
- 『イースI・II』PCエンジン版レビュー|92点・総合1位タイの理由
- 『イースI・II』はどんなゲーム?
- 2本収録ではなく、「一つのRPG」に作り直した
- 戦闘は「敵にぶつかるだけ」なのに、判断することは多い
- 『II』で魔法が加わると、同じゲームの戦い方が変わる
- ボス戦では、接触戦闘の弱点が逆に緊張感になる
- CD-ROM²の価値は、豪華さより「使う場所」にある
- 『I』から『II』へ止まらず進むからこそ生まれたもの、失ったもの
- いま遊ぶと古く感じるところもはっきり残っている
- なぜ92点なのか。そして、なぜ100点ではないのか
- 同じ92点でも、『ゲート オブ サンダー』『ウィンズ オブ サンダー』とは強さが違う
- 2026年現在、PCエンジン版『イースI・II』へ触れる方法と入手状況
- まとめ|『イースI・II』の強さは、CD-ROM²の表現力までゲーム全体につなげたこと
『イースI・II』PCエンジン版レビュー|92点・総合1位タイの理由
1989年12月21日にハドソンから発売された、PCエンジン CD-ROM²用アクションRPG『イースI・II』。
日本ファルコムの『イース』『イースII』を収録した作品ですが、本作の価値は「名作2本を1枚で遊べる」というだけでは説明できません。
PCエンジン版は、もともと前後編として作られた2作品をつなぎ、レベルや進行まで連続した一つのRPGとして再構成しています。そのうえで、CDオーディオ、イベント音声、ビジュアル演出を物語の節目へ組み込みました。
つぶログのPCエンジン全ソフトTier表では、本作を92点・S Tier・総合1位タイと評価しています。
ゲームとしての完成度19点、操作性・ゲームバランス17点、独自性・企画性14点、PCエンジンらしさ10点、映像・音楽・演出14点。複数の評価軸で最上位級に達した作品です。
では、なぜ92点なのか。
CD-ROM²らしい派手さだけでなく、ゲームとして何が面白く、なぜ現在でも高く評価できるのか。そして、どこに古さが残っているのかまで掘り下げます。
『イースI・II』はどんなゲーム?
『イースI・II』は、日本ファルコムが1987年に発売した『イース』と、1988年の『イースII』を基礎にしたアクションRPGです。
PCエンジン版は1989年12月21日に発売。原作2作品の物語を連続させながら、グラフィックの強化、イベントの追加、一部イベントへの音声導入、米光亮によるアレンジBGMなどが加えられています。
主人公は赤毛の冒険者アドル・クリスティン。
『I』ではエステリアを巡りながら「イースの本」を集め、失われた古代王国をめぐる謎へ迫っていきます。そして物語はそこで終了せず、そのまま『II』へ続きます。
PCエンジン版で重要なのは、タイトル画面から『I』『II』を選んで別々に遊ぶ形式ではないことです。
『I』を終えたアドルの冒険が『II』へ続き、レベル設計も含めて一本のゲームとして組み直されています。
ここが、後年の『イースI・II』系作品とPCエンジン版を区別するときの重要なポイントでもあります。
2本収録ではなく、「一つのRPG」に作り直した
『イース』と『イースII』は、もともと物語が直結する前後編です。
そのため2作品を同じディスクへ収めること自体には、分かりやすい意味があります。
ただしPCエンジン版は、そこで止まりませんでした。
開発に参加した岩崎啓真氏は、当時の制作過程を振り返った記録の中で、1989年6月の出来事を「レベルを統合すると決める」という題で残しています。
PCエンジン版の一体化は、二つのシナリオを順番に収録するだけではなく、キャラクターの成長をどう連続させるかというゲームデザインの問題にまで踏み込んでいました。
スタッフクレジットの記録では、岩崎啓真氏と長山豊氏がシナリオ再構成、岩崎氏が演出を担当しています。2020年にはPCエンジン mini発売に合わせ、岩崎啓眞氏、蝦名寿昌氏、松田泰一氏が当時の制作を振り返る公式インタビューも公開されました。
