テック/ライフハック

つくばエクスプレスは10月1日から磁気きっぷ廃止|QR乗車券はどう使う?Suica・PASMOは変わる?

つくばエクスプレス磁気きっぷ廃止|QR乗車券の使い方・Suicaはどうなる?

つくばエクスプレス(TX)は、2026年10月1日(木)の初列車からQR乗車券システムを導入します。これに伴い、9月30日をもって従来の磁気乗車券は原則として発売終了となります。

「磁気きっぷ廃止」と聞くと、紙のきっぷそのものがなくなり、スマートフォンでQRコードを表示しなければ乗れなくなるようにも聞こえますが、そうではありません。

10月1日以降も券売機で紙の普通乗車券を購入できます。変わるのは、その紙にQRコードが印刷され、改札機へ投入する代わりにQRリーダーへタッチする点です。

スマートフォンは必要ありません。Suica・PASMOなどの交通系ICカードも引き続き利用でき、普段からICカードで乗っている人は基本的にこれまでどおりです。

つくばエクスプレスは10月1日から何が変わる?まず結論

今回の変更を先に整理すると、次のようになります。

項目9月30日まで10月1日から
普通乗車券磁気乗車券紙のQR乗車券
普通乗車券の購入自動券売機など自動券売機など
改札の通り方磁気券を改札機へ投入QRコードをQRリーダーへタッチ
スマートフォン不要不要
Suica・PASMO利用可能引き続き利用可能
クレジットカード等のタッチ決済利用可能QR乗車券とは別の乗車方法として継続

要するに、普段からSuicaやPASMOでTXを利用している人には大きな操作変更はありません。

一番変わるのは、券売機で普通乗車券を買っている人です。「紙のきっぷを買う」ところまでは従来とほぼ同じですが、改札機へ入れる操作がなくなります。

紙のきっぷはなくならない|磁気券から紙のQR乗車券へ

今回のニュースで最も誤解しやすいのが、「磁気乗車券の廃止」と「紙の乗車券の廃止」は同じではないことです。

TXが廃止するのは、裏面などに磁気情報を記録し、自動改札機へ投入して読み取る従来方式の乗車券です。

10月1日からは、紙媒体にQRコードを印刷した乗車券へ切り替わります。

× 紙のきっぷがなくなる

× スマホにQRコードを表示して乗る

○ 券売機で買った紙のきっぷにQRコードが印刷される

「QR乗車券」と聞くとスマートフォンの電子チケットを想像しやすいところですが、TXの場合はそこが違います。

QR乗車券はどう買う?改札ではどう使う?

普通乗車券の購入方法は大きく変わりません。TX公式は、QR化後も自動券売機での購入方法を維持するとしています。

10月1日以降に普通乗車券を購入すると、磁気きっぷではなくQRコード付きの紙の乗車券が発券されます。

乗るときは改札機へ投入せずQRリーダーへ

大きく変わるのはここです。

従来は磁気乗車券を自動改札機へ投入し、反対側から出てきたきっぷを受け取っていました。QR乗車券では、券面のQRコードを自動改札機に設置されたQRリーダーへタッチします。

きっぷを改札機の投入口へ入れる必要はありません。

TXが公開している新しい自動改札機のイメージでも、QRリーダーとクレジットカード等のタッチ決済リーダーは別の読み取り部として示されています。

なお、「何秒かざす」「必ずこの向きにする」といった細かな操作条件については、現時点の公式案内から確認できる範囲を超えて断定できません。基本は券面のQRコードをQRリーダーへ読み取らせる、と覚えておけばよいでしょう。

Suica・PASMOは10月1日からどうなる?

Suica・PASMOなどの交通系ICカードは、10月1日以降も引き続き利用できます。

今回QRへ変更されるのは、磁気方式で発券してきた普通乗車券などです。SuicaやPASMOそのものをQRコードへ変更するわけではありません。

普段から交通系ICカードを改札へタッチしてTXに乗っている人が、QR化のために新しいカードを作ったり、事前登録したり、QR乗車券を別途購入したりする必要はありません。

そのため、10月1日の変更を利用者別に見ると非常にシンプルです。

普段の乗り方10月1日以降
券売機で普通乗車券を買う紙のQR乗車券を購入し、QRリーダーへタッチ
Suica・PASMOで乗る基本的に今までどおり
クレカ等のタッチ決済で乗るタッチ決済サービスを利用

QR乗車券とクレジットカードのタッチ決済は別の仕組み

TXではクレジットカード等によるタッチ決済乗車サービスも展開しているため、QR乗車券と混同しやすいところです。

この2つは別の乗車方法です。

乗車方法使うもの改札
QR乗車券券売機等で発券された紙のQR乗車券QRリーダーへタッチ
交通系ICSuica・PASMOなど交通系ICの読み取り部へタッチ
タッチ決済対応するクレジットカード等タッチ決済リーダーへタッチ

「QR化するならクレジットカードが必要」ということもありません。現金で券売機の普通乗車券を購入する利用者まで、クレジットカード利用へ強制的に切り替わる制度ではありません。

今持っている磁気きっぷは10月1日に全部使えなくなる?

