の掲載号、新装版の発売日がそれぞれ異なることです。
| 時期 | 出来事 | 確認上の注意点 |
|---|---|---|
| 1992年 | 『月刊ASUKA』で連載開始 | KADOKAWA公式発表で確認 |
| 1995年 | 阪神・淡路大震災 | 後年、CLAMPが作品への影響に言及 |
| 1997年 | 神戸連続児童殺傷事件 | 後年、CLAMPが表現上の問題に関連して言及 |
| 2002年9月 | 旧版単行本18巻発売 | 漫画本編の最終掲載時期とは異なる |
| 2003年 | 『月刊Asuka』2003年5月号までの掲載分が存在 | 後に18.5巻へ収録 |
| 2004年 | 『ぱふ』でCLAMPが休載理由を説明 | 予定した結末と掲載上の問題に言及 |
| 2005年 | 『CLAMPノキセキ』で作品への思いを説明 | 編集部や読者の反応にも言及 |
| 2006年 | Anime Expo記者会見で全21巻構想に言及 | 当時の構想であり現在の刊行予定ではない |
| 2023年11月4日 | 新装版18巻・18.5巻発売 | 既発表分の初単行本化を含む |
| 2024年10月 | カドコミで第1巻の内容を配信 | 本編の新規連載再開ではない |
| 2026年10月 | 漫画本編は未完 | 新規連載再開日・19巻発売予定は確認できず |
18巻の発売後も、雑誌では物語が続いていた
旧版の単行本18巻は、2002年9月17日に発売されています。
しかし、そこで漫画の掲載が終わったわけではありません。
KADOKAWAの18.5巻の公式書誌には、2003年の『月刊Asuka』1月号から5月号に掲載された本編が収録されていると明記されています。
つまり、「18巻が出た2002年で連載が終了した」という説明は正確ではありません。2003年にも、その先の物語が掲載されていたのです。
なお、「2003年5月号」は雑誌の号数を意味します。雑誌は一般に表紙に記載された月より前に発売されるため、これをそのまま「2003年5月に発売された号」と読み替えるべきではありません。
今回確認した資料では、2003年5月号までの掲載範囲は裏付けられていますが、当時の編集部が何号で、どのような文言を用いて休載を告知したかまでは確認できませんでした。
この点は、雑誌への掲載が途絶えた事実と、出版社が作品の終了を正式に決定したかどうかを区別するうえでも重要です。
2004年、CLAMPは休載理由をどう説明したのか
『X』の休載理由を調べるうえで、最も重要な資料のひとつが、雑草社『ぱふ』2004年7月号のCLAMPインタビューです。
このインタビューでは、連載が休止している『X』について、メンバーが作品と社会情勢の関係を振り返っています。
今回参照したのは、当時のインタビューを英語に翻訳した公開資料です。日本語の原誌面そのものは照合できていないため、以下は発言内容を要約したものであり、原文をそのまま引用したものではありません。
予定していた結末を雑誌で掲載することが難しかった
大川七瀬は『X』の休載について、予定していた結末の内容や描写を、そのまま雑誌に掲載することが難しい状況だったと説明しています。
これは重要な発言です。
物語の続きが思いつかなくなったという説明ではありません。むしろ、描こうとしていた結末があり、その内容を掲載できるかどうかが問題になっていたことが分かります。
当時の発言では、予定した結末を掲載するには変更が必要になる可能性も示されています。
ただし、この発言だけで「CLAMPは結末の変更を一切拒否した」「編集部と決裂した」と断定することはできません。
大川は出版社と表現について話し合ってきたことも説明しており、作品をどのような形で発表できるか、解決方法を探していたことが読み取れます。
阪神・淡路大震災が作品に与えた影響
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災も、CLAMPが挙げた出来事のひとつです。