この再構成は、実際のゲームの流れにも大きく関わっています。
『I』でアドルを育て、装備を整え、戦闘の仕組みを覚え、世界の謎へ到達する。その積み重ねを切断せず、『II』の舞台へ持っていく。
そのため『II』は「別のゲームを最初から始める」というより、同じ冒険が次の段階へ進んだ感覚を作りやすくなっています。
物語とレベルだけではありません。
『I』で接触戦闘の基本を身につけたあと、『II』では魔法が加わる。探索範囲も広がり、戦い方も変化する。
前半で覚えたルールを捨てず、後半で選択肢を増やしていく構成です。
PCエンジン版『イースI・II』を92点とした最大の理由は、まさにここにあります。
2本を足したのではなく、前編で覚えた遊びを後編で発展させる一つのRPGとして成立させている。
CD-ROM²の大容量も、その構成を支えるために使われています。
戦闘は「敵にぶつかるだけ」なのに、判断することは多い
初期『イース』を象徴するのが、攻撃ボタンを使わない接触戦闘です。
アドルを敵へぶつければ攻撃になる。
文章だけなら非常に単純ですが、実際の攻略ではどこへぶつかるかが重要です。
敵と真正面から重なるように接触すると、こちらも反撃を受けやすい。一方、中心を少し外して接触する「半キャラずらし」を使えば、敵だけへダメージを与えやすくなります。
ただし、半キャラずらしさえ使えば安全に勝ち続けられるわけではありません。敵も動くため、接触する位置や角度は常に変化します。
そこでプレイヤーが見るのは、
敵との位置
接触する角度
敵の動く方向
現在のレベル
装備
残りHP
です。
操作するボタンが少ないことと、判断が少ないことは同じではありません。
むしろ攻撃動作そのものを省いたことで、移動と攻撃が完全に一体化しています。
敵へ近づく行為が、そのまま攻撃でもあり危険でもある。
弱い敵なら速度を落とさず次々と突破できますが、能力差が大きい敵へ雑に正面から入ればHPを失います。レベルや装備が足りなければ、立ち回りだけですべてを解決できるわけでもありません。
このバランスが『イース』らしいテンポを作っています。
戦闘のために毎回立ち止まってコマンドを開く必要はない。それでも、どこへ突っ込むかは考えなければならない。
移動、接敵、攻撃が途切れずにつながることが、現在でも残る本作の強さです。
レベルと装備が「アクションだけではない」部分を支える
半キャラずらしを覚えれば、すべて解決するわけではありません。
強敵に対してはレベルを上げる、武器や防具を更新する、リングを使い分けるといったRPG側の準備が効いてきます。
条件を満たす場所では、敵から離れて静止することでHPを回復できる仕組みもあり、どこまで進んで、どこで立て直すかという判断も生まれます。
このため本作は、アクションが上手ければ低い能力値を完全に無視できるゲームでも、レベルさえ上げれば何も考えず突破できるゲームでもありません。
位置取りで得をし、成長と装備でその優位を安定させる。
接触戦闘のシンプルさとRPGとしての成長が、うまく役割分担しています。
『II』で魔法が加わると、同じゲームの戦い方が変わる
『II』に入ると、大きな変化があります。
魔法です。
中でもファイヤーの魔法は、アドルの正面へ攻撃を飛ばせるため、それまでの「自分から敵へ接触する」戦闘に遠距離攻撃という選択肢を加えます。
『I』では相手の動きを見ながら距離を詰め、接触位置を合わせることが基本でした。
『II』では、距離を取って攻撃できる。
同じ接触戦闘の基盤を残しながら、プレイヤーが考える距離感が変わります。
しかも、強力な魔法を手に入れたからといって、後半まで撃ち続ければ終わる設計にはしていません。
道中には魔法を使えなくする仕掛けがあり、終盤のボス戦ではファイヤーの魔法が効かない場合もあります。
そのため、接触攻撃の重要性が完全に消えるわけではありません。
ここも『I』『II』を連続して遊ぶ意味につながっています。
前半で身につけた戦い方を後半で捨てさせるのではなく、それまでの技術へ新しい道具を足す。
