- 『THE ONE PIECE』はリメイク?1999年アニメと何が違う?全7話・原作50話を300分で再アニメ化
- 『THE ONE PIECE』はリメイク?WIT STUDIOは「リブート」と説明
- 1999年版と『THE ONE PIECE』は何が違う?
- 今のTVアニメは『THE ONE PIECE』が始まると終わる?
- なぜ放送中なのに第1話から作り直すの?
- シーズン1は全7話・約300分・原作50話分
- 全7話で「東の海編」を全部やるわけではない
- 原作50話はコミックス何巻?
- 1999年アニメでは同じ原作50話付近まで何話?
- 旧アニメよりテンポは速くなる?
- ルフィ役は田中真弓が続投
- 作画だけ変わる作品ではない
- キャラクターデザインも一から作られている
- Netflix実写版とも別作品
- 初めて『ONE PIECE』を見るならどっち?
- 『THE ONE PIECE』だけ見れば全ストーリーが分かる?
- 現行アニメを見る必要はなくなる?
- まとめ|同じ『ONE PIECE』でも役割が違う
『THE ONE PIECE』はリメイク?1999年アニメと何が違う?全7話・原作50話を300分で再アニメ化

2027年2月、Netflixで新しいアニメシリーズ『THE ONE PIECE』の世界配信が始まります。
ところが、『ONE PIECE』のTVアニメは今も終わっていません。
1999年10月20日に始まった東映アニメーション制作のTVシリーズは、2026年4月からエルバフ編を放送中です。つまり2027年には、物語の最前線を進む従来のTVアニメと、原作第1話から始め直す『THE ONE PIECE』が並ぶことになります。
では、なぜ放送中の作品をもう一度最初から作るのでしょうか。
WIT STUDIO代表の和田丈嗣氏は『THE ONE PIECE』について、「リメークではなくリブート」に挑むと説明しています。狙いは東映版を置き換えることではなく、原作が大きく進んだ現在の視点から第1話を改めて作り、まだ『ONE PIECE』に触れていない世界中の人にも届けることです。
シーズン1は全7話・総尺約300分。原作漫画の最初の約50話を扱い、ルフィたちが海上レストラン「バラティエ」の副料理長サンジと出会うところまでを描きます。
「7話しかない」と考えるとかなり短く見えますが、通常の30分TVアニメ7本とは条件が違います。
『THE ONE PIECE』はリメイク?WIT STUDIOは「リブート」と説明
一般的には「原作第1話から新しい映像でもう一度アニメ化する」と聞けば、リメイクと呼んでも意味は通じます。
実際、『THE ONE PIECE』は原作漫画の「東の海(イーストブルー)編」第1話から、WIT STUDIOが新たな映像でアニメ化するシリーズです。
ただ、制作側自身はもう少し違う考え方をしています。
和田丈嗣氏は、1999年から東映アニメーションが積み上げてきた作品が存在する中でWIT STUDIOが新しく手掛ける理由を、まだ『ONE PIECE』に触れていない世界中の人へ届けるためと説明しています。
そのうえで、原作が長く進んだことで人物や後の展開への理解も深まった現在の視点から、第1話をもう一度作り直す。その意味で「リメーク」ではなく「リブート」だと語っています。
つまり、
昔のアニメを高画質でそのまま作り直す企画
というより、
原作第1話へ戻り、2020年代の別制作チームがシリーズ全体を改めて組み立てる企画
と考えた方が実態に近いでしょう。
1999年版と『THE ONE PIECE』は何が違う?
