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「こどもNISA」はいつから?2027年1月開始|0~17歳・年60万円・600万円、ジュニアNISAとの違い

「こどもNISA」はいつから?0~17歳・年60万円・非課税上限600万円、ジュニアNISAとの違いを整理

2027年1月開始予定の「こどもNISA」について、年間投資枠60万円・非課税保有限度額600万円とジュニアNISAとの違いを比較したアイキャッチ

0歳から17歳までが利用できる、いわゆる「こどもNISA」が2027年1月から始まります。

現在のNISAは18歳以上が対象ですが、2026年度税制改正によって「つみたて投資枠」が未成年にも広がります。未成年の間は年間60万円、非課税保有限度額600万円で、長期・積立・分散投資に適した一定の商品を非課税で保有できる仕組みです。金融庁も、2026年3月末に成立した税制改正法によって0~17歳へ対象が広がることを案内しています。

2023年末で新規投資を終えた「ジュニアNISA」がそのまま復活するわけではありません。年間投資枠だけでなく、対象商品や非課税期間、途中でお金を引き出す際のルール、18歳以降の扱いまで大きく変わります。

さらに2026年9月7日には、PayPay証券が10月1日から口座開設申込を先行受付すると発表しました。制度開始は2027年1月ですが、金融機関側の受付は一足先に動き始めています。

では、子ども名義でいくらまで投資できるのか。12歳になれば自由に引き出せるのか。親がお金を出した場合の贈与税はどうなるのか。順番に整理します。

「こどもNISA」はいつから?2027年1月スタート

「こどもNISA」が始まるのは、2027年1月です。

これはまだ「政府が検討している」という段階の話ではありません。

2026年3月31日に公布された「所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)」などに基づく制度で、法令上は「未成年者特定累積投資勘定」などとして規定されています。PayPayの9月7日の発表でも、この法律に基づき2027年1月から始まる制度であることが明記されています。

対象となるのは0~17歳です。

さらに財務省の制度では、その年の1月1日に18歳未満である人だけでなく、「出生した日の属する年」にも未成年者向けの勘定を設けられる仕組みになっています。つまり、2027年の途中に生まれた子だから2028年まで対象外、という制度ではありません。

実際に出生後いつから申し込めるのか、どの書類が必要になるのかといった口座開設の実務は金融機関によって異なるため、利用する会社の案内を確認する必要があります。

主な制度内容をまとめると次の通りです。

項目こどもNISA
開始2027年1月
対象年齢0~17歳
年間投資枠60万円
非課税保有限度額600万円
非課税保有期間無期限
投資対象つみたて投資枠の基準を満たす一定の商品
成長投資枠未成年時は利用不可
払出し原則制限あり。12歳以降は一定要件で可能
18歳以降成人向けNISAへ自動移行

金融庁は、制度の目的として、未成年期から長期・安定的な投資を行い、大学進学など成人後のライフイベントに必要な資金を備えられるようにすることを挙げています。

こどもNISAはいくらまで?年60万円・非課税上限600万円

未成年の間に新しく投資できる年間投資枠は60万円です。

12か月に均等に分ければ、

60万円÷12か月=月5万円

となります。

ただし、「毎月5万円まで」という月単位の非課税枠が設けられているわけではありません。制度上の上限はあくまで1年間で60万円です。

もう一つ出てくる「600万円」は、1年間の上限ではなく、こどもNISAで非課税のまま保有できる総枠です。

ここで注意したいのが、600万円は現在の評価額ではないことです。

NISAの非課税保有限度額は、基本的に購入したときの金額である「簿価」で管理されます。

たとえば、600万円で購入した投資信託が値上がりして800万円になっても、

「800万円になったので200万円分がNISAからはみ出す」

という仕組みではありません。

逆に値下がりして500万円になったから、100万円分の枠が自動的に空くわけでもありません。

投資したときの金額を基準に考えるのがポイントです。

売却したら600万円の枠は戻る?