だから『II』へ移っても「別のゲームになった」という断絶が起こりにくく、それでいて後半としての変化ははっきり感じられます。
ボス戦では、接触戦闘の弱点が逆に緊張感になる
通常戦ではテンポの良い接触戦闘も、ボス相手になると事情が変わります。
大型の敵には固有の攻撃や移動パターンがあり、こちらがダメージを与えられる時間も限られます。
特に『I』では通常攻撃が体当たりしかないため、ボスへ攻撃するには自分から危険な距離へ入らなければなりません。
どこが攻撃可能なのか。
いつ近づけるのか。
どこへ逃げれば次の攻撃を避けられるのか。
ここでは半キャラずらしだけでは足りず、敵の行動を見て安全なタイミングを覚える必要があります。装備やレベルの見直しも重要です。
通常戦では素早く敵を抜いていく。
ボスでは動きを観察して攻撃機会を待つ。
同じ簡素な操作体系の中で、プレイの速度が切り替わります。
現代のアクションRPGのような回避ボタンや複雑なコンボはありません。それでも、限られた操作だからこそ敵の配置や動きがそのまま難度になる設計は、現在遊んでも理解しやすい部分です。
CD-ROM²の価値は、豪華さより「使う場所」にある
PCエンジン版『イースI・II』を語ると、CD音源や音声が注目されがちです。
もちろん大きな特徴ですが、本作では「CD-ROM²だから音が良い」で評価を終わらせるべきではありません。
PCエンジン版ではグラフィックが強化され、イベントシーンが追加され、一部イベントへ音声が導入されています。そして、米光亮によるアレンジBGMが使用されています。
ここで重要なのは「一部イベント」です。
PCエンジン版はフルボイスのゲームではありません。
通常のゲーム進行をすべて音声で埋めるのではなく、重要人物との会話や物語の節目で声を使います。一部の場面では、大きく表示されたキャラクターのビジュアルと音声が組み合わされます。
音声が常に鳴っているわけではないからこそ、使用される場面に区切りができます。
通常の探索や戦闘を進めてきたところで、画面の見せ方が変わる。音声が入り、音楽とビジュアルが重なる。
すると「ここは物語上の重要な場面だ」ということを、文章だけでなく演出そのものが伝えます。
米光亮のCDアレンジは、原曲と分けて考える
『イース』の音楽を扱うときは、原曲の作曲とPCエンジン版でのアレンジを分ける必要があります。
PCエンジン版のCDオーディオアレンジは米光亮が担当しています。
評価したいのは音質だけではありません。
フィールドを進むとき、ダンジョンへ入ったとき、物語が大きく動くとき、そして『I』から『II』へ舞台が移るとき。
プレイヤーが操作する区間と、物語を見せる区間を音楽がつなぎます。
CD音楽、音声、ビジュアルがそれぞれ独立した「豪華な追加要素」ではなく、冒険の流れへ配置されていることが、Tier評価で「映像・音楽・演出」14点とした理由です。
『I』から『II』へ止まらず進むからこそ生まれたもの、失ったもの
『イースI・II』の統合は、本作最大の長所です。
同時に、弱点も生みました。
PCエンジン版では『I』の最終局面を終えると、そのまま『II』へつながります。
一つの長い物語として見れば、この速度には意味があります。
『I』の結末は同時に、古代王国イースをめぐる物語の途中でもあるからです。
前編を終えてタイトル画面へ戻り、別のゲームとして『II』を最初から始めるより、物語の勢いを保ったまま後編へ入る方が「一作品」としては自然です。
一方で、『イース』という一本のゲームを終えた余韻は短くなります。
原作版では、そこで一度物語を締める時間がありました。
PCエンジン版は前後編の一体感を得る代わりに、前編単独の幕引きを弱めたわけです。
これは移植の優劣を一言で決められる話ではありません。
むしろ、本作が何を優先して再構成されたのかがよく分かる部分です。
いま遊ぶと古く感じるところもはっきり残っている
92点という高得点でも、現在のゲームと同じ感覚で快適に遊べるわけではありません。
まず接触戦闘です。
