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HUNTER×HUNTER 幻影旅団は全滅するのか?今後の展開と壊滅可能性を徹底考察

幻影旅団の行方が注目される理由

『HUNTER×HUNTER』において、幻影旅団は常に物語を大きく動かす存在でした。
ヨークシン編では緋の目を巡ってクラピカと激突し、キメラ=アント編や選挙編では表舞台から姿を消す一方、その名前は常に読者の記憶に残り続けています。

しかし、クロロとヒソカの激闘を経て状況は一変しました。すでにコルトピとシャルナークは命を落とし、旅団は明確に“壊滅の兆し”を見せています。
ファンの間でも「幻影旅団はこのまま全滅してしまうのか?」という議論が盛り上がっており、今後の展開に大きな注目が集まっています。

現状の旅団メンバー整理(38巻時点の確定情報)

幻影旅団は、物語の中でも「死」と「補充」を繰り返してきた組織です。
そのため、かつて13人揃っていた“蜘蛛”も、現在は欠員が目立ち、姿ぶれが大きく変化しています。ここでは単行本38巻時点までに判明している確定情報を整理しておきましょう。

まず、生存と行動が確認されているのは、クロロを筆頭にフェイタン、フィンクス、フランクリン、マチ、ノブナガ、シズク、ボノレノフといった主要メンバーです。彼らはいずれも黒鯨号で動いており、ヒソカへの警戒やマフィアとの摩擦に関わっています。また、新たに加入したカルトの姿も見られ、イルミも同行しています。ただしイルミは正式メンバーかは作中で明言されていないため、立ち位置はやや曖昧です。

一方で、既に物語から退場した団員も少なくありません。ウボォーギンはクラピカに敗れ、パクノダは誓約によって命を落としました。さらにコルトピとシャルナークは、クロロとの戦い直後にヒソカの手によって殺害されています。かつての13人のうち、確実に失われた命は四人。旅団全体にとって大きな痛手となりました。

そして忘れてはならないのが、かつて団員だったヒソカの存在です。彼はクロロとの死闘ののち、旅団に対して「殲滅宣言」を下しました。その宣言通り、すでに二人を葬ったことから、旅団にとって最大の脅威であることは疑いようがありません。

こうして整理してみると、幻影旅団はいまや“蜘蛛の脚”が大きく削がれた状態にあることが浮かび上がります。組織としての強さは依然健在ですが、確実にかつての無敵さからは揺らぎ始めているのです。

生存が確認できるメンバー

  • クロロ=ルシルフル
     旅団の頭。黒鯨号でも指揮を執っており、主な目的は“ヒソカ捜索・対処”。
  • フェイタン
     拷問や尋問を得意とする戦闘員。団内でも切り込み役として健在。
  • フィンクス
     豪腕で肉弾戦に強い団員。フェイタンと行動を共にすることが多い。
  • フランクリン
     指からの機関銃のような能力を使う重火力担当。
  • マチ
     念糸を扱う治療役兼戦闘員。クロロやヒソカとの関わりも深い。
  • ノブナガ
     刀を武器に戦う古参メンバー。旅団の忠誠心は強い。
  • シズク
     掃除機“デメちゃん”を用いて証拠隠滅を担う。無邪気だが実力者。
  • ボノレノフ
     舞踏をベースにした独特の戦闘スタイルを持つ団員。
  • カルト
     新たに加入した若手。ヒソカ狩りの流れで行動を共にしている。
  • イルミ
     ゾルディック家の長男。現在は旅団と同行しているが、正式メンバーかは不明。

死亡が確定している元メンバー

  • ウボォーギン
     クラピカに敗北し死亡。旅団最初の犠牲者。
  • パクノダ
     誓約による自己犠牲で命を落とす。仲間への忠誠心を示した最期だった。
  • コルトピ
     能力の特殊性から旅団に重宝されていたが、ヒソカに殺害される。
  • シャルナーク
     冷静な参謀役だったが、同じくヒソカに殺害される。

