レトロゲーム系

『ナイトトラップ』レビュー|8部屋を監視する実写ADVはなぜ67点なのか

ナイトトラップ レビュー|どんなゲーム?議会騒動・67点の理由を解説

1993年11月19日、セガから発売されたメガCD用アドベンチャー『ナイトトラップ』。

価格は8,800円、型番はG-6025。2枚のCD-ROMを使用する1人用タイトルです。日本版の説明書では、プレイヤーはSEGA CONTROL ATTACK TEAM、通称S.C.A.T.(スキャット)の隊員となり、とある屋敷の防犯システムを遠隔操作する任務を与えられます。

画面に流れるのは実写ドラマです。

若者たちが集まるマーチン家。そこへ忍び込む黒ずくめの侵入者。屋敷の内部には監視カメラと隠しトラップがあり、S.C.A.T.はシステムを外部から操作できるよう改造。隊員のケリーも招待客の中へ潜入しています。プレイヤーの仕事は、カメラ越しに屋敷を見張り、招待された若者たちとケリーを守ることです。

一見すると、実写映像を眺めるゲームに見えます。

実際に始めると、そう簡単ではありません。

リビングを見る。

廊下へ切り替える。

誰もいない。

寝室を見る。

会話が始まっている。

そのまま聞くか、別の部屋を確かめるか。

切り替えた先には侵入者がいる。

トラップへ近づいている。

アクセスコードは合っているか。

チャンスメーターが赤くなる。

ボタンを押す。

捕獲する。

その間にも、見ていない部屋の映像は止まってくれません。

つぶログのメガCD全114ソフトTier表では、『ナイトトラップ』をC Tier・67点・総合71位タイと評価しています。

独創性は強い。

しかし、その独創性を攻略へ変えるまでにかなりの失敗と記憶を要求される。

67点という位置は、その両方から決まっています。

8つの部屋が動いている。でも見られるのは一つだけ

『ナイトトラップ』では、マーチン家の8つの場所を監視カメラで切り替えて見張ります。

方向ボタンで部屋パネルを選び、Aボタンを押すと、その場所の映像がメインモニターへ映ります。STARTボタンでポーズすれば家の見取り図も確認でき、そこから部屋を選ぶこともできます。画面には経過時間、アクセスコード、チャンスメーター、Chance、Trapといった情報も表示されます。

