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名越スタジオはなぜ解散した?NetEaseの資金提供停止と『GANG OF DRAGON』の今後

目次
  1. 名越スタジオはなぜ解散?70億円報道と新作の今後
  2. 名越スタジオが正式に解散|2026年10月31日の株主総会で決議
  3. 名越スタジオはなぜ解散した?NetEaseの資金提供停止が大きな背景に
  4. 『GANG OF DRAGON』完成までに70億円必要だった?報道の正確な意味
  5. 『GANG OF DRAGON』は開発中止?発売の可能性と現在の状況
  6. 名越稔洋氏の現在は?2026年3月に取締役を退任していた
  7. 名越スタジオ設立から解散までの経緯|約5年間の歩み
  8. 『龍が如く』シリーズへの影響は?セガのRGGスタジオとは別組織
  9. まとめ|名越スタジオ解散で今後注目したいこと

名越スタジオはなぜ解散?70億円報道と新作の今後

名越スタジオ解散のアイキャッチ画像。ネオンが輝く新宿風の繁華街を背景に、閉ざされたゲーム開発スタジオと開発資料を描き、「名越スタジオ解散 なぜ?新作はどうなる」の文字を大きく配置したイラスト。

『龍が如く』シリーズの生みの親として知られる名越稔洋氏が設立したゲーム開発会社「名越スタジオ」が、2026年10月31日に解散したことが明らかになりました。

11月2日付の官報に解散公告が掲載されたもので、同社は2025年12月に初の開発タイトル『GANG OF DRAGON』を発表したばかりでした。大型新作への期待が高まっていたなか、発売を迎える前に会社の解散が決まったことになります。

今回の解散を考えるうえで重要なのが、出資元である中国のゲーム大手NetEase(ネットイース)の動向です。同社は2026年3月、名越スタジオへの資金提供を5月から停止する方針を認めていました。

名越スタジオはなぜ解散したのか。約70億円という開発資金の報道は何を意味するのか。そして、名越氏が手掛ける新作ゲームはどうなるのか。現時点で明らかになっている事実と、まだ発表されていない情報を分けながら、設立から解散までの経緯を詳しく整理します。

名越スタジオが正式に解散|2026年10月31日の株主総会で決議

株式会社名越スタジオは、2026年10月31日の株主総会決議によって解散しました。11月2日発行の官報・号外第240号に解散公告が掲載され、会社としての解散が正式に明らかになっています。

公告では、森永実氏が代表清算人として記載されています。森永氏は、2026年10月時点の会社登記で唯一の取締役となっていた人物です。

また、会社に債権を持つ人に対しては、公告掲載日の翌日から2か月以内に申し出るよう求めています。これは解散後の清算手続きを進めるための公告です。

解散の事実は11月2日に明らかになりましたが、決議そのものは10月31日に行われています。ニュースが発表された日と会社が解散した日を混同しないよう注意が必要です。

名越スタジオは倒産・破産したのか?

今回確認されたのは株主総会の決議による会社の解散であり、破産手続きの開始が発表されたわけではありません。

会社が解散すると、通常は保有する資産や債権・債務を整理する清算手続きに入ります。清算が結了するまでは、必要な手続きを行うために法人が存続します。

そのため、解散公告が掲載されたことだけを理由に、名越スタジオが支払不能に陥っていた、あるいは巨額の負債を抱えていたと判断することはできません。負債総額や最終的な財務状況も公表されていないため、現時点では「解散」という事実に基づいて理解するのが正確です。

名越スタジオはなぜ解散した?NetEaseの資金提供停止が大きな背景に

名越スタジオの解散に至る背景として、最も重要なのが出資元NetEaseによる資金提供停止の方針です。

2026年3月7日、BloombergはNetEaseが名越スタジオへの資金提供を打ち切る方針であると報じました。報道では、NetEaseの広報担当者が、同年5月から資金提供を停止する方針を認めています。

名越スタジオは、NetEase Gamesの100%出資によって設立されたゲーム開発会社です。世界市場に向けた高品質なゲームの制作を目指しており、設立当初からNetEaseの支援が事業の重要な基盤となっていました。

その支援が失われるという方針は、開発中の大型タイトルを完成させるうえで大きな問題になったと考えられます。ただし、NetEaseが認めたのは資金提供を停止する方針であり、具体的な送金停止日や、その後の資金のやり取りまで公表されたわけではありません。

NetEaseはなぜゲーム開発への投資を縮小していたのか

今回の資金提供停止は、名越スタジオだけに関係する出来事ではありません。

Bloombergは、NetEaseが世界各地でゲーム開発投資の縮小を進め、人員削減や開発会社の閉鎖が相次いでいたと報じています。日本では、かつて同社の海外展開を担った桜花スタジオも2024年後半に閉鎖されました。