ヒソカの“宣戦布告”と壊滅フラグ

クロロとの頂上決戦のあと、ヒソカは方針を180度切り替えました。
「次は“団員を一人ずつ”狩る」。――この宣言どおり、彼はまずコルトピ、そしてシャルナークを短時間で連続して葬ります。
どちらも旅団にとって“戦闘以外の局面で効く”重要な駒(偽装・潜入・情報処理)でした。二人を失ったことで、旅団は奇襲や追跡、後処理の手数を明らかに削がれています。

以降のヒソカは、正面からの決闘を狙いません。
目立たず潜伏し、隙を突いて“各個撃破”する――それが彼の新しい戦い方です。
このスタイルは、閉鎖空間(黒鯨号)の混沌と相性が良い。王位継承戦とマフィア抗争が同時進行する船内では、旅団もヒソカ探索/縄張り対応/第三勢力との応対に人手を割かざるを得ません。リソースの分散は、ヒソカにとっての“入り込む隙”そのものです。

何より厄介なのは、旅団側が「守るべき線」を多く抱えている点です。
ヒソカは獲物を選べる狩人。対して旅団は頭数の不足、情報の錯綜、船内ルールに縛られる組織。
真正面の総力戦なら依然として旅団は強い――けれど、ヒソカが望むのはそこではありません。
彼が続けるのは、“戦場を選び、タイミングを選び、相手を選ぶ”戦い。この非対称性こそ、旅団にとっての“壊滅フラグ”です。

もちろん、旅団が全滅に直行するわけではありません。
クロロの統率、マチやフェイタンらの実戦力、そして“蜘蛛は脚が折れても補充される”という組織のしぶとさは、今も健在です。
ただ、「次も一人、また一人」という削り取りに対し、旅団が一度でも主導権を取り返せるか――そこが今後を分けるポイントになります。

幻影旅団は壊滅するのか――シナリオを整理する

いまの幻影旅団を見ていると、まるで蜘蛛の脚が一本ずつ折られていくように感じます。ウボォーギンの死から始まり、パクノダの自己犠牲、そして直近ではヒソカによるコルトピとシャルナークの殺害。組織としての耐久力を誇ってきた旅団も、確実に力を削がれてきました。

ヒソカの戦い方は正面衝突ではなく、あくまで“選んで狩る”やり方です。戦場も時間も相手も、自分に有利な条件を整えてから一人ずつ潰していく。黒鯨号という閉じられた舞台は、このやり方にとって理想的すぎる環境です。人の目を盗み、混乱を利用し、気づけば仲間が欠けている――そんな雪崩のような崩壊は、決して夢物語ではありません。

ただし、旅団は簡単に全滅するような集団でもありません。クロロという頭は、冷静な判断と緻密な準備で団員を導いてきました。蜘蛛は脚を失っても生き続ける、という彼らの信念も健在です。もし彼らが再び動線を整え、狩られる側から狩る側へと立場を逆転させることができれば、ヒソカの執念を跳ね返す一撃を放つ可能性も残されています。

一方で、黒鯨号の混沌は抗争を長引かせる要因にもなっています。王位継承戦やマフィア抗争など、複数の火種が同時進行しており、決着は簡単にはつきません。旅団とヒソカの戦いは、どちらかが致命的な一手を放つまで、膠着したまま続いていくことも考えられるでしょう。

さらに、不確定要素として第三勢力の介入も見逃せません。船には旅団やヒソカ以外にも多くの強者が潜んでいます。思いがけない乱入や横槍が、どちらかに決定的な隙を生むことも十分にあり得ます。

結局のところ、旅団の未来は「壊滅へと傾いている現実」と「それでも生き残ろうとする執念」のせめぎ合いの上にあります。ヒソカの狡猾な狩りが続く限り、旅団は常に後手に回らざるを得ない。しかし、クロロの指揮のもとで一度でも主導権を取り戻す瞬間が訪れれば、その流れは大きく変わるかもしれません。