ここで効いてくるのが、8部屋を同時には見られないことです。

ある部屋で何か面白そうな会話が始まっていても、別室の様子は分かりません。

侵入者が出たかもしれない。

アクセスコードに関わる動きがあったかもしれない。

誰かが別の場所へ移ったかもしれない。

一画面を選ぶという操作が、残りの画面を諦めることになります。

テレビドラマなら、監督が必要な場面を選んで映してくれます。

『ナイトトラップ』では、どの場面を映すかまでプレイヤーの仕事です。

侵入者を見つけるだけでは捕まえられない

黒ずくめの侵入者が画面へ現れても、その場でBボタンを押せば捕獲できるわけではありません。

侵入者が隠しトラップのある位置へ入る。

チャンスメーターが上昇する。

赤まで達したところでBボタンを押す。

そこで初めて罠が作動します。

タイミングそのものは難解ではありません。

難しいのは、その瞬間に正しい部屋を監視していることです。

別室で会話を聞いていれば捕獲の瞬間は見えない。

一度カメラを切り替えて戻ってきたら、もう機会が終わっていることもあります。

チャンスメーターが二度続けて赤へ達する場面もあるため、「赤を一回見たら終わり」とも限りません。

反射神経より先に、場所と時間を合わせなければならない。

『ナイトトラップ』の難しさはそこから始まります。

さらにアクセスコードまで合っていなければ罠は動かない

トラップにはもう一つ条件があります。

アクセスコードです。

Cボタンを押すごとに、

アオ → ミドリ → アカ → キイロ → ムラサキ → オレンジ

の順で色を切り替えます。

現在の正しいコードと一致していなければ、侵入者が罠の位置へ入り、チャンスメーターが赤になってもトラップは作動しません。

コードを決められるのはマーチン家の人間だけ。

そのため、屋敷の中で交わされる会話も聞いておく必要があります。

さらに面白いのが、「コードを変える」という話が出た瞬間にシステム上のコードまで変わるわけではないことです。

説明書では、マーチン家の誰かがコード変更について話したあと、実際にホール1へ行って変更操作を行うまで、以前のコードが有効なままだと説明されています。

つまり、

「新しい色を聞いたから、すぐ変更」

では早すぎる場合があります。

会話を聞く。

誰が動くかを見る。

実際に変更されたタイミングを判断する。

そのあいだにも侵入者は動いている。

映像がストーリーであると同時に、操作に必要な情報源になっています。

ストーリーを見たいのに、見続けるほど任務から遅れる

『ナイトトラップ』で最も変わっているのは、この部分かもしれません。

実写ドラマだから、登場人物の会話は気になります。

この家族は何を隠しているのか。

ケリーは何を調べているのか。

さっきの人物はどこへ行くのか。

物語を理解するなら、そのまま最後まで見たい。

ところが監視役としては、それが正しいとは限りません。

もうすぐ別室で侵入者が罠へ近づくなら、会話の途中でもカメラを切り替えた方がいい。

アクセスコードを追うなら、この会話は見る。

捕獲を優先するなら、別室へ移る。

ドラマを見ることと、ゲームを上手く進めることが競合します。

映像を目玉にしたゲームなのに、上達すると「この場面はもう知っているから次へ行こう」と考えるようになる。

映像を見逃すことまでプレイ技術になっていきます。

この奇妙な構造は、本作の面白さでもあり、かなり大きな弱点でもあります。

ChanceとTrapだけでは、次に何を見るべきかまでは分からない

画面にはChanceTrapというカウンターがあります。

Chanceは侵入者を罠へかける機会の回数。

Trapは実際に捕獲できた回数です。

これを見れば、捕獲できているかどうかは分かります。

しかし、

「次は何分何秒にどの部屋」

という予定までは教えてくれません。

侵入者が現れる場所と時間は決まっており、原作の説明書にも、出現場所と時刻を確認しながら防犯システムを操作するよう書かれています。

そこで初見プレイは、かなり手探りになります。

リビングを見る。

何もない。

別室へ行く。

会話を聞く。

しばらくして捕獲機会を逃したことに気付く。

次は少し早く切り替える。

今度は捕まえられる。

しかし、別の部屋の出来事を逃す。

また覚える。

ゲーム内には、これから起こるイベントを一覧で示すスケジュール表がありません。

プレイヤー自身が失敗からタイムラインを組み上げていきます。

初見では混乱し、やり直すほど「監視係」らしくなる

この仕組みは、最初から気持ちよく遊べるタイプではありません。

何がどこで起きるのか分からない。

どの会話が重要なのかも分からない。

アクセスコードが変わる時刻も知らない。

その状態で8部屋を見張るので、どうしても取りこぼしが出ます。

ところが再挑戦すると、以前の失敗が情報になります。

「この時間帯はキッチンだった」

「この会話のあとにコードが変わる」

「この場面は最後まで見なくてもいい」

「次は廊下へ切り替える」

と、行動を先回りできるようになります。

最初は無秩序に見えていた一夜が、少しずつ頭の中で予定表になっていく。