『X』では、東京の建造物や都市そのものの破壊が重要な意味を持っています。地震は単なる背景ではなく、物語を形作る要素でした。
しかし、現実に大規模な震災が起き、多くの人々が犠牲になったことで、それまでと同じ感覚で描き続けることが難しくなりました。
インタビューでは、神戸に住む読者から作品を読むのがつらいという趣旨の手紙が届いたことや、編集部とも地震の扱いについて話し合ったことが語られています。
作品内では架空の物語として描いていた出来事が、現実の大きな被害を連想させるものになった。作者たちは、その変化を無視できなかったのでしょう。
ただし、震災が起きたのは1995年です。2003年に掲載が途絶えた理由のすべてを、この一つの出来事で説明することはできません。
震災は、長期連載の間に『X』が直面した表現上の問題を理解するための重要な背景として扱うのが適切です。
1997年の事件と、暴力表現をめぐる問題
もうひとつ、2004年のインタビューで言及されているのが、1997年の神戸連続児童殺傷事件です。
『X』には登場人物の死や、激しい暴力を伴う展開があります。こうした描写について、当時の社会情勢を踏まえた判断が必要になっていたことが語られています。
ただし、事件そのものの内容を詳しく紹介する必要はありません。ここで重要なのは、作品の表現と現実の出来事の関係です。
少女漫画誌である『ASUKA』は、CLAMPにとって自由度の高い掲載媒体だった一方、表現に何の制約もなかったわけではありません。
作品が進むほど、当初から想定していた内容を、そのまま発表できるのかという問題が大きくなっていったことがうかがえます。
2005年のインタビューでは、編集部や読者の反応にも言及
2005年に刊行された講談社『CLAMPノキセキ』第8号・第9号のインタビューでは、『X』についてさらに具体的な話が語られています。
ここから先は、物語中盤の登場人物の死に関する言及を含みます。具体的な場面の詳細には踏み込みませんが、未読の方は注意してください。
物語上必要な描写でも、掲載には議論があった
大川は、ある主要人物の死を描いた場面について、編集部が掲載を懸念した経緯を説明しています。
作者側は、それまでの伏線や物語の流れを成立させるうえで、その場面が必要だと考えていました。そして話し合いの結果、掲載に至ったことも語られています。
この点からも、「編集部がすべての表現を一方的に禁止していた」という説明は正確ではありません。
少なくとも、作者と編集部の間で作品上の必要性を話し合い、掲載できた場面があったことは、当時の発言から確認できます。
読者からの強い反応が、作品の方向性を考える契機になった
同じインタビューでは、別の登場人物の死を描いた後、読者から非常に厳しい反応が寄せられたことにも触れられています。
その後、編集部からは、それまでの描写を続けた場合に少女漫画誌の作品として掲載し続けられるのか、という趣旨の問題提起があったと説明されています。
ここに『X』特有の難しさがあります。
物語に必要な表現だからこそ描きたい。しかし、その描写が読者にどのように受け止められるか、掲載誌としてどこまで扱えるかという問題もある。
作者側にとっては、単に描写を穏やかにすれば済む話ではなかったのでしょう。場面を変更すれば、それまで積み重ねてきた伏線や、登場人物が背負ってきた意味にも影響する可能性があります。
ただし、こうした事情は2005年当時の説明です。これをそのまま2026年現在の出版社や作者の判断だと読み替えることはできません。
出版社との対立が原因で打ち切られたのか
『X』の休載を調べると、作者と出版社の関係を原因とする説明に行き当たることがあります。
確かに、編集部と作品の描写について協議していたことは、CLAMP自身が説明しています。予定していた結末の発表が難しい状況にあったことも事実です。