大きな違いを整理するとこうなります。
| 項目 | TVアニメ『ONE PIECE』 | 『THE ONE PIECE』 |
|---|---|---|
| 開始 | 1999年10月20日 | 2027年2月 |
| アニメーション制作 | 東映アニメーション | WIT STUDIO |
| 位置づけ | 現在も続くTVシリーズ | 別ラインの新シリーズ |
| 物語の位置 | 2026年はエルバフ編 | 原作第1話から |
| シーズン1 | ― | 全7話 |
| 総尺 | 通常TVシリーズ | 約300分 |
| シーズン1原作範囲 | ― | 最初の約50話 |
| 区切り | 長期継続 | サンジとの出会いまで |
| ルフィ役 | 田中真弓 | 田中真弓 |
| 配信・放送 | フジテレビ系ほか | Netflix世界配信 |
東映版は1999年から続いている一つの長期シリーズ。
『THE ONE PIECE』はその途中から制作会社を交代する作品ではなく、最初から別ラインで走る新シリーズです。『THE ONE PIECE』製作委員会も、企画発表時から既存TVシリーズとは「別のライン」であることを明示しています。
今のTVアニメは『THE ONE PIECE』が始まると終わる?
『THE ONE PIECE』開始を理由に東映版を終了するという発表はありません。
むしろ企画発表時点から、現在のTVアニメとは別ラインとして説明されています。
東映版は2026年4月5日からエルバフ編を放送しており、2026年8月現在も物語の先を進んでいます。
そのため役割を一言で分けるなら、
東映版
=現在の物語を先へ進める長期TVシリーズ
THE ONE PIECE
=原作の最初へ戻る新しい入口
です。
2027年に同じ『ONE PIECE』のアニメが二つ存在しても、一方がもう一方の後継番組になるわけではありません。
なぜ放送中なのに第1話から作り直すの?
『ONE PIECE』は原作もTVアニメも非常に長く続いています。
だからこそWIT STUDIO側が重視しているのが、まだ作品に触れていない人への新しい入口です。
和田丈嗣氏は、TVアニメ開始時より原作が大きく進んだ今だからこそ、後の物語や人物への理解が深まった視点で第1話から作り直せると説明しています。
最初の制作発表でも、製作委員会は「今だからこそ可能な表現」を追求し、世界中のファンだけでなく、将来初めて『ONE PIECE』へ触れる世代にも届けることを目的に掲げていました。
したがって、
「東映版はテンポが悪いからやり直す」
といった単純な理由ではありません。
既存シリーズを否定して作るのではなく、長く続いた作品だからこそ、もう一度第1話から入れるルートを作るという位置づけです。
シーズン1は全7話・約300分・原作50話分
『THE ONE PIECE』シーズン1で特に目を引くのが数字です。
全7話
総尺約300分
原作漫画の最初の約50話
という構成になっています。7話は一挙配信予定です。
300分を7話で単純に割ると、
平均約42.9分
です。
ただし、これはあくまで総尺から求めた平均値。
全7話がそれぞれ約43分で統一されると発表されたわけではありません。
ある回が長く、別の回が短い構成になる可能性もあります。
そのため「わずか7話」と通常の30分TVアニメ感覚だけで比べると、実際のボリュームを見誤ります。
総尺300分なら、作品全体では約5時間あります。
全7話で「東の海編」を全部やるわけではない
ここはかなり誤解されやすい部分です。
『THE ONE PIECE』は公式に、
「東の海(イーストブルー)編」第1話から再アニメ化するシリーズ
と紹介されています。
しかし、
シーズン1全7話=東の海編全部
ではありません。
原作の東の海編は第100話付近まで続き、第100話「伝説は始まった」から偉大なる航路への突入へつながります。集英社のコミックス12巻には、第100話に続いて第101話「リヴァース・マウンテン」が収録されています。
対して『THE ONE PIECE』シーズン1は、最初の約50話です。
つまり原作全体で見れば、東の海編のおよそ前半にあたります。
バラティエの先には、まだ東の海で描かれる重要な物語が残っています。
原作50話はコミックス何巻?