こどもNISAでも、保有している商品を売却した場合、その商品の簿価分の非課税保有限度額は翌年以降に再利用できます。

たとえば、こどもNISAで簿価100万円分の商品を保有していて、その100万円分を売却した場合、その分の非課税保有限度額は翌年以降に再び利用できる仕組みです。

ただし、

売った瞬間に、その年の年間60万円枠が100万円分増える

という意味ではありません。

再利用できるのは翌年以降であり、その年に新しく投資できる金額は年間投資枠60万円の範囲内です。

2026年時点の金融機関の制度案内でも、こどもNISAを含むNISAについて、売却した分の非課税枠を翌年以降に再利用できることが示されています。

600万円に達したら二度と投資できなくなる、というわけではありません。

何が買える?個別株ではなく「つみたて投資枠」が基本

こどもNISAで未成年に開放されるのは、NISAの「つみたて投資枠」です。

成人向けNISAには、

  • つみたて投資枠
  • 成長投資枠

があります。

18歳以上なら成長投資枠を使って上場株式などにも投資できますが、0~17歳では成長投資枠を利用できません。

そのため、

「こどものNISA口座で任天堂株を買う」

「NTTやトヨタなど個別株を子ども名義でNISA保有する」

といったジュニアNISA時代のような使い方を前提とした制度ではありません。

対象となるのは、長期・積立・分散投資に適した一定の商品です。金融庁は2026年度税制改正で、つみたて投資枠そのものについて対象商品の拡充も進めています。

なお、「投資信託なら何でも買える」という意味でもありません。

つみたて投資枠の基準を満たし、対象商品として認められたものに限られます。ETFについても一律にすべて対象・すべて対象外と考えるのではなく、実際の対象商品を金融庁や利用する金融機関の一覧で確認する必要があります。

12歳から引き出せる?自由に使えるわけではない

こどもNISAで特に誤解されやすいのが、「12歳になれば自由にお金を引き出せる」という説明です。

そうではありません。

未成年の間は原則として払出しに制限があり、一定の条件を満たした場合に12歳以降の払出しが認められます。

金融庁の説明では、

  • 資金の使途が子どものためであること
  • 子ども本人が払出しに同意していること
  • 同意を示す書面を用意すること
  • 親権者等の口座管理者が金融機関へ申出書を提出すること

などが示されています。

財務省の制度では、教育費や生活費などを想定した仕組みになっています。

そのため、

「12歳になったので旅行代として自由に引き出す」

「親が好きなタイミングで家計へ戻す」

といった通常の預金口座と同じ感覚では扱えません。

また、年齢の判定を単純に「12歳の誕生日当日から」と考えるのも避けた方がよく、制度上は3月31日時点の年齢が関係します。

12歳未満についてはさらに制限が強く、災害などのやむを得ない事情に該当する場合を除いて、通常の払出しは原則できません。

教育費に使える仕組みではありますが、「いつでも取り崩せる教育資金専用口座」と考えると制度の実態とはずれます。

18歳になるとどうなる?成人向けNISAへ自動移行

こどもNISAで保有している商品は、18歳になったからといって強制的に売却されるわけではありません。

金融庁は、特別な手続きを必要とせず、成人後のNISAのつみたて投資枠へ自動的に移行する仕組みと説明しています。

ここは旧ジュニアNISAとの大きな違いです。

未成年の間に長期で積み立てた商品を、18歳になったところでいったん売却して買い直す必要はありません。

成人後は現在のNISAと同じく、つみたて投資枠に加えて成長投資枠も利用できるようになります。

ただし、

「こどもNISAの600万円+成人NISAの1,800万円=合計2,400万円」

という計算にはなりません。

こどもNISAの600万円は成人NISAと完全に独立した生涯非課税枠ではなく、18歳以降は成人向けNISAの非課税保有限度額へ引き継がれます。金融庁の制度図でも、0~17歳の600万円から、成人後の総枠1,800万円へ自動移行する形で示されています。

「子どものうちに600万円を使えば、大人になってから1,800万円を丸ごと追加できる」と考えないよう注意が必要です。

ジュニアNISAとの違いは?年80万円から60万円になっただけではない

「こどもNISA」という名前から、2023年で終了したジュニアNISAの復活をイメージする人もいるでしょう。

しかし、制度設計はかなり違います。

項目こどもNISAジュニアNISA
開始2027年1月2016年
新規投資2027年~2023年末で終了
対象0~17歳未成年者
年間投資枠60万円80万円
非課税保有期間無期限原則5年間
主な対象商品つみたて投資枠対象の一定の商品個別株・ETF・REIT・投資信託など
払出し一定条件で12歳以降可能旧制度では原則18歳まで制限
成人後成人NISAへ自動移行旧制度独自の移管制度