しかし、それを「出版社と決裂したから打ち切られた」と言い切るのは、当時の発言と一致しません。
2004年のインタビューで大川は、出版社を一方的に責めるべきではないという趣旨の説明をしています。出版社側も作品の継続を望んでおり、解決方法を探しながら話し合いを続ける考えだったことが伝えられています。
つまり、確認できるのは作品の表現をめぐる協議が難航していたことであり、両者の関係が決裂したという事実ではありません。
また、「打ち切り」という言葉にも注意が必要です。
漫画が長期間掲載されていないことと、出版社が正式に連載終了を決定したことは別です。
2026年10月17日時点で確認した公式資料には、『X』が最終回を迎えた、あるいは正式に打ち切られたとする発表は見つかっていません。
そのため、現在の状態については「長期休載」「未完」と表現するのが適切です。
CLAMPは『X』を完結させるつもりだったのか
休載理由と並んで気になるのが、作者自身は物語を最後まで描こうとしていたのか、という疑問です。
この点については、2004年の『ぱふ』インタビューで、大川が作品を最後まで描きたいという意向を明確に示しています。
形が変わることになっても『X』を描きたいという考えが語られており、当時のCLAMPが完結を目指していたことは確認できます。
2005年の『CLAMPノキセキ』でも、作品を完成させたいという意向が示されています。
したがって、「CLAMPは『X』を途中で描くことを諦めた」とする説明には根拠がありません。
一方で、ここから「結末の原稿がすでに完成している」と推測することもできません。
構想として結末が存在すること、実際に掲載する原稿が完成していること、出版社が刊行計画を決めていることは、それぞれ別の段階です。
当時の発言は作者の意向を示す重要な証言ですが、それだけで現在の制作状況まで判断することはできません。
『X』は全21巻で完結する予定だった?2006年の発言を確認
『X』には、全21巻で完結する予定だったという情報もあります。
その根拠のひとつが、2006年7月に米国で開催されたAnime Expoの記者会見です。
公開されている当時の英語による記者会見記録では、今後どのくらいの巻数になるのかという質問に対し、大川が日本版を全21巻とする構想を説明しています。
その説明では、巻数をタロットカードに対応させるという考えにも触れています。『X』では単行本の装丁やタロットカードが作品の重要な要素になっており、巻数の構想にも関係していたことがうかがえます。
ただし、大アルカナは一般に22枚とされます。会見記録にある「全21巻」と、カードの対応関係をどう整理するのかについては、当該発言だけでは詳細まで確定できません。
そのため、こちらで計算し直して「本当は22巻の予定だった」などと補正するべきではありません。
また、2005年のインタビューでは、もこなが連載初期には4巻程度で終わると思っていたと振り返っています。これは当初の見通しについての回想であり、作品の巻数に関する構想が連載の中で変わってきたことを考える参考になります。
重要なのは、21巻という数字が2006年当時の構想であって、2026年現在の確定した刊行予定ではないという点です。
新装版は18.5巻まで発売されていますが、その後に19巻・20巻・21巻が刊行される日程は、今回確認した公式情報では発表されていません。
18巻で終わりではない?2023年発売の18.5巻には何が収録されているのか
『X』の出版履歴を理解するうえで、最も間違えやすいのが18.5巻の存在です。
KADOKAWAは2023年2月3日から、『CLAMP PREMIUM COLLECTION X』として新装版の刊行を開始しました。
そして同年11月4日、18巻とともに18.5巻を発売しています。
この18.5巻には、従来の通常単行本に収録されていなかった本編の続きや、過去に発表された番外編などが収録されています。