原作第50話は、
コミックス6巻
に収録されています。
6巻には第45話から第53話までが入り、第50話のタイトルは「己々が路」です。
したがって、『THE ONE PIECE』シーズン1の原作範囲を先に読みたい場合は、
1巻から6巻途中まで
がおおよその目安になります。
なお、Netflixはシーズン1を「最初の約50話」「サンジとの出会いまで」と案内しています。原作第50話自体はすでにバラティエ編の途中に入っているため、第50話の最後までを機械的にそのまま映像化する、という意味で最終シーンまで確定したわけではありません。 現時点で確定しているのは、約50話分を用いてサンジとの出会いまでを描くというシーズン全体の範囲です。
1999年アニメでは同じ原作50話付近まで何話?
旧アニメとのテンポ差を考えるなら、ここが一番分かりやすい比較です。
東映版でサンジが本格的に登場するのは、
第20話「名物コック!海上レストランのサンジ」
です。
さらに原作第50話「己々が路」と旧アニメの内容を照らし合わせると、第50話付近の展開は、
TVアニメ第24話「鷹の目のミホーク!剣豪ゾロ海に散る」
の範囲に入ります。原作6巻と公式第24話の内容を照合すると、おおむねこの位置関係です。
つまり大まかに比較すると、
1999年版
原作第1話~50話付近 → 約24話
THE ONE PIECE
原作最初の約50話 → 全7話・約300分
となります。
ただし、ここから単純に、
「新作は旧作の3倍以上速い」
とは言えません。
旧版は1話約30分枠のTVアニメで、『THE ONE PIECE』は総尺約300分を7本に分ける構成です。
話数という単位そのものが違います。
旧アニメよりテンポは速くなる?
構成密度は高くなる可能性が高いとは言えます。
原作約50話を約300分で描くためです。
一方で、
「旧アニメの引き延ばしを全部なくすために作られた」
という説明は制作側の公式な目的ではありません。
WIT側が語っているのは、新しい世代や世界中の新規視聴者へ届けること、そして原作が進んだ現在の視点で最初から作り直すことです。
実際に、
- どの場面をどこまで細かく描くか
- 原作の台詞をどの程度残すか
- 演出上どの程度間を取るか
- 原作外の補足をどこまで入れるか
は完成版を見なければ分かりません。
300分という数字から構成がコンパクトになることは読み取れますが、作品のテンポそのものを配信前に評価するのは早いでしょう。
ルフィ役は田中真弓が続投
声優については大きな情報がすでに出ています。
『THE ONE PIECE』日本語版のモンキー・D・ルフィ役は、
田中真弓さん
です。
田中さんは1999年から続く東映版でもルフィを演じています。
つまり制作会社も映像も新しくなりますが、日本語版ルフィの声まで一新されるわけではありません。
2026年6月に公開されたティザーでは、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジらの新デザインも披露されています。
ただし、2026年8月20日時点で『THE ONE PIECE』日本語版について正式発表されている主要キャストはルフィ役・田中真弓さんです。
ゾロ=中井和哉さん、ナミ=岡村明美さん、ウソップ=山口勝平さん、サンジ=平田広明さんまで『THE ONE PIECE』で続投するとは、まだ正式発表されていません。
東映版の現在のキャストと、新シリーズの未発表キャストは分けて考える必要があります。
作画だけ変わる作品ではない
『THE ONE PIECE』は、同じ脚本・同じ構成をWIT STUDIOが描き直すだけの作品でもありません。
主要スタッフは、
監督:肥塚正史
副監督:阿部英明
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:浅野恭司、本多孝敏
アニメーション制作:WIT STUDIO
です。
制作会社だけでなく、シリーズ構成から新たに組み立てられています。
第1話のエピソードアートには、原作第1話と同じ
「ROMANCE DAWN -冒険の夜明け-」
が掲げられました。
原作のスタート地点へ戻りながら、現在のスタッフが改めて一つのシリーズとして作っていくことが分かります。
キャラクターデザインも一から作られている
公開済みティザーでは、ルフィだけでなくゾロ、ナミ、ウソップ、サンジら主要人物の新しい映像も公開されています。
ただし、
「東映版より原作絵に忠実」
「尾田栄一郎の絵を完全再現している」
といった評価を公式FACTとして扱う段階ではありません。
キャラクターデザイン・総作画監督は浅野恭司氏と本多孝敏氏。
同じ漫画を基にしていても、東映版とは異なる制作チームがキャラクターから背景、演出まで改めて映像化します。
そのため「高画質になった旧アニメ」ではなく、画面作りそのものが別シリーズになると考えた方が分かりやすいです。
Netflix実写版とも別作品
Netflixには実写ドラマ『ONE PIECE』もありますが、『THE ONE PIECE』はそのアニメ版ではありません。
原作漫画を第1話から新たにアニメ化するシリーズです。Netflix、集英社、フジテレビ、東映アニメーションなどが関わり、アニメーション制作をWIT STUDIOが担当しています。
Netflixでは、
実写版
と、
WIT版アニメ『THE ONE PIECE』
という別の入口が並ぶ形になります。
初めて『ONE PIECE』を見るならどっち?