特に違うのが商品です。

ジュニアNISAでは個別株やETF、REITなども投資対象になっていましたが、こどもNISAは未成年向けのつみたて投資枠が中心です。

非課税期間も、ジュニアNISAでは原則5年間でしたが、こどもNISAは無期限です。

なお、現在ジュニアNISA口座に資産を持っている人については話が別です。

ジュニアNISAは2023年末で新規投資を終了しましたが、2024年以降は制度終了に伴う措置により、以前のような年齢制限にかかわらず非課税で払い出せる仕組みになっています。

ただし、一部だけを払い出すのではなく、ジュニアNISA口座を廃止して全額を払い出す扱いになります。

そのため、

「ジュニアNISAは今でも18歳になるまで絶対に引き出せない」

という説明も現在は正しくありません。

親のNISAとは別?子ども本人名義の口座

こどもNISAは、親のNISA枠を子どもへ分ける制度ではありません。

口座名義人は子ども本人です。

たとえば父、母、子の3人家族なら、

  • 父:父本人のNISA
  • 母:母本人のNISA
  • 子:子ども本人名義のこどもNISA

と、それぞれ別の口座になります。

子どもの年間60万円を使ったから、親の年間投資枠が60万円減るという仕組みではありません。

一方で、未成年者の口座なので、実際の口座開設や管理では親権者等が関わります。

子ども本人名義だからといって、0歳の子どもが自分で操作するという意味ではありません。

PayPay証券も、こどもNISA口座内のお金や投資商品は子ども本人の財産になると説明しています。

親がお金を出すと贈与税は?NISAの非課税とは別

こどもNISAで忘れてはいけないのが贈与税です。

NISAで「非課税」になるのは、制度の対象となる投資から生じた利益や分配金などです。

親や祖父母のお金を子どもの財産として移す行為まで、

「NISAだから非課税」

になるわけではありません。

暦年課税では、1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産を合計し、110万円の基礎控除があります。国税庁は、この110万円について贈与した人ごとではなく、贈与を受けた人ごとに1年間で判定すると説明しています。

たとえば、

父から60万円
祖父から60万円

を同じ年に子どもが贈与された場合、

「どちらも110万円以下だから問題ない」

とは考えません。

子どもが受け取った贈与を合計して判断します。

こどもNISAの年間投資枠60万円だけを見ると110万円を下回りますが、それだけで「贈与税は絶対にかからない」と判断することはできません。

ほかの贈与を受けている場合もありますし、贈与の方法や相続時精算課税の利用状況などによっても扱いは変わります。

国税庁は、毎年その都度贈与契約を結んで贈与を行う場合と、最初から複数年にわたって一定額を渡す契約を結んでいる場合でも税務上の扱いが異なり得ると説明しています。

こどもNISAを利用するために親や祖父母からまとまった資金を移す場合、NISAだけを見るのではなく、贈与税についても確認しておく必要があります。

個別の税務判断が必要な場合は、税務署や税理士への確認が安全です。

証券会社はあとで変えられる?こどもNISAでは金融機関変更に注意

口座開設前に知っておきたいのが、金融機関の変更です。

成人向けNISAでは、一定の手続きを行えば年単位で利用する金融機関を変更できます。

一方、こどもNISAは未成年の期間中、1人につき1口座・1金融機関となり、成人NISAと同じ感覚で金融機関を乗り換えることはできません。

マネックス証券のNISA約款に関する案内でも、18歳未満のこどもNISAは「同一年でなくても1人1口座(1金融機関)」とされています。

これは、2026年秋から各社の申込受付が始まる中で特に注意したい部分です。

「10月から受付が始まったから、とりあえず最初に見つけた会社で作る」

よりも、

  • どの商品を扱うのか
  • 最低積立額はいくらか
  • 親権者の口座が必要か
  • 親と子の操作方法はどうなるか
  • ポイント投資に対応するか
  • アプリやWebでどこまで手続きできるか