半キャラずらしは本作のゲーム性を成立させる重要な技術ですが、攻撃ボタンを押して剣を振るゲームに慣れていると、最初は敵へどう接触すれば安全なのか分かりにくい。
判定をつかむまでは、意図せず正面衝突してダメージを受けることもあります。
これは「古いから失敗している」のではありません。
癖そのものが戦闘ルールだから、現代的に自動補正してしまえばゲーム性まで変わってしまう。
面白さと扱いにくさが同じ場所にあります。
UIや進行にも年代は感じます。
現在のRPGでは一般的になった目的地表示、細かなナビゲーション、オートセーブ、戦闘速度の調整といった補助を前提にした作品ではありません。
NPCの情報やマップ構造を覚え、自分で次の場所を探す場面もあります。
迷ったときには、それが探索として機能する場合もあれば、次に何をすべきか分からない摩擦になる場合もある。
だからこそ「現在遊ぶ価値が高い」と「現在のゲームと同じように快適」は分けて評価する必要があります。
なぜ92点なのか。そして、なぜ100点ではないのか
『イースI・II』を高く評価している理由を一つだけ挙げるなら、統合度です。
接触戦闘。
成長。
装備。
探索。
ボス攻略。
『II』で追加される魔法。
物語。
CD音楽。
イベント音声。
ビジュアル演出。
個々の要素だけを見れば、もっと複雑な戦闘を持つRPGも、より大規模な作品もあります。
しかし『イースI・II』は、それらを別々の売りとして並べるのではなく、アドルが『I』から『II』まで一続きに冒険するための仕組みとしてまとめています。
これが、ゲームとしての完成度19点、独自性・企画性14点、PCエンジンらしさ10点、映像・音楽・演出14点という高評価につながりました。
一方で満点ではありません。
接触戦闘には慣れが必要で、UIや進行には現在から見ると不親切に感じる部分があります。現代的な快適機能もありません。
さらに、『I』『II』を一作品へまとめた最大の長所が、『I』単独のエンディングの余韻を短くするという代償も生んでいます。
つまり92点は、
欠点がないから付いた点数ではありません。
弱点を抱えたまま、それを上回るほど各要素の結び付きが強い。
そこを評価した92点です。
同じ92点でも、『ゲート オブ サンダー』『ウィンズ オブ サンダー』とは強さが違う
PCエンジン全ソフトTier表では、『イースI・II』のほかに『ゲート オブ サンダー』『ウィンズ オブ サンダー』も92点で総合1位タイです。
ただし、3作品を同じ理由で評価しているわけではありません。
『イースI・II』は、物語・成長・戦闘・CD演出を前後編にわたってまとめる統合設計。
『ゲート オブ サンダー』は、武器切り替えや敵配置を噛み合わせた正統派横スクロールシューティングとしての精度と完成度。
『ウィンズ オブ サンダー』は、鎧、ステージ選択、ショップ、CD音楽まで攻略へ結び付けた選択性と企画性が中心です。
同じ92点でも、頂点へ届いた理由は違います。
『イースI・II』がPCエンジンで最上位にいる理由は、個々の要素で他作品を圧倒したからではなく、RPGを構成する複数の要素を一本の冒険へまとめる力が非常に強かったからです。
2026年現在、PCエンジン版『イースI・II』へ触れる方法と入手状況
ここでは、
1989年のPCエンジン版そのもの
と、
同じ『イース』『イースII』を基礎にした後年の別バージョン
を分けて考えます。
また、「すでに所有していれば遊べる方法」と「これから新規入手できる方法」も同じではありません。
PCエンジン実機でオリジナル版を遊ぶ
最もそのままの形で遊ぶ方法は、PCエンジンのCD-ROM²対応環境とオリジナルディスクを使用することです。
現在は中古で機器やソフトを確保する形になります。
発売当時と同じ仕様を求めるなら、これが基準です。
PCエンジン miniには日本版『イースI・II』が正式収録
2020年発売のPCエンジン miniには、日本版『イースI・II』が正式収録されています。
PCエンジン mini自体はダウンロードサービスではなく専用ハードですが、すでに所有している場合はPCエンジン版へ触れられる方法の一つです。