| 区分 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 旧版1~18巻 | 2002年までに刊行された通常単行本 | 18巻で物語は完結しない |
| 新装版1~18巻 | CLAMP PREMIUM COLLECTIONとして再刊行 | 新規連載の再開ではない |
| 新装版18.5巻 | 雑誌掲載分の本編の続き、番外編など | 2023年に初めて単行本化された既発表作品を収録 |
| 19巻以降 | 刊行を確認できず | 発売予定日も確認できない |
18.5巻には2003年の雑誌掲載分が含まれる
18.5巻の中心となる『X 18.5』は、KADOKAWAの公式書誌によると『月刊Asuka』2003年1月号から5月号に掲載された内容です。
CLAMP公式サイトでは『CLAMP Newtype PLATINUM』への収録歴も案内されています。
これは必ずしも矛盾ではありません。2003年に雑誌掲載された本編が、別の媒体にも収録され、その後2023年に書籍としてまとめられたという経緯で理解できます。
18.5巻には、このほか『X² IMAGE CLIP SPECIAL COMIC』『空ちゃんの青春ラブラブファイヤー』『Xギャグ編』『CLAMP IN WONDERLAND EX. Ver.PLATINUM』が収録されています。
過去の特典などを追っていなかった読者にとっては、初めて読める内容が含まれる一冊です。ただし、そこに収録された本編の続きを2023年に新しく連載したというわけではありません。
新装版の表紙イラストは描き下ろされていますが、描き下ろし表紙の存在と、新しい本編の執筆・連載再開は別の話です。
18巻までしか読んでいなかった方が、その先に発表された本編を確認したい場合は、18.5巻の存在を知っておく価値があります。
出版社による収録内容は、KADOKAWA『CLAMP PREMIUM COLLECTION X(18.5)』公式書誌で確認できます。
講談社/2005年刊/ISBN:9784063670783/中古品中心
2023年の新装版発売は連載再開の前触れだったのか
『X』が長く止まっていたことを知っている読者にとって、2023年の新装版刊行は大きな出来事でした。
しかも、単なる既刊の再発売ではなく、それまで通常単行本になっていなかった18.5巻まで刊行されています。
この動きから、連載再開を期待した人もいたでしょう。
ただ、KADOKAWAが正式に発表したのは、新装版の刊行、描き下ろしカバー、未単行本化作品の収録などです。
漫画本編の連載再開や、新しい結末の制作について発表したものではありません。
実際、2023年の新装版刊行後も、確認できる最新巻は18.5巻です。
作品が今も商品として展開され、新しい装丁で読者に届けられていることは事実です。しかし、再出版が行われたからといって、連載再開が決まっているとは言えません。
2024年のカドコミ配信は『X』の連載再開ではない
もうひとつ、現在の検索結果で誤解しやすい情報があります。
KADOKAWAの漫画配信サービス「カドコミ」には『X -エックス-』の作品ページが存在し、2024年10月11日付で「連載」と表示されています。
これだけ見ると、2024年に連載が再開されたように思えるかもしれません。
しかし、実際の公開内容は「1巻-1」「1巻-2」「1巻-3」という既刊第1巻の内容です。
掲載ページでも最新コミックスは2023年11月4日発売の18.5巻となっており、次回更新予定日は未定と案内されています。
したがって、2024年10月11日という日付は、配信サイト上で作品が公開された日付として扱うべきです。
2003年の続きとなる新しい本編が、その日に連載再開されたことを示すものではありません。
実際の掲載内容はカドコミの『X -エックス-』作品ページで確認できます。
2026年現在、CLAMPは『X』について何か発表している?