ここは「磁気乗車券廃止」という言葉だけで判断してはいけない部分です。

9月30日までに発行された磁気券が、10月1日になった瞬間にすべて一律無効になるわけではありません。

発売終了と、券そのものの有効期限、10月1日以降に自動改札機を通れるかどうかは別の話です。

券種10月1日以降の扱い
すでに購入した磁気定期乗車券有効期間終了まで利用可能
発売終了前に購入した対象回数乗車券有効期間終了まで利用可能。券種によって10月1日以降は係員へ呈示
発売終了前に購入した対象企画乗車券有効期間終了まで利用可能。10月1日以降は自動改札機ではなく係員へ呈示する対象あり
他社が発行した磁気連絡定期券TX線では自動改札機を利用せず、ごあんないカウンターで係員へ呈示
磁気普通乗車券9月30日で発売終了。10月1日からTXの自動改札機では利用不可

つまり「まだ有効な磁気券」と「10月1日以降も自動改札機へ投入できるか」は分けて考える必要があります。

有効期間が残る磁気券を持っている場合は、券種によって係員への呈示が必要になります。手元の磁気券を「もう使えない」と思って捨ててしまわないよう注意してください。

磁気定期券は終了しても、通勤・通学定期券はなくならない

定期券についても、「磁気定期券の発売終了」と「定期券の廃止」は別です。

TXではQR乗車券の開始に先立ち、2026年3月13日(金)をもって磁気定期乗車券の発売を終了しました。

ただし通勤定期券・通学定期券そのものは引き続き販売されています。現在の中心はIC定期乗車券です。

すでに3月13日までに購入している磁気定期乗車券についても、有効期間終了まで利用できます。

普通乗車ではSuicaも使えるが、TXで定期券を載せられるICカードには条件がある

ここには少し注意が必要です。

普通に乗車するだけならSuica・PASMOなどの交通系ICカードを利用できますが、TX公式はTXで定期乗車券を付加できるICカードをPASMOカードと案内しています。

「SuicaとPASMOはどちらもTXで使える」ことと、「TXで定期券を載せられるカード」は同じ条件ではありません。新しくTXの定期券を購入する人は、この違いを確認しておきましょう。

お得なきっぷも全部廃止されるわけではない

QR化に合わせて企画乗車券にも変更がありますが、すべてのお得なきっぷが9月30日でなくなるわけではありません。

一部は発売終了し、一部はQR乗車券へ様式を変更して継続します。

TX東京メトロパスとTOKYO探索きっぷは9月30日で発売終了

「TX東京メトロパス」と「TOKYO探索きっぷ」は、2026年9月30日(水)をもって発売終了となります。

ただし、「磁気乗車券がなくなるから、すべての企画乗車券もなくなる」ということではありません。

TXは8月26日に、お得なきっぷのQR乗車券への様式変更を別途発表しています。「筑波山きっぷ」「筑波山あるキップ」「TX&常総ライン往復きっぷ」など、10月以降も案内される商品があります。

9月には「TX!1日乗り放題きっぷ」の通年発売も発表されています。

そのため、10月以降にお得なきっぷを利用する場合は、「磁気券が廃止されたからもう買えない」と考えず、利用したい商品ごとの発売状況を確認するのが確実です。

関東鉄道常総線への連絡普通乗車券も発売終了

守谷駅などから関東鉄道常総線へ乗り継ぐ人には、もう一つ変更があります。

TXは2026年9月、関東鉄道常総線との連絡普通乗車券の発売終了も発表しています。

ここで間違えやすいのが「TX&常総ライン往復きっぷ」です。名称は似ていますが、連絡普通乗車券と企画乗車券は同じ商品ではありません。「関東鉄道との連絡普通乗車券が終了=常総線に関係するきっぷが全部終了」とは考えないようにしてください。