この変化自体は面白い。

監視の仕事を繰り返すことで、屋敷の出来事を把握していく感覚があります。

ただし、この上達は判断力の向上だけではなく、出来事の時刻を覚えたことにも強く依存します。

そこが67点の大きな分かれ目です。

失敗の理由が、その場ですぐ分かるとは限らない

黒ずくめの侵入者を多数逃がすと、事件を最後まで追う前にシムス隊長から任務を解かれます。

逆に、侵入者と間違えて罪のない招待客やS.C.A.T.隊員をトラップへ落とすことも、事件の展開を悪い方向へ進めます。

困るのは、失敗の原因が一つとは限らないことです。

罠を押すのが遅かったのか。

アクセスコードが違ったのか。

コード変更そのものを見逃したのか。

そもそも別室の捕獲機会に気付かなかったのか。

一つの時間軸で複数の出来事が動くため、初見では「どこから間違えたのか」を切り分けにくい。

現在のゲームなら、失敗した直前からやり直したり、目標履歴を確認したり、原因をログで追えたりするところです。

原作『ナイトトラップ』では、その部分までプレイヤー側で覚えなければなりません。

実写映像そのものがゲーム盤になっている

メガCDの実写作品というと、「ゲームの途中にムービーが入る」というイメージを持ちやすいところです。

『ナイトトラップ』では、映像とゲームをそんなふうに分けられません。

侵入者が部屋へ入ってくる。

人が移動する。

コードについて話す。

罠の位置まで歩く。

それらは全部、映像の中で起こります。

プレイヤーはその映像をカメラで選び、必要な場面へ介入します。

ムービーの合間にゲームをするのではなく、実写ドラマの時間と場所そのものを操作対象にしたゲームです。

一方、日本版メガCDの映像は現在見るとかなり小さく、色や細部にも制約があります。

映像の中から人物の動きを読み取るゲームなので、画質の粗さがそのまま視認性の問題にもなります。

ただ、映像を高精細にすればすべて解決するわけでもありません。

8部屋のうち一つしか見られない。

その根本的な難しさは画質とは別に残ります。

日本語吹替は「映画を楽しみやすい」以上の意味がある

日本メガCD版は実写ドラマを日本語吹替で収録しています。

ケリー役の井上喜久子氏をはじめ、メーガン役の岡村明美氏、リサ役の田中敦子氏、ダニー役の石田彰氏らが参加しています。

このゲームでは、吹替がかなりありがたい。

会話はストーリーだけのものではないからです。

人物がどこへ行くのか。

屋敷で何が起こっているのか。

アクセスコードがどうなるのか。

聞き取った内容が、そのまま次のカメラ切り替えやコード設定へ影響します。

外国語版で意味が取れなければ、物語を理解しづらいだけでなく攻略情報まで失います。

日本語吹替版を現在遊ぶ価値は、この点でも大きいです。

2枚組の原作では、途中で本当にディスクを交換する

日本メガCD版はディスク1とディスク2の2枚組です。

一定地点まで進むと交換指示が表示され、実機ではディスクを入れ替えてゲームを続けます。

映像量の多さを象徴する仕様ではありますが、プレイそのものにとっては途中で流れを止める作業でもあります。

現在のメガドライブミニ2版では物理的なディスク交換はありません。セガが公開している復刻マニュアルでも、メガドライブミニ2では交換を行わないことが明記されています。

『夢見館の物語』と同じ「バーチャルシネマ」でも、プレイヤーの立場は正反対

セガは日本で、『ナイトトラップ』と『夢見館の物語』を「バーチャルシネマ」という名称で売り出していました。当時ローカライズを担当した長谷川亮一氏も、後年のセガ公式インタビューでその経緯を振り返っています。

つぶログでは、『夢見館の物語』レビューも公開しています。

同じメガCD。

同じ館。

映像を大きく使ったアドベンチャー。

それでも、プレイヤーがやることはかなり違います。

『夢見館の物語』では、自分の視点で館へ入ります。

廊下を歩く。

扉を開ける。

気になる物へ近づく。

見たい場所まで自分で行くゲームです。

『ナイトトラップ』では、自分は館へ入りません。

離れた監視システムから映像を見る。

一瞬で別室へ切り替えられる。

その代わり、選ばなかった部屋の出来事が見えなくなる。

『夢見館』は「自分の視界しかない」ことを使い、『ナイトトラップ』は「カメラが多すぎて全部見られない」ことを使った。

同じ「バーチャルシネマ」でも、映像をゲームに変える方法はほとんど反対です。

原型はSega CDより前――「全部見られない物語」から始まった

『ナイトトラップ』の仕組みは、Sega CD/メガCDのために一から考えられたものではありません。

ロブ・フロップ氏とジェームズ・ライリー氏は、VHSテープを利用する試作ゲーム機NEMO/Control-Vision向けのソフトを研究していました。

発想へ大きな影響を与えたのが、複数の部屋で物語が同時進行し、観客自身がどの人物を追うか選ぶ舞台劇『Tamara』でした。フロップ氏は、ある場所の出来事を見れば別の場所は見逃す、その構造がビデオテープを使ったゲームに合っていたと振り返っています。