といった実際のサービス内容を確認してから決めた方がよいでしょう。

制度上の年60万円・600万円は共通でも、使い勝手は金融機関ごとに同じとは限りません。

今から申し込める?PayPay証券は10月1日から受付予定

こどもNISAそのものを利用できるのは2027年1月からです。

ただし、口座開設の受付はそれより前に始まります。

PayPay証券は2026年9月7日、10月1日から口座開設申込の受付を開始する予定と発表しました。

PayPay証券では、こどもNISAについて100円、または100ポイントから投資信託を購入できる予定です。12~17歳については、子ども本人から口座開設を申し込むことも可能としています。

ただし、ここには二つ注意点があります。

まず「100円から」というのは、こどもNISAという制度そのものの最低投資額ではありません。

PayPay証券のサービス仕様です。

もう一つ、12~17歳の本人申込も、

子どもだけで親に知らせず口座を作れる

という意味ではありません。

親権者の本人確認済みPayPayアカウントや所定の同意などが必要で、取引内容によっては親権者の承認を設ける場合があるとされています。具体的な条件は今後あらためて案内される予定です。

また、10月1日はこどもNISA全体で全国一斉に受付を開始する日でもありません。

松井証券も2026年9月3日に、10月1日から口座開設申込の予約受付を始める予定と発表しています。

ほかの証券会社でも受付に向けた案内が進んでいるため、自分が利用したい金融機関の正式発表を確認する必要があります。

こどもNISAなら教育費を確実に増やせる?元本保証ではない

こどもNISAには税制上のメリットがありますが、預金のように元本が保証される制度ではありません。

ここは「非課税」という言葉から誤解しやすいところです。

NISAは、

投資で利益が出た場合の税負担を軽くする制度

であって、

投資そのものを損しないようにする制度

ではありません。

たとえば600万円を投資したとしても、保有商品の価格が下落すれば評価額が500万円になることはあり得ます。

特に大学進学など、必要になる時期がある程度決まっているお金を準備する場合には注意が必要です。

必要な時期の直前に相場が大きく下落している可能性もあります。

そのため、

「教育資金なら銀行預金よりこどもNISAの方が必ず得」

「18年間積み立てれば確実に増える」

とは言えません。

いつ使う資金なのか、どこまで値動きを受け入れられるのか、預金などで確保する資金をどの程度残すのかによって判断は変わります。

年間60万円を必ず使い切る必要もありません。

制度を利用することと、限度額いっぱいまで投資することは別の話です。

まとめ|こどもNISAは2027年1月開始、ジュニアNISAの単純復活ではない

「こどもNISA」は2027年1月から始まります。

0~17歳が対象となり、未成年の間は年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円。非課税保有期間は無期限で、NISAのつみたて投資枠を未成年にも広げる仕組みです。

ポイントを整理すると、

  • 2027年1月開始
  • 0~17歳が対象
  • 年間投資枠は60万円
  • 非課税保有限度額は600万円
  • 非課税期間は無期限
  • 個別株を買う成長投資枠は未成年にはない
  • 売却した簿価分の非課税保有限度額は翌年以降再利用できる
  • 12歳以降も自由払出しではなく一定の条件がある
  • 18歳以降は成人向けNISAへ自動移行
  • 600万円と成人後の1,800万円を足して2,400万円の別枠になるわけではない
  • 親のNISAとは別の子ども本人名義の口座
  • NISAの非課税と贈与税は別
  • こどもNISAは金融機関選びにも注意が必要

となります。

2026年9月に入り、制度そのものの説明だけでなく、実際の口座開設に向けた金融機関の動きも始まりました。

PayPay証券や松井証券は10月1日からの受付を予定していますが、こどもNISAでは各社の取扱商品や手続方法、親権者の関わり方などに違いが出ます。

2027年1月の制度開始までに見るべきなのは、「どこが一番早く申し込めるか」だけではありません。

年60万円・600万円という共通ルールと、金融機関ごとのサービス内容を分けて確認することが重要です。

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