新御徒町駅で都営大江戸線へ乗り換える人は注意

普段から新御徒町駅で都営大江戸線へ乗り換えている人には、10月1日から実際の動線に関わる変更があります。

B3階にある都営大江戸線のりかえ専用改札は、10月1日から交通系ICカード専用になります。

そのため、紙のQR乗車券ではB3階の乗り換え専用改札を利用できません。QR乗車券を利用している場合は駅係員へ申し出るか、B1階改札を利用する必要があります。

B1階改札ではQR乗車券、PASMO・Suicaなどの交通系ICカード、クレジットカード等のタッチ決済を利用できます。

また、クレジットカード等のタッチ決済についても、B3階の都営大江戸線のりかえ専用改札は対象外です。

Suica・PASMOで乗り換えている人は大きく変わりませんが、紙のQR乗車券やタッチ決済を使う人は覚えておきたい例外です。

なぜ磁気きっぷを廃止してQR乗車券にする?

TXがQR乗車券を導入する理由は、単純に「新しい技術だから」というものではありません。

公式発表では、利用者サービス、環境負荷、設備の持続可能性といった複数の理由が示されています。

磁気券は券詰まりなどが起こる

従来の磁気乗車券は、自動改札機の内部へ券を取り込み、磁気情報を読み取って再び排出します。

そのため、券詰まりなどの不具合が発生することがあります。QR方式なら乗車券そのものを改札機内部へ取り込む必要がありません。

磁気乗車券の用紙には金属が含まれている

環境面にも違いがあります。

磁気乗車券の用紙には金属が含まれており、リサイクルする際には磁気層を分離して廃棄する必要があります。

QR乗車券では環境負荷の低い用紙へ切り替えることで、リサイクルしやすくする狙いがあります。

改札機や券売機の仕組みもシンプルにできる

磁気券を処理する券売機や改札機は、鉄道固有の専門的で複雑な機構を必要とします。

TXは将来の設備更新や保守も見据え、QR乗車券への移行によって持続可能な設備構成を目指すとしています。

したがって今回の変更を「コスト削減だけが目的」「人員を減らすため」と説明するのは正確ではありません。公式発表では、利用者サービスの向上、環境負荷の低減、設備の持続可能性が理由として示されています。

「磁気きっぷ廃止」で間違えやすいこと

最後に、今回の変更で特に誤解されやすい点をまとめます。

よくある疑問答え
紙のきっぷがなくなる?なくならない。紙のQR乗車券になる
スマホが必要?不要
券売機がなくなる?なくならない。普通乗車券を購入できる
Suica・PASMOが使えなくなる?引き続き利用可能
クレジットカードが必要?不要。タッチ決済は別の乗車方法
QR券を改札へ入れる?入れない。QRリーダーへタッチする
今持っている磁気券は全部無効?券種による。有効期間終了まで利用できるものがある
定期券がなくなる?なくならない。磁気定期券の新規発売が終了し、IC定期券は継続
お得なきっぷが全部なくなる?なくならない。終了する商品とQR化などで継続する商品がある
QR化で運賃が変わる?QR導入そのものを理由とする運賃変更ではない

10月1日からTXに乗る人が覚えておけばいいこと

2026年10月1日から始まるTXのQR乗車券は、スマートフォン必須のデジタルチケットへの全面移行ではありません。

券売機で普通乗車券を買う人は、これまでの磁気きっぷに代わってQRコード付きの紙のきっぷが出てきます。それを改札機へ投入せず、QRリーダーへタッチする。まず覚えておきたいのはこれだけです。

Suica・PASMOで乗っている人は基本的にこれまでどおり。スマホやクレジットカードを新しく用意する必要もありません。

一方、すでに持っている磁気定期券や対象の回数券・企画乗車券は、発売終了後も有効期間まで使えるものがあります。10月1日から自動改札機を通れず係員への呈示が必要になる券もあるため、「磁気券は全部使えない」と思って処分しないよう注意してください。

また、新御徒町駅で都営大江戸線へ乗り換える場合は、B3階の乗り換え専用改札が交通系ICカード専用になります。紙のQR乗車券を使う人にとっては、ここが普段の乗車で最も注意したい例外です。

「磁気きっぷ廃止」という言葉ほど、利用者側の乗り方が全面的に変わるわけではありません。紙のきっぷを利用する人は改札の通り方が変わる、交通系ICを利用している人は基本的に今までどおり。この違いを押さえておけば、10月1日から慌てる必要はなさそうです。

-テック/ライフハック
-, , , ,