そこから生まれた短い試作ゲームが『Scene of the Crime』。

家の中を複数のカメラから見て、誰が盗みを働いたのかを追う内容で、まだ『ナイトトラップ』のようなトラップ操作はありませんでした。

後に『Night Trap』へ発展しますが、NEMO/Control-Visionは商品化されず、ゲームもすぐには世に出ませんでした。

Digital Picturesへ引き継がれ、1992年に北米Sega CDで発売。日本版は翌1993年に登場します。25周年版公式も、本作を「1987年に開発され、1992年に発売された作品」と説明しています。

この開発史を見ると、「一部屋を見れば別の部屋を失う」という仕組みが、後付けではなく企画の根元にあったことが分かります。

1993年の米国議会で、なぜ『Night Trap』が問題になったのか

『Night Trap』はゲーム内容だけでなく、米国のゲームレーティング史でも名前が残っています。

1993年12月9日、米国上院でビデオゲームの暴力表現をめぐる公聴会が開かれ、SegaとNintendoの代表者が証言しました。『Night Trap』は『Mortal Kombat』などとともに議論の中心へ入りました。ESRB自身が公開している創設史でも、この公聴会と両作品をめぐる状況が詳しく振り返られています。

問題視された映像には、若い女性が黒ずくめの侵入者に襲われる場面もありました。

しかし、ゲーム内でプレイヤーがしていることは逆です。

襲う側ではなく、守る側です。

日本版の説明書にも、S.C.A.T.隊員として防犯システムを使い、マーチン家へ招待された若者たちを守ることが任務だとはっきり記されています。

当時の批判には、このゲーム上の立場と噛み合わない説明もありました。

だからといって、公聴会全体を「ゲームを理解していない人々の勘違い」で片付けるのも雑です。

『Mortal Kombat』の暴力表現、成熟した内容を扱うゲームの販売、各社で統一されていなかった年齢区分など、当時は複数の問題が同時に議論されていました。

『Night Trap』は、その中で非常に目立つ実写映像を持っていた。

それが政治的・社会的な議論の焦点になりました。

『ナイトトラップ』一作だけでESRBが生まれたわけではない

公聴会の翌年、1994年に北米の自主レーティング機関ESRBが設立されます。

その流れを説明するときに、

「『ナイトトラップ』のせいでESRBができた」

とまとめられることがあります。

実際の経緯はもっと複雑です。

『Night Trap』『Mortal Kombat』などをめぐる議会での追及、SegaとNintendoの対立、政府規制への懸念、ゲーム業界各社による統一レーティング制度の調整が続き、その中からESRBが成立しました。

ESRB自身の25周年史でも、1993年12月の最初の公聴会から業界側が動き、翌年に共通組織とレーティング制度を構築していった流れが説明されています。

『Night Trap』はその過程で名前が残った代表作の一つです。

歴史的な知名度と、ゲームとしての67点は別々に考える必要があります。

25周年版では「映像を見逃す」という弱点に別の答えを用意した

2017年にはScreaming Villainsから『Night Trap - 25th Anniversary Edition』が発売されました。

公式ストアでは、オリジナルを高品質映像でcompletely rebuiltした作品と説明されています。削除シーンやドキュメンタリーに加え、物語映像を中断せず見られるTheater、捕獲へ特化したSurvivor、そして未発売だった『Scene of the Crime』のプレイ可能版も収録されています。