また、PCエンジン miniには海外版「Ys book I&II」も別枠で収録されています。
購入済みならPS3向け「PCエンジンアーカイブス」版も利用できる
『イースI・II』は、2010年11月17日にPS3向け「PCエンジンアーカイブス」として配信されています。
PS3およびPS Vita向けPlayStation Storeは、日本では2027年7月にサービス終了予定です。購入済みのコンテンツについては、サービス終了後も当面の間、引き続きダウンロードできることが案内されています。
そのため、すでにPS3版『イースI・II』を購入済みであれば、PCエンジン版へ触れる手段になります。
一方、2026年8月17日時点で『イースI・II』を日本のPS3向けPlayStation Storeから新規購入できるかどうかは、公開されている公式Web情報だけでは確認できません。
これから購入を考える場合は、「PS3向けStore自体がまだ終了前」というだけで購入可能と判断せず、PS3実機のPlayStation Store上で販売状態を確認する必要があります。
Steamの『Ys I & II Chronicles+』はPCエンジン版ではない
Steamでは現在『Ys I & II Chronicles+』が販売されています。
接触戦闘を基礎とし、『II』では魔法も使用できますが、高解像度化、複数の難易度、BGM選択、キャラクターグラフィックの選択などを備えた後年のリメイク系統です。
そのため、
「現在PCで『イース』『イースII』を遊ぶ方法」ではあるものの、「1989年PCエンジン版を遊ぶ方法」ではありません。
PCエンジン版特有の再構成や演出を目的にするなら、両者を同じものとして扱わない方がよいでしょう。
PCエンジン版の現行機移植は計画されている
2025年9月、エディアは日本ファルコムとのライセンス契約を発表し、対象作品の一つとしてPCエンジン CD-ROM²版『イースI・II』を挙げました。
同社は2026年度から2027年度の発売を目指して、契約タイトルの現行機への移植開発を進めるとしています。
ただし、2026年8月17日時点では『イースI・II』の具体的な対応機種や発売日が発表された発売済み商品ではありません。
現段階では「現行機移植が計画されている」と区別して考える必要があります。
まとめ|『イースI・II』の強さは、CD-ROM²の表現力までゲーム全体につなげたこと
『イースI・II』にとって、CD-ROM²による音楽や音声、ビジュアル表現は明確な強みです。
ただし、それらを見せるためだけの作品ではありません。
『イース』で接触戦闘を覚える。
レベルと装備を整える。
探索を進め、物語の謎を追う。
その成長を切らずに『II』へ進み、今度は魔法という新しい戦い方を手に入れる。
そして節目では、米光亮によるCDオーディオアレンジ、イベント音声、ビジュアル演出が物語を押し出す。
ゲーム部分とCD-ROM²による表現が、別々の強みとして存在していない。
CD-ROM²の特性を、戦闘・成長・進行・物語と同じ一本のゲーム体験へ結び付けていることが、本作を高く評価する最大の理由です。
一方で、半キャラずらしには独特の慣れが必要で、UIや進行には年代相応の摩擦があります。『I』『II』を止めずにつないだことで、『I』単独のエンディングが持っていた余韻も失われました。
それでも、二つのRPGをレベル、戦闘、進行、物語、音楽、音声、映像まで含めて一つの冒険へまとめた完成度は高い。
だから、つぶログのPCエンジン全ソフトTier表では、
92点。S Tier。総合1位タイ。
満点ではありません。
それでも、PCエンジンというハードで何を遊ぶべきかを考えたとき、最上位に置くだけの理由をゲームそのものが持っています。
『イースI・II』は「昔すごかったRPG」だから1位なのではなく、現在振り返っても、二つのゲームとCD-ROM²の表現力を一つの体験へまとめる設計が際立っているから1位タイなのです。