NetEaseは2022年1月の名越スタジオ設立発表で、世界のプレイヤーに向けた高品質なコンソールゲームの開発を掲げていました。しかし、その後の投資方針の見直しによって、開発途中のスタジオにも資金面で厳しい判断が下されることになったとみられます。

もっとも、名越スタジオの解散について、NetEaseや名越氏が内部の判断過程をすべて説明したわけではありません。資金提供停止は解散を理解するうえで重要な背景ですが、それだけで解散決議の詳細な理由まで確定したわけではないという点は押さえておきたいところです。

『GANG OF DRAGON』完成までに70億円必要だった?報道の正確な意味

資金提供停止の報道でもう一つ大きな注目を集めたのが、約70億円という金額です。

2026年3月のBloombergの取材では、名越スタジオの初開発作品『GANG OF DRAGON』を完成させるために、少なくとも70億円の追加資金が必要になるとNetEaseが把握したことが、資金提供停止の判断につながったと報じられました。

ただし、この情報は事情を知る匿名関係者の証言に基づくものです。NetEaseが公式に開発予算を公表したわけではありません。

70億円はすでに使った開発費ではない

特に注意したいのは、報道された70億円は、すでに使った開発費の総額ではなく、完成までに追加で必要と見込まれた金額だということです。

例えば、ゲームの制作にすでに多額の費用が投入されていたとしても、完成までに必要な追加予算は別に存在します。人件費、開発環境の維持、ゲーム内容の制作、品質確認など、発売までの作業に必要な資金は、これまで支出した金額とは区別して考える必要があります。

今回の報道からは、実際にいくらの開発費が支出されたのか、どれほどの制作作業が残っていたのか、スタジオに赤字や負債がいくらあったのかはわかりません。

したがって、「70億円を使い切ってゲームを完成できなかった」「70億円の借金を抱えて解散した」という理解は正確ではありません。

名越氏は新しいスポンサーを探していた

同じBloombergの報道では、名越氏が新たなスポンサーを探していたことや、開発済みのゲーム素材の扱いについて、名越スタジオとNetEaseが協議していたことも伝えられています。

また、独立して事業を継続する場合、ゲームの資産やブランドを保持するためには費用負担が必要になるとの条件も、関係者の証言として報じられました。

これは2026年3月時点の取材内容です。その後、新たなスポンサーとの交渉がどのように進んだのか、開発済みの素材が最終的にどこへ帰属することになったのかは確認されていません。

こうした資金調達や権利関係の問題が存在したことは報じられているものの、交渉が決裂したことを解散の直接原因として断定することはできません。

『GANG OF DRAGON』は開発中止?発売の可能性と現在の状況

名越スタジオの解散によって、ゲームファンが最も気になるのは『GANG OF DRAGON』の行方でしょう。

2026年11月2日時点では、同作の正式な開発中止や発売中止を告知する発表は確認できていません。一方で、開発元である名越スタジオが解散した以上、これまでの体制のまま発売に向かうことは難しい状況と考えられます。

『GANG OF DRAGON』はどんなゲームだったのか

『GANG OF DRAGON』は、2025年12月に開催された世界的なゲームイベント「The Game Awards 2025」で発表されたアクションアドベンチャーです。

舞台は東京・新宿の歌舞伎町。韓国系マフィアの幹部シン・ジソンを主人公に、裏社会に生きる人々の人間ドラマが描かれる作品として紹介されました。

主人公を演じるのは、映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』などで知られる俳優マ・ドンソク氏。圧倒的な体格を生かした肉弾戦に加え、刀による斬撃や銃撃、車を利用したアクションなどが発表されています。

名越氏はシナリオと総指揮を担当。セガ時代に培ってきた、歓楽街を舞台にした人間ドラマとアクションの経験を、新たな開発体制でどのように発展させるのかが注目されていました。

発表映像では、新宿の街並みや迫力ある戦闘場面などが披露されています。ただし、映像からゲーム全体の開発進捗率や完成度を判断することはできません。

『GANG OF DRAGON』公式発表トレーラー

以下は、The Game Awardsの公式YouTubeチャンネルで2025年12月11日(米国現地時間)に公開された発表トレーラーです。名越スタジオがどのような世界観とゲーム体験を目指していたのかを確認できます。