イルミの動向――旅団の“外側”から揺らす存在

黒鯨号に乗り込んだイルミは、はっきりとした「敵」でも「味方」でもありません。
彼はゾルディック家の長男として、状況を俯瞰しながら必要とあらば誰にでも与するタイプです。
実際、旅団の行動に同行しつつも、正式な“団員”と断定できる描写はない。あくまで“共闘関係にある外部戦力”――その距離感が、物語を不穏にします。

イルミが黒鯨号に来た理由は単純です。ヒソカの所在と行動
長年の協力関係があり、互いの癖や間合いを理解し合っている二人は、いまや“狩る側と獲物”の関係に踏み込みつつある。
旅団を追い詰めるヒソカを、イルミは止めるのか、助けるのか――それとも、最も面白い瞬間まで泳がせるのか。
イルミならどれも選び得る、というのが怖いところです。

もう一つ見逃せないのが、カルトの存在です。
カルトは既に旅団の一員として動いており、イルミからすれば“保護”でも“監視”でもなく、「使い時を見定める」というのが一番しっくりくる。
兄としての情より、道具としての合理を優先するのがイルミの基本姿勢で、そこに旅団の都合や倫理は挟まらない。
この無機質さが、旅団内部の“仲間意識”と絶妙に噛み合わず、連携を鈍らせるノイズになり得ます。

戦力として見れば、イルミは潜入・偽装・傀儡化に長け、混沌とした船内では極めて有効です。
もし旅団側に寄れば、ヒソカの“選んで狩る”戦術に網をかけられる。
逆にヒソカ側に寄れば、旅団の導線は針一本でほころぶ
そして何より現実的なのは、どちらにも寄らず、最も価値が高い瞬間にだけ手を出すという第三の選択肢。
イルミの「面白さ」や「利得」は、常に温度のない秤に載せられていて、情では動かない。だから読めない。

要するに、イルミは戦況のジャイロです。
旅団にとっては一時的に戦力を補う“助っ人”でありながら、意思決定の軸をぶらす“異物”でもある。
ヒソカにとっては頼れる“仕事仲間”でありつつ、次の瞬間には獲物の背中に針を刺す男かもしれない。
この不確実性が積み重なるほど、旅団とヒソカの対立は「誰がどこで裏返るか」という読み合いに変わっていくのです。

結論だけ言えば、イルミは旅団の壊滅を早めることも、遅らせることもできる立ち位置にいます。
鍵はたった一つ。
彼が「面白い」と感じる瞬間が、旅団の集団戦に来るのか、ヒソカの一撃に来るのか――その天秤が傾いた方向に、物語は大きく振れます。

イルミの立ち位置整理

  • 役割:ゾルディック家の長男。変装や傀儡化に長け、黒鯨号の混乱に適応できる外部戦力。
  • 利害:ヒソカとの長年の協力関係/カルトの存在を監視対象として利用。情より合理を優先。
  • 想定される一手
     - 旅団に加担して一時的に戦力を補強
     - ヒソカ側につき旅団の動線を切断
     - どちらにも属さず、“最も価値が高い瞬間”にだけ介入

読者が見たい決着――因縁の果てに

多くの読者が望んでいるのは、やはり“因縁の清算”でしょう。
ヒソカと旅団の衝突は、ただの強者同士の戦いではなく、それぞれに積み重ねてきた感情が絡み合っています。

ヒソカにとって旅団は、“最高の舞台装置”です。自らの強さを証明するための獲物であり、死線を味わわせてくれる存在。彼が「団員を全員殺す」とまで宣言したのは、勝負を超えた執念の現れです。

一方、旅団の側にも揺るがぬ想いがあります。
仲間を殺された恨み。蜘蛛という組織を守る矜持。そしてクロロという頭を中心に「仲間を見捨てない」という誇り。ヒソカに狙われた以上、逃げる選択肢はなく、迎え撃つほかありません。

だからこそ、読者が期待するのは “正面衝突の決着” です。
暗闇での各個撃破ではなく、クロロとヒソカが再びぶつかる瞬間。あるいは、団員たちが命を懸けてヒソカを取り囲む総力戦。どんな形であれ「どちらが生き残るのか」がはっきり示される展開です。