これは目的によって変わります。
今すぐ最初から見たい
東映版を第1話から見る方法があります。
1999年から続くアニメそのものを体験でき、現在放送中のエルバフ編へそのまま一本のシリーズとしてつながっています。
2027年まで待てる・まず短い区切りで始めたい
『THE ONE PIECE』は入りやすい選択肢になりそうです。
シーズン1は、
全7話・約300分
で原作最初の約50話を扱います。
約5時間という区切りが最初から明確なので、「1000話以上ある作品を第1話から始めるのは大変」と感じていた人には分かりやすい入口です。
できるだけ早く最新章まで追いたい
『THE ONE PIECE』シーズン1だけでは到底追いつきません。
2027年2月に配信されるのは、原作最序盤の約50話です。
東映版はすでにエルバフ編まで進んでいるため、両者は物語上の現在地が大きく違います。
『THE ONE PIECE』だけ見れば全ストーリーが分かる?
少なくともシーズン1だけでは分かりません。
シーズン1は原作最初の約50話。
東の海編そのものも、まだその先があります。
また、2026年8月20日時点では、シーズン2以降が具体的にどの原作範囲を、いつ配信するかは発表されていません。
企画発表時には「完遂まではさらに時間がかかる長いプロジェクト」と説明されており、長期展開を念頭に置いた企画であることは分かりますが、原作最終話までの全シーズン制作が正式に確定したとは言えません。
そのため、
「今後はWIT版だけ見ればONE PIECE全部を追える」
とまでは、まだ判断できません。
現行アニメを見る必要はなくなる?
これも、現時点では「なくなる」とは言えません。
東映版と『THE ONE PIECE』では役割が違います。
東映版は最新の物語を進行中。
『THE ONE PIECE』は原作の出発点へ戻ります。
さらにWIT版が今後どこまで制作されるかも未確定です。
だから、
昔からのTVシリーズを楽しみたい人は東映版
新しい映像と構成で第1話から入りたい人はTHE ONE PIECE
という選択肢が増える、と考えるのが今のところ一番自然です。
どちらか一方が登場したことで、もう一方が不要になるという関係ではありません。
まとめ|同じ『ONE PIECE』でも役割が違う
『THE ONE PIECE』は2027年2月からNetflixで世界配信される、WIT STUDIO制作の新アニメシリーズです。
原作第1話から始まり、
シーズン1全7話
総尺約300分
原作最初の約50話
サンジとの出会いまで
を描きます。
1999年から続く東映アニメーション版は2026年現在もエルバフ編を放送しており、『THE ONE PIECE』がその続きを引き継ぐわけではありません。
WIT STUDIO側が目指しているのは、東映版を置き換えることではなく、原作が大きく進んだ現在の視点から、第1話に戻って新しい入口を作ることです。
だから制作側は「リメークではなくリブート」と表現しています。
2027年以降は、
最前線へ進む東映版
と、
冒険の出発点へ戻るWIT版
という二つの『ONE PIECE』アニメが存在することになります。
「なぜ同じ作品をもう一度作るのか」という疑問への答えは、そこにあります。