Theaterの存在は、このゲームが抱えていた矛盾をよく表しています。

原作のルールでは、任務を成功させるために映像を途中で捨てなければなりません。

でも物語だけを知りたいなら、それは不便です。

そこで後年版では、監視ゲームと映像鑑賞を別々に楽しめるようになりました。

原作の設計を消したのではなく、原作では同時に満たせなかった二つの目的を分けたわけです。

なぜ67点・C Tierなのか

『ナイトトラップ』には、他のゲームへ置き換えにくい芯があります。

8部屋で出来事が進む。

見られるのは一つ。

次にどこを見るか決める。

人物の会話から情報を拾う。

アクセスコードを合わせる。

侵入者が罠へ来る瞬間を待つ。

別室の出来事も気にする。

この仕組みは、今見てもはっきりしています。

だからD Tierには置きにくい。

何を遊ばせたいのか分からないゲームではありません。

ただ、その仕組みを理解して上手くなるまでが重い。

初見では必要な時刻を知らない。

見逃した出来事を後から確認する手段も乏しい。

コード変更まで別室の動きを追う必要がある。

一つを見ているだけで、別の重要な場面を失う。

そして攻略が進むほど、

「何が起きそうか判断する」

よりも、

「何時に何が起きるか覚えている」

ことが強くなっていきます。

監視する面白さが、タイムテーブルを暗記する遊びへ近づきすぎる。

ここがB Tierへ届かなかった大きな理由です。

一方で、その暗記ができるようになると、最初は混乱していた屋敷を先回りして管理できるようになる。

長所と弱点がきれいに分離していません。

同じ仕組みの表と裏です。

だから67点です。

2026年に遊んでも面白い?

面白さが残っている部分はあります。

特に最初に、

「いま見ている部屋以外でも話が進んでいる」

と理解した瞬間です。

カメラを変える。

何もない。

戻る。

さっきまでいなかった人物がいる。

別室へ行く。

侵入者を見つける。

ここで初めて、ゲーム画面の外側にある時間まで意識し始めます。

この感覚は現在でも新鮮です。

ただし、攻略情報を使わず最後まで成功させようとすると、現在でもかなり人を選びます。

失敗地点だけを短く再挑戦するゲームではない。

予定表もない。

見逃した映像を原作内で自由に巻き戻せるわけでもない。

やり直しながら覚えることを楽しめるかどうかで、印象は大きく変わります。

2026年現在、『ナイトトラップ』を遊ぶ方法

日本語で1993年版を遊ぶなら、メガCD実機と日本版2枚組が原点です。

もう一つ有力なのがメガドライブミニ2。日本版『ナイトトラップ』が正式収録され、物理的なディスク交換なしで遊べます。ただし本体はセガ公式で現在「完売御礼」となっています。

PCでは『Night Trap - 25th Anniversary Edition』がSteamで現在も販売されています。追加コンテンツも豊富ですが、Steam版は日本語のインターフェイス・音声・字幕に非対応。英語音声を聞き取ることが攻略にも関わるゲームなので、日本語メガCD版とは遊びやすさがかなり違います。

25周年版は海外Nintendo Switch向けにも発売され、Nintendo公式ではSwitch 2でも互換動作すると案内されています。海外PlayStation StoreにはPS4版に加えて、2024年に4K対応のPS5版も登場しています。地域によって販売状況や収録言語が異なるため、日本から購入する場合は各ストアの現行条件を確認したいところです。

日本語で原作の感覚を追うなら、メガCD版またはメガドライブミニ2版。

高画質な映像やTheaterなどの追加要素を重視するなら25周年版。

現在は、この違いを理解して選ぶ作品になっています。

まとめ|見えている画面より、見えていない部屋が気になり始める

『ナイトトラップ』を始めたばかりのころは、画面に映る実写ドラマへ目が行きます。

誰がいるのか。

何を話しているのか。

次に何が起こるのか。

でも、ゲームの仕組みが分かってくると、意識する場所が変わります。

いまリビングを見ている。

では、廊下では何が起きている?

この会話を最後まで聞いていいのか。

次の捕獲機会はどこだったか。

コードはもう変わったのか。

画面に映っていない場所まで考え始める。

そこで初めて、『ナイトトラップ』の監視ゲームとしての形が見えてきます。

その一方で、上達するためには失敗を繰り返し、時間と場所を覚えなければならない。

映像を見たいのに、攻略のためには切り捨てる。

一部屋しか見られないから面白い。

一部屋しか見られないから理不尽に感じる。

時間が固定だから先読みできる。

時間が固定だから暗記になる。

『ナイトトラップ』の面白さと遊びにくさは、ほとんど同じ仕組みから生まれています。

だから、つぶログのメガCD TierではC Tier・67点・総合71位タイ

米国議会で話題になったから高く評価する必要はありません。

歴史的に有名だから、ゲームとしての不親切さを忘れる必要もありません。

けれど、8つの場所で同時に進む出来事から一つだけを選び、その裏で何を見逃しているのかまで考えさせる。

その体験まで「昔の実写ゲーム」の一言で片付けるのは惜しい。

『ナイトトラップ』は、映像を見るためのゲームというより、全部を見ることができない状況をどう管理するかを遊ばせたゲームです。

-レトロゲーム系
-, , , ,