CLAMP公式サイトでは、作品一覧に『X -エックス-』が掲載されています。
そこでは連載年が「1992 - 」と表記され、通常単行本は1~18巻、新装版は1~18.5巻と案内されています。
終了年が記載されていないことは、作品が公式に完結済みと整理されていないことと整合します。
ただし、「1992 - 」という表示だけで、現在も漫画が定期的に掲載されていると判断することはできません。
2026年には『X』に関連する公式の動きもありました。
3月には『東京BABYLON』とともにCONVERSE TOKYOとのコラボレーション商品が展開され、6月にはアニメーションミュージックビデオ「X」が期間限定でYouTubeに公開されています。
さらに8月14日には、1996年の『劇場版X-エックス-』がdアニメストアで期間限定の見放題独占配信を開始しました。
これらは、作品が現在も関連企画や映像作品を通じて展開されていることを示しています。
しかし、コラボレーション、既存映像の公開、配信サービスへの追加は、漫画原作の新規連載とは別です。
2026年10月17日時点で、CLAMP公式サイトとKADOKAWAの公開情報から『X』本編の再開日や19巻発売日を確認することはできませんでした。
なお、CLAMPは別の作品について連載再開や新刊の情報を発表していますが、それを『X』の制作状況と結び付ける根拠はありません。
今後の情報は、CLAMP公式サイトの作品一覧やKADOKAWAの正式発表を基準に確認するのが確実です。
映画とテレビアニメには結末がある?漫画の最終回とは違うのか
『X』には漫画以外にも映像作品が存在します。
1996年には、りんたろう監督による劇場版アニメが公開されました。2001年10月から2002年3月にかけては、川尻善昭監督によるテレビアニメ版も放送されています。
この二つは、いずれもCLAMPの漫画を原作とする映像作品ですが、物語の構成や結末は漫画と同じではありません。
劇場版は一本の映画として物語を描き、テレビアニメ版にも映像作品としての結末があります。
しかし、だからといって「アニメで描かれた結末こそ、CLAMPが漫画で予定していた正式な最終回だ」と判断することはできません。
『X』は漫画の連載途中で複数の映像化が行われた作品です。制作時期も、原作の掲載が途絶える2003年より前に当たります。
そのため、映像版は漫画の未発表部分をそのまま補完したものとしてではなく、それぞれの媒体で制作された別の物語として受け止める必要があります。
「結末を知りたいからアニメを見ればよいのか」という疑問に対しては、映像作品としての結末は見られるものの、未完の漫画原作の正式な結末が分かるわけではないという答えになります。
なぜ『X』の休載理由は単純に説明できないのか
ここまでの資料を並べると、『X』が止まった理由にはいくつもの側面があったことが分かります。
阪神・淡路大震災のような現実の出来事があり、物語で描いていた都市の破壊というテーマの受け止められ方が変わった。
別の社会的事件も起こり、登場人物の死や激しい描写について慎重な判断が必要になった。
そして、当初から描こうとしていた結末を掲載誌でどこまで発表できるかという問題があった。
それぞれは関係していますが、完全に同じ問題ではありません。
震災は社会情勢の変化であり、編集部との協議は作品を発表するうえでの問題です。読者の反応も、予定していた結末の内容も、作者にとっては無視できない要素だったと考えられます。
だからこそ、「震災で打ち切られた」「出版社に止められた」という一文では、当時の事情を十分に説明できません。
また、2004年のインタビューが詳細であるからといって、その時点の事情だけで2026年までの長期休載をすべて説明できるわけでもありません。
当時の作者発言は休載に至る背景を知るための強い根拠ですが、その後の制作環境や出版社との協議がどう推移したかについては、今回確認できた資料だけでは分からない部分が残ります。
長く止まっている作品ほど、過去の発言が現在の公式見解のように扱われやすくなります。『X』についても、この時間の隔たりを無視しないことが大切です。
『X』は今後、完結する可能性があるのか
2026年現在、連載再開の可能性について確実に言えることは限られています。
2004年と2005年のインタビューから、当時のCLAMPが作品を最後まで描きたいと考えていたことは確認できます。
2006年には全21巻という構想も語られていました。
2023年には、これまで単行本になっていなかった本編の続きが18.5巻として刊行され、2026年にも関連商品の展開や映像作品の配信が行われています。
こうした事実から、『X』という作品が長い休載を経ても公式の作品展開から完全に消えてしまったわけではないことは分かります。
しかし、作品が商品や映像として展開されていることは、新しい漫画原稿の制作が進んでいる証拠ではありません。
現在の制作状況、未発表原稿の有無、予定されていた結末を変更するかどうか、そして新しい掲載媒体が検討されているかどうかについて、確実な公式情報は確認できません。
そのため、「もう二度と完結しない」と決めつけることも、「再開に向けて準備が進んでいる」と期待を事実のように伝えることも避けるべきです。
何より、作者が20年以上前に完結への意向を示していた事実と、現在再開できる状況にあるかどうかは別です。
新たな発表がない限り、読者として確認できるのは、18.5巻までの刊行状況と、これまでの作者発言までとなります。
『X』をこれから読むなら、どこまで読める?