Steamでは現在も「近日登場」の表示が残っている

2026年11月2日時点で、Steamの『GANG OF DRAGON』公式ストアページは引き続き閲覧できます。

開発元とパブリッシャーには「Nagoshi Studio Inc.」が記載され、リリース日は「近日登場」のままです。ウィッシュリストへの登録も可能ですが、作品は未発売であり、購入できる状態ではありません。

もっとも、Steamにストアページが残っていることと、開発が実際に続いていることは別の問題です。更新されていない情報が掲載され続ける場合もあるため、この表示だけを根拠に発売が保証されているとはいえません。

逆に、開発会社の解散によって、ゲームの権利まで自動的に消滅するわけでもありません。別会社による開発継続や権利の移転が行われる可能性は制度上考えられますが、今回の作品について具体的な引き継ぎ先や再開計画が発表されたわけではありません。

今後の発売を判断するには、権利を保有する企業や関係者から、開発継続、開発中止、発売計画などについて新たな発表があるかどうかが重要になります。

2026年1月には名越氏が開発継続への意欲を示していた

注目したいのは、解散に至るまでの時間的な経緯です。

名越氏は2026年1月10日、スタジオ公式サイトで年頭の挨拶を公開しました。そのなかで、前年12月に新作を披露できたことへの感謝を述べるとともに、歌舞伎町の街並みや世界観、ゲーム体験を一から構築し、引き続き開発に取り組む姿勢を示していました。

それから約2か月後に資金提供停止の方針が報じられ、さらに約8か月後には会社の解散が決まっています。

2025年12月の発表時点で名越氏や開発陣が資金提供停止を予見していたのかは不明です。ただ、正式発表から1年を待たずに会社の解散に至ったという事実は、この作品が直面した状況の厳しさを物語っています。

名越稔洋氏の現在は?2026年3月に取締役を退任していた

会社の解散だけでなく、創業者である名越稔洋氏の現在の立場にも関心が集まっています。

名越氏は長年セガでゲーム開発に携わり、『デイトナUSA』『モンキーボール』『龍が如く』などの作品で知られるクリエイターです。2021年にセガを退社した後、新たな開発拠点として名越スタジオを立ち上げました。

しかし、2026年に入ってから会社の役員体制は大きく変化していました。

名越氏は解散の約7か月前に取締役を退任

Game*Sparkが2026年10月5日時点の会社登記簿を調べたところ、名越氏を含む取締役は同年3月31日付で退任していました。

その後、5月31日付で森永実氏が取締役・代表取締役に就任。取締役会と監査役を置く定めも廃止され、10月5日時点の登記簿では森永氏が唯一の取締役となっていました。

ただし、会社登記上の退任は、必ずしも会社からの退職や解任を意味するわけではありません。名越スタジオでは過去にも役員が一度退任し、再任された例がありました。

今回は10月5日時点で名越氏の再任が確認されていなかったものの、退任の詳しい理由や、その後の会社との関係までは明らかになっていません。

名越氏が解任された、NetEaseとの対立によって会社を離れたといった見方を、確認された事実として扱うことはできません。

名越氏の移籍先や新スタジオ設立は発表されている?

2026年11月2日時点で、名越氏が新たな会社へ移籍したことや、別のゲームスタジオを設立したことを示す正式発表は確認できていません。

3月のBloomberg報道では新たなスポンサー探しが伝えられましたが、それは当時の関係者証言です。現在も同じ活動を続けているのか、別の進路を選んだのかについては不明です。

名越氏が今後ゲーム開発に関わる可能性まで否定することはできませんが、現時点で具体的な新プロジェクトや所属先を紹介する根拠はありません。

佐藤大輔氏や開発スタッフはどうなったのか

名越スタジオでは、名越氏だけでなく、セガ時代からゲーム制作に携わってきた佐藤大輔氏も取締役・プロデューサーとして参加していました。

2026年6月には、佐藤氏のXプロフィールが「元名越スタジオ」と変更されていたことが報じられています。また、Game*Sparkによる開発スタッフの経歴調査では、5月末に同社を退職したメンバーが複数確認されました。

一方、会社が解散した時点で何人のスタッフが在籍していたのか、全員がどのような進路を選んだのかは確認されていません。

旧公式会社概要には2026年3月1日時点の社員数として53人と記載されていますが、これは解散時点の人数ではありません。人員の変化については、確認された退職情報以上の数字を推測しないことが重要です。

名越スタジオ設立から解散までの経緯|約5年間の歩み

名越スタジオの歩みを振り返ると、2021年の設立から2025年末の新作発表までは、新しいゲーム開発会社として作品を形にしていく期間でした。その後、2026年に資金提供停止方針が表面化し、役員変更やスタッフの退職を経て解散に至っています。