ここには、漫画的なカタルシスがあります。
勝者が誰であっても、長く積み上げてきた伏線と因縁が一気に燃え上がり、読者に強烈な印象を残すでしょう。
「蜘蛛は脚を失っても生きるのか」――あるいは「ヒソカの執念が最後に勝つのか」。

多くのファンが望んでいるのは、この一点に尽きます。
避けられない衝突が、いつ、どの舞台で、どんな形で訪れるのか――それが“読者が見たい決着”なのです。

物語の構造上、起こりやすい決着

物語を長く追ってきた読者なら、自然と感じていることがあるはずです。
それは、幻影旅団という集団は“永遠には続かない” という前提です。

冨樫義博先生の描き方を見ると、旅団は単なる強敵集団ではなく「仲間意識を持ちながらも、いずれ崩れていく運命」に置かれています。ウボォーギンの死も、パクノダの犠牲も、そしてヒソカによる襲撃も、その流れの中に並んでいます。蜘蛛は脚を失っても生き続ける、という理念は力強いものですが、作中の積み重ねを見ると、それは同時に“脚を削られ続ける宿命”のメタファーにも思えてきます。

加えて、物語全体の軸を考えると、クラピカの存在も大きい。
彼の宿命は“クルタ族の仇を討つこと”であり、その相手は他ならぬ旅団です。読者にとっても、クラピカが旅団とどう向き合うのかは見逃せないテーマであり、そのまま未決着で終わることは考えにくいでしょう。つまり、旅団の壊滅か、それに近い形は物語の構造的にほぼ避けられない結末です。

とはいえ、全員が一度に倒れるわけではないかもしれません。
クロロのように最後まで抗う者もいれば、マチやシズクのように意外な生き残りを見せる者もいるでしょう。全滅というよりは、蜘蛛の形を保てなくなるほどに削がれていき、「かつて蜘蛛と呼ばれた集団」 へと変わっていく。そうした流れが現実的に思えます。

そして、この結末は単なる“敵の退場”ではありません。
旅団というカリスマ的集団が崩れていく姿そのものが、物語の大きなドラマであり、読者に強い印象を残すはずです。
ヒソカとの対立、クラピカとの因縁、そして時に第三勢力との衝突。積み重なった要素すべてが一点に収束し、旅団の運命を形作る――それが、物語の構造から見て最も起こりやすい決着なのではないでしょうか。

まとめ――幻影旅団という存在の意味

幻影旅団は、ただの強敵グループではありませんでした。
彼らはいつも「家族に近い絆」を掲げながらも、盗みと殺戮を生業とする矛盾を抱えた集団です。だからこそ、彼らの行動には常に哀愁と狂気が同居していました。

クロロは「蜘蛛は頭がやられない限り、何度でも立ち上がる」と語りました。
しかし物語を追うほどに、その言葉は強さの宣言であると同時に、崩壊へ向かうフラグのようにも響いてきます。
ウボォーギンやパクノダを失っても歩みを止めなかった彼らが、果たしてどこまで持ちこたえられるのか。これは作品全体を貫く大きな見せ場のひとつでしょう。

そして忘れてはいけないのが、クラピカとの因縁です。
クルタ族を滅ぼした仇敵である旅団がどういう結末を迎えるのかは、クラピカの物語の核心に直結しています。旅団が完全に壊滅するのか、一部が生き残って新たな形になるのか、その先に描かれるのは必ずしも単純な“悪の退場”ではないはずです。

結局のところ、幻影旅団は「敵」である以上に、ハンターハンターという物語を象徴する存在なのだと思います。
仲間を思いながらも暴力に染まる矛盾。強烈な個性を持ちながらも“蜘蛛”という一つの生き物として動く一体感。彼らの行く末を見届けることは、作品そのものの行方を見届けることに直結しています。

だからこそ読者は、旅団の壊滅や生存そのものよりも、彼らがどう生き、どう散るのかを知りたがっているのではないでしょうか。

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