これから『X』を読み始める方、あるいは昔18巻まで読んでいた方にとって、気になるのは現在どこまで本編を読めるかという点でしょう。
まず、2023年刊行の『CLAMP PREMIUM COLLECTION X』は、1巻から18巻に加えて18.5巻まで発売されています。
18.5巻には、18巻以降の本編として雑誌に掲載された内容が含まれます。旧版18巻までしか読んでいない場合は、この巻で未読の続きに触れられます。
ただし、18.5巻を読んでも物語は完結しません。
また、18.5巻には番外編も収録されているため、収録内容すべてが18巻の直後から続く本編というわけではありません。
本編を追う目的で読む場合は、『X 18.5』と、それ以外の収録作品を区別すると分かりやすいでしょう。
新装版には描き下ろしカバーなどの特徴もありますが、読む際に最も大切なのは、現在刊行されている内容が物語の最終回までを収録した完全版ではないと理解しておくことです。
刊行範囲についてはKADOKAWAの新装版特設サイトで確認できます。
ほかの未完漫画と比べても、『X』の事情は特殊なのか
長期休載している漫画は『X』だけではありません。
たとえば、矢沢あいの『NANA』も長期休載が続いている作品です。しかし、作品が止まった背景や公式に説明されている事情は異なります。
『NANA』については、『NANA』はなぜ休載している?2009年からの経緯と現在の状況で整理しています。
また、『強殖装甲ガイバー』も非常に長い連載歴を持ち、新しい単行本の刊行が止まっている作品です。こちらは『強殖装甲ガイバー』は完結した?2016年からの長期休載と現在で扱っています。
『X』の場合、休載の背景について作者自身が具体的に説明しているにもかかわらず、その後長い年月が経過しても結末が発表されていないという点が特徴です。
休載作品をまとめて「作者が描けなくなった」「出版社が打ち切った」と説明できないのは、作品ごとに背景が異なるためです。
『X』は、掲載当時の社会情勢と作品のテーマが強く結び付いていた漫画として、その事情を個別に見る必要があります。
まとめ|『X』は休載理由が語られている一方、現在の再開予定は未発表
『X』は、1992年に『月刊ASUKA』で連載を開始し、2003年までの雑誌掲載分を残して、現在も完結していない漫画です。
2004年の『ぱふ』、2005年の『CLAMPノキセキ』では、CLAMPが休載に至る事情について説明しています。
そこから確認できるのは、予定していた結末や描写を掲載誌で発表することの難しさ、現実の震災や事件による社会情勢の変化、そして編集部や読者との関係をめぐる問題です。
当時のCLAMPは作品を最後まで描きたいと考えており、2006年には全21巻という構想も語っていました。
一方、2023年に発売された18.5巻は、既発表の本編の続きや番外編を単行本化したものです。漫画の連載再開や、最終回の発表を意味するものではありません。
2026年10月17日現在、公式に確認できる最新の刊行範囲は18.5巻まで。新しい本編の連載再開日や19巻の発売予定は、確認できていません。
『X』がなぜ止まったのかについては、作者自身の言葉からかなりの部分を知ることができます。
しかし、なぜ現在も再開に至っていないのか、そのすべてを外部から説明することはできません。
未完であることは事実です。ただ、それと「作者が諦めた」「出版社が打ち切った」という話は同じではありません。
予定されていた結末は何だったのか。神威と封真の物語は、最後にどのような形へたどり着くはずだったのか。
その答えが漫画として示される日は、まだ発表されていません。
※掲載情報・再開情報の確認基準日:2026年10月17日。今後、CLAMPまたは出版社から新しい正式発表があった場合、内容が変更される可能性があります。