年月日主な出来事
2021年10月8日名越稔洋氏と佐藤大輔氏のセガ退社が発表される
2021年11月1日株式会社名越スタジオ設立
2022年1月24日NetEase Gamesが新スタジオ設立を対外発表
2024年11月1日設立3周年を迎え、ブランド映像を公開
2025年12月12日『GANG OF DRAGON』を日本向けに発表
2026年1月10日名越氏が年頭の挨拶で新作開発への意欲を表明
2026年3月7日BloombergがNetEaseの資金提供停止方針を報道
2026年3月31日名越氏ら取締役が登記上退任
2026年5月公式サイトの閲覧不能が報じられる
2026年5月31日森永実氏が代表取締役に就任
2026年6月佐藤氏のプロフィール変更や複数スタッフの退職が報じられる
2026年10月31日株主総会決議により解散
2026年11月2日官報に解散公告掲載

名越スタジオの設立は2021年?2022年?

名越スタジオについては「2022年設立」と紹介されることもありますが、会社の旧公式概要に記載された正式な設立年月日は2021年11月1日です。

2022年1月24日は、NetEase Gamesが新たな開発スタジオとして対外的に発表し、公式サイトを開設した時期にあたります。

名越スタジオは2024年11月1日にも設立3周年を記念する発表を行っており、2021年11月1日という設立日と整合しています。

そのため、2026年10月31日の解散決議は、法人設立から満5年を迎える前日に行われたことになります。

正式解散の前からスタジオの動向が注目されていた

資金提供停止方針が報じられた後、名越スタジオの公式発信にも変化が生じていました。

2026年4月には公式YouTubeチャンネルの削除が確認されましたが、その後の復旧も報じられています。5月には公式サイトが閲覧できない状態となり、6月にはスタッフの退職も明らかになりました。

こうした状況から、会社の今後を心配する声が出ていたものの、10月5日の時点では登記簿上で法人の存続が確認されていました。

つまり、公式サイトが閲覧できなくなった段階で会社の解散が確定していたわけではありません。10月31日の株主総会決議と11月2日の官報掲載によって、正式な解散が確認されたという経緯です。

『龍が如く』シリーズへの影響は?セガのRGGスタジオとは別組織

名越氏が『龍が如く』シリーズの生みの親として知られていることから、今回の解散によってシリーズそのものが終了するのではないかと心配する人もいるかもしれません。

しかし、今回解散した株式会社名越スタジオと、セガで『龍が如く』シリーズを制作している開発組織は別です。

名越氏は2021年にセガを退社しており、その後のシリーズ制作は横山昌義氏らを中心とする新体制で継続しています。名越スタジオが解散したからといって、セガが開発している『龍が如く』シリーズまで終了するということにはなりません。

「龍が如くスタジオ」は2026年に「RGGスタジオ」へ名称変更

さらに、2026年5月にはセガの開発組織にも名称の変更がありました。

セガ公式サイトで公開されている横山昌義氏へのインタビューによると、従来「龍が如くスタジオ」と呼ばれていた第一事業部は、2026年5月から「RGGスタジオ」へ名称を改めています。

この変更は世界市場に向けてブランドの認知を広げていくことを目的としたものであり、名越スタジオの解散とは別の出来事です。

名越氏が築いた作品の歴史はセガのシリーズに引き継がれ、その一方で、独立後に目指していた新しいゲーム制作は今回の解散によって大きな転機を迎えたことになります。

まとめ|名越スタジオ解散で今後注目したいこと

名越スタジオは2026年10月31日の株主総会決議によって解散し、11月2日付の官報でその事実が明らかになりました。

解散に至る大きな背景には、出資元NetEaseが進めていたゲーム開発投資の縮小と、名越スタジオへの資金提供停止方針がありました。新作完成までに少なくとも70億円の追加資金が必要だったとの報道もありますが、これはすでに使われた開発費や会社の負債額を示すものではありません。

また、『GANG OF DRAGON』については、会社の解散によって発売の先行きが不透明になっているものの、正式な開発中止発表は確認されていません。名越氏の新たな所属先や、開発済み作品の権利の行方についても、今後の発表を待つ必要があります。

セガの『龍が如く』シリーズは今回解散した会社とは別の組織が制作しているため、シリーズそのものの終了を意味するニュースではありません。

2025年12月に華々しく発表された『GANG OF DRAGON』が、どのような形で今後につながっていくのか。作品の正式な処遇と、名越稔洋氏の次の活動が明らかになるかどうかが、これからの大きな注目点となりそうです。

※本記事は2026年11月2日時点で確認できる情報に